‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ
引き続き、「ドラマ実習月間」的、実習授業の紹介です。
1枚目の写真、学生3名が椅子に座って本のような物を手にしていますが、これは「本読み」の最中。本読みと言うと、単に文章を読むだけ、の様な気がするかも知れませんが、ドラマの制作においても本読みは、大事な作業です。
つまりは、体の動きを伴わない演技の稽古の1つ。台詞の言い回しや抑揚、そして「間」などに対して、その「役者」のキャラクター設定などを十分に加味しながら、より「自然」より「演出」的にディレクターが指示したり、自然な言い回しに直したりして、「台詞」の造り込みをしていく作業です。
続いて、美術セットの設計図である「青図」の見方の説明。その昔、日本やアジアの国が使っていた長さに対する単位「尺貫法」と、青図の意味する事を、丁寧に。
ドラマ制作に関わる人で、この「青図」を気にしない人はいない、というくらい、欠かせない情報の1つです。
はい、ということで、前回お伝えした通り、ドラマに関する実習授業の紹介です。
12月の1年生(放送芸術科・照明クリエイティブ科・放送技術科・放送音響科)は、各学科とも「ドラマ実習月間」的。およそ3週間に渡り、テレビスタジオに建てられているドラマセットを使用して、つまりテレビドラマに関する実践形式での授業となるのです。もちろん、学科によっては履修するかどうかを選択できる授業もありますので、1年生全員というわけではないですけれど、まあその、実質的にはほぼ全員です(笑)。
今回は、放送芸術科1年生の実習授業から。
放送芸術科は、ディレクター・作家・タイムキーパ・マネージャーなどを将来志望している学生の学科。各々のスタッフがいろいろな形で関わることになりますから、授業内容も必然的に濃くなるわけです。ということもあり、以前、TBSテレビのドラマにおいてTD(テクニカルディレクター)を長年に渡り担当していた、本校の島﨑顧問も担当。
まずは、テレビドラマの撮影(スタジオ本番)の段階を中心とした制作方法の説明。ディレクターの仕事を「柱」として、「台本とはどういうものなのか」から、どのような流れで演出していくのか・・・などなど。ここでは書ききれないほどの具体的な内容に、話は及びます。
一連の作業風景をご紹介している「大道具操作基礎」。この授業は、テレビ美術科(今年度2年次までは「演出デザイン科」)1年生の実習です。「操作」とありますが、各部材の製作から建て込み、そしてその撤収に至までを、全般的に体験していく内容です。
1枚目の写真、この授業を担当している、実際の現場でも活躍されている講師の先生が、説明をしながら手伝っている様子。この1枚だけの写真では解りませんが、観察させていただいていると、「何か」をするときの「体勢」が安定的というか固まっているというか、そんなふうに感じますね。
2枚目の写真、こちらは、「インパクトドライバー」と「木ネジ」を使って、組み上げ作業中です。1人の学生が打ち、もう1人がしっかりと固定。この「固定」が大事なんですよね。特にインパクトドライバーは、締め打つ力が強いですし。
授業時間も後半に入ったこともあって、作業のペースが上がっています。傍から見ていると常に「速いな」と思っているわけですけれど(笑)。
授業を履修している学生の中には、入学して初めていろいろな工具を使った、あるいは「木材」に触ること自体、初めてに等しいという人もいる筈。写真では、あまり表現できなくて恐縮ですが、とてもそのようには見えない。
未経験者だったという雰囲気は、微じんも感じないのです。
[写真:m-shiina]
こちらは、塗料を調合している様子。塗料の容器から出した単色のまま、ではなくて、いくつかの色を配合しているのですね。それによって、自分達のイメージ通りの色合いにしていくわけです。
手袋なんて使わない。素手そのままで、赤を足したり黒を足したりして、実際に段ボールの切れ端に塗ってみて・・・、この作業を何度も繰り返していました。
