‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ

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 前回紹介したパッチの作業が終わると、設定した通りに、あるいは配線した通りに灯るかどうかをチェック。
 設定も配線も正しい・・・と色々確認をして、それでも点灯しない場合、それは「球切れ」している可能性が高いのです。そこで「球の交換」を。もちろん、学生自らが行います。
 この灯体は、棒状(ダブルエンド型)のハロゲン電球を使用していて、2つ1組。学生の手の奥に1つの電球が見えて、手前側の1つを交換している、というのが1枚目の写真。電球に手の油脂が付着すると、その部分が過剰加熱して破裂する場合があるので、比較的綺麗な軍手を使用しての交換です。
 
 準備が整うと、次は、授業を担当する講師の先生から、それぞの灯体や「当て方」に関しての詳細な説明がスタート。
 ただ、2枚目の写真のポイントは、脚立の足につけられている「軍手」。
 出演者が素足で上がるかも知れない、そして大切な美術セットの床を、汚したり傷をつけたりしないようにするための対策です。

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 前回よりお伝えしている、「ドラマの照明」実習は、照明クリエイティブ科1年生の「テレビ照明実習1」という授業です。
 
 たとえば、明るくしたり暗くしたり、というような各場面毎の各灯体の調光操作は、サブコントロールルームにある「照明調光卓」で。レバーが沢山並んでいて、この操作で明るさが変わるという仕組みです。
 それで、「それぞれのレバーに、どこの灯体の操作をさせるか」を割り当てる作業が「パッチ」。右手でテンキーのような物を操作している学生が見えますが、この学生が、2枚目の写真右上のディスプレイを見ながら、パッチの作業をしているわけです。
 
 家の電灯スイッチがそうであるように、1つで家中のすべてが明るくなるわけでもないですし、たとえば昼間の屋内、場所によって明るさも変わりますしね。ですから、この割当作業も、互いに離れた場所にある灯体を、1本のレバーにまとめたり、あるいは、近くにある灯体同士でも、あえて1つずつ分けたり、と、いろいろとノウハウが伴う作業です。

 その作業が終わると、3枚目の写真。どのフェーダーにその灯体を割り付けたのか、を書き込んでいるところ。たとえば「玄関」「ベランダ」や「壁当て」というふうに。

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「ドラマ」をテーマとした、各学科の実習授業を紹介していますが、放送芸術科での様子は一休みして、今回は、照明クリエイティブ科での様子を。
 
 本校のテレビスタジオの場合、「汎用パターン」的な、どの学科の授業でも過不足がないような、全体を均一に明るくする照明の基本パターンがあります。まずは、その基本を解除する作業。不必要な灯体(ライト)を撤去したり、ドラマセット用の灯体を取り付けたりして、準備を進行。
 通常、天井まで上がっている「照明バトン」(灯体を吊り下げる、専用のパイプ)を下げての作業です。
 
 既にドラマ用の美術セットが置かれている部分は、照明バトンは下まで降りません。従って、脚立を使っての作業。ヘルメットを被り、お互いに声をかけながら、安全に効率良く作業を進めていきます。

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 ここ何回かお伝えしている放送芸術科1年の実習授業「スタジオ番組制作<ドラマ>」。
 それではここで、ドラマのストーリーと配役について、簡単に説明しておきましょう。
 
 登場人物は、サラリーマンを演じる「大輔」、大輔の恋人を演じる「恭子」と、大輔と親しい間柄の「美沙」、この男性1名と女性2名。
 具体的な間柄やキャラクター設定は、各グループ毎のディレクターの解釈によって、異なりますね。まあその、最近はね、そう簡単に割り切れない関係性もですね、あるかも知れませんしね〜(笑)。

 出演者は、各グループ毎に異なって、同じ放送芸術科の他のグループのメンバーに、出演を依頼する、という形。3枚の写真それぞれ、違うグループの出演者の方々、ということになります。

 簡単に言えばいわゆる「三角関係」。
風邪をひいて仕事を休んだ大輔。その大輔を気遣って買い物をして、大輔宅に訪れた、真面目で気立ての良い恭子。しかしそこには既に見知らぬ女性、やや軽めの性格で甘えん坊の美沙が・・・。
 
