‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ
吊るして繫いで設定して確認
2014年1月23日 実習風景,照明クリエイティブ科
通常時は、天井近くのかなり高い位置に上がっている照明バトン。
これに、電源供給のコンセントがあって、バトン(パイプ状の横に長い棒)に灯体を吊るして・・・
という構造を持つ設備ですけれど、下に降ろせる時は下に降ろしての仕込み。
美術セットがあって降ろせない部分は、脚立を使って、高所での作業です。
もちろん、ただ吊るして繋げるだけではなくて、実際に灯すおおよその向きにするなどして。
そうして、一通りの作業が終わると、サブコントロールルームにある「照明調光卓」では
「パッチ」と言われている、割り当ての作業。
電源供給コンセントの制御を、何本目のフェーダーレバー(下の右下の写真)に割り当てるのかを
調光卓に内蔵するコンピュータで、設定。
それが終わると、フェーダー操作で各々の灯体が正しく点消灯・調光動作ができるかどうかの
「点灯チェック」へと、作業が進みます。
「ドラマ照明」の明かり創り
2014年1月22日 実習風景,照明クリエイティブ科
たとえば、家にマイクロフォンはなくても、電気スタンドはある
たえとば、毎日動画は撮影しないけれど、毎晩明かりは灯す・・・
テレビスタジオでの製作に関わる技術を、音声・照明・映像の3つに分けるとすると
「照明」は最も身近で、一生涯関わるというか一生必要とする、というか。
身近だからこそ、実際のテレビ照明やその創りと日常の生活照明を比較すると
そのギャップや、前者の奥の深さに驚く、と言って過言ではないのですよね。
特に、ライブコンサートなどの照明と違って、ドラマ照明は、日常を模した明かり創りですから
それは一段と強調されるわけです。
と言うことで、照明クリエイティブ科1年「テレビ照明実習」の授業を紹介です。
ごく基本的な照明デザインや、そのための照明仕込み(スタンバイ)を勉強してきて
内容は、少しずつステップアップ。
今回のテーマは「ドラマ照明」です。
下のそれぞれの写真は「照明仕込み」の最中。
必要な灯具やライトを、所定の位置に仕込んだり、電源供給のケーブルなどを繋げたり、という作業です。
準備もしっかりと終えて、屋外へ。
数人ずつのグループに分かれて、マイクロフォンを持ったり(下の上段左の写真)
ポータブルミキサーを持って操作したり(上段中央の写真)するなど
それぞれ交代して、音を録る練習。
特に今回は、首都高速道路側と、その反対側にマイクを向けて
レポーター役の学生の声と、一緒に収音されるそれ以外の環境音の違いなどを確認。
これらは「方向」の違いでしてね
同じ場所でも向きを変える事によって、収められる音の違いは、もの凄く明確なもの。
まったく違う場所で収録している、と誤解するほど、聴こえる音は変わるのです。
従って、もし可能であれば、少しでも位置や方向を変えてみるなど
工夫してその撮影に適した音を収める、と言う努力が必要なのでして
機材の操作放送だけではなくて、それをどう使うのか、という事も、しっかり勉強します。
今回のそれぞれの写真をご覧いただくと、その物自体を知らなくとも
「あっ!見た事ある!」という方は多いですよね。
テレビを見ていて、大抵、どなたかの某かの取材のシーンを紹介している時
カメラマンと共に写る事が大変多い、このグレーの物体は「マイクロフォン」の1つ。
マクロフォン自体が、テレビ朝日系列で放送されている「タモリ倶楽部」で、紹介されたほど
非常にメジャーなマイクロフォンなのです。
ただし、本体は「千歳飴」を少し太くしたくらいの、細長い物ですけれど
強風による雑音や雨滴などから守るためのカバーが掛けられていて、この姿になっているわけです。
授業は、取材用音声機材と、収音の実習。
実際に現場で活躍されているプロのスタッフの方が、担当講師。
写真は、この後の収音に向けた準備と、その指導風景。
ビニールテープを貼っている様子の写真がありますが
この「貼り方」も、良い音を録るための大事な要素の1つになるのです。
数日来、何回かに分けてお伝えしている、放送芸術科1年生の実習授業「スタジオ番組制作」。
実際には、昨年11月頃に行われた番組制作課題について、紹介してきました。
一連のシリーズ最後は、「サブコントロールルーム(副調整室)」の様子です。
サブコントロールルームで活躍する、制作系の代表的なスタッフは、何と言ってもディレクター。
もの凄く簡単に言えば、番組のテイストを考えて、先頭に立って仕切る・統率するという役割。