塗色は、塗られる面積でも違う印象になりますし、材料に染み込んだり乾いたりすると、また違う色合いになるのですよね。難しい作業です。
そして、それに混ぜているのが、2枚目の写真の、白色の、やや粘着質のもの。これは、家の外壁にも使われる塗材。吹き付け塗装(表面を凹凸にする)の下地材の一種ですね。塗装面に厚みを持たせるための調合なのでしょうか。仕上がりが楽しみです。
3枚目。垂木を切断している学生です。前回紹介したものとは、違う工具を使用。私、高校時代には「まるノコ」と習った記憶があるのですけれど、正式には「卓上切断機」というのだそうです。さすがに粉塵が沢山飛散というか飛びかかってくるので、マスク着用です。
何年も、何百回も使っている工具ではない筈ですからね。ちょっとした恐怖心のようなものはあると推測されますけれど、使いこなしている姿、カッコ良いです。
[写真(3枚目):m-shiina]
先週の23日(木曜日)から年末年始の閉校期間に入っているのですが、それと同時に本格的な寒さがやって来た感じ。みなさん、どうぞ体調を崩さないよう、ご自愛ください。
さて、12月20日に続く、「大道具操作基礎」の紹介です。
2つのグループに分かれて、1週間違いで作業を進めている実習授業ですが、今回のシリーズでは2つめのグループ(Bグループ)の作業を中心にお伝えしています。ちなみに、前回、色鉛筆でデザインに色を入れていた写真がBグループです。
そして今回は、道具やセット造りの工程。1枚目の写真は、作業工房の入り口から。入り口の手前にも材料が置かれていて、フロアー全体が工房になっています。奥では、パネル造りの学生の姿も。
今回造作している美術セット、実はある「お店」がテーマ。2枚目の写真は、そのお店の中に置かれるテーブルの天板を造っている様子です。2人の学生が材料を押さえながら、1人の学生が設計図通りの寸法で切断。
その切断に使っているのが、「ジグソー」といって、つまり電動ノコギリ機。直線やカーブ状に切断できたり、切断面自体を斜めにしたりすることができる工具です。
3枚目の写真、ちょうど、カーブ状に切断しているのですが、ジグソーの運びがそのまま線形になるので、直線部分よりもデリケートですよね。顔を近づけて慎重に切断しています。
「当たりまえ」では済まない大切さ
2010年12月27日 実習風景,照明クリエイティブ科
都内のあるホールでの実習授業の様子を、何回かに分けてお伝えしてきた「舞台照明実習2」。今回の一連の紹介としては、今日で締くくりです。
本番では、出演者として華やかな意気込みを表現した学生、本番が終わると同時に、スタッフとして様相に早変わり。
まずは、沢山の灯体が吊るされている「照明バトン」が降りて来る前に、その際に支障となる床置きの灯体と、電源用の結線を、すべて排除。これが1枚目の写真。
さすがに何回かに渡る入念な打合せが行われているだけあって、抽象的な指示のための声かけは聞かれず。注意を促す、あるいはもっと具体的な指示の声のみ。とにかく、速いです。
そして2枚目の写真。ヘルメットを被り、照明バトンを降ろして、結線と灯体を外す作業。ここまで、撤収開始から4分しかかからず。学生皆さん、動きが速いので、例によってデジカメだと、とてもブレます(苦笑)。安全に手際良く、この両立は、難しいのですよね。
3枚目の写真、ある程度、灯体が集まってきて、それを専用のケースに収納する作業です。
綺麗好きとか几帳面だから、など個人の質(たち)に関係なく、灯体の機種はもちろんのこと、向きや角度まで、キチんと揃えて入れていきます。
収納の作業が終わった後は、機材車への積み込みと同時並行で、ステージ上の掃除も。
そして最後の写真は、学生全員でホールの担当の方へ、お礼の挨拶。しかもバラバラではなくて、整列をしてお辞儀をしていました。驚くのは、その直後、飛び入り参加で手伝った「1年の学生」にも、お礼をしていました。
いずれも「当たりまえ」の一言では簡単に済まない、とても大切な礼儀ですし、「仕事をする」ということに対する意気込みの表現としても、とても大事ですよね。
本格的でした!
