‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ

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 「スタジオ番組制作」の模様、その2。テレビスタジオのサブコントロールルームの様子です。
 主に制作系(ディレクター・作家・マネージャーなど)を目指している学生に、サブコントロールルーム内での各技術スタッフは、どのような仕事をしているかを、担当の職員が説明。
 
「眼高手低」という言葉があります。具体的な手段や方策を伴わなくとも「実」を見極める観察眼や知識は持っている、という意味。学生にとって、大事な要素の1つかと思います。
 たとえ、やらずとも出来なくとも、まずは知識だけでも目的だけでも理解する。大勢で1つのものを作るという上で、必要なスタンスなんですよね。

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 さあ、いよいよ、後期の授業がスタート。
 久しぶりに大勢の学生と会いましたけれど、皆さん、元気そうでなによりです。
 特に1年生の後期は、さらに実習系の授業が増えて、いわゆる業界への階段を、ドンドン進んで行く感じで、頼もしい限り。

 主に制作系志望の学生が集まる「放送芸術科」1年生では、「スタジオ番組制作」という実習授業が始まりました。
 まずは、スタジオでの制作的仕事の基礎から、情報系番組からドラマや音楽番組までを学生自身が作っていく、という授業。スタジオワークのノウハウを経験していきます。
 

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 今回の映像協力の現場は、なんと「六本木ヒルズ」の49階。アカデミーヒルズ内のホールです。
 写真は49階からの撮影。もっとも上にある「スカイデッキ」が海抜270メートルだそうですから、おそらく230メートルはあるでしょうか。写真中央の東京タワーを横に見る高さ。奥にはお台場や東京湾が広がっています。
 
 このイベントは、グループ校の専門学校東京アナウンス学院が主催する「星誕オーディション」。いわゆる出演側の人材を創出する学校で、最近では、柳原 可奈子さんが卒業生。その他にも沢山の卒業生が、芸能人・有名人としてメディアで活躍しています。
 このオーディションでは、タレント事務所の方々を招いて、その道を志す学生を見てもらおうという、大切なチャンスの場。本校の放送技術科では、ステージの背後にあるお客様用の大型ディスプレイに、テレビカメラを通した学生達を、1人ずつご覧いただくための、映像送出を担当しました。

 ホール内の一角に、映像ベースを仮設。基本的に、このベースのシステムを考え、構築するのは「ビデオエンジニア」の学生が担当していますが、他のカメラマン志望の学生なども、一緒に手伝っています。その知識は、参加する学生の大勢が持っている、ということ。(写真2枚目)
 
 開場して間もない様子。いわゆるタレント事務所あるいは関連する業界の方々が続々と。広い会場に並べられた沢山の椅子を満たすほどの、かなり大勢のお客様がいらっしゃいました。
 会場内のカメラは、合計4台。
 最後部の中央(写真左)には、出演者の学生を正面から撮影するための、高さ違いのカメラを2台設置。全身と顔のアップに近いサイズを同時に撮影。(写真3枚目)
 
 会場での撤収が完了してから搬出までの休憩時間。ずっと閉めていたブラインドを開けて、スタッフの学生達が夜景の観察と写真撮影。
 滅多に見られない風景、ということもありますが、映像系のスタッフを志す放送技術科の学生としては、目に入る沢山のいろいろな事に対して、興味を持って観察する、ということは、大事。(写真4枚目)
  
 
 
 そして、その光景。
 右に縦方向に見えているのは、「六本木通り」とその上の「首都高速渋谷線」。
 
 太陽に照らされていると、平板に無機質に見える風景。
 大きな光源がなくなり、「いとなみ」のための1つ1つの光が見えてくると、人や生活を包容する「いきいき」とした街並みが、そこに広がります。
 
 

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 コンサートが行われるライブホール「STUDIO Dee」は、地下2階。レコーディングルームは、地上2階。
 いわゆるホットラインにあたる「クリアーカム」を使用して、出演者用のモニターミキサーやお客様用のハウスミキサーと共に、回線チェックを進めていきます。
  