 キャラクターが真向対立する2人の女性との関係性を通して、悲惨な状況に追い込まれた大輔の心の葛藤、それぞれの「人間模様」を描いた、およそ3分のシナリオです。

 このストーリーを元に、各ディレクターが咀嚼(そしゃく)。それによって細かい演出を行っていく、という授業。ですから、それぞれの芝居も、その表現方法も、グループによって異なる、というわけです。

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 さて、ドライリハーサルが終わると、サブコントロールルームでは、「技術打合わせ」。ディレクターとTD(テクニカルディレクター)、そしてカメラマンを中心とした打合せです。1枚目の写真中央に写る男性が、このグループのディレクター。右にTDを担当する島﨑顧問。手前側にカメラマンが並んでいます。
 実際の現場では、ここで「どのカット(カメラワーク)をどのカメラが担当するか」ということを中心に進めていくものですが、学校での初めてのドラマ実習ということで、あらかじめディレクターが決めてきたカット割りを元に、それぞれのカットを確認したり修正したりしていく、という綿密な打合せ。TDを担当する職員が、適宜アドバイスをして内容を吟味していきます。
 
 その後は、スタンバイをして「カメラリハーサル」。ディレクターの意図したイメージを、実際の「形」に具体化させていく作業へと進みます。
 
 芝居が始まっておよそ30秒後の様子。3枚目の写真は、ドラマの美術セットに対して「上手(向かって右)」側から撮影している「3CAM」ごしから。
 ちょうど右上のテレビ画面(ビューファインダ)に、撮影している映像が見られますね。出演者の女性の1人が、部屋の様子を伺っている所です。
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 ドラマの紹介に戻って、テレビドラマの制作を学ぶ実習授業。引き続きドライリハーサルの様子を。
 
 1枚目の写真、中央に写っている学生が、このグループのディレクター。書くまでもないですけれど、真剣な表情。出演者それぞれの位置関係や動き、台詞と演技との関係、そして自分ならではの演出など、これ以外の事も含めて、見る事は沢山あるわけです。
 
 ドライリハーサルに関わるのは、ディレクターの他、カメラ・音声・照明・美術の各スタッフを始めとして、当然の事ながら関係するスタッフが大勢。現場の本物のドライリハーサルでも、おおよそ2枚目の写真に写る人数くらいにはなります。
 しかし、この授業のこの写真の場合は少し違う。後方でやや遠巻きに見ているのは、今後本番を迎えるグループの学生達なんです。つまりは「予習」。特にこの授業で、初めて目にすることばかりですから、予習はとても大事ですよね。

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 本番日に入った「スタジオ番組制作」のドラマ実習。放送芸術科それぞれのクラスをいくつかのグループに分けて制作していくので、合計16作品。シナリオの大部分を各グループ共通としていますが、演出方法などの違いによって、つまりは同じストーリーの16通りのドラマが出来上がるわけです。本当は、すべての詳細を紹介したいのですが、ここでは曜日毎で各グループの要所を取り上げて紹介させていただきます。
 
 前回紹介した、小道具や装飾の仕込みが終わると、出演者がスタジオに入ります。そこで、アシスタントディレクターが、各出演者と担当ディレクターの紹介。スタジオフロア内の数十人のスタッフに、1人ずつ丁寧に紹介していきます。
 
 それが終わると、「ドライリハーサル(カメラを使用しない、リハーサル)」。出演者は、ここで初めて、実際の美術セットで演技。ドライリハーサルを見ながら、ディレクターが適宜芝居を止めて、指示や相談をしながら・・・、ということを何回か繰り返して進めていきます。

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 さて、いよいよドラマ本番の日。放送芸術科のスタジオ番組制作・ドラマ制作の実習です。
 このブログ、卒業生の方も沢山ご覧になっている、ということなのでちょっと説明しますと、この授業は、かつて「スタジオ・サブワーク」という名前で行っていた授業。この名前を聞くと「あ〜、懐かしい」とお思いの方も多いと思いますね。
 
