‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ

「真剣さのあまり・・・」というのがピッタリの場面。 
 もう、この動画をご覧いただければ、あの「メガネ」の意味が解りいただけるでしょう。「スタジオ番組制作 ドラマ」、本番の一部分。プレビュー中のテレビモニターを再撮したものです。
 ストーリーの中に、「腹を立てた恭子が大輔をビンタする」というところがあるのですが、まさに迫真の演技。メガネも飛ばされるくらい、勢いがついてしまったわけですね。
 

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 放送芸術科1年生の実習授業「スタジオ番組制作 ドラマ」。
 本番収録も無事に終了し、その後は、「プレビュー」を実施。これは、撤収に取りかかる前や、たとえば次のシーンの準備に入る前に、すぐにその場で行われることでして、これで出演者そして各スタッフの「OK」が出て「OK」。このOK,OKが出て、1つのブロックが終わります。
 
 学校で授業ですので、その後はすぐに「反省会」。TBSテレビを中心にドラマの制作技術に長年携わった、本校顧問の島﨑が、丁寧に話を進めます。
 まあ、一応タイトルは反省会ですけれど、「携わった事に対する確認会」というか「これからに向けてのアドバイス会」が真です。だって、「学生」なのですからね。経験して、そして、これからに望む・向かう・取り組む、これが大事。
 
 2枚目の写真、終了後の出演者の楽屋の1コマ。
 例の「メガネ」をかけた「大輔」役、手前の女性が「美沙」役、奥が「美沙」役の学生達です。
 楽屋に入ってカメラを向けたら、3名とも何やら自然に笑い出ました(笑)。

 さて、なぜ、思わず笑ってしまったのか、そして「メガネ」とは・・・?

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 東放学園専門学校の周辺、19時前に雨が雪に変わりました。東京地方の今夜の予報も、それまでの「雨マーク」から20時過ぎには、「雪マーク」に。
 平日の、しかも雪夜のバレンタインデーは、かなり久しぶりでしょうか。まあ、あれですね、これを書いている私自身は、バレンタインデーが関係ない状況になって久しいですけれどね・・・(苦笑)。 

 さて、気を取り直して、1枚目の写真。美術セットのすぐ脇で、スタンバイしていたアシスタントディレクター、「カット」がかかって、出演者の近くに。出演者が注ぐお茶パックの、口の空き具合を確認し、手助けをする様子。
 素早い動きですけれど、もちろん、これはディレクターからの指示ではなくて、自分自身で即座に判断して行動しているわけです。
 
 2枚目の写真は、ガラスの指紋や汚れを拭いている様子。美術さんも掃除しますが、アシスタントディレクターもやります。両側から、汚れている場所を指示しながら。
 
 ドラマのストーリーや「演出」というものに、直接関わることではないかも知れませんが、芝居や収録が円滑に進むためには、もの凄く大事ですよね。
 このような「気の遣い様」が、やがて「演出」に結びつき、一人前のドラマディレクターとして、発展していくのですね。
 
 3枚目の写真。大事なメガネを拾い上げるアシスタントディレクター。
 この「メガネ」が今後の「鍵」に・・・!?(笑)。

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 もちろん、忘れていた、というわけではなくてですね、「あれもこれも」なんてやっていたら、随分と間が空いてしまいました。すみません。
 カメラリハーサルと、話のあらすじまで前回紹介させていただいた、実習授業「スタジオ番組制作 ドラマ」、いよいよ本番です。
 
 1枚目の写真は、本番開始およそ20秒後の様子。仕事を休んだ大輔と、微妙な関係中の明るい美沙が、部屋に入って来たところ。
 
 2枚目の写真、グループ違いの、違う出演者で、大輔と美沙。
 写真の左手前に写っているスタッフは、「アシスタントディレクター(AD)」を担当する学生。アシスタントディレクターは、3人から4人。それぞれが役割分担をして、収録を進行させていきます。
 この学生は、台本を手に持ち、台詞や動きをチェック。必要に応じて、すぐに出演者のフォローをするため、カメラに写らない、かつ、可能限り、出演者の近くにいるわけです。
 
