2014年1月 のアーカイブ

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前段階のオフライン編集同様、こちらのオンライン編集も、実習授業の一環ですからね
担当職員のアドバイスが、断続的に。上の写真です。
カット変わりのタイミングは、既に確定しているとは言っても
画面の特殊な切替え方・・・特殊効果などは、オンライン編集での、オリジナルの加工。
言わずもがな、簡単便利には済まないのです。
 
特に作品の最後に入れる「スタッフロール」と呼ばれているスーパーテロップは
もう完全に、オンライン編集での作業。
実際の、プロフェッショナルの現場でも、非常にメジャーな
「Avid Deko」というグラフィクスシステムのPCアプリケーションを使用して
ロールスーパーを製作していきます。下の中段2枚の写真。
 
そして、オフライン編集との大きな違いの1つは
「ロールチェンジ」と言う、VTRカセットの差し替え作業。下段左の写真。
すべての映像・音声データをハードディスクドライブに流し込んで・・・とは違って
使用する部分が収録されているテープを、その都度、カセットレコーダー(プレーヤー)に。
隣室の「マシンルーム」での様子です。

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さてさて、「オフライン編集」によって
映像・音声の使いどころや、カット変わりのタイミングなどが決まると
それらを明示する「タイムコード(記録信号に付与した時間数値アドレス)」の
データを使用しながら、次の作業は「オンライン編集」。
 
場所は、1年程前に、大規模リニューアルを実施した「HDTV ONLINE Edit Room」です。
基本的には、PCとディスプレイなどで構成されていた「オフライン編集システム」と違って
こちらは、かなり大掛かり。この1部屋で、ワンセットの編集システムなのです。
前回の「オフライン」を含め、今回の「オンライン編集」を担当しているのは
放送技術科の、将来編集志望の学生。
数人で、役割分担をしたり交代したりしながら、編集作業を進めていきます。

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授業ですし学生が主役ですけれど、授業だからこそ、すべてが学生だけではなくて
所々で、現場で活躍されている講師の方が指導したり、我々職員がアドバイスをしたり・・・。
前回から紹介している「ドラマ制作 2013」のオフライン編集では
数多くのTBSドラマなどで、プロの編集マンとして活躍されている方が、指導。
今期のドラマでは、TBS「Dr.DMAT」の編集と担当されている方でございます。
  
この後の、放送用のビデオテープを直接制御して編集する「オンライン編集」とは違い
映像・音声のデータを、PCのハードディスクドライブに記録して・・・の作業。
各カットやシーケンスを繫ぐ、細かな編集ポイント・タイミングは、この段階で決められるのです。
 
学生が作業を行い、プロの講師の方が手本を見せ、また学生が行って手本を見せてもらい。
まさに、実践指導の実践授業です。

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本校の各学科の学生が参加しての、本格的な実習授業の1つ「ドラマ制作 2013」。
前回は12月31日の大晦日でした。
当ブログのページ、左下のカテゴリーで「ドラマ」を選んでいただく
このシリーズがまとめてご覧になれますので、どうぞ、ご利用ください。
 
さて、その前回では「クランクアップ」の様子を紹介しました。
撮影がすべて終了したわけですが、ご存知の通り、これで完成ではなくて
この後に、映像の編集作業と音声の編集や整音作業などが続くのです。
そこで今回は「オフライン編集」。
9月の初めにクランクアップして、実際に行われたのは、9月上旬でした。
 
オフライン編集は、PCの動画編集アプリケーション「Avid」を使用。
ですから、手で操作するためのツールも、PCのキーボードとマウスです。

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前回紹介した「バンドア」。番組によっては使用しない場合もありますけれど
テレビスタジオに通常設備されている灯体には、付いていない物がない、というほどの必需品。
一方、普段生活している家の中などには、付いているものはほとんどないですよね。
理由は「人の眼」と「テレビカメラ」などが持つ、特性の違いによるもの。
明るくても暗くても、どちらもそれなりに見える人の眼に対して
テレビカメラ(デジカメ等も含む)は、それほどバランス良く再現できないからなんですね。
・・・という事から、光を当てる所には当てる、そうでない所には当てない、という
バランスとメリハリを表現するための操作が、必要になるのです。
 
中段左の写真。その中で右に見えるのは電子レンジと冷蔵庫。
この部分の「光の洩れ」をカットすると、中段右の写真のようになります。
 
そして、下段それぞれの写真。学生が手にしている物は「照度計」。
明るさを、数値(メーター)で表現してくれる、こちらもテレビ照明必需品でして
人の眼では解りづらい微妙な明暗を、教えてくれるのです。

