2011年8月 のアーカイブ

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 照明クリエイティブ科に続いて、山中湖入りした放送技術科2年生。
 役割分担をし、間髪入れず作業開始。
 屋外ステージの手前では、担当職員と何人かの学生が集まって、ミーティング。
 さあ、何が始まるのか、というと・・・
 
「トラッキングレールシステム」通称「移動車」「レールドリー」などと言われている、特殊撮影機器のスタンバイ。
 これは、今回のようなライブステージや、ドラマの映像製作では、使用しないことはない、というくらい、非常にメジャーな機器。
 ちょうど、鉄道のレールのような基台を敷き、その上に移動車を滑らすように移動させ、被写体に対して、もっぱら、横に移動しながらの撮影を達成するもの。
 
 この作業の難しさは、ただ単純に敷けば良いわけではない、ということ。
 移動車をスムーズに、また、カメラワーク全体もスムーズに行うためには、いかに、レールを「平ら」に設置するかが課題でしてね、見た目、概ねまっすぐとか水平ということではなく、極めて精密に平らにレールを敷くことがポイント。
 ですから3枚目の写真のように、水平水準器を使って、丁寧に作業を進めます。
 
 一方、別のスペースでは、映像・音声収録システムを構築する作業がスタート。
 4枚目の写真のように、まずは、機材を置くテーブルの設置から。この配置、少しでも良い収録環境を構築するための、大切な要素です。

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 さて、話題は再び「野外ライブゼミ」に戻ります。
 学校法人東放学園「山中湖セミナーハウス」という、大自然に囲まれた、学校所有の合宿環境での、屋外実習授業です。
 
「照明シュート・昼の部」を終えた後は、一区切り一休みの自由時間。
 敷地内のテニスコートでは、学生や職員(ティーチンングアシスタント)で、テニス。
 学科によっても多少は違いますけれど、比較的、スポーツ経験者が多いのが、本校の特徴の1つでもあります。性別も年齢も立場も関係なく、一生懸命楽しんでいる、という様子。いや〜しかし、みんなパワーありますね。凄い、と思います。 
 
 写真にはないのですが、同じく敷地内には体育館もあって、こちらでは、卓球やバドミントンで楽しむ学生がいたり、ピアノを弾いている学生がいたり、また、宿舎内のロビーでは、テレビを見たり(メディアの学校ですからね)、本を読んだり・・・と、楽しみ方もそれぞれ。
 
 昼食後の午後は、沢山の機材を載せた、新たにもう1台のトラックが。
 放送技術科の学生の到着です。
 実はこの「野外ライブゼミ」。ライティングを完成させて終わりではなくて、映像・音声チームも入って、しっかりと収録も行うのです。

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「ドラマ制作」は、日々時々刻々と、本番日へ向けての準備。
 今回は、先週行われた「立ち稽古」の様子のご紹介です。
 
 立ち稽古とは、ロケーションやスタジオでの本番日前に、会議室などの広めのスペースで、実際に演技をしたり、ディレクターが芝居の演出をしたりする事でして、文字通りの「稽古」。
 最近のテレビドラマでは、様々な事情により、省略されている事が多いのですが、ここは学校ですからね、ゆっくりと丁寧に、時間をかけて実施。学生の勉強になるのです。
 
 1枚目の写真は、立ち稽古の準備中の様子。
 テーブルや椅子などを使ったり、ビニールテープを床に貼って通路に見立てたりして、実際の撮影環境に近づけようとしているわけです。
 
 出演者が入ると、黒板で演技場所やその周囲、演技の動き自体を説明。
 下に置かれている現場の写真も見てもらいながら、想像して立ち稽古をしていただくのです。これが2枚目の写真。
 
 3枚目と4枚目の写真は、立ち稽古中の様子。3枚目では左側で膝をついて座っている方、4枚目では、入り口を望む長髪の方が、それぞれ出演者です。
 
 ディレクターの学生と、「ドラマ制作」総指揮の島﨑顧問と一挙手一投足で、演出をしていきます。
 

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 「野外ライブゼミ」の様子のご紹介は、一旦お休みさせていただきまして・・・、、、
 今日ご紹介する「ドラマ制作」は、学校を飛び出しての、事前の屋外実習。
 