2010年12月26日 実習風景,照明クリエイティブ科
前回、先行して動画で紹介させていただいた、東放学園専門学校 照明クリエイティブ科2年生「舞台照明実習2」本番中の模様を、今回は写真でご覧いただきましょう。
何度か書かせていただいているように、すべて、この授業を履修している照明クリエイティブ科の学生達。他の学科の学生が、出演にだけ来ている、というわけではないのです。凄いですね。
実は、制服姿の学生は、前回の「合唱」のグループだけではなくて、「ブラスバンド」のグループの出演もありました。
随分と上手だな、と思って聞いてみたら、皆さん経験者だそう。高校時代やそれまでの学生時代に部活動などで活躍していた皆さんなのですね。颯爽(さっそう)と演奏している姿を見ると、カッコ良い!
しかし、それほど大勢の学生が履修している授業ではないですからね。その中で7名が経験者というのは、結構高い確率と言えるでしょうか。
さて、次は、男性グループによる、「ストリート ダンス」です。
4枚目の写真、これは、客席の上にある「シーリング室」という場所からの撮影なのですが、まず、ダンスをしている6名の位置が、綺麗に整っていて綺麗。この、正しく並ぶことは、結構難しいのですよね。
5枚目の写真。これ、「技の名前」を知らなくて恐縮なのですが、何でしょうか・・「片手倒立」みたいなものですね。写真だと言わずもがな静止状態に見えますけれど、実際には、このまま片手で小刻みにジャンプしながら回転、しているのですよ。うーん、専門用語を知らないので、どうしても稚拙な表現になってしまいます。恐縮です。
グループには「専門学校東京アナウンス学院」の「ダンスパフォーマンス科」があって、そこではこういうダンスを本格的に学んでいるのですが、そうではないですからね。
ピンスポットも当てられていて、客席からのアングルだと、もっとさらに格好良く見えるはず。
そして最後にご紹介するのは、先日の動画と同様、合唱のグループ。軽音楽のグループ同様、学生皆さん、それぞれに高校生時代の制服を持参して、それがコスチューム。
7枚目の写真の左に、グラウンドピアノが見えますが、ピアノの伴奏も、同じく照明クリエイティブ科の学生。頑張って弾いていました。リハーサルから本番にかけての時間、ほとんど休憩もとらずに、熱心に練習していました。
この写真の上には、風船などのいろいろなものが、吊るされているのが見えますね。
このブログ、12月13日の写真中、風船を膨らましている学生の姿がありましたけれど、このデコレーションを作っていたのです。
8枚目の写真、右に見える指揮者も、もちろん学生。写真では、学生の皆さんお揃いで、サンタクロースの帽子を被っていますね。歌唱曲は、クリスマスソングのメドレーの他に、「桜の栞:AKB」のカバーも。
この3グループのすべて、リハーサルの様子を見ていると、まるで、部活動の練習中の光景と見間違うほど、各人がアドバイスをし合ったり励まし合ったり、という姿が何度も見られました。本番までの1週間もしくはそれ以上の期間、それぞれの学生出演者グループごとに、他の授業の合間をぬって、毎日のように練習していたそうです。とにかく「やる事」が本格的。
とうわけで、コンサートのほとんどを、学生自身で行っている今回の実習授業。それぞれが1人3役も4役もこなしていたわけです。
それでは「赤鼻のトナカイ」を!
