2013年5月 のアーカイブ

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照明クリエイティブ科2年生の授業「テレビ照明実習」。
1年次のこの実習授業では
デザインしてプランを立てて、仕込んでシュートをして完成させて・・・という流れでしたが
2年次になると、「照明シュート」が終わると、カメラリハーサルを経て、本番へと突入!
「音楽番組のライティング」をテーマとしている実習。
授業期間中、毎週本番を繰り返して、デザインからの一連の作業は
ドンドンとステップしていくわけです。

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写真のそれぞれは、本番中の様子。
実は歌手も、同じ照明クリエイティブ科の学生。
しっかりと歌の練習をしてきて、本番に望みます。
そして、右上の写真は、本番中のカメラマンごしの様子。
実はカメラマンも、同じく照明クリエイティブ科の学生でしてね
照明スタッフだけを経験し勉強するわけではなくて、番組作りに関わる様々なスタッフの仕事も体得。
広がりも奥行きもたっぷりの、重要な授業なのです。
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今回は、照明シュート、そして5月28日にお伝えした灯体「ソースフォー」
それらのなせる技をまずはご覧いただきましょう。
左上の写真、出演者の背景にあたる壁面「ホリゾント」に向けたソースフォーのシュート中。
全体として、ボヤッとしているように見えますけれど
シュートが終わる直前になると、右上の写真のように。
黄色い光の粒が、細かく鋭くなって、宇宙空間のように、現像的な光景に。
左下の写真は、その灯体を操作している学生。
灯体の中には、模様を表現する「ネタ」が入っていて、それを透過した光がその先を照らす。
そして、光を対象物に焦点させるメカニズムを持っていて・・・という仕組みになっています。
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右上の写真も、同じくソースフォーによるもの。非常に幻想的ですよね。
そして、下の2枚の写真は、また違う役割の灯体「SS:サイドスポット」。
背景も明るい状況や、全体的に暗めの照明デザインの場合
手前の被写体と背景は混ざってしまって、メリハリがなくなってしまう事が多いのです。
そこで、被写体に対して、横方向から光を当ててあげて
被写体を立体的に表現したり、背景から浮きだたせる、というわけです。
対象物に当てさえすれば良いので、バンドアなどを使って、狭く細い光にしています。
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テレビスタジオでの番組製作に関して
たとえば、テレビカメラは、4台使おうと6台使おうと
調整を終えた後にカメラ倉庫から出してきて、必要に応じて三脚などの付属機器をスタンバイする
そして、カメラリハーサルなどに突入する、という流れとなりますけれど
照明のスタンバイは、前回までにお伝えしたように
必要な灯体を準備して、それぞれの場所に設置して電源線を繋げて、調光操作卓の設定をして
で終わりではなくて、その後に「照明シュート」を行って、広がりや向きなどを調整して・・・
という照明ならではの細かい作業が、準備段階に入ってくるのです。

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ほとんどの灯体は、手動で個々の向きや広がりなどの調整を必要とするので
脚立に昇って1つずつ、の緻密な作業。
特に、テレビカメラは、人の見た目よりも明暗や色合いを極端に表現しますから
見た目でokでも、テレビモニターで見るとNGという場合も。
 
写真はそれぞれ、スタジオの壁面に設備されている「ホリゾント」に
レインボーカラーを表現するためのシュートの様子。
見た目では、円の大きさは同じように感じ、際立った光の芯は見えず、全体的にマイルドな光ですが
左下の写真のように、カメラを通すと、大きさはやや不揃いに、コントラストも強く・・・
という事になります。
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前回、マルチ9画面でお伝えしたのは、「仕込み」。
一般家庭の室内では、当然の事ながら、照明は常に同じ位置にありますが
例えば、テレビスタジオやコンサートホールのステージ上では
デザインによって、光の当て方も違えば、使用する灯体も変わりますからね。
その都度、必要な位置に、灯体を吊る様に設置したり、スタンドを使って置いたりして
適した照明環境・照明的演出を、「イチ」から作り上げるわけです。
 