 
 先生は観察したり、「ここぞ」という時にアドバイスをしたり手助けをしてあげたりする係。
 学生が手際良く作業を担当。幅2メートルを超える大きなミキシングコンソールを使いこなす姿は、カッコ良いですね。

 
 
 
 一方、ステージの照明は、東放学園専門学校照明クリエイティブ科の学生が担当。
 放送技術科の「映像チーム」は、ほとんどの場合、学校で所有している機材を持ち込んで、それを駆使して映像作品を作り上げていくわけですが、特に照明を操作する照明卓は、各会場で設備されている機材を使用する場合も。
 少しだけ学習すると、すぐに使えるようになるのは、きっと、日頃の経験や学習によるものなのでしょう。
 
 照明卓とオペレーターを背後から。
 照明卓の上に置いているものは、歌詞と照明シーンが書かれたノート。
 あらかじめ曲を聞いて、この歌詞の部分はこの照明、この小節このメロディの時はこの照明、というふうに、照明をデザイン。そのノートを見ながら、曲を聞きながら、色や明るさを変えていく、という仕事です。
 
 
 最後は、出演していただいたアーティストと、関わった学生全員で集合写真。
 学生達、良い経験、良い想い出になるでしょう。
 


 
 今回は、久しぶりの動画のご紹介です。
 東放学園専門学校のグループ校、東放学園音響専門学校では、音響技術科PAコースの実習授業「卒業制作」が行われました。場所は、同じくグループ校の東放学園映画専門学校の地下にある「STUDIO Dee」というライブホール。何だか学校名いっぱいですけれど(笑)。
 
 詳細は次回にさせていただくとして、要するにこの動画は何か、というと、コンサートライブの模様を収録している「映像ベース」のスイッチャー付近を撮影したもの。
 映像(カメラ)の切替えを担当しているのは、もちろん、本校の放送技術科の学生。楽曲に合わせて、アドリブ(即興)で映像を切り替えていきます。撮影しているカメラは5台。単独で収録される1台を除いて4つの映像を切り替えて、後に編集作業を経て作品にする、というもの。
 「どのようなセオリーで切替えていくか」という説明は、ここでは書ききれないので、割愛させていただきますが、音楽にノラないと適切な切替えができない、ということは、言うまでもありません。

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 さて、久しぶりに「オープンキャンパス 体験入学」の模様を。テレビスタジオでの体験、クレーンカメラを操っているのは参加者の方。

 クレーンカメラというと、スタジオでの一般的なカメラである「スタンダードカメラ」に比べれば難しいですし、操作範囲も大きいのですが、そこは、2人の在学生がついて、しっかりとフォロー。危なくありませんし、ちゃんとクレーンカメラマン、体験できます。
 高価だから触らせない、という発想は持たない学校。可能な限り触れて練習してもらう、というのが学校の大事なスタンスの1つ。
 それは、体験参加者の方に対しても同様、というわけです。

 ちなみに、久しぶりなのは、「体験入学」ではなくて、ここでの紹介が、です(苦笑)。
 これからも、「オープンキャンパス 体験入学」は実施されます。ぜひ、お越し下さい。

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 先日の9/12の投稿でお伝えした通り、東放学園専門学校放送技術科では、実習授業「コンサート中継実習」で、映像・音声を収録。収録音声用にミキサーを持ち込み、ミキシングを担当していますが、今回のコンサート制作では、他に「モニターミキサー」と「ハウスミキサー」を持ち込み、東放学園音響専門学校 音響技術科の学生が、ミキシングをしています。

 まずは、「モニターミキサー」。
 ステージ上の演奏者には、それぞれに前や後ろに設置されたスピーカーから、自分が歌ったり演奏している音や、他の演奏者からの音を出している。

 そこからの音の大きさやパランスを調整するのが、モニターミキサー。
 演奏者と頻繁にコンタクトをとるために、ステージサイド(ステージ上の脇)に設置。常に演奏者に向いてミキシングを行っている。
 