2010年12月25日 動画,学校の様々,実習風景,照明クリエイティブ科
私が子供の頃は、少々違ったのですけれどね。最近は、イブが過ぎて当日になると「もうクリスマスは終わった」みたいなね、そんな雰囲気になるわけです。テレビCMも、お正月用のデザインのものが増えたりしてね。
そこで、今日は、先日来お伝えしている「舞台照明実習2」の本番の一部をご紹介しましょう。12月に入ってのミニコンサートだったので、照明クリエイティブ科合唱団は、クリスマスの歌を唱ったのです。
他にも2グループの出演がありましたから、明日以降、あらためて写真で。
しかし、本格的ですね。
制服を着てます
2010年12月22日 実習風景,照明クリエイティブ科
引き続き「舞台照明実習2」の様子。
スタンバイの作業が終わり、再びステージ上で打合せ。授業を担当している講師の先生と共に、今後のリハーサルから本番までの流れを確認。学生の数が多いですからね、円滑に作業を進めるためにも、数回に渡る入念な打合せが行われるわけです。
そして、リハーサルが終わり、開場までの間で、本番から撤収にかけての打合せ。
しかし、2枚目の写真、よく見ると上の写真とは様子が大きく違う。服装がガラリと変わっているのが解りますね。女子の学生は全員制服を着用。もちろん、人が変わったのではなく、1枚目の写真と同じ学生達です。
どうしてか、というと・・・、
3枚目の写真をご覧いただくと、もう、解るでしょう。
今回の実習授業、実は、スタッフも出演者も、同じ学生達が担当するのです。
スタッフを担当することで、言うまでもなく、経験になり勉強にもなる、つまりより主体的に知識を取得する。一方、出演者役も担当することで、出演者側の立場、つまりより客体的に「照明」そのものを経験する、というわけです。
卒業し就職すれば、出演者としてステージ上に立つ、ということはないですからね。学生の時にそれを体験しておく。大切なことですよね。
「当てる」し「当てない」
2010年12月21日 実習風景,照明クリエイティブ科
さて、今日は「舞台照明実習2」の紹介、5回目。
前回紹介した「シュート」もいよいよ佳境に。1枚目の写真、ステージ正面に対して、上の方向(俯瞰アングル)からの撮影。床に降りている光の広がり、向かって右下に斜めになって見えますよね。たとえば、この状態をバランス良く横方向に正す、これが言わばシュート。背景に見えるレインボーカラーの光も、この後シュートされます。
2枚目の写真、一見解りづらいのですが、やはりステージ上の様子。出演者(写真は代役)の影(かげ)が手前に延びていますね。出演者の背後から当てる「バックライト」のシュートをしています。
そして、実際にシュート作業中の学生、3枚目の写真です。
向きを変えれば良い、という単純なものではなく、灯体(ライト)の多くは「光の広がり方」を調整する機構も持っていますし、限られた灯体で、かつ、当てる場所にはしっかりと当て、当てない場所には当てない、この微妙な調整作業が必要。これを手際良く行うには、言うまでもなく、いろいろなノウハウが伴うのです。
写真の学生、左手で持っているものが、その光の広がり方を調整するダイヤルです。
・・・それで、3枚目の写真の場所、一体どのような場所なのか、というのが4枚目の写真。
ステージ正面に対して、斜め上から当てている灯体のシュート中の様子。ということは、「客席の上」に位置する場所であることが、お解りいただけるかと思います。
そう、コンサートホールの客席から天井を見ると、遥か上に見える天井に、灯体が並んでいるスペースを見る事があるかと思いますが、つまり、その場所。細かい格子が付いていて、安全な構造ではあるのですが、慣れるまでは、ちょっと恐く感じる人も、いるかも知れませんね。
「大道具操作基礎」、前回の続きです。
およそ2時間をかけた綿密な打合せが続く中、しだいにデザインが絞り込まれてきました。1枚目の写真では、見づらくて恐縮ですが、今回組み上げるすべての部材に、色が入った様子。
笑いもあり、真剣な表情もありの、充実した打合せだったようです。
ところで、この実習授業は、学科を2つに分けて、1週間違いで同じように進行しているんですね。つまり、1つのグループが打合せをしていると、もう1つのグループは、すでに美術セットの製作にとりかかっているわけです。