 番組・作品製作用の映像機材には、「特機(特殊機器)」という分野の機材があるのです。これは、もっぱら、カメラやその付属機器に関わる物でして、普段一般的には、どちらかというと使用頻度が少ない機器。
 
 そういうことで、機材レンタル会社の「株式会社 サークル」様の会社にお邪魔しまして、こちらで、ドラマ制作で借用する「PRO JIB(プロジブ)」の、事前使用説明・練習会を実施させていただいたのです。
 「株式会社 サークル」の皆様、ありがとうございました。
 
 本校は、「クレーンカメラ」は所有していて、テレビスタジオでは大活躍なのですが、そこまでダイナミックでなくても良いけれど、ちょっとしたクレーンワークが欲しい、という事もあるのです。
 そこで、活躍するのが、言わば小さいクレーンである、プロジブ。
 
 ということで、具体的なお話は、9月に実施される、ドラマ制作のロケーション紹介の中で、説明させていただきます。

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 各配線や機器の設置を終えた後は、点灯チェックそして、「照明シュート」の作業です。
 ただ、本番は、日没後、暗くなってからの時間ということもあり、本番を明日に控えた今日の昼間は、比較的簡易的なシュート。
 日中の明るさの中では、そもそも人の見た目も違いますし、光の広がり方も色の見え方も違って見えますからね。この後の、夜の本格的なシュートを効率的に進めるための準備に近い作業です。
  
 それでももちろん、96灯すべての灯体に渡って行いますから、スタッフが分散し、そして分担しながら、作業は急ピッチ。
 指示を出す役割のスタッフが、向きを変えるスタッフに、指示。周囲が明るいと、光の向きや広がりなどが解りづらいですから、それぞれのライトが「灯すべき当てるべき位置」に指示をする人が立ったり座ったりして、そこに向けていくという作戦です。
 
 日中の簡単なシュートが終わると、例の発動発電機の使い方の説明。
 発電機のエンジンの回転動力を使って発電しますから、エンジンの掛け方や止め方、電圧・電力とそのメータの見方などについて、そして安全について学びます。

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 山中湖畔での「野外ライブゼミ」2日目。
 早朝、ステージの背後には、ダイナミックな富士山が。朝焼けを反射するように、赤く見える部分もあって、遠くから見る小さい富士山とは違って、非常にリアルです(笑)。
 近くの木々の手前に見えているのが、今回の特設ステージ。
 
 さて、このステージが設置されているのは、学校法人東放学園「山中湖セミナーハウス」でございまして、つまり合宿所。その敷地内に仮設でステージを組んでいるわけです。
 学生みずからがお膳を運んで準備をして、朝食。全員がしっかりと揃ってからの、礼儀正しい「いただきます」。
 
 朝食後、本日の作業開始。
 まずは、光の色を遠隔操作で変えられる装置「カラーフェーダー」や、灯体自体が向きを変えたり光の色を変えたりする「ムービングライト」などの設置作業。3枚目の写真に見えるのは、「ムービングライト」。
 やはり高機能なので、重さもかなりなものでしてね、3人がかりで、慎重に設置します。
 
 最初の作業は、制御信号線の配線作業。
 それぞれの灯体(ライト)には、灯すための電源線が繋がれているのですが、「カラーフェーダー」や「ムービングライト」などには、その機構を制御するための専用線が必要なのです。

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 さあ、引き続いて、照明クリエイティブ科2年生「野外ライブゼミ」の様子でございます。
 
 このような写真を撮影することに集中していると、作業進行、イメージ的には「あっと!いう間」でして、96式の灯体、気がつくと勢ぞろい、という感じ。学生それぞれが、もくもくと作業を進めています。
 
 一通りの吊り込みが終わると、次は、電源線の結線作業。2枚目の写真です。
 例えば、もう本当に例えば、ですが、一つの取り口に96本の結線だと、それはもう無心になって・・・、という世界。けれど実際は、ライティングデザインやプランによって、「同じ仲間」として結線するべき灯体と、分けて結線する灯体が決められているので、間違えのないように、正確に作業を進める必要があるのですね。
 
 3枚目の写真は、発動発電機に、電源幹線を接続しているところ。
 照明96灯体分の電力は、いわゆる一般家庭とは比べ物にならないくらいの量。そしてもちろん、屋外ということもあって、仮設の電源供給環境を作るわけです。

