「ドラマ制作」スタジオ収録3
2010年9月7日 実習風景
この日の3つ目のブロックの本番直線。
ロケーションのスタイルとは違い、スタジオでは、4台前後のカメラを切り替えながら、ブロックやシーンをひとまとめにして収録。
ブロック内のカット数(カメラ切替の回数)が増えるほど、カメラマンやそれを切り替えるテクニカルディレクター、そして、音声や照明のスタッフの難易度が増していく。
出演者が演技をするセットの手前側からの撮影が一般的。けれど場合によっては、セットの上にカメラを載せて、脇からのアングルにしたり、被写体に近接したりして、撮影する必要もでてくる。
撮れるものは、どんな手間をかけても工夫して撮る。テレビドラマにおいて、この努力は欠かせない。
ロケーションでは、もっぱら手で腕で支え持っていた、ガンマイク。
スタジオでは、「マイクロフォンブームドリー」という専用の機器を使用して録ることが多い。
写真右奥から、左手前に見えるマイクの向きや高さを操作。両者間はおよそ5メートル。
この難しさやノウハウは、ここでは伝えられない。
最終ブロックに入る前の、打合せ。
出演者の演技や、カメラのカット割を確認し、各セクションで吟味しながらの、いわば作戦会議。
後ろに見える3台のテレビモニターは、このブロックで使う3台のカメラの映像を、個別に映し出している。
カメラと被写体の関係が、数センチとか数度、というときに、特に威力を発揮する。
そのテレビモニターを見ながら、被写体の角度や向きを微妙に調整。
全体指導の島﨑だけでなく、アシスタントディレクターも、真剣。
我々の普段の肉眼・観察眼のように「自然に見せる」ため、のこと。
そしていよいよ、撮影オールアップ。
集合写真に写る、学生スタッフの一部分。
単なる最後の記念撮影、という意味合いだけではなく、「我々がこの作品を作ったのだ」という、責任の主張でもある。
一人一人が笑顔で、そして、責任を負う、ということ。
写れる権利だし、写る義務である。