 本番当日、まずは、ドラマの美術セットに、「その部屋らしさ」を作り上げるために、生活感やたとえば出演者のキャラクターに合わせたような「小道具」やいろいろな物を配置していく、という作業。本年1/8の3枚目の写真と見比べると解りやすいと思うのですが、正面の茶色の棚そしてソファの手前などに、いろいろな物が置かれていますね。
 
 1枚目の写真の右奥には、キッチンも。そしてこの周辺にも、生活感を出すように、いろいろな物を配置していきます。これが2枚目の写真。年齢・性別・性格・ライフスタイルなどの設定から、それに合わせるように美術セットを作り上げていきます。


 
 今回の動画は、放送技術科1年生の実習授業「VE(ビデオエンジニア)実習1」。
「映像信号って何?」という基礎から始まり、番組を放送したり収録する「製作環境」には、どのような機材やシステムが必要なのか。その様々な機材を繋ぐ信号線、そしてその結線方法・・・、と段階を経て、いよいよ学生だけでの作業へと進んでいます。
 2台以上のテレビカメラを使用して番組製作をするための、言わば「仮設サブコントロールルーム」を構築する実習中の様子。協力して手分けをしながら、素早く作業を進めていきます。

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 引き続き、放送音響科1年生の実習授業「スタジオ番組制作」の紹介です。
 
「写らない様に、でも音はしっかりと録る」シリーズでお伝えしていますけれど、ピンマイクはこんな所にも。ネクタイの結び目の中に、マイクヘッドが仕込まれています。このように、様々な状況によって、仕込む位置も様々。「マイクの仕込み」は人に限ったことではないですからね。他にも「えっ?こんな所に??」という驚きの場所もあります。
 このような苦労や工夫を目にすると、テレビドラマの「見方・聴き方」、ちょっと変わりませんか? 

 2枚目の写真、衣裳に貼り付けるためのグッズ一式。肌用テープや両面テープなどを、いつでもどんな形でも修正できるよう、常にスタンバイ。送信機に必要な乾電池の交換用ケースも用意されています。電池交換の時間を可能な限り省く。大事な知恵ですよね。 
 
 そしてマイクからの音をミキシングしているのが3枚目の写真。グループ内の学生が演技している、ということもあって、ちょっとした笑いもあって、一見楽しそうですよね。
 しかし、当然の事ながら、出演者の声の「ハリ具合」によって録れる音は大きく変わりますし、出演者とマイクとの位置関係によっても、それは同じ。フェーダーを操る「指」は、まさに「緊張の固まり」と言っても良いでしょう。
 
(原稿案および1・2枚目の写真:職員 T-hiroaki)

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「マイクロフォンの存在を明かさずに、でも音は録る」このための道具の2つめが、1枚目の写真の機材。
 これは、「ワイヤレスピンマイク」。写真左、右手で持っているものが、ピンマイクのヘッド(マイク本体)でして、ここから細いケーブルが、写真右に見える左手で持っている送信機に繋がっています。ここからは無線で、数メートル離れた所に置く受信機に音の信号が届く、という仕組み。出演者がケーブルを引きずって演技、というわけにはいきませんからね。
 
 2枚目の写真が、その送信機を仕込んでいる様子。やはりこれも目立たないようにする必要がありますから、マジックテープで付けるバンドを巻いて、そこに送信機を取り付けています。
 
 マイクヘッドをどこに仕込むか、これが3枚目の写真。ガムテープや両面テープを小さく加工して、シャツの内側に貼付けている様子。服擦れの音は録らないように、けれど声はできるだけしっかり録れるように配慮。音質的には「難あり」なのですけれど、録れていなければ、もうどうしようもない、ですからね。音声さん、大変です。
 
 本来であれば、ピンマイクを仕込むこの作業は、出演者の楽屋や控え室で行うのですが、そこは、学校の音声の授業。仕込まれる学生も、仕込む学生も周囲の学生も、大勢でそれぞれを見合う事が大切ですよね。
 
(1枚目の写真:職員 T-hiroaki)

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 「ドラマ実習月間的」、これ勝手に命名しているだけなのですけれど、いろいろな学科が、スタジオでのドラマに関する事を勉強する、という期間にあたります。
 今回は、放送音響科1年生「スタジオ音声実習」でのドラマに関わる実習です。
 
