2012年4月 のアーカイブ

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 東放学園専門学校、1年次は各学科がそれぞれの専門分野に関しての基礎を学ぶ授業が中心。一人のスタッフとして、また、その役割についての必要な知識を、学科単位で実践し経験していく、というものです。
 それに対して、2年次になると、各学科が一眼となって、1つの作品を大勢で協力して作り上げていく、という授業が中心に。この「協力し合う」という環境の下で、他の役割についても体系的に学んでいくわけです。
 
 そこで、今回ご紹介するのは、2年次の大型実習授業「番組制作演習」の放送技術科。今後の本格的な番組制作を前に、1年次の復習的実習を。
 
 まずは、機材室より必要な機材を運び入れて、指定の通りに機材を並べていくという作業。映像制作システムの構築です。
 通常、テレビスタジオとペアになって設備されている「サブコントロールルーム」を仮設する、という作業。当然規模は小さいものですが、同じ様な環境を学生だけで作り上げるという、高度な技術です。
 
 一通りの機材が用意された後(2枚目の写真)は、各機材同士の結線作業。数十本にもなる結線を学生自身で行うのですが、可能な限り短時間で作業を完了するために、それぞれが協力しながら、着々と。
 分担したり教え合ったり、体や手が交錯しながら、急ピッチで進めていきます。

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 最近のデジカメで、非常にメジャな機能と言えば「顔認識」。
 何気なく使っている機能の1つですが、元は、被写体物の中の顔に、フォーカスを合わせたり、露出(明るさ)を顔に対して適正な状態にするために開発された技術なんですよね。
 
 沢山の「顔」のデータを基に、顔の輪郭や目や鼻などの位置を数値に置き換えサンプルデータ化。
 そのデータを参照しながら、この色であれば・・、この部分に目のような物体が2つならんでいたら・・、その下に鼻と口のような物体が共に近い距離にあったら・・等々をデータ処理して、「顔」と認識する、簡単に書けばこういう仕組みでしてね、深く吟味された専門のアルゴリズムによって、「顔」と「顔でないもの」の識別が行われ、達成されているわけです。
 最近では、放送用のテレビカメラ(レンズ)にも「顔認識」技術が取り入れられていて、より綺麗な顔の再現や、オートフォーカス機能の実現に寄与しています。
 
 3枚目の写真は、ある日の職員室。
 PCには、顔認識の技術によって成り立っている、ある若い職員の顔が。顔認識アルゴリズムを経た後の顔、の研究です。
 ・・・うん? 

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「Pro Tools実習」のこの教室は「Mac Room」という実習室でしてね、30式のiMacがズラリと並んでいる所。
 PCとしては、Windowsがメジャーですけれども、オーディオ・ビジュアル系の作業には、やはりMacは欠かせない道具なのですよね。
 この教室以外にも、職員室やサブコントロールにもあり、そしてMacBook Proも入れると、かなりMacライフな学校です。
 
 前回よりお伝えしている通り、スクリーンとiMacを繫いでの授業ですが、実は普通のスクリーンではなくて、「SMART Board」という製品。言わば電子黒板的な装置でしてね、iPhoneやiPadと同じように、マルチタッチスクリーンの1つ。2枚目の写真のように、スクリーンに指で触れて操作ができるのです。
 そして、3枚目の写真のように、専用のマーカーで文字も書けてしまうという、非常に便利な機能もあり。
 うーん、こういう便利なツールを駆使した授業、受けてみたいです(笑)。
 
 ところで、この「Pro Tools」ですが、音楽・音響の世界ではとてもメジャーなソフトウエア・ワークステーションでして、それらの仕事に関わる人で、Pro Toolsを知らない人はいない、と言っても過言ではないよですよね。ですから、放送音響科の学生は、入学してすぐに本格的に勉強を始めます。

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 最近の液晶ディスプレイは、本当に綺麗ですよね。少しでも斜めから見るとすぐに色が変わってしまう、という状態。今は、1枚目の写真のように、かなり斜めから見ても、ほとんど、色も明るさも変化なし。技術の進歩ですよね〜。
 
 さて、前置きはこれくらいにして、今回は、放送音響科の実習授業がテーマ。
 最新型のiMac27インチがズラリと並び、そしてその前にはキーボードとは大きく違う物体が置かれていて・・・。
 そして、2枚目の写真、先生がスクリーンを使って説明をして、それを学生達が聞いている様子。
 実習授業「Pro Tools 実習」でございます。