 ミキシングコンソールの写真。モニタースピーカーからの音は、演奏者の「演奏のしやすさ」を直接左右する。
 この機器、この手だけでなく、信頼関係も必要。物理的にも精神的にも、出演者に近い関係である。
 
 
 
 次は、「ハウスミキサー」。PAミキサーとも言う。
 こちらは、ステージの左右両サイドから客席に向かって設置されているスピーカーからの音をミキシング。つまりは、お客様に演奏者からの音を届ける、という仕事。
 だから、ステージの脇や裏ではなく、客席の中にそのままのすべてが置かれる。
 
 
 ステージ上のおよそ20本のマイクロフォンの音は、デジタル信号そして光の点滅に換えられて、ハウスミキサーに伝送。細く小さいディジットな信号は、このミキシングコンソールとスピーカーで、太く厚みもある、大きな音の振動に変えられる。
 
 
 
 
 
 ミキシングコンソール上の「フェーダーレバー」を操作する、学生の「手」。
 この手や指が、演奏者とお客様との間の「空気」を振るわし、動かす。

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 そして、いよいよ本番開始。

 調光卓とオペレーターを担当する学生の様子。
 割当てられている「フェーダーレバー」を操作して、色や明るさを変える。
 メロディーやその小節をきっかけに、照明に変化を与える。だから、まず「曲を覚える」ということも重要。
 
 
 ステージの模様をサイドから。
 このシーンでは、全体的に薄暗い中に、見せたいものだけを浮かび上がらせるという演出。
 左上から延びる光の筋は、ピンスポットのライトによるもの。
 「脚光を浴びる」という、言葉どおりの姿。
 
 
 
 その「脚光」を作りだしている、ピンスポットルーム。
 3式のスポットライトが設置されている。
 それぞれに、学生オペレーターがついている。
 このスタッフの高揚した気持ちが光となって、出演者に鋭く降りる。
 
 
 
 スポットライトを上から。
 写真手前側に、光源。先には収光のためのレンズ。
 その中央付近に、操作レバーを持つ手が見える。
 出演者への脚光は、この「手」にかかっている。
 
 
 
 
 続けて、スポットライトを右側から。
 光源の軸に顔を近づけての操作。こうして、より主体的に、スポットライトと一体化する。
 2000Wのライトは、電気ストーブ2台分以上の消費電力。ライト全体が、熱い。
 火傷を防止するためのタオルは、欠かせない。
 
 
 
 ステージのロングショット。
 出演者のそれぞれが、燃える光を放っているように見える。
 これらのすべては、偶然ではなく、あえて、狙って、人によって作りだされるもの。
 それが鋭く的を射るとき、出演者と観客、そしてスタッフが、演出という固まりになり、一体化する。
 
 
 

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 先日の映像編に続き、今回は照明編を。照明は、「照明クリエイティブ科」の2年生が担当しています。

 普通は上にあって舞台などを照らしている照明の灯体。その沢山を吊り下げている「照明バトン」は、すべて下に降ろすことが可能。
 あらかじめデザインされた照明プラン用に、必要な灯体を適切な場所に設置する作業。
 
 
 灯体の前に、様々な色を入れるための「フィルター」を取り付けたり、光の向きの大まかな角度を調整したりしている。
 さすが2年生、作業に慣れていてサクサクと進めていく。手際の良さは、見ていて気持ちが良い。
 
 
 
 配線や設定を終えた後、電源を投入し点灯させて、細かな角度などを調整。床の「どの位置に当てるか」で、適切かどうかを見る。
 照明バトンが降りた状態でのこの作業は、実際の上がった位置での照らされ方を想像することが必要。
 
 
 
 いよいよ、リハーサル開始。写真は、ステージサイドから。
 「煙っている」ように見えるのは、光の筋「ビーム」を出すために、意図的に噴出されている「スモーク」によるもの。
 
 
 