 マイクロフォンの取扱いや収音方法などの直接的な勉強だけではなくて、まずは「ドラマの製作」「収録」などの概論も、しっかりと学びます。1枚目の写真は、担当の職員がその説明をしている所。
 
 他の番組ジャンルと、テレビドラマにおける音声の大きな違いは、「マイクロフォン」を画面に写せない、ということ。これは、苦労するところでもあり、醍醐味でもあります。「マイクロフォンの存在を明かさずに、でも音は録る」。収録時における、大事なテーマの1つですね。
 
 で、それを実現させるための道具の1つが、「マイクロフォンブームドリー」。このブログには何度か登場しています。滑らかに動く台車に支柱、その途中に右手で操作するハンドル。支柱の上に伸び縮みするブームが付いていて、左手で操作するダイヤルを回転させると、ブームの先端のマイクの向きが変わる、という装置。その操作の仕方を習っているのが、2枚目と3枚目の写真です。
 
 特にこのマイク(ガンマイク)は、たとえば「口元」にしっかりと向けてあげないと、音がとれませんので、ブームとマイクの向きを巧みに操る必要があるわけです。

(3枚目の写真:職員 T-hiroaki)

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 さて、実習授業「スタジオ番組制作」でのガイダンスを一通り終えた後は、次は、美術セットの建て込み。
 今年度のテレビスタジオフルHDTV化に合わせるように、ドラマセットも新調。この授業に関しては、美術セットの建て込みは、テレビ美術科(本年度2年次まで演出デザイン科)の学生ではなく、放送芸術科の1年生に職員6名が加わっての共同作業です。まずは、床の部分から作業開始。
 
 床の作業の次、壁用のパネルを建て始めた様子です。これが2枚目の写真。ちょうど外側からのアングルですけれど、この部分が、今後、徐々に明らかになる「ベランダ」。基本的にはカメラに写らない「筈」の裏側にあたる部分ですが、コンクリートの壁に見せる装飾付き。さて、このベランダ、どのように使われるでしょうか。
 
 壁のパネル、次いで玄関のドア、そして、キッチン部分(写真奥)の建具も設置され、完成間近。写真のアングルは、1枚目と同じ。何だか良く解らない、巨大な「厚揚げ」?「マットレス」?みたいな様子から、随分と変わりました。照明のスタンバイも始まって、マンションあるいはアパートの1室という雰囲気ですね。
 これに、冷蔵庫や電子レンジ、ソファやテレビなどが置かれて、大道具・建て込みの作業としては終了。
 
 今後は、このスタジオ・このドラマセットを使って、それぞれの学科が実習授業を行っていきます。

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 ドラマ月間的期間中の、放送芸術科1年生の「スタジオ番組制作」。続いて「立ち稽古」の説明。

 これは、収録日の事前に行うもので、実際に役者が実際に演技をする場なのですが、その動き、そのきっかけや「間」、立ち位置、台詞と動きの関係・・・等々、ディレクターが指示。台本を読み込み、ストーリーなどを理解している、役者自身のそれぞれの演技に、この場で「ディレクターならでは」の演出が加わっていきます。簡単に言えばこのような事ですが、実際には、さらに沢山のいろいろな要素が含まれているのです。
 
 この立ち稽古、授業ではスタジオで行っていますが、実際には「リハーサルルーム」と呼ばれている広いスペースで、セットの代わりになるような簡単な椅子やテーブルなどを持ち込んでの作業。ただ、実際のドラマ制作現場では、最近は、この立ち稽古を本番当日の「ドライリハーサル(カメラを使用しないリハーサル)」時に、同時に行われることも多いようです。
 
 立ち稽古で動きやきっかけなどが明らかになった後、次は「カット割(カメラ割)」の説明。
 もの凄く簡単に言えば、それぞれの演技・台詞・気持ちや情景などを、どのようなカメラアングルで、どのようなサイズで表現していくのか、を吟味して、それを台本に書き込んでいくという作業。
 担当の島﨑顧問が、それぞれの意味を示しながら、書き方を含めての説明。1つだけではなく、いくつかのカット割のパターンに話が及びます。