‘放送技術科’ カテゴリーのアーカイブ
これはロープワークの練習中でしてね、ロープを使用した結び方は、本当に沢山あるわけですけれど、その中でも「南京結び」という結び方なんです。
今回の番組制作演習では、テレビスタジオからの内容以外に、中継放送(入り中継)の部分もあります。中継先は別の校舎なのですけれど、その中継先とスタジオとの間を、専用のアンテナを用いて、映像や音声などの信号を送受信。
そのアンテナが、風によって向きが変わったり転倒してしまったりすることを防ぐために、ロープで固定する必要があるのです。
つまり、学生が練習している「南京結び」は、そのアンテナを固定するために、欠かせないテクニックです。
このロープワーク以外にも、一見、直接関係ないように見える事柄や要素は沢山。このような、沢山の様々な技術や仕組み、そして道理によって、番組制作が達成されているのです。
1年次は、各学科ともその学科内での固有の授業が中心となる内容。たとえば、演出とは?構成とは?や、この機材は?カメラワークは?という個々の知識やテクニックについて、そのそれぞれを学んできたわけです。
これに対し、2年次は、各学科いろいろな学生達が協力して、今度は1つのものを大勢で作り上げていこう、という実習授業が多くなります。
その1つが「番組制作演習」という授業。
東放学園専門学校の5学科(放送芸術科・放送技術科・照明クリエイティブ科・放送音響科・テレビ美術科)そして、東放学園音響専門学校 音響技術科の学生が、一致協力して番組を製作する、という内容がメイン。
写真は、放送技術科の、ガイダンスの様子。
まずは、1年生の時に勉強してきた事の復習でして、教室で番組製作に必要な映像機器を仮設。その仮設の方法、設置の放送や機材それぞれの目的などを研究したり覚えたりしています。
写真では、なぜが機材の裏側に、学生達が沢山!
「使う」ということになれば、当然機材の前面、つまり操作側にいることになるのですが、「組む」ということは、その裏側に行く。なぜならば、機材それぞれを結線しなければならないからです。
文字通り、意味通りの「裏方」です。
ということで、始まりました「ドラマ制作」。
この実習授業は、文字通り、「ドラマを創る」が内容。
活字で書くと、何とも簡単に淡白に短くまとめることも難しくない?のではありますが、実際は、とてもとても奥が深い。
「どれくらい奥が深いのか」「何が奥が深いのか」これは今後、このブログで少しは明らかになるでしょうか。今年は可能な限りいろいろとお伝えしたい、と思っております。
さて、この授業は、東放学園専門学校の全5学科(放送芸術科・放送技術科・放送音響科・照明クリエイティブ科・テレビ美術科)の2年生が携わる授業。
第一回目は、まずは授業のいろいろな説明。
この授業をメインで担当するのが、TBSテレビで放送された、数えきれないほど沢山のドラマ作品の「テクニカルディレクター」を長年担当してきた、本学園顧問の島﨑孝雄(しまざき たかお)でございます。
実はこの日、昨年の「ドラマ制作」において「アシスタントディレクター」として関わって、もちろん今は現場で活躍している卒業生が、学校に遊びに来てくれたのです。
GOOD TIMING! 飛び入りで、いろいろと大切なお話をしていただきました。
一昨日に紹介させていただいた、入学式の映像・音声制作業務のスタンバイ。
機材の設置も終わり、電源線や映像信号などの各信号線もつなぎ・・・、という作業を経て、いよいよ、電源投入!