リハーサル中は必要に応じて、スタッフや出演者に指示を出したり
本番中は、イメージ通りの番組・進行になっているかを確認したりしながら
また、そうなるように仕切る仕事。
上の写真、ディレクターなどの背後から撮影したものです。
そして、下の上段左の写真は、同学科の学生が目指す「タイムキーパー」の学生。
担当職員に、リアルタイムで習いながら
「生放送」という設定下で、時間の管理に勤しんでいる様子。
いずれにしても、入学して半年と少しで、初めての本格的に従事する役割ですからね
たった数枚の写真だけでも、緊張感や意気込みが伝わってきますよね。
放送芸術科1年生の授業「スタジオ番組制作」を紹介していますけれど
この放送芸術科は、制作系(ディレクター)を目指す学生が多く在籍している学科。
スタジオ内での制作系の代表的な役割は「フロアーディレクター(アシスタントディレクター)」でして
その様子は、前回お伝えした通り。
そしてこの授業の内容の「高密さ」を象徴する1つが、今回紹介する内容。
上の写真。リハーサル中のカメラマンの姿ですけれど
実は、この実習課題に関しては、カメラマンも放送芸術科の学生が担当。
12月7日に紹介した、カメラの撮影実習の経験が、今回に繋がっているのです。
もちろん、まだ経験は浅いですからね、手放しで学生だけ・・・という事ではなくて
映像技術を担当している職員が、1人ずつ近くに付いて、フォローをしながら。
制作系のスタッフが、このようなスタジオカメラを操作する、ということは基本的にはないですけれど
学生のうちに、色々と体得しておく、という事が、非常に大切。
番組製作に関わるチームの、それぞれの仕事を理解するための、1つの肥やしとなるからです。
前回お伝えしたのは、昨年12月26日。
出演者の方との打合せを行うディレクターなどの様子を、紹介しました。
それらが終わると、カメラリハーサル、そして本番。
上の写真。カメラの脇で、出演者に対して「指折り」をして
手で残り時間などを表現している、フロアーディレクターの姿です。
沢山の照明が当てられている出演者の座る位置から、カメラ側を見ると
逆行になりますし、そもそも薄暗い状態ですから、少々見づらいのですよね。
従って、手や指で表現するにも、見やすいようにしっかりと。
そして、台本を読みながら、テレビモニターを見たり、レンズに向かったりしながらですから
紙に書いて表現する「カンペ」も、適格に見やすく・・・が大事。
ただ「見せる」だけでなくて「伝える・・解ってもらう」が目的だからです。
そのような様々なノウハウを、担当職員に教わりながら、体で学んでいくわけです。
機構・機能を学んで、個々の操作方法を学んで
移動させるトレーニングをして・・・、と進んできましたけれど
最後は、マイクロフォンブームドリーの、ほぼすべての機能や操作を駆使しての練習。
マイクの向きを維持しながら、脚立のフレームに沿わせるように動かしていく、という内容。
これ、特に上の写真を観ていると簡単に感じますけれど
もちろん、ぶつけてはいけないし離れ過ぎてもダメですし
アームの角度に関わらず、常にマイクはフレームに向いてなければなりませんし
実際にやってみると、かなり難しいですね。
左手はダイヤルを持っていますが、このダイヤルを回転させてマイクの向きを遠隔操作。
上の写真をご覧いただくと解りやすいとは思いますが
アームの支点を中心に、弧を描くように動作しますから
上の写真の方向で、上下にアームの角度を変えると、見た目上の距離も変わりますよね。
つまり、マイクの向き、アームの角度、台車の操作を同時に行う必要があるわけです。
笑顔も見えて、楽しそうな雰囲気が観られながらも、真剣に練習に取り組んでいる
放送音響科1年生の、テレビスタジオでの音声実習です。
この「マクロフォンブームドリー」ですけれど
下の三角形っぽく見ている基台の中には、車輪が付いていて
写真で手を添えているように見える部分が、その車輪の舵を切るハンドル。
スタジオカメラと同じ様に、簡単に移動できるようになっているわけです。
と言うことで、次のトレーニングは、ブームドリー自体の移動操作。
たとえば、スタジオでのドラマ収録ですと、デリケートで素早い操作が求められますが
今回の練習のように、大きく長距離を動かすということは稀。
ただ、上や下、そして左右のいろいろな物に当てないように
注意をしながら操作に慣れる、という事は、欠かせない能力ですからね。
このような「大きな練習」をして、その感覚を掴む必要があるのです。