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 雨対策用のシート設置が終わり、次はトラックから機材を下ろす作業。1枚目の写真です。
 常設のホールなどと違い、仮設ステージは、当然ながら照明設備はありませんし、必要な関連機器もありませんから、使用するものは、すべて、学校からの持ち出し。トラック満載ですからね、相当な量です。
 灯体は、合計96式。うーん、スゴい! 関わる人数の3倍以上は軽くありますね。
 
 そして、2枚目の写真が、灯体を出した状態。
 しかしこれ、ほんの一部です。
 
 ちなみに、実習授業に参加している学生は、照明クリエイティブ科2年生の、「テレビ照明コース」。テレビ収録を前提としたライティング、ということで、「舞台照明コース」ではないわけです。
 
 3枚目の写真、いよいよ、仮設ステージの骨格構造の部分に、灯体を吊り込んでいく作業。
 実習授業「安全第一!」。暑い季節ですけれども、ヘルメットをしっかり被っています。
 これから、96式の取り付けです。

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 山梨県内のある場所に来ています。
 今日から、数日間に渡って行われる、照明クリエイティブ科2年生の実習授業の現場。ここには、秋を感じさせる「エノコログサ」でしてね、通称「猫じゃらし」。あちらこちらに、沢山伸びているのですけれども・・・、
 
 けれどもしかし、通りかかった猫は、あまりじゃれていない様子(苦笑)。
 2枚目の写真です。
 
 そして3枚目の写真。
 足場のような物が組み立てられていて、その背後には、青空が。屋外の仮設ステージでのライブステージ照明と映像・音声収録を実体験する、「野外ライブゼミ」でございます。
 
 初日の今日は、まず照明クリエイティブ科の学生が現場入り。
 ブリーフィングで、今後のスケジュールや重要事項などの打合せをした後、早速、まずは仮設ステージに、雨対策用のシートを取り付けている様子。
 
 今後、何回に渡って、ご紹介させていただきます。

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 随分とタイムラグが生じてしまって恐縮ですけれど、ロケハン(ロケーションハンティング)に次ぐロケハン、という最中、一方では、出演者を決定するためのオーディションも行われました。
 2年生の実習授業「ドラマ制作」です。
 
 1枚目の写真右側には、担当の島﨑顧問に続き、プロデューサーやディレクター・アシスタントディレクターの学生。左側には、オーディションに参加していただいた方。グループ校の専門学校東京アナウンス学院の学生をはじめ、各タレントプロダクションの方々。
 お越しいただき、ありがとうございました。
 
 簡単な自己紹介をしていただき、各スタッフからの質疑応答があり、実際に、台本の一部分の台詞を読んでいただき・・・という内容。参加された方の全員から、今回の出演者としての意気込みが感じられた、ということは言うまでもありません。
 
 オーディション終了後は、関わるスタッフで検討会議。
 テレビドラマですから、テレビカメラ映りも大事。オーディション時に撮影した動画も見ながらの、綿密な会議です。
 容姿だけでも演技力だけでも表現力だけでもなく、他のキャストとのバランスありも、そして、あれもこれも・・・。
 これはやはり、何といっても、広い意味で非常に大切な出演者ですから、いろいろな意見を取り入れながら、吟味に吟味を重ねて、決めさせていただくのです。
 
 

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 照明シュートが終わり、リハーサルが行われた後は、いよいよ本番。
 照明クリエイティブ科2年生「テレビ照明実習」の授業です。
 
 1枚目の写真は、サブ(サブコントロールルーム:副調整室)内の、照明調光卓の様子。
 音楽番組内の「一曲」でも、メロディや歌詞の部分各々によって、明るさが変わったり色合いが変わったりして、ライティングデザイン全体が変わりますよね。それを、この調光卓上の、レバーやボタンなどを操作して行う、というもの。
 
 調光オペレーターが座る前に置いてある物は、テレビモニター。
「テレビ照明」ですから、言わずもがな、重視されるのは「テレビ映り」。
 肉眼での見た目・印象と、カメラを通しての見た目・印象は、一致しないのです。
 どうして一致しないのか・・・これを解説すると、短くとも8月28日まではかかる。まあ、例によって根拠がない日時ですけれども、ここでは謹んで、割愛させていただきたいと存じます。
 しかし、その「違い」に面白さがあり難しさもある、つまり、テレビ照明の醍醐味はここにもあるのですね。 
 