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仕込みや点灯チェックなどが終わると、次の作業は「照明シュート」。
実は、今回のテーマではここからが、言わば授業の本番。
前回説明した通り、灯体を吊るす(置く)時に、ザックリと向きなどは考慮されていますが
それをさらに調整して、細かな向きや光の広がりを、適切な状態へと決めていく、という作業です。
 
特に「広がり(主に光を当てる面積)」を整えるのが「バンドア」という器具。
単体で存在するものではなく、灯体の光が放たれる側に取り付けられている黒い羽でして
これが、上下左右の4枚があって、各々角度が変えられる仕組みを持っているもの。
下の写真、学生が触ったり操作している物が、そのバンドアです。
 
担当講師の先生が、1つずつ、細かくアドバイスなどをしながら
手段とその結果を、解説していきます。
 
ちなみに、下の下段中央の写真は、足に軍手を履かせている脚立。
美術セットの床上に置く時は、傷を付けないに、配慮しているわけです。

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通常時は、天井近くのかなり高い位置に上がっている照明バトン。
これに、電源供給のコンセントがあって、バトン(パイプ状の横に長い棒)に灯体を吊るして・・・
という構造を持つ設備ですけれど、下に降ろせる時は下に降ろしての仕込み。
美術セットがあって降ろせない部分は、脚立を使って、高所での作業です。
もちろん、ただ吊るして繋げるだけではなくて、実際に灯すおおよその向きにするなどして。
 
そうして、一通りの作業が終わると、サブコントロールルームにある「照明調光卓」では 
「パッチ」と言われている、割り当ての作業。
電源供給コンセントの制御を、何本目のフェーダーレバー(下の右下の写真)に割り当てるのかを
調光卓に内蔵するコンピュータで、設定。
それが終わると、フェーダー操作で各々の灯体が正しく点消灯・調光動作ができるかどうかの
「点灯チェック」へと、作業が進みます。

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たとえば、家にマイクロフォンはなくても、電気スタンドはある
たえとば、毎日動画は撮影しないけれど、毎晩明かりは灯す・・・
テレビスタジオでの製作に関わる技術を、音声・照明・映像の3つに分けるとすると
「照明」は最も身近で、一生涯関わるというか一生必要とする、というか。
身近だからこそ、実際のテレビ照明やその創りと日常の生活照明を比較すると
そのギャップや、前者の奥の深さに驚く、と言って過言ではないのですよね。
特に、ライブコンサートなどの照明と違って、ドラマ照明は、日常を模した明かり創りですから
それは一段と強調されるわけです。
 
と言うことで、照明クリエイティブ科1年「テレビ照明実習」の授業を紹介です。
ごく基本的な照明デザインや、そのための照明仕込み(スタンバイ)を勉強してきて
内容は、少しずつステップアップ。
今回のテーマは「ドラマ照明」です。
下のそれぞれの写真は「照明仕込み」の最中。
必要な灯具やライトを、所定の位置に仕込んだり、電源供給のケーブルなどを繋げたり、という作業です。

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準備もしっかりと終えて、屋外へ。
数人ずつのグループに分かれて、マイクロフォンを持ったり(下の上段左の写真)
ポータブルミキサーを持って操作したり(上段中央の写真)するなど
それぞれ交代して、音を録る練習。
特に今回は、首都高速道路側と、その反対側にマイクを向けて
レポーター役の学生の声と、一緒に収音されるそれ以外の環境音の違いなどを確認。
 
これらは「方向」の違いでしてね
同じ場所でも向きを変える事によって、収められる音の違いは、もの凄く明確なもの。
まったく違う場所で収録している、と誤解するほど、聴こえる音は変わるのです。
  
従って、もし可能であれば、少しでも位置や方向を変えてみるなど
工夫してその撮影に適した音を収める、と言う努力が必要なのでして
機材の操作放送だけではなくて、それをどう使うのか、という事も、しっかり勉強します。

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今回のそれぞれの写真をご覧いただくと、その物自体を知らなくとも
「あっ!見た事ある!」という方は多いですよね。
テレビを見ていて、大抵、どなたかの某かの取材のシーンを紹介している時
カメラマンと共に写る事が大変多い、このグレーの物体は「マイクロフォン」の1つ。
マクロフォン自体が、テレビ朝日系列で放送されている「タモリ倶楽部」で、紹介されたほど
非常にメジャーなマイクロフォンなのです。
ただし、本体は「千歳飴」を少し太くしたくらいの、細長い物ですけれど
強風による雑音や雨滴などから守るためのカバーが掛けられていて、この姿になっているわけです。
 