まずは、授業の担当職員より、1つずつ、各機構などの詳細なる説明を受けて
それに対して、学生自身で操作したり、その練習をしたり、という内容。
前回や今回の大判の写真をご覧いただくと、比較的シンプルなデザインに見えると思いますが
実際には、複雑な機構が備わっていて、巧みでデリケートな操作が要求されるのです。
今回の写真に写り、学生が右手で持っている黄色い物体は、ウエイト(錘り:おもり)。
視点の先に、伸縮式のロッドアームとマクロフォンがありますので
その長さや重さによって、ウエイトをスライドさせて、バランスを取るという機構。
危険が伴う可能性もありますからね、慎重に確実に操作を行う必要があります。
本校が設備しているスタジオは、4つ。
来校されるなどして、ご存知な方は解るかと思うのですが
例えば大学のように、広大なキャンパスを有しているのではないですからね
つまりは、その分、高密度。
それだけメディアが、そして実習環境が、凝縮した形である、というわけです。
本校5学科の多勢の学生が、日々様々な実習に励んでいるのです。
そこで今回紹介するのは、放送音響科の実習授業。
もっとも大きなテレビスタジオで、「テレビスタジオと言えば!」という機材の勉強です。
説明している機材は、「マクロフォンブームドリー」。
これを使用しないテレビ番組は、皆無と言って良いでしょう。
非常に、メジャーな機材。必需品です。
それぞれの写真で見られる、テレビカメラ。
「スタジオカメラ」「スタンダードカメラ」と呼ばれています。
例えば、小さく薄いスマフォでも、綺麗な動画が撮影できる時代ではありますが
テレビスタジオで使用する、プロフェッショナルな機材としては
妥協を許さないというか、より一層の高画質が求めれるわけです。
従って、今でももちろん、大きな口径の大型レンズを搭載して
使いやすさを追求したテレビカメラで、番組が作られるのです。
今回紹介しているのは、放送技術科1年生の、テレビスタジオでの撮影系実習授業。
合計200キログラムを超えるテレビカメラを「動かす」ということを中心に
トレーニングしてきた前半の授業に対して
9月終わりからの授業では、「撮影する」がメインテーマ。
お伝えしている内容は、昨年の11月頃ですから少し前になりますが
まずは、「人物をしっかりと撮る」「サイズをしっかりと決める」というトレーニングです。
フォーカスダイヤルを、しっかりと右手を持ち
手先だけではなく、両腕で、体で、カメラと一体化する、というのが、コツの1つなのです。
5日間に渡った、スタジオ収録やロケーションを無事に終えて、クランクアップ!
スタッフの学生より、出演していただいた皆様へ、花束の贈呈。
撮影前の立ち稽古や準備から含めますと、およそ2週間、ご協力いただきました。
上の中段の写真をご覧いただいて、写真右より
大野 俊亮さん・夷 正信さん・東 英子さん
写真左より、木村 結香さん・濱崎 大輝さん
そして主役の近江 麻衣子さん、でございます。
誠にありがとうございました。
出演者の皆さんから、一言ずつお話をいただいた後は
最後の撮影に参加した全スタッフと、記念の集合写真を。
撮影してくださったのは
劇中のカメラマン役の出演者への、カメラマン指導もご担当いただいた、豊口 隆之さんです。
撮影は終わりましたけれど、この後、編集やMAなどの作業も
まだまだ、続きます。
テレビ番組の「メイキング映像」は、比較的目にするチャンスがあって
皆さんもご覧になったことがあると思います。
ただ、本番中というよりかは、リハーサル中の様子である事の方が多いでしょうかね。
そして、スタジオフロアなど、出演者の方がいたりカメラマンが居たり、という光景が多いと思いますが
前回お伝えしたような「サブコントロールルーム」の様子は、ややレア。
増してや、本番中の、サブコントロールルームでの、スタッフの様子というのは、かなりレアでありましょう。
・・・ということで、前置きが長くなりましたけれど
今回は「ドラマ制作 2013」での、本番中の様子を動画で
お邪魔をしないように、そぉ〜っと撮影させていただきました。
ポイントは活躍する学生すべて、ではありますが
特筆すべきは、映像を切り替えるスイッチャー(動画中の手前のスタッフ)。
もちろん、学生ですけれど、このシーケンスの芝居や切り替えるべきカメラナンバー
カメラワークなどの「コンテ」、切り替えるタイミングなどなど
つまりは、カット割りの内容を頭に入れて・・・の作業。
見ているものは、常にテレビモニターである事からも、お解りいただけるでしょう。
それでは、ご