 
 そのスモークを作りだしている「スモークマシーン」。
 この煙は、もちろん、人体や機器に害を与えない、専用の液体から作られるもの。
 ここから出されるスモークが、空間に融合され隠れている光や色を、見える姿に取り出し、そして表現する。

 次回に続きます。
 

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 定常的授業期間外の9月。今までもお伝えしている通り、沢山の短期集中的実習授業があります。
 今回紹介するのは、本校の放送技術科・照明クリエイティブ科、そして東放学園音響専門学校 音響技術科の3学科合同で、コンサートライブを製作する実習授業。
 まずは、映像編、放送技術科2年生の「コンサート中継実習」です。
   
 1枚目の写真。編集マン志望で、すでに編集業務の会社から内定をいただいている学生。
 この授業では、収録後の編集作業を担当することになっているが、本番までの空き時間を利用して、カメラの練習。
 まるで今までに何回も経験しているよう。「サマ」になっている。
 
 2枚目の写真。本番前に、収録用の音声ミキサーの調整や設定を行っている、カメラマン志望の学生。
 一日2回本番の前半を収録ミキサーを、後半にカメラマンを担当する。
 上の写真の学生同様、本来の志望ではない、携わることの少ない事を経験。いずれにしても、他のスタッフの仕事や、そのスタッフの気持ちを知る、という上で、大切なことである。
 
 本番中の、仮設映像製作収録ベース。3枚目の写真。
 手前から、映像を切り替える「テクニカルディレクター」、カメラズームレンズのアイリス(絞り:透過光量を調整する羽)を調整する「ビデオエンジニア」。収録VTRの映像音声をチェックし続ける「VTRスタッフ」・・・と並ぶ。
 
 
 4枚目の写真、本番中のレールドリーカメラマンとアシスタント。
 移動しながらのカメラワークが多いこのカメラは、レールドリーを押し引きするアシスタントの技量に依存している。 
 意思疎通によって達成されるコンビプレイが、大変重要である。
 
 (次回は、照明クリエイティブ科による「照明編」、さらに、音響技術科による「音響編」と続きます。

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 実習授業「ドラマ制作」。先週から今週にかけては、編集作業が行われました。
 今回は、その模様を紹介します。
 
 まずは、PCで行う「オフライン編集」。
 ディレクターが中心となって、言わば設計図のような「カット割」を基に、ストーリー通りに映像を繋げていく作業。
 実際の現場で活躍するプロの編集マンが、先にお手本を見せる。
 
 
  
 
 そのお手本を元に、学生自身が編集。
 同じ機器、同じ環境での、プロの方からの伝授。こうした、言わば「説得力」は、得たノウハウを、そのまますぐに使い、そして披露する、大きな力となる。
 
 
  
  
 
 
 
 次は、本格的な専用の編集設備で行う、「オンライン編集」。
 背後で見守るように座る、編集担当の職員の指示を、適宜受ける。
 常に隣にいないのは、既に教わった知識を、学生自身の力で引き出すため。
 
 
  
 

 
 「オフライン編集」から引き続き「オンライン編集を担当する2人の学生。
 相談したり知識を出し合ったりして、作業を進めている。お互いに勉強になることは、間違いない。
 そして、共通している、真剣な眼差し。
  
 
 
 
 
 
 プリントアウトされた「EDLデータ」。
 「オフライン編集」での編集結果が、リスト化されたもの。
 編集は、映像の1フレーム毎にアドレスされた「時間の定規」である「タイムコード」で、位置指定を行いながら作業を進めていく。
 1フレームはおよそ1/30秒。つまり、映像を編集するタイミングも、1/30秒で決める。

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 昨日紹介した、照明クリエイティブ科1年生対象の「番組制作論」。実はほぼ同じ時間で、放送技術科1年生対象の「テレビ照明」という授業も実施されました。