 Pro Toolsとは、極めて簡単に言えば、音楽編集ソフト。音素材をPCのハードディスクドライブに録音するように取り込み、たとえば楽曲の長さを変えたり、音質や音量を変えたり、さまざまな素材を1つにまとめたり・・・というもの。もちろん、これでは説明としてはかなり不足していますが、とにかくとても多機能なので、まあ、この程度でお許しいただければと存じます(苦笑)。
 
 3枚目の写真が、Pro Toolsの作業画面。中央付近に見えるギザギザが、音や楽曲を表現している波形で「リージョン」と呼ぶもの。
 目に見えない音を、このように映像的に視覚的に見たり扱ったりしながら、さまざまな作業を進めていくわけです。
  
 たとえば楽曲の長さを変えることは、およそ20年前には、音を記録したテープをハサミで切ってテープで繫いで、というふうに実現させていたのですがね〜。技術の進歩は凄まじいと、しみじみと感じますよね。

自然の力

2012年4月24日 学校の様々,雑感

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銀杏の葉が黄色い絨毯を作り、雪が短時間で白い世界に変え・・・
つい最近の事かと思いきや、季節はすっかり春。今は、淡い緑色の季節。
黄色くしたり白色にしたり緑色にしたりと、季節は気温だけでなく「色」でも感じる。
大きく、そして確実に変える「自然の力」、もの凄いですよね。

 

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東放学園専門学校の杉並校舎本館として竣工してから、30年以上。
大勢の人がここを通り過ぎ、業界で社会で活躍しています。
その日、その時のいろいろを、ずっと見守り続けているのも、自然。
我々は、自然の中で毎日を営んでいるのだ、と、改めて感じます。

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 テレビ美術科1年生による実習授業「大道具操作基礎」も、いよいよ大詰め。最終課題の製作も完成に近づいてきました。
 左の写真は、ちょうど「欄間(らんま)」が取り付けられようとしているところ。
「欄間」は、最近の家屋だとあまり見られなくなりましたが、従来の日本建築では非常にメジャーでしてね、天井のすぐ下に設けられた明かり取りや通風を目的で設けられていたものです。
 
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 左の写真、図面のような物が見えていますけれど、これは「道具帳」といって、造作する物のそれぞれの形や寸法、表面の仕上げ等が書かれているもの。美術セットの造作や組み立てのために、必要な情報のみが盛り込まれた一種の設計図なんですよね。
 時には見守り、時には一緒に作業にあたる担当講師の先生と共に、細かい部分の釘打ち。右の写真です。
 
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 さらに作業は進み、先生を含めた4人で、一致協力しての作業。後ろ姿ですしね、その体に隠れて詳しい様子は伺い知れないですけれど、右の写真をご覧いただくと、もうお解りになるでしょうね。
 そう、銭湯の洗い場の部分「カラン(本来は蛇口の意)」の部分。ちなみに、上に乗っている「桶」も「蛇口」も手造りです。
  

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はい、ということで、実は銭湯の浴室を造っていたのでした。
最後は、関わった学生で、記念の集合写真。
「東放の湯」の完成です。

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パネルが建てられ、しっかりと連結された後は、そのパネル同士のつなぎ目の線を目立たなくする作業。
その線を覆うように「目張り」を貼っていきます。
この目張り、パネルに塗装を入れた時に、マスキングテープに同じ色の塗料を塗って
あらかじめ作っておくのです。

 
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 パネル一面が均一の単色だと、単純にストレートに貼って終わりになりますけれど、上のパネルのように部分的に色が変わると、その色や描かれている絵に合わせて、細かく貼込む必要があるのですね。
 上の写真のように、カッターを使って一色ずつ丁寧に作業を進めます。
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 その一方、建てられたパネルの周囲には、様々な部材や道具の準備が進んでましてね、作業を分担して効率良く、可能な限り短時間で済ませます。
 さて、いったい何を造っているのか。次第に明らかになってきましたね。

