2010年4月 のアーカイブ

BKS-R3220(TD)

2010年4月30日 HD機材設備


  
 
SONY社製 X-Yコントロールパネル
BKS-R3220(制作卓TD付近)
(写真下方の機器)
 
 
 

インテグレーテッドルーティングスイッチャー「IXS-6700」の、リモートコントロール機能を持つ機器。ルーティングスイッチャー内の、各出力ポートに、入力信号を割り付ける。
スポーツ競技の「トーナメント表」のように、縦方向に、IXS-6700に入力される信号の名称、横方向に出力先(出口)名称を羅列して、割り当てる必要がある部分に、「●」をつける、というようなイメージ。ゆえに、「X-Y(関数グラフの横軸と縦軸)」という名称になっている。

ID:17
<モニターウォール内各ピクチャーモニター割当他> 
前面のモニターウォール内ピクチャーモニターに出力されるソースとソース名を、変更できる。
その他、「IXS-6700」からの出力信号を受けるすべての機器への信号制御を行う。

  

 SONY社製
マルチディスプレイコントロールユニット
BKS-R1617A
(制作卓TD部分の1式)

 
  
  

 すべての映像(信号)ソースが入力されている、インテグレーテッドルーティングスイッチャ(IXS-6700)のリモートコントロールパネル。特定の出力先に、任意のソースを割り当てる機能をもつ、ビデオスイッチャーの一種。ディスプレイ中の各ソース(名称)は、各々のパネル(各ID)毎に、個別に設定できる。  
  
  

ID:18 
<制作卓TDピクチャモニター用>
向かって直上に設置されているTDピクチャモニターの映像ソースを、16つのボタンで選択する。ディストネーション(割当先選択)機能を設定しない。
各ボタンに割り付けているソース(表示されるソース)は、左上のアサインボタンと左のダイヤルで、変更可能。


 この写真は、番組制作実習「放送芸術科」のガイダンスの様子。
 サブコントロールルームの機材が、大規模に変わったこと、そして、スタッフに関しては、いわば「命綱」ともいえる、「インターカムシステム」とその使用方法の説明をしています。
 各学科、いろいろとガイダンスを行うわけですが、客観視していると、その学科の特徴、一番注目すべきこと、絶対欠かせないこと、これらが大変良く解ります。

V12LD

2010年4月27日 HD機材設備

 
 
HM Electronics社製
(元Clear-Com社製)
クリアーカム デジタルマトリクスインターカム
12レバーキーパネル
V12LD
(合計6式)
 
 
 
インターカム(スタッフ間通話装置)の一種。会話相手先を設定・選択を可能にする「クリアーカム デジタルマトリクスインターカム」のコントロールパネル。
パネル内にマイクやスピーカを持ち、個別に表示される相手先名称それぞれにある、レバースイッチを使用して、聞く相手や話す相手を選択して通話することを可能にする機器。今回、このタイプは、VE・TD・D・TK・CGの各スタッフ用途の他、インターフォン代わりに、スタジオフロアにも設置。
PCをメインステーション(セントラルユニット)にLAN接続することによって、様々な設定や効果の選択が可能。


 テレビ番組製作のスタッフには、大きく分けて、制作・技術・美術、この3つのセクションがあります。
 今日紹介するのは、美術や大道具のスタッフ養成学科である、「演出デザイン科(1年はテレビ美術科)」。 
 写真は、2年次の各学科による、実習授業「番組制作実習」で、演出デザイン科の学生が、床材である「リノリウム」を敷く練習とシミュレーションをしているところ。
 リノリウムは、住宅用などの建材の1つ。住宅だと洗面所やキッチン、病院や学校の床には、素地に接着されていて、恒久的な使用。テレビ番組用の美術セットとしては、いわゆる「Pタイル(プラスチックタイル)」の上に、接着テープなどを使って、仮設敷きをしていきます。
 
 スタジオ全面に敷くとなると、大きく重たいものなので、短時間で効率的に作業が行えるように、このようなシミュレーションを行う、というわけです。
 


 この写真は、体験入学「オープンキャンパス」終了後の、ヒトコマ。
 美術セットやテレビカメラなどを前にして、スタッフの学生達が、何やら、楽しそうに集まっています。
 実は、ある写真撮影の準備中の光景なのですけれど、さて、何用の写真撮影なのか。
 そう遠くない将来に、明らかに!