 放送技術科を卒業して、ENG(エレクトロニクスニュースギャザリング:報道やVTR番組等取材用のカメラ等一式もしくはその収録スタイル)の業務を担当している会社では、カメラマンになる前、アシスタント時代を中心に、比較的簡素な照明を担当することがあるのです。
 もちろん、スタジオや中継技術を担当している会社での仕事でも、カメラマンの照明に対する知識やある程度の技術は、必須。むしろ、知らないとカメラの仕事はできない、といっても過言ではありません。

 そこで、ENGやロケーションで使用される照明機材を使用して、機材名や使い方、基本的な照明のあて方や関わる知識などを、体験しながら学ぶ授業を実施。肉眼での見た目とカメラを通しての見え方の違いなどを目の当たりにして、「照明の重要性を学びました。

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 このブログでお伝えするのは、実習系が多いですね。基本的に実習系の授業が多い学校ではあるので、まあ、そうなるわけです。そこで今日お伝えするのは、座学系授業。

 日頃は、放送技術系を中心に授業を担当している、「ドラマ制作」でも紹介した、元TBSのドラマのテクニカルディレクターで、現在学校法人東放学園の顧問である、島﨑が担当する、照明クリエイティブ科1年生の授業「番組制作論」。
 主に、ドラマの制作手法を全般に、ドラマにおける照明の重要性やそのテクニックを教えています。
 テクニカルディレクターとは、カメラマンを長年経験した人が担当するケースが多いのですが、音声・照明などを含む技術全般の責任者であり統率役なので、当然、照明に関する知識も備わるのですね。それを学生に、実体験を交えて説明。

 今回は、島﨑が以前、テクニカルディレクターとして担当した、「ビューティフルライフ」(TBS系列2000年1月から放送)についての話。
 ドラマ中の大規模なロケでの照明プランや、台本の読み方など・・・。
 興味津々も興味津々。学生達は、熱心に聞き入っていました。
 (テレビモニターは、台本中のカット割りが写っている)

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 「ドラマ制作」スタジオ収録の模様、その3。

 この日の3つ目のブロックの本番直線。
 ロケーションのスタイルとは違い、スタジオでは、4台前後のカメラを切り替えながら、ブロックやシーンをひとまとめにして収録。
 ブロック内のカット数(カメラ切替の回数)が増えるほど、カメラマンやそれを切り替えるテクニカルディレクター、そして、音声や照明のスタッフの難易度が増していく。
 
 
 
 出演者が演技をするセットの手前側からの撮影が一般的。けれど場合によっては、セットの上にカメラを載せて、脇からのアングルにしたり、被写体に近接したりして、撮影する必要もでてくる。
 撮れるものは、どんな手間をかけても工夫して撮る。テレビドラマにおいて、この努力は欠かせない。
 
 
  
 
 
 
 ロケーションでは、もっぱら手で腕で支え持っていた、ガンマイク。
 スタジオでは、「マイクロフォンブームドリー」という専用の機器を使用して録ることが多い。
 写真右奥から、左手前に見えるマイクの向きや高さを操作。両者間はおよそ5メートル。
 この難しさやノウハウは、ここでは伝えられない。
 
 
 
 最終ブロックに入る前の、打合せ。
 出演者の演技や、カメラのカット割を確認し、各セクションで吟味しながらの、いわば作戦会議。
 後ろに見える3台のテレビモニターは、このブロックで使う3台のカメラの映像を、個別に映し出している。
 カメラと被写体の関係が、数センチとか数度、というときに、特に威力を発揮する。
 
 
 
 
 
 そのテレビモニターを見ながら、被写体の角度や向きを微妙に調整。
 全体指導の島﨑だけでなく、アシスタントディレクターも、真剣。
 我々の普段の肉眼・観察眼のように「自然に見せる」ため、のこと。
 
 
 
 
 
 そしていよいよ、撮影オールアップ。
 集合写真に写る、学生スタッフの一部分。
 単なる最後の記念撮影、という意味合いだけではなく、「我々がこの作品を作ったのだ」という、責任の主張でもある。
 一人一人が笑顔で、そして、責任を負う、ということ。
 写れる権利だし、写る義務である。