 3枚目の写真は、さらに別の大輔と美沙。
 1つの部分の本番でも、場合によっては何回か繰り返される事もあります。その合間に、こうしてアシスタントディレクターが、出演者にアドバイスやお願い事などを。ディレクターからの指示だけでなく、アシスタントディレクターが自身の判断によって、要件を伝える場合もあります。

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 日曜日の今日、テレビスタジオで活躍していた3名の学生。ポーズは、こちらから指定することなく、ごく自然にとられたものなんです。
 何時間にも渡って、繰り返し頑張ってくれました。とにかく明るいパワーを感じたしだいです。
 どうのように活躍していたのか。皆さんの「想像」にお任せしましょう。たまには、テキスト短めに(笑)。

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 サブコントロールルーム(副調整室)といえば、映像や音声などの様々な機材が設備されていて、番組全体を指揮・演出したり、映像を切り替えたり、音声や照明の調整をしたり・・・、または、それらを担当するスタッフがいる場所。言い換えれば、スタジオでのいろいろな事を、実際の「形」にする場所でもあります。
 つまり、本来は番組製作に使用される場所なのですが、発想を変えて「授業を行う場所」としては、「超!視聴覚教室」となるわけです。ちょっと解りづらいですかね〜(苦笑)。
 
 写真は放送音響科の授業風景。音声機材の配置や、それぞれの意味、そして各々がどのように結線されているか、ということが記載されている「音声系統図」についての説明中。
 その系統図が、2枚目の写真。サブコントロールルームには、沢山の音声機材があり、結線の本数もかなり多いですから、紙にすると、こんな感じになります。「A3版」の紙ですが、文字が小さくて、もう大変。「目を皿」にしても「目が点」状態(笑)。
 そこで、学生が見やすくするために、工夫をして授業。
 音声系統図の元データであるPDFファイルをPCで展開して、PCの映像OUTを映像システムに取り込んで、サブコントロールルーム内の沢山の液晶モニターに、拡大表示。これが3枚目の写真。
 このようにして、言わば「高級」な視聴覚環境を駆使して、授業を行っています。

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 発泡スチロール同士を接着させるための、「専用のボンド」がなかなか乾かず、悪戦苦闘したそうですけれど、見事に完成!
 そして、その日の製作に関わった人達で、記念撮影です。
 もちろん、製作工場は、このブログで何度か紹介している「作業工房」。方々に乾いたペンキ模様、削り粉や木片などがあって、どちらかというと雑然とした雰囲気。もうそれは「工房は、こういうふうでないと!」という形の典型なわけです。良い意味でですよ。けれどもしかし、そこから、白くて美しくそして洗練されているものが、こうして生まれていく。「まるで神秘的」といったら、大げさですかね〜(苦笑)。
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 さて、鶴は見事に飛び立ち・・・(微笑)、日本武道館に到着。2枚目の写真。つるの剛士さんが、ステージ上で使う愛用の「ポケバイ」に、装着された様子です。
 2枚の写真共、日付が入っているのですが、1枚目の写真の日付は、「1月7日」。そう、つまり、前日まで製作作業が続いていたわけですね。
 製作にかかった日数はわずか「4日間」。そして携わったのは全員1年生。大変な苦労が伺えるのですけれど、きっと、もの凄く、やりがいがあったでしょうね。
 
 つるの剛士さんも、共に出演する立派に羽ばたく鶴を見て、かなり喜んでいらしたようです。
「もの作りの意義」「醍醐味」「達成感」・・・。
 沢山の大切なことを、実感したのですよね。
 
 

【2011年1月8日 つるの剛士さんライブコンサート「ドリームジャンボ つるの祭り」 日本武道館】

(一連の写真 原稿案:M-Shiina)

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 今日から2月ですね〜。つい最近、年が明けて・・・なんて思っていたら、もうですよ。そして、後期の授業は今週が最後であります。
 