・・・で、これで終了ではなくて、今度は、各機器が正しく動作するかどうか、あるいは、事前の設計通りに信号のやりとりが行われているかどうか、そして様々な信号や規定値の範囲内であるかどうか、これらの確認・調整作業に入るわけです。
もちろん、学生が主体的に行う実習の1つですが、担当する教員がアドバイスをしながら、丁寧にそれらの作業を進めていきます。これが1枚目の写真。
そして2枚目の写真。カラフルな各種ケーブルが結い集まり、まるで「滝」のように、いや、あの「クラッカーの中身」が近いかな? まあどうでも良いのですが(苦笑)、必要な結線を施していくと、こんなふう。
ここまで、いろいろと設置し結線し、
「このまま、そ〜ぅっと、現地のホールまで、持って運んで・・・」なんて事ができるわけでもなく、ちゃんと、元に戻します。これが3枚目の写真。
運搬するために元の状態に戻して、現地に運搬してから再び作り上げる、という反復的作業。
一瞬、「あ〜あっ」を感じますが、この繰り返しが実践での勉強、そのもの。学校では特に欠かせない事だと思います。
入学式も授業開講も、日程的には当初の予定通りの東放学園専門学校。
新入生を向かい入れる準備も、チャクチャクと進んでいます。
本校の入学式は、「学校らしさ」を大きく活用。4台のテレビカメラを使用して、入学式の模様を会場の大きなスクリーンに映し出したり、記録用に収録したり・・・、こういうことを行っているわけです。
もちろん、これに関わるスタッフは学生。1年前に入学し、この4月に2年生になったばかりの学生達が、新入生のために威力を発揮させていただきますよ!
写真は、その映像・音声システムの準備構築中。
入学式を行う会場で、いきなり作り上げていくのではなくて、まったく同じ機材・システムで、一度、学校で「仮組み」を行います。
何を組むのか?というと、「テレビ中継車」ってありますよね。あの中身に相当する機材システム一式を、自分達で「1」から組んでいくのです。
機材室から沢山の必要な機材を出して、教室に運んで、ケースから出して、並べて、結線をして、という作業を行っています。
寒い一日でしたね〜。午前0時と同時に最高気温が記録されて、夕方前までただひたすら下がり続けて、15時には2℃台まで。東放学園専門学校がある東京都杉並区では、ちょうどその頃を中心に、雪が降りました。そこで、コンパクトデジカメで「ながし撮り」にチャレンジ。
・・・失敗です(苦笑)。
「雪って、粒によって降り降りる方向もスピードもマチマチである!」ということを実証したかったからです(うそ)。
一方、2,3枚目の写真は、暖色系。赤いコーディネイトのシックでオシャレな、オンライン・リニア編集室。
グループ校の東放学園音響専門学校 音響芸術科の卒業制作、携わった学生に配布するDVD作品用の編集作業です。
写真共に、向かって右に写る学生が2年生、左に写る学生が1年生。
特に2年の学生は、編集関連のある企業様から内定をいただき、研修中の身なのですけれど、その合間をぬっての作業。先輩のアドバイスを受けながら、手際良く編集を進めている様子。
先輩・後輩が作業を共にする。通常の授業とはちょっと違った環境で2人、頑張っていました。
長きに渡り、もう本当に長きに渡り、断続的にお伝えしている「スタジオ番組制作 ドラマ」。将来、ディレクターやタイムキーパー、そしてマネージャーや作家を目指す学生の学科「放送芸術科」の実習授業ですけれど、音声や照明そしてカメラマンなどを、それぞれの学科の学生が交代で担当しました。それぞれの学科の職員も指導にあたるので、「手伝い」というよりかは「授業」。
カメラマンは「放送技術科」の2年生と1年生。3台のスタジオ(スタンダード)カメラに1台のクレーンカメラ、計4台のカメラで、合計16作品。通算64台のカメラを交代で担当したわけです。
1枚目の写真、後ろ姿の手前の「1カメ」のカメラマンと右側に見えている「2カメ」のカメラマンは、1年生。入学して1年も経たない状況。それでもよく頑張っていました。