というわけで、階下の作業工房での、もう1つの作業の様子も紹介。2枚目の写真です。
やはり今回も、茶ちり紙をパネルに貼って、美術セットに使用する壁の製作。「今回も」とは書きましたけれど、このパネル製作の一連の作業が、美術セット製作のベースとなる部分なのですね。形や大きさ・質感が変わっても、パネルはかなり多様されていますからね。
そして、今回、眼に飛び込んだは、3枚目の写真のこの作業。私も最初は何かが解りませんでしたけれど、この先の作業を見て「なるほど!」。
果たして、何を作っているのか? 説明は、また今度に。
およそ2ヶ月ぶりの、テレビ美術科(本年度2年生まで「演出デザイン科」)1年生の「大道具操作基礎」。
あの「つなぎ」を着てなぐり(金づち)を持ってペンキまみれになって・・・、という光景とはまったく違う様子。教室で学生達が集まって何をしているのか、というと・・・、
実は次の課題は、学生自身が造作する美術セットのテーマを1から考えて、細かい配色や仕様のデザインを決めて、そして造り、建て込むというもの。その打合せ中の様子なのです。
2枚目の写真、図面が白くなってしまい見づらいのですが、大まかなデザインが描かれています。打合せの進行に沿って、色鉛筆で色を入れている最中。この時点で、どんなテーマの美術セットなのかは明らかになっていますが、まあその、完成間近まで内緒にしておきましょう(笑)。
チーフの学生2人は居ますが、もちろん話し合いは全員で進行。その「あるテーマ」に対する、自分なりのデザインや配色などの意見を出し合っています。実際の造作は、細かい役割分担になるので、関わる全員で「1つの完成型」を想像し理解することは、大事なんですね。
シュート!
2010年12月17日 実習風景,照明クリエイティブ科
点灯チェックを終えた後は、「シュート」という作業。これは、灯される位置や範囲、その広がり方や形、そして色や明るさなどを調整し決定していく作業です。
1枚目の写真は、「調光室」。ほとんどの場合、客席の後ろや上に位置する部屋で、前面は大きなガラス貼りとなっています。まあ、当たりまえなのですが、ステージ全体が見渡せないと話にならないわけですね。ステージや客席でシュートを仕切る人からの指示を受けて、調光卓を操作。割当てられている「フェーダーレバー」を上げ下げしていきます。
2枚目の写真。ちょっと見づらくて恐縮ですが、ステージ上の出演者の立ち位置に人が立って、そこに当たる灯体をシュートしています。やや右寄りにハシゴのようなものが見えますが、この上に人が乗って、灯体の向きや広がり方などを調整。
そして3枚目の写真。これももちろんシュート作業の1つ。ステージの背景となる「ホリゾント幕」に、やわらかい自然な模様を出すために、アルミ箔に照明を反射させているところです。コンピュータ制御のライトがある中、このようなアナログ的な手段を用いて、照明を作っていくことも多いのですね。これも、灯体の角度、アルミの向きやシワになどによって、かなり見え方が変わる。細かく奥が深いです。
「灯る」までの道のり
2010年12月16日 実習風景,照明クリエイティブ科
さあ、再び「舞台照明実習2」、照明クリエイティブ科2年生の実習授業の紹介です。
1枚目の写真。灯体(ライト)が各所へ仕込まれた後は、学生全員が集まって打合せ。目立たないように黒色系の服装、そして、安全のためにヘルメットですね。次の作業について、チーフを担当する学生が中心になって説明。何枚かの「仕込み図」を見ながら、その内容を確認しています。
打合せが終わった後は、主にステージ上に置く灯体などへ、回路(電源線)の引き回し。2枚目の写真です。一緒に灯らなければならない灯体と、そうでないものがあらかじめデザインされています。また、各回路(電気の取り口)による電源容量もあるので、どの灯体にも、とにかく電気が供給されれば良いという、単純なことではないのですね。しかも、電源ケーブルは色分けされているわけではないので、間違えると大変。無駄に長く余らせても、短過ぎても駄目。いろいろ奥が深いです。
そして、3枚目の写真。次は、使用するすべての灯体の点灯チェック。写真の中央付近に、受話器を持つ人と仕込み図を持つ人が見えると思いますが、この2人が中心となって、ステージから離れた場所にある「調光室」にいる人と、やりとり。どの灯体に通電するか、あるいはそれが適切かどうかを、1つ(1種類)ずつ確認していきます。