 さて本題に入って、「つるの剛士さん日本武道館コンサート「ドリームジャンボつるの祭り」の鶴を製作」(タイトル長い)を引き続き。
 
 1枚目の写真、ちょうど鶴の首から顔にかけての部分の造作。
 材料は前回お伝えした通り、発泡スチロールなのですが、それに直接塗装するのではなく、「目止め材」を塗って整形し、その上に塗装するのですね。
 
 胴体に翼を付けて、首から下の部分が完成。順調に育っています。
 鶴の代表とも言える「タンチョウ」だと、翼を広げると軽く2メートルは越えるようですから、2枚目の写真の翼はおよそ1.5倍にはなるでしょうか。日本武道館やステージの大きさから、解りやすいように大きめにデフォルメして製作するわけです。
 そして、翼の立体感を強調する意味も含めて、「セルリアンブルー」の塗装を柔らかく。この辺りのアイデアも素敵ですね。

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 1月27日のブログでも紹介させていただきましたが、ミュージシャンとしても俳優としても、幅広く活躍されている「つるの剛士」さんと、その後ろの大きな「鶴」と学生・職員・ティーチングアシスタントが共に写っている「おっ!何だ?どうして?」という、1枚目の写真。
 
 2枚目の写真をご覧いただくと、お解りになる方も多いでしょう。
 実は、つるの剛士さんの背後に写っていた、大きな「鶴」。実はこれは、東放学園専門学校 テレビ美術科の学生達による作品なのです。
 
 昨年の10月27日からスタートした、つるの剛士さんのライブコンサートツアー「ツるーリング2010」。このファイナルステージとして、年明けの本年1月8日、日本武道館で「ドリームジャンボ つるの祭り」が、華々しく開催されました。
 このコンサートの冒頭と最後の曲で、つるの剛士さんが愛用している「ポケバイ」と共に、この大きな「鶴」が登場。この鶴を、学生が製作したわけです。
 製作に使用する材料や工程、そしてデザインまでを学生が考えて作業がスタート。
 
 3枚目の写真は、ちょうど、翼にあたる部分の加工中。
 材料には、発泡スチロールを使用。削る際に出て、そしてあちらこちらは舞い散る「発泡スチロールの粉」に、学生は時に全身真っ白になりながら、頑張ったそうです。
 皆さんも経験あると思うのですけれど、発泡スチロールの細かい粒って、タチワルイですしね(苦笑)。リアルな鶴の複製を作るわけでもないですし、武道館のお客様の遠目でも解りやすい鶴に育てないといけないのですから、デザインも苦労したでしょう。

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 引き続き「テレビ照明実習1」のドラマ照明に関する実習授業です。
 1枚目の写真よく見ると、美術セットに向かって白い板のようなものが付いていますね。これは「カポック」という照明に関わる道具の1つ。およそタタミ一畳分の大きさの、発泡スチロールです。
 
 テレビカメラ(デジカメ等も含む)は、人間の眼の見え方に比較して、明るい物はさらに明るく、暗いものはさらに暗く見える性質があります。ということは、場合によっては、照明を直接当てると、明る過ぎたり影がキツくなったりして、我々が普段見ているような自然な光景にはならないのです。
 そこで、カポックに照明を当てて、その反射光を使って照らす、という方法が有効になるわけです。ある程度の光量は、カポックを透過して逃げていきますし、光っている面積が広いので、拡散される光の量も多くなるからですね。
 
 2枚目の写真は、学生による「照明シュート」中の様子。カポックの向きや、それに光を当てる灯体の向きなどを調整しています。
 
 それが終わった後は、カポックによってマイルドになった光が、どの程度の明るさをもたらしているか、の確認。
 色と同じように明るさも、人によって感じ方が違うので、明るさを数値化してくれる「照度計」という機器を使って、明るさの確認をします。
 3枚目の写真、中央に写る学生が手に持っている物が、照度計です。