テクニックが備わっていると、「格好が良い」というのが、カメラマンの特徴の1つと言えるでしょう。写真それぞれのカメラマンの学生、結構サマになっていますね。
「ドラマのカメラ」の奥深さ・難しさというのは、ここでは簡単に表現できない。そのたとえば難しさによる、「醍醐味」も同様です。練習はもちろんの事、「呼吸」をも止めるくらいの集中力や気合いは、少なくとも重要であり欠かせないなわけです。
全16本のうち、1本だけ、昨年の卒業生2名もカメラマンを担当してくれました。4枚目の写真の卒業生、実は全国ネットの知名度の高いある番組で、既にカメラマンデビュしている方です。
今回の動画は、放送技術科1年生の実習授業「VE(ビデオエンジニア)実習1」。
「映像信号って何?」という基礎から始まり、番組を放送したり収録する「製作環境」には、どのような機材やシステムが必要なのか。その様々な機材を繋ぐ信号線、そしてその結線方法・・・、と段階を経て、いよいよ学生だけでの作業へと進んでいます。
2台以上のテレビカメラを使用して番組製作をするための、言わば「仮設サブコントロールルーム」を構築する実習中の様子。協力して手分けをしながら、素早く作業を進めていきます。
放送技術科1年の実習授業「VE実習1」。何度か紹介させていただいていますが、VEとは「ビデオエンジニア」の略。
機材の名称や機能などの基本的な事項の説明から始まった授業も、機材の操作方法やカラー調整へと、内容はステップアップしています。
テレビ放送は、来年の7月に完全デジタル化となりますが、その手前の番組・作品製作のプロセスでは、一足早く、デジタル化が進んでいます。
「デジタル」に対しては「アナログ」。この関係は「新」「旧」。しかし、「新」を理解するためには、まずは「旧」からスタートする必要があるわけです。
VEには映像信号(たとえば、DVD機器とテレビを結ぶケーブルを通る信号)を管理したり整調したりする仕事が含まれるのですが、これには、手始めとして、アナログ信号の知識の理解が欠かせません。
2枚目の写真。これは、向かって右側に、デジタル信号を監視するテレビモニターと波形モニター(横軸を時間、縦軸を電圧とした、映像信号の関数グラフ表示器)が上下に、左側にアナログ信号の同様の機器が、ペアーで並んでいます。授業ではこの両方を使いながら、信号の説明をしていきます。
「ありてい」に言えば、つまり「温故知新」です。
今日は、放送技術科1年生の実習授業「ビデオ制作」の作品プレビュー会がありました。今回の作品は、10月の始めに準備を開始。7人前後のグループごとに、学生みずからが企画を考え企画書を作り、必要に応じて撮影許可などを申請し、撮影をして編集をして・・・というふうに進めて来たもの。初めてのことで、いろいろと苦労もあったかと思いますが、それこそ切磋琢磨しながら努力してきたわけです。
ということで、そのプレビュー会の写真を取り上げ、学生全員が「いち視聴者」となってテレビモニターを見つめる姿を紹介しようと思ったのですけれど、それよりかは実際に作業をしている姿の方が・・・、ということで、完成前の編集作業の様子を、ご覧いただきましょう。
写真はどれも、ノンリニア編集室の1つである「Avidルーム」。編集担当の学生や、ディレクター担当の学生、手助けをする学生などが、集合しています。プロの実際の現場では、番組や作品のジャンルにもよりますけれど、もう少しセグメンテーションが明確で、そしてもう少しシンプルというかクールというか、そんな雰囲気で進められますが、ここは「学校」。携わったみんなで、大勢で意見を出し合いながら良いものを作る。もうこれは率直に言って、大事なことです。
3枚目の写真で解りますが、「ノンリニア編集」というのは、PC(パソコン)編集のこと。つまり、キーボードとマウスによるオペレート。数年前まではVHSテープを使用して編集したグループもありましたけれど、時代は進む。まさに「隔世の感」です。
これを閲覧している高校生の皆さん、そもそも「VHS」って知ってますか??
