2012年6月 のアーカイブ


 さて、前回お伝えした練習。具体的にどのようなカメラワークのための、どのようなテクニックの練習なのか。
これは、細々とテキストを並べ立てるよりも、動画をご覧いただいたほうが解りやすい筈ですので、その練習の様子を無人定点的に撮影した映像を、紹介させていただきましょう。
 
 音楽番組を観ていると、被写体(歌手)に対して、左右方向に動きながら撮影している映像を目にしますよね。
 あのカメラワークを「トラックショット」と呼ぶのですが、あの華麗なカメラワークを達成するための動作が、今回の練習。
 もっぱら、横方向に力を与え動かすのに、体はカメラに対して正面にいなければならない、というところに、このテクニックの難しさがあります。
 コツは、手先の力や腕力ではなくて、体でしっかりと力を与えること。
 なぜならば、手や腕は、レンズの操作をしたりバランスの良いアングルを維持したりすることに、その力が使われなければならないからです。

DSC01106sDSC01085sDSC01112s
「撮影すること」の前に、まずは「動かせること」。
 これは、テレビスタジオにある大型のテレビカメラ「スタンダードカメラ(スタジオカメラ)」を扱うために、必須のテクニック。
 なぜならば、写真に見えているこのカメラ、重さはおよそ260キログラム!
 もちろん、タイヤが付いているので、このまま一式を持ち上げることはないですけれど、それ相応の重量物ですからね、簡単には動かせないからです。
 素敵な撮影構図、華麗なカメラワークを達成するために、素早く、あるいは適格に動かす能力が欠かせません。
 
 その操作法を、徹底的に勉強したり練習したりする授業が、放送技術科の「カメラワーク実習」。
 一口に「動かし方」と言っても千差万別でして、その時の状況や目的によって、幾通りもあるものなのです。
 そして、大事なポイントは、動かす腕力・筋力ではなくて、「力の与え方」。ですから、手先・腕先の力ではなくて、「体で動かす」ということです。
 
 写真のそれぞれは、レンズを上下左右に振動させないように、カメラを横方向に動かす練習中の様子です。

DSC00498s
在学生や卒業生の方でしたら、言わずもがな、お馴染みの場所。
東放学園専門学校 本館・プリズム21から、レインボー館・オーロラ館への道。
高校生の方など、ご存知でない方だと、え?と思うかも知れませんが
写真の左の建物、そして、範囲外の左側にも、本校の校舎があるのです。
今まで何回か紹介している、テレビ美術科の作業工房も
レインボー館の地下にありましてね
写真のオーロラ館の屋外の作業場に、ちょうど、製作途中の美術セットも見られます。
 
実は、写真右に見える本館は、間もなくリニューアル。
このアングルの、校舎の姿も、そろそろ見納めなのです。
 
梅雨の中休みの、東放学園専門学校。
この後は、梅雨の後半に入って
陽射したっぷりの、爽やかな光景も、しばらくお預けになりますね〜。

DSC00898s

DSC00759sDSC00764sDSC00766s
 報道用のカメラがズラリと並んで、照明も当てられて、まるで何かの発表会・記者会見の様に見えなくもない、ですかね(笑)。
 それぞれのカメラ・機材一式は、およそ800万円。
 今や、iPhoneやスマートフォン・デジカメなどでも、高画質な動画の撮影が可能ですけれど、プロフェッショナルな機器は、その使いやすさや品質・耐久性など理由によって、ある程度大きく重たく、しっかりとしたデザインなんですよね。
 加えて、撮影や収録に関わる様々な設定も、iPhoneやデジカメなどは、いわゆる「自動」の状態で撮影するのに対し、プロの機器は、それらのほとんどを、手動で細かく設定していきます。
 
 ・・・でですね、この実習授業の写真、いったい何をしているのか、というと、「ホワイトバランス」の設定・動作の練習中の様子なのです。
 
 この専門用語も、上記のようなツールが広く普及している現在では、すっかり一般的な固有名詞になって、「見たことある」という方も多いでしょうね。
 白色系の光や物を撮像した時に、我々の肉眼での見え方と同じ色(近い色)となるように、カメラの色の調整をすること・・・ごく簡単に言うと、こういうことです。

 ちょっとレアな事を書くと、「放送事業」に関わる電波法では、スタジオとは「演奏室」と定義。
 どうもピンと来ませんけれど、「演じて・奏でる」というふうにすると、深く納得な感じですよね。
 先日来、お伝えしている写真をご覧いただくと、まさに「演・奏」。
 演じて奏でるために、様々なスタッフが活躍している、というわけです。
 今回の写真のポイントとなる1枚は、二段目の左。同様に「演奏装置」と定義されている、サブコントロールルームの様子です。
 手前から、TD(テクニカルディレクター)・ディレクター・タイムキーパという順。
 演じ奏でる場、それに関わるスタッフを指揮し、その内容を魅力あるものにするのが、ディレクター。
 放送芸術科の学生が担当しています。
DSC09641sDSC00049s