授業は、取材用音声機材と、収音の実習。
実際に現場で活躍されているプロのスタッフの方が、担当講師。
写真は、この後の収音に向けた準備と、その指導風景。
ビニールテープを貼っている様子の写真がありますが
この「貼り方」も、良い音を録るための大事な要素の1つになるのです。

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この活動は、初めて何年になりますかね〜。
少なくとも、4年目に突入している事は、間違いなさそうな、地域の清掃活動
「杉並・わがまち クリーン大作戦」!!
当ブログで、最も最初に紹介したのは、2010年11月24日の投稿
そして、参加した職員・学生の集合写真を掲載したのが、2011年3月9日の投稿でした。
ちょっと逸れますけれど、特に、3月9日の紹介写真をご覧いただくと
大改装前の本館校舎前の、懐かしい姿が見られたり・・・。
まあ、いずれにいたしましても、この清掃活動を毎回ここで紹介しているわけではありませんからね
かなりの回数は、実施しているのです。
 
下の写真をご覧いただくと解ると思うのですが
清掃活動の場所は、校舎の前だけではなくて、実はかなり広範囲。
そして、小さなタバコの吸い殻なども、1つずつ、しっかり拾っているのです。
 
ということで、今回も参加した職員をご紹介させていただきましょう。
上の集合写真左より、看板を掲げている坂口・顔を覗かせている山路・下に座っている結束
笑顔の女性の栗林・石原、堂々とセンター位置の伊辺・顔が眩しい加藤に、倉谷顧問
富澤・平野、最も右に写るのは、吉原。そして、座っている女性の植松、その左に田辺。
写真に写っていませんが、稲生。
以上の14名で、担当させていただきました。

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数日来、何回かに分けてお伝えしている、放送芸術科1年生の実習授業「スタジオ番組制作」。
実際には、昨年11月頃に行われた番組制作課題について、紹介してきました。
一連のシリーズ最後は、「サブコントロールルーム(副調整室)」の様子です。
  
サブコントロールルームで活躍する、制作系の代表的なスタッフは、何と言ってもディレクター。
もの凄く簡単に言えば、番組のテイストを考えて、先頭に立って仕切る・統率するという役割。
リハーサル中は必要に応じて、スタッフや出演者に指示を出したり
本番中は、イメージ通りの番組・進行になっているかを確認したりしながら
また、そうなるように仕切る仕事。
上の写真、ディレクターなどの背後から撮影したものです。
 
そして、下の上段左の写真は、同学科の学生が目指す「タイムキーパー」の学生。
担当職員に、リアルタイムで習いながら
「生放送」という設定下で、時間の管理に勤しんでいる様子。
いずれにしても、入学して半年と少しで、初めての本格的に従事する役割ですからね
たった数枚の写真だけでも、緊張感や意気込みが伝わってきますよね。

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放送芸術科1年生の授業「スタジオ番組制作」を紹介していますけれど
この放送芸術科は、制作系(ディレクター)を目指す学生が多く在籍している学科。
スタジオ内での制作系の代表的な役割は「フロアーディレクター(アシスタントディレクター)」でして
その様子は、前回お伝えした通り。
そしてこの授業の内容の「高密さ」を象徴する1つが、今回紹介する内容。
 
上の写真。リハーサル中のカメラマンの姿ですけれど
実は、この実習課題に関しては、カメラマンも放送芸術科の学生が担当。
12月7日に紹介した、カメラの撮影実習の経験が、今回に繋がっているのです。
もちろん、まだ経験は浅いですからね、手放しで学生だけ・・・という事ではなくて
映像技術を担当している職員が、1人ずつ近くに付いて、フォローをしながら。
 
制作系のスタッフが、このようなスタジオカメラを操作する、ということは基本的にはないですけれど
学生のうちに、色々と体得しておく、という事が、非常に大切。
番組製作に関わるチームの、それぞれの仕事を理解するための、1つの肥やしとなるからです。

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前回お伝えしたのは、昨年12月26日
出演者の方との打合せを行うディレクターなどの様子を、紹介しました。
それらが終わると、カメラリハーサル、そして本番。
上の写真。カメラの脇で、出演者に対して「指折り」をして
手で残り時間などを表現している、フロアーディレクターの姿です。
 
沢山の照明が当てられている出演者の座る位置から、カメラ側を見ると
逆行になりますし、そもそも薄暗い状態ですから、少々見づらいのですよね。
従って、手や指で表現するにも、見やすいようにしっかりと。
そして、台本を読みながら、テレビモニターを見たり、レンズに向かったりしながらですから
紙に書いて表現する「カンペ」も、適格に見やすく・・・が大事。
ただ「見せる」だけでなくて「伝える・・解ってもらう」が目的だからです。
そのような様々なノウハウを、担当職員に教わりながら、体で学んでいくわけです。

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