それと同時に行われるのが、「回路のパッチ」。
明るさを変えるのが、沢山並んでいる「フェーダーレバー」。上の写真です。
それぞれのレバーを上げると、どこの回路(電灯線)に繋げた灯体を点けるかを
サブコントロールルームにある照明卓のコンピュター上で、設定していきます。左下の写真。

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それが完了すると、スタジオフロア内では、点灯チェック。右上の写真です。
上記の、パッチやスタジオフロアでの繫ぎ込みが正しいかどうかをチェック。
そして、「照明シュート」へと、作業はドンドン進みます。
 
左下の写真は、「ソースフォー」という名称の灯体の、シュート中。
一見、他の灯体と違いないように見えますが
実は、右下の写真のような、「模様」を表現するのに使用する灯体なのです。
まだ、シュート完了前ですし、灯体が吊るされている照明バトンが降りていまからね
どのような照明の効果になるのか、少し解りづらいですけれど・・・。
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一般家庭というか家屋の中では、ほとんど目にする事がないのですけれど
日本の「照明」の世界では、極めて当然というか常識というか
灯体(ライト)各々に、電源を供給するためのケーブルコンセント・プラグである「C型」。
「演出空間専用C型30A差込接続器」です。
上の写真は、供給側(メス)と受電側(オス)の接続端子が付けられた「C型ケーブル」。
なぜ「C型」かというと、メス側のプラグをご覧いただくと解ると思うのですが
その穴が、C型だからです。

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これらのケーブルを使って、沢山のライトに電源を供給し
光による演出デザインを勉強している、照明クリエイティブ科。
上の9面マルチ写真は、2年生の「テレビ照明実習」です。
一般家庭の照明器具とは違って、見たり持ったりする器具のすべてが初めて!であった1年前。
今では、すっかりしっかりと、使いこなしているわけです。
(マルチ写真も、クリックすると拡大表示されます)

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マイクロフォンから結線するケーブルを介して、オーディオミキサー。
それを使いこなして、聞きやすい音に整えて、それをヘッドフォンで確認して・・・。
「音声スタッフの仕事」と言えば、確かに、第一義的には、ここで一つが完結しているのですが
「音声」がその先、テープやメモリー・メディアに、どのように記録されるのか。
ここまでをしっかりと勉強して、初めて、一連の作業について理解した、という事になるのです。

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と言うことで、説明は、「その先」にあたる、カメラの音声記録に関する設定項目の説明に。
取材用カメラは、小型化され洗練されたデザインですから
関わる設定のスイッチなどが、何十個もあるわけではありませんけれど
少なく凝縮されている分、そのスイッチ1つでも間違えれば
音声は適正に記録されなくなってしまうわけです。
 
担当職員より、一通りの説明があった後には、学生による実践編。
取材用カメラや音声機材を用いたロケーションも、その内容に含まれる
5学科共同の大型実習授業「番組制作演習」、放送音響科のガイダンスです。
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上の写真をご覧頂くと、取材用のカメラに、棒の先にフサフサの物体を付けて
その物体からはケーブルが伸びていて、首から何かをぶら下げるように持って・・・
こう何とも形容し難い様子ではありますけれど
同時に「あっ、なんか、見た事あるな〜」と思われる方もいらっしゃるでしょうね。
そう、この光景というかセットというか手にしている物は
取材用のカメラと、その時の音声を収録するための機材達。
たとえば、インタビューや、ドキュメンタリー等の撮影時・音声収録時に使用されるものなのです。