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 何かの写真や動画を見た時、そこに直接的に時間を表現する物が無くても、「何となく朝っぽい」とか「何となく昼っぽい」と感じる事、ありますよね。
 たとえば「光」。朝9時頃の、屋内への陽の差し込み方と昼1時頃のそれとは違う。太陽の高度によって、たとえば、昼過ぎよりも朝の方が、部屋の奥まで陽が差し込みますね。
  
 前置きが長くなりましたが、照明クリエイティブ科1年生の実習授業「テレビ照明実習1」。
 太陽に相当する灯体(ライト)を窓の外に置いて、その位置、そして光の角度による見え方・感じ方の違いの説明を行っているところです。
 
 2枚目の写真、ちょうど今の季節の朝9時前くらいでしょうか。強くなった太陽光が部屋の中に入っている様子。正面の棚から右奥にあるキッチンの下方までが陽当りの範囲ですね。
 
 3枚目、この色(光源の色温度)からして解りやすく「夕方」。地平線近い太陽の光が、部屋の奥まで積極的に流れ込んでいます。空気の湿度が高い、まろやかな朝焼けとは違って、強い光でシャープ。 
 
 細かい話をすれば、もちろん、季節や天候・部屋の向きなどによっても変わりますし、日本などの「中緯度にある国」とそうでない国や地域によっても変わりますけれど。

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 写真を見て、驚かれる方も多いと思いますけれど、写真はミュージシャンでもあり俳優でもある、「つるの剛士」さん。バラエティーにドラマに舞台にコンサートに・・・と、いろいろな分野で幅広く活躍されている方ですよね。まあ、詳細な説明は必要ないでしょう。
 そして、つるの剛士さんの後ろには、翼を広げた大きな「鶴」、さらにその後ろには、東放学園専門学校の学生、職員とティーチングアシスタントが。

 さて、この楽しそうな集合記念写真、なぜ撮影されたのか? つるの剛士さんとの関係性は何なのか? 
 このお答えは、後日に!


 
 前回お伝えした「オープンキャンパス 体験入学」、ドラマ収録用の美術セットでの音楽番組。今回は、本番中の様子を、美術セットの背後から撮影した動画を。歌の部分が終わり、MCが登場するシーンです。
 それほど珍しいアングルではないですけれど、「本番中の撮影」としては、あまりないでしょうか。部屋の壁の裏側から、「見切らない」ように撮影。(見切れ:意図しない、撮影するつもりでない物が写ってしまうこと)
 
 ほぼ正面に見えるスタジオカメラに灯る赤い光は、「TALLYランプ」。そのカメラが選択されて、放送されたり収録されたりしている事を表示するランプです。
 その右側で、白い画用紙のような物を掲げていますが、これは「カンペ」。本番中、発することができない声の代わりに、カンペを使って出演者に指示のアナウンスをするためのものです。体験入学の参加者とスタッフの学生が、並んで出しています。
 

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 最近の2週間くらいの、このブログを見た人にとっては、既に見慣れているドラマ用の美術セットの写真。しかし、よく見ると、普通のドラマでは考えられない、マイクロフォンを持った2人。しかも、背景の壁には、カラフルな模様も・・・。
 そう、実は昨年の12月12日に行った「オープンキャンパス 体験入学」は、「ドラマセットで歌う」がテーマ。
 
 ドラマの収録スタジオでの音楽番組というか「歌」というと、私は「ザ・ベストテン」。久米宏さんと黒柳徹子さんの司会(他の方が司会の場合もあり)で、1989年まで放送していた、TBSの音楽番組を思い浮かべます。
 この番組は、現在の「COUNT DOWN TV」的ランキング番組で、かつ「生放送」だったので、ランクインした歌手がドラマの収録中であれば、そのスタジオから「中継方式」で、歌を披露していた事もあったわけです。あ〜、懐かしい!
 
 話はちょっと逸れますけれど、「ザ・ベストテン」というと、歌手や歌唱を可能な限り「生」で伝えるために、ドラマ収録スタジオからの中継の他、コンサートライブの会場や移動中の電車内やそのホームからの中継での歌唱など、もの凄くパワフルであり、携わったスタッフの方々の苦労が伺える番組だったのです。