DSC00054sDSC00113s

DSC09789sDSC09797s

DSC00132sDSC00139s

 さて、前回に続き、「番組制作演習」のカメラリハーサルから本番にかけての様子を、ご覧いただきましょう。
 どの写真も、学生の活躍という点では、言わずもがな共通しているわけですけれど、8枚の中の、ポイントになる写真は、最下段の左。
 これは、本番前に、美術セットの1つである床材の「サンプレート」の掃除というか洗浄をしている様子でしてね、テレビ美術科の学生やアシスタントの職員が、洗剤や研磨剤を使って、綺麗にしている作業。
 それぞれの小さな傷や汚れが、撮影画面上に目立つ存在にはならないですが、「チリツモ」的に、全体的に汚く見えますしね、出演者が載るステージですから、そこは綺麗にする、というわけです。
 とても大切な事、ですよね。
DSC09281sDSC09287sDSC09289sDSC09293_2sDSC09622sDSC09606sDSC09634sDSC09639s

 ・・・という事でですね、少しずつお伝えしている「番組制作演習」ですけれど、技術打合せまで進み、その後は、カメラリハーサルなどを何度か繰り返し、本番突入。
 カメラリハーサルという練習を繰り返して、ある程度上手に出来るようになったら本番、ではなくて、あらかじめの設定時間から開始される「生放送形式」。
 練習を繰り返して、各役割の仕事が少しずつでも上達していく、これはとても大切な事。学校ですからね。けれど、「時間」や「制限」も大事。将来、それらの中で、仕事をしていくからです。
 
 6月の初旬までは、「音楽番組」をテーマに、番組制作に取り組んできました。
 今日から数回は、カメラリハーサルから本番にかけての様子や、美術セットのデザインなどを、テキストなしの写真のみで、ドンドンお伝えしましょう。
DSC09260sDSC09266s

DSC09267sDSC09269s

DSC09272sDSC09275s

DSC09276sDSC09277s

DSC00034sDSC00041sDSC00035s
 やや、久しぶりの2年次の授業「番組制作演習」。
 本校の、放送芸術科・放送技術科・放送音響科・照明クリエイティブ科・テレビ美術科、そして、東放学園音響専門学校の音響技術科学生による、大型実習授業です。
 
 朝に集合し、照明の仕込みなどのスタンバイや位置決めを終えた後は、技術打合せ。
 このようなスタイルの、実際の番組制作では、位置決めと同時にスタジオフロアーで行うこともある技術打合せですけれど、各学科それぞれの授業として、いろいろな作業が同時進行ですからね、サブコントロールで集中的に打ち合わせを行うわけです。
「車座」になっての打合せの様子。1枚目の写真です。
 
 写真2枚目。ディレクターやチーフアシスタントディレクター、そしてタイムキーパーを担当する、放送芸術科の学生3名。
 イメージを言葉にして伝える、ということを、しっかりと経験します。
 
 その話というか説明を聞く、カメラマンなどの学生。
 自分の仕事を達成するための、貴重な機会・時間ですからね。表情も、おのずと真剣になりますね。

DSC09877sDSC09874sDSC09879s
 プレゼンテーションに続いて、授業を担当する本学園の倉谷顧問などからの話があった後は、昨年度のドラマ制作のメイキング画像のスライドショーを、全員で。
 薄暗い3枚の写真は、そのスライドショーを鑑賞中の様子。
 このスライドショーを作成したのは、本年3月まで、本学園の顧問を担当されていた島﨑孝雄氏。
 昨年度4月からの、制作系の打合せからロケーションハンティング・出演者オーディション・衣装合わせ・・・そして、ロケーション当日から編集作業を経て、完成するまでのほぼすべてが、説明とコメント付きで網羅されているスライドショー。
「見応えがある」という一言で済ますことの難しい、奥深い内容ですし、また、手法の勉強になる、というものなのです。
 
 従って、それを観る学生の表情も、大変真剣。いろいろな見方はあるでしょうけれど、今年の自分達も頑張ろう!という決心はあったのだろうと思います。
 写真は暗くて見づらいですけれど、その気持ちは伝わるでしょうね。

DSC09847sDSC09868s
 実際の日から紹介する日の差があって恐縮ですけれど、7月までは月一回程度の、関わる学科の学生が全員集まっての「ドラマ制作2012」。
この間、放送芸術科の学生が中心になって、週一回の打合せを重ねて進めてきた経過報告でして、まずは、プロデューサーやディレクターなどを担当する学生から、プロット案についての説明。 
 台本の「初稿(第一稿)」に向けて、吟味という意味での変更が予想されますけれど、プロットの大枠、そして、決定したテーマを、授業を履修する学生にプレゼンテーションするわけです。
 
 放送芸術科以外の学生は、今後、それぞれの分担で細かな役割を決めたり代表者を決めたりして、本格的に参入する8月に向けての準備を開始。
 少しずつ高密化し、少しずつスピードアップして、着実にもの創りが進められていくのです。