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この授業は、放送音響科の、主にテレビ音声スタッフを志す学生の実習授業でして
本校の5学科(放送音響科・放送芸術科・放送技術科・テレビ美術科・照明クリエイティブ科)共同の
大型実習授業のガイダンスの風景です。
まずは、使用頻度の高い、何種類かのマイクロフォンと、オーディオミキサーとの結線方法の説明
そして、そのミキサーから取材用カメラへの結線などについて。
取材用カメラの背部にある、音声ケーブルを繫ぐためのキャノンコネクター。右上の写真。
カメラの反対側にあるのが、主に取材用途の音声ミキサーが、左下の写真。
必要最低限の機能を持った、コンパクトに洗練されたデザインです。
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内容は、さらに内部に奥に進んで、テレビカメラ本体内の、解説へ。
特にその中の心臓部、あるいは「要」とも言える、光学ブロック部分の勉強。
上の写真、3色と白色物体が映し出されているテレビモニターに向かって、何かをしている様子。
 
そして、何をしているのかというと、左下の写真。
学生それぞれが手に持っている物は、3色分解プリズム。
テレビカメラは、つまり「光を電気信号に変換する」という装置ですが
我々の肉眼のように、レンズを透過してきた光を、そのまま電気信号化するのではなくて
まずは、その光を「光の三原色」である「R G B(赤・緑・青」」色に分けて
その先にある「CCD(固体撮像素子)」で変換するわけです。
その「分ける」装置が、プリズム。右下の写真。
 
プリズムを通った光は、赤の世界・緑の世界・青の世界というふうに見られますが
それぞれの世界の中で、モニターに映し出された各色が、どのように見えるのか?
これは、光や色、映像信号を理解する上で、重要な事になるなのです。

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上の写真。
最新のメカニズム、高精細な画質、一式2500万円以上の高額精密機器・・・スタジオカメラ。
それを間近に、自転車のタイヤにも使用する空気入れで、必死に空気を送り込む男性。
それほど頻繁に空気入れを必要とするわけでもないですけれど
最近の、スタジオカメラのセット(カメラやレンズ本体に、付属機器含む一式)には
無くてはならないのが、この「空気入れ」なのです。
この「空気入れ」と「スタジオカメラ一式」の関連性は、いかに!
放送技術科1年生の実習授業です。

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今回は、「スタジオカメラ一式を知ろう!」がテーマ。
一式としたのは、レンズやカメラ本体など、それぞれの目的・用途などによって
いくつかのユニット(機器)の集合体だからでしてね
その機材名やメカニズムだけでなく、重さや内部構造などを、しっかりと勉強・体得するわけです。

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「百聞は一見に如かず」
・・・ということわざ、ありますよね。
人から、そして、何度も話を聞いたり、その場ではない環境で知ろうとするよりも
その場で自分の目で、実際に見た方が明らかに確かである、という意。
知らない人の方が少ない、と言っても間違いないほど
非常に頻繁に耳にしたり目にしたりすると思います。
 
なぜ、これほどまでにメジャーなことわざなのか、と言うと
「その通りだな!」と強く感じる事が多い、実感を伴った現象に結びつくからです。

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東放学園専門学校の「良さ」を知るにも、それは同義。
実際に学校に来ていただいて、活躍する学生や、職員の姿勢を見ていただければ
本校に対して、絶大な魅力を感じていただける事は、間違いないと思うわけです。
 
今回の写真は、放送芸術科・放送技術科を中心とする、スタジオ実習バージョンですが
これ以外の学科・オープンキャンパスの内容も、魅力が沢山!
ぜひ! 東放学園専門学校「オープンキャンパス 体験入学」に、お越し下さい。
こちらをご覧いただくと、今後の開催日などが、ご覧になれます。

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今年度で6年目となった、本格的!ドラマの実習授業「ドラマ制作」。
4月より「ドラマ制作 2013」として、既にスタートしています。
5月に入り、進行・準備の主役となるのは、制作全般を担当する、放送芸術科の学生達。
ロケーションやスタジオでの撮影予定は、9月に入ってからですけれど
そのためには、入念な事前準備が必須。
コツコツと、そしてかなり先行して携わる制作系のスタッフなどの努力や吟味が
そのまま、作品の完成度に影響する、と言って間違いないでしょうね。
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当然のように、既にメイキング・記録映像の撮影を担当する学生もいる中
この日のテーマは、ストーリーの道しるべとなる企画案の吟味・再創出と、担当スタッフについて。
実は、学生の自由意志による企画案は、一度、放送芸術科の学生全員から提示されていますけれど
実習作品として、そして「撮影」という現実を踏まえて、さらに吟味された企画案の創出を、学生に指示。
こうして、様々な条件を乗り越えて、吟味に吟味を重ねる事は
実際の現場でも定常的に行われていることであり、とても大切なのです。
 