Bスタジオ・サブコントロールルームで、仲良く談笑しているのは、放送芸術科の2年生。プロのカメラマンによる来年度に配布するスクールガイドの撮影です。
ちなみに1枚目の写真、向かって一番左の学生が話をしていて、それを楽しそうに聞いている構図ですけれど、本当に面白い話でした。けれどどんな話なのか・・・具体的には・・・言えません(笑)。
2枚目の写真、もちろん、学生を撮影しているのですが、携帯電話機を持ちながらポーズを決めています。どのような場面でどのような形で掲載されるか。うーん、そうですね、ちょっと内緒にしておきましょうか。廊下での一見地味なシチュエーションですけれど、果たしてどのような仕上がりになるでしょうか(笑)。
続いて3枚目、スタジオカメラ(スタンダードカメラ)と共に放送技術科の1年生が4名集う場面です。カメラマンの左でアドバイスをしているのは、本学園の広報担当者。
一見、何気ない「2台のカメラと4名の学生」ですが、カメラのレンズの向きと高さ、4人の立ち位置と方向、それぞれの間隔・・・これらの詳細は、すべて撮影のために決めたもの。つまり、すべて意味があるもの、というわけです。
たとえば、テレビドラマと比較すると、静止画と動画、ということでは大きく違いますが、「見えているもののほぼすべてに意味がある」ということでは、両者ともそう変わらない関係であると言えるでしょう。
学科を問わず、実習系の授業が充実している東放学園専門学校。その実習の場は、校舎内だけには留まりません。
昨日の土曜日は、東京都中野区にある東京工科自動車大学校が主催する「第4回TTCクルマ文化講演会「GT-R」進化しつづけるための、新しいテクノロジー」が開催されました。車に詳しい方でしたら解ると思うのですが、「GT-R」とは、日産自動車製のスポーツカー。メーカーのWEBサイトでは「スーパーカー」と表現しているくらい、速い車です。
本校は、このイベントの記録ビデオの制作を担当。放送業務用の高価なVTRカメラと音声機器を持ち込んで、まずは、講演会の収録。放送音響科と放送技術科の学生・職員がスタッフ。素早く準備を済ませ、本番を迎えました。編集作業を意識しての撮影。カメラ2式のコンビネーションが大切です。
講演会の後は、「GT-R」の実車展示と説明。人だかりが出来ていて、2枚目の写真、車が見えていません(苦笑)。ここでも、2式のカメラと音声機器での収録。
このような環境だと、他のお客様に、機材を当てたり邪魔をしないようにしたりすることが重要。けれどもしかし、遠慮し過ぎていると、必要な映像素材を収めることもできない。そして当然「やり直し」も不可能ですから、技術の他に適切な判断能力も、問われるわけですね。
紹介したのは、6/824
2010年11月23日 放送技術科
放送技術科のカメラマン志望とVE志望の学生2名と共にお伝えしている、「Inter BEE 国際放送機器展」最後のレポートです。
まずは、アストロデザイン株式会社のブース。
1枚目の写真、学生が見たり触ったりしているのは、「マルチメディアスキャンコンバータ」という製品。簡単には説明しづらいのですが、さまざまな信号のタイプでもそれを入力すると、それらを同時に一覧的表示をしたり、合成して表示してくれたり、1つの信号をいくつかに分割して表示する信号に変換してくれたり・・・と、とにかく多機能なもの。便利な機器ですね。
2枚目の写真、4つの映像信号を、それぞれ同時に何種類かの波形表示ができたり、映像表示できたりという機器。以前は波形表示と機器は1:1の関係。つまり4つ同じ機器を並べて使っていたのです。スペースの効率化に威力を発揮しますね。
VE志望の女子学生、後ろ姿で顔は見えませんけれど、表情は笑顔で楽しそう。なんでも「信号波形」の動きがカワイく見えるのだとか・・・。将来有望ですね(笑)。
3枚目の写真、2人で比較的小さなものを触っているように見えますが(またまた笑顔ですけれど)、何かと言うと・・・
4枚目の写真、やはり小さくて見えづらい写真ですけれど、これは「ポータブルミキサー」です。株式会社シグマ システム エンジニアリングのブース。「SS-302Rex」という、デジタル3chオーディオミキサーです。
テレビで誰かの取材シーンを見ていると、カメラマンの横や背後で、ヘッドフォンをして首からぶらさげている物を触っているスタッフが、たまに写りますよね。その「物」が、このような小さなミキサーなのです。これに似た機器は本校でも所有しているので、学生2名とも使えるような様子。この大きさでも、かなりな多機能です。
と、いうことで最後に記念写真を。
今年のInter BEE、過去最多の824社が出展しているのだそうです。ですから今回ご紹介したのは、一部のさらに一部という程度。とても大きな展示会です。
学生のパスを下げていると、各メーカーの方が可能な限り丁寧に説明してくれます。単に触る・見るということ以外でもとても勉強になる、大切なイベントなのでした。
これらの掲載に関しては、Inter BEEの事務局様と各メーカー様に撮影・掲載許可などのご協力をいただきました。
誠にありがとうございました。