 そして、この授業、カメラマンも照明クリエイティブ科の学生が。写真にはないのですが、ディレクターも同様です。
 
 さらに! 出演者も学生。写真4枚目。楽曲の最後の「決め」のポースです。
 実は、この中には1人、ティーチングアシスタントの職員が入っていますが、それが誰か。
 うーん、。。。ご想像にお任せしましょう。

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 さて、照明バトンが降りると次は、灯体の吊り込み開始。あらかじめ決められた「吊り位置」に、灯体を設置していく作業です。
 同時に、「回路(電源線)」を繋いだり、色をつける灯体には「カラーフィルター」を取り付けたり・・・。これが1枚目と2枚目の写真。 
 まあ、あれですね、手前ミソ的な話で恐縮ですけれども、作業の学生、例外なく動きが速くてですね、写真撮るのが、結構大変なのでございます。

 
 続いて、3枚目の写真。
 若干、オーバーラップする様に行われる次の作業は、「回路チェック」「点灯チェック」。
 デザインされた通りに、あるいは、結線された通りに、各々の灯体が点灯するかどうかを確認します。
  
 それらが終了し、照明バトンが上げられる前には、再び、大事な安全作業。灯体の落下防止用チェーンの確認です。
 照明バトンには、3つのネジ、つまり3つのアクションで、しっかりと据え付けられるのですけれど、さらに落下を避けるために、物理的にも視覚的にも、安全を確認・徹底するために、専用のチェーンも掛けられるのです。これが、すべての灯体に対して、正確に施されているかを、確認するわけです。
 
 4枚目の写真。バトンが上がり、「照明シュート」の作業。
 いくつか並ぶ脚立の上には、それぞれ学生が昇っていて、灯体の向きなどを、丁寧にきめ細かく調整していきます。

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 1枚目の写真、ヘルメットを被り、美術セットを建て込んでいる、本校のテレビ美術科による実習のように観察されると思いますが・・・、実は違ってですね、照明クリエイティブ科2年生による、テレビスタジオでの実習授業の風景なのです。
 
 何もないスペースで、ライティングの基礎を学ぶ、という授業から随分と発展して、音楽番組のライティングを学ぶ実習へと、グイグイとシフト。
 その音楽番組用の美術セットも、自分達で建て込み。範囲を他の分野まで広げての実習は、得られることもまた多し、なのですよね。
 
 建て込みが進められている一方では、別の学生が使用する照明の灯体を準備。これが2枚目の写真。
 学生自身が考えたデザイン「仕込み図」を見ながら、必要な灯体を集めている様子。
 
 3枚目の写真をご覧いただくと解ると思うのですが(ちょっと見づらいですけれども)、一口に「灯体」といっても、大きさや明るさ、照らし方などの違いによって、沢山の種類があります。
  
 美術セットの建て込み、灯体の準備も終わると、通常は天井近くに上がっている「照明バトン」(灯体を吊り下げる装置)を降ろして、灯体を設置していく作業。4枚目の写真です。
 1枚目の写真からバトンが降りるまで、経過時間は僅か12分程度。
 スピーディーですね。

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 引き続き、ドラマ制作「ロケーションハンティング」の様子。1枚目、指導や監督にあたる職員多め、の写真です。
 言うまでもなく、学生主体の実習ですから、このように職員の密度が高い光景の方が、明らかに少なめ。
 手前側に、ベンチに座る代役の学生、奥にスタッフ達、という構図です。

 何の作業にせよ、短時間でスムースに進める必要がありますからね、総じて「真剣」なのですけれど、稀に和む、笑顔が見られる時間、いや、瞬間も、あるのでございます(笑)。
 
 そしてこの日の終わりは、撮影場所としてご協力いただける予定の、都内のある店舗をロケハン。一般のお客様に迷惑が及ばないよう、やはり短時間に。
 向かって右に見える学生が、出演者の代役でして、左側からカメラを入れた場合の、アングルの検討中。
 最初からの「決めウチ」だけではなく、実際の物理的な環境も加味し工夫して、最適な芝居、最適なアングルなどを考えていくわけです。