レンズの形

2010年4月26日 HD機材設備


 この写真も、昨日のオープンキャンパス「体験入学」の時のもの。手前のカメラが、上から撮影している様子です。
 「2」や「3」という数字が見えると思いますが、これが「カメラ番号」。 そのすぐ左下に、丸いネジが見えてさらにその左に縦線が見えていますが、この線から向かって左側の部分が、レンズになります。円筒形ではないので、知らない人が見ると、一見、レンズには見えませんよね。

 「DIGISUPER 27」の「27」はズームの倍率。けれど、「円筒形でないこと、随分と大きいこと」と「倍率」は、実は、直接的な関係性はなくて、レンズが作り上げる映像画質と操作性を追求しての形、なんです。


 今日は、新年度1回目のオープンキャンパス「体験入学」がありました。写真は、そのカメラリハーサルの場面です。
 カメラリハーサル中ということもあって、写っている学校スタッフは、この撮影をしている自分1人だけ。写っている番組スタッフは、全員学生です。
 新年度1回目ということは、学生達は、当然2年生になったばかり。この3月の卒業生と比べればまだまだ、というところもあるのですが、入学して1年で、一見、プロのスタッフがやっているように見える、そういうパワーは感じられますね。


 機材の裏側、今日は、スイッチャーコントロールパネル「CCP-8000」です。
 ボタンの数が668個、使用できる機能は数えきれないほどの機器なのですが、裏側に接続されているケーブルは、2本だけ。
 写真は、その部分ですが、向かって右下の黒いケーブルとその端子は、「D-SUB(ディーサブ:D-subminiatureの略)」、左上の白いケーブルは、PCでおなじみ「USB」。この2本のケーブルは、システムコントロールユニット「MKS-8010B」に繋がっています。そしてその先のスイッチャー本体「MVS-6000」へは、LANケーブル。
 まさに、デジタルの象徴ですね。


 
 
 
株式会社エディテックシステム製
BVM-L231遠隔制御ユニット
(特型)
 
 
 
 
VE(ビデオエンジニア)から、若干離れた場所に設置されている、SONY株式会社製「BVM-L231」マスターモニターに関して、頻繁に使用する必要がある機能を、遠隔操作するための機器。
モニターの入力信号の切替・カラーとモノクロの切替・クロマ(色の濃さ)を高める機能を制御するためのボタンが並んでいる。
今回のシステム設計を行った株式会社エディテックシステムによる、特型製作機器。各信号の調整時に使用する。VEセレクタの右側に設置。
以前、紹介したとおり、世界に1式しか存在しない、特別注文機器。公開できる一般的な型式が存在しない。


 
 
 
SONY株式会社製
マルチディスプレイコントロールユニット
(特型)
 
 
 
 
インテグレーテッドルーティングシステム「IXS-6700」をコントロールするユニット。VE(ビデオエンジニア)が、主に各信号を調整する目的で監視する
マルチモニター「LV 5800」やマスターモニター「BVM-L231」への出力信号を切り替えるためのセレクタ。通称「VEセレクタ」。
ある程度の信号数は、簡便に早く切り替えられるよう、同社の標準的規格品であるマルチディスプレイコントロールユニット「BKS-R1617A」を2つ合体させたような構造(デザイン)となっている。
いわゆるメーカ標準機器ではなく、特別改造機器であるため、公開できる一般的な製品型式が存在しない。

 


 昨日に続いて、番組制作実習のガイダンスの模様。今日は、「放送技術科」編です。
 この授業、番組のフォーマットの中に、中継部分もあります。
 実際の現場では、中継というと、大抵、専用のテレビ中継車で番組製作をしますが、中継車はいわば「動くサブコントロールルーム」なので、機器の配置やその間の配線はしない。まあ、しなくても良いように設計されているわけです。
 しかし、学校の授業となると、それだと勉強できる内容が若干限られてしまう。そのために、この授業では、中継先に必要な映像・音声機器も、学生が配置し配線する、というふうにしています。 
 この写真は、ちょうど、その勉強中の模様。基本的には学生がやる、ということで、皆さん、熱心に勉強していますね。



 さらに続いて、この2枚が、火曜日に行われた、東放学園専門学校「放送音響科」編。
 担当のスタッフが変わっても、当然のことながら、ほぼ同じ内容の説明がなされています。

 上の、サブコントロールルームでの写真は、マイクを片手に、ミキシングコンソールの詳しい説明をしているところ。 
 

 下の写真は、音声を担当する番組スタッフ用の、ワイヤレスインカム(*)の説明中ですね。
  
  

 既に、音声関係のスタッフだけで4人関わっている、番組制作実習。
 さあ、果たして、この実習授業には、合計何人のスタッフが関わっているのでしょうか。
  
  

 
 (*)ワイヤレスインカム:無線方式のインターカム。かつてのいわゆるPHSに近い仕組みになっている、デジタルワイヤレスインターカム
 


 続いての写真は、スタジオフロアでのヒトコマ。
 スタジオで使用する音声の機材としては、とてもメジャである「マイクロフォンブームドリー」。この操作方法を、担当の職員が説明している様子です。
 写真では見えていないのですけれど、実際には、延びている棒のような物の先に、マイクが取り付けられています。
 その「棒」を最長にすると、操作する人間からマイクまでは、およそ6メートル弱。プロは、まるで体の一部のように、自由自在に扱います。
 この機材、今後、詳しく紹介します。