そして、昨年度のメイキング映像を見て、実際の製作風景を把握して、希望する役割に対して立候補。
まずは、プロデューサーとアシスタントプロデューサーが、決定されました。
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実際に行われたのは、5月の初旬の雨の日ですけれど
「杉並・わがまち クリーン大作戦!」でございます。
 
やはり年度初めは、学校は仕事が建て込んでいる時期でしてね
4月には1度しか実施できなかった、ということもありますし、大型連休もありましたから
この日は雨降りの天候でしたが、傘を差しながらでも実施です!
 
特に今回は、放送技術科の学生が参加しました。
「少しでも、いろいろと貢献できれば・・・」と言う、本人の意志。本当に素晴らしい志しですよね。
そして、左上の写真の、右よりに写る職員も参加。
東放学園専門学校 学校長、月野木でございます。
 
どうしてもゴミが溜まりやすい、学校近くの歩道橋。
左手で傘とゴミ袋を一緒に持ち、右手でトング(大きなピンセットのような物)持って
真剣にゴミを拾っているのは、職員の島津でございます。
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ということで、今回も参加者をご紹介させていただきましょう。
手前の列、笑顔で座っているのが、月野木校長
その左で大きな口が岡崎、校長の右で山路。
2列目右より、ピースサインが吉原、その左に田辺・栗林・結束・角
旗を持つのが、放送技術科の学生。
その左に、石原と加藤・・・集合写真には写っていませんが、島津。
以上、12名で担当させていただきました。
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それでですね、いかにも、放送技術科のカメラと光の特性を勉強する授業のように、あえて紹介しましたが
実は、照明クリエイティブ科の授業の様子。
「テレビ照明」とは、カメラを通してテレビモニターに映し出される「光や色」を表現するわけですからね
それらに関するカメラの特性も、しっかりと勉強しておく必要があるわけです。
 
今回の授業では、実際に放送用のカメラを使用して
ロケ等での使用頻度が高い、いくつかの照明(灯体)を用意して
明暗のコントラストやカメラのアイリス(絞り)、そして色温度(ホワイトバランス)に関する勉強。
 
スタジオでの照明は、外光や環境光などをシャットアウトして、ゼロの状態から作り上げますけれど
ロケーションの場合は、場合によっては、それらを生かしての照明作りですからね
スタジオ照明とは違った奥深さや複雑さなどが、伴うわけです。

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人間の眼は、超自然オートアイリス(絞り)で、超自然ホワイトバランス。
かなりな広範囲で、明るさに慣れる事も可能ですし
たとえば、電球色の元では、少々赤黄色いと思うくらいで、白色は白色と感じますよね。
けれど、カメラを通すと、そうは問屋が降ろさない(死語的?)わけでして(笑)
明暗は、比較極端に表現されますしね
設定を間違えると、屋外が真っ青になってしまうなど・・・。 
  
これは、デジタルカメラやテレビカメラなどの性能というか特性によるもの。
いやむしろ、人の眼が大変高機能である、ということ。
見えている光景全体に渡り、「イイ感じに見える」ようになっているわけです。
 
左上の写真、肉眼では、教室内も窓の外も見えていますが、カメラを通すと、外は「白つぶれ」の状態に。
カメラの絞り(アイリス)を調整すると、一応、外も見えてきますが、右上の写真のように青い世界に。
一方、外の光でホワイトバランス(色温度の調整)をすると、屋内は赤黄色の世界に・・・が左下の写真。
そして、蛍光灯下の屋内でホワイトバランスを動作させると、右下の写真のように。
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