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まあ、あの、本校は言わば「もの造り」の学校でしてね、協力したり手分けをしたりして
1つのものを完成させる。
学科によって、それぞれの役割によって、手段や使う道具は違いますけれど
学生全員がこれに向かって、勉強し練習しているわけです。
今回紹介するのは、テレビ美術科の実習授業「大道具操作基礎」です。

 
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 紹介するのが随分と遅くなりましたが、実際には、今年の1月の授業内容でしてね、1年次に学んだ沢山の事のまとめ的な課題。学生自身が造る美術セットを決めて、デザインして設計して造作して、実際にスタジオに建て込みをして・・・という流れ。
 今回はその最後にあたる、建て込みの様子です。
 専用の作業工房からスタジオに運搬するために、小分けになっているのですが、これらをまずは組み立てていく、という作業。
 時には、担当の先生が一緒になって、教えながら組み立てます。
 
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 経験した事がある方にはお解りになると思うのですが、なぐり(金づち)で釘を打つ際に大事なのは、部材をしっかりと固定することですよね。
 打ったり固定したりと、それぞれが協力し合いながらの作業です。
 そして右の写真、今回の課題美術セットの正面のパネルが組み上がったところ。
 さて、いったい何を作っているのでしょうかね〜?

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 一通りの打合せやスタンバイを終えて、いよいよ、本番開始。
 卒業生による「音楽番組制作」です。
 卒業生と言っても、そう何年も前の卒業ではないのですけれどね、カメラマン姿は、ひと味もふた味も違う。もちろん、実際に、ある巨大な放送局の番組カメラマンを担当している人もいますからね。洗練された格好の良い姿です。
 右の写真は、女性グループが出演者。実は、出演者も、その、卒業生なのでございます。
 
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 出演場所というか、収録場所はテレビスタジオだけではなくて、校舎前の屋外から始まって、左の写真のように、ロビーでも。楽しそうで何よりですね。
 実際のオンエア番組でも、昔ほど、このようなテイストの、つまりスタジオを飛び出して・・・という構成が多かったと観察されますけれど、今の若い世代の人たちも、それを知っているのですかね?
 かつての有名な音楽番組では、駅のホームから歌手が歌を始め、やがて、出発のベルと共に、マイクを持って電車内に入り・・・なんてこともありましたけれども(笑)。
 
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 当然、スタジオに隣接した「サブコントロールルーム」でも、歌。
 ここには、わざわざ、照明もセッティングされていて、ご覧の様子。さすが、プロが考える事。本格的ですよね。ハンディカメラ2式で撮影です。
 写っているのは、卒業生とその他に、在学生も何名か。言わば、在学生とのコラボレート的なイベントだったです。先輩達の作業やその進め方を見て、勉強になったことでしょう。
 終わった後は、ロビーの大型テレビモニターで、プレビュー会。
 もちろん、すべては、卒業生本人達の自発的実習。プレビューする事の大切さも、しっかりと解っているのですね。
 けれどもしかし、楽しそう(笑)。羨ましいです。

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 上の左の写真。もういかにも「打合せ」だということがお解りいただけると思います。
 右の写真を見ても、何の資料かは、ちょっぴり解りづらくて恐縮ですけれど、これは、スタジオの照明プランを示しているもの。ということは、照明クリエイティブ科の学生・・・か、というと、違いましてですね、実は、写る全員は、数年前の卒業生の方々。
 いったい、何があったのか、というと、3月の終わりに、卒業生による卒業生のための「音楽番組制作」が行われたのです。
 
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 場所と時が変わって、こちらの2枚は、放送技術科の卒業生。カメラ(映像)の打合せ中の様子です。
 一段目の写真の、照明科卒業生と同期の方々。
 以前は、いろいろと教えながら進めていた、このような打合せも、数年後の今となってはもう、極めて自動的に行われるわけです。しかも、とても真剣に。
 職員目線の言葉で、とても恐縮ですけれども、成長著しいですよね。頼もしいな!と、強く感じます。
 右の手前に写る人達は、そろそろ2年生となる在学生。
 在学生とのコラボレート・イベントなのです。
 
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 スタジオでは、照明スタッフによる仕込み中。
 介錯棒(ライトの操作棒)を持つ手・腕も、非常に安定的。重さに震えることもありません。
 比較的大掛かりな仕込みも、クールにスマートに、静かに淡々と。それでも、その表情には、意気揚々とした楽しさも感じられて、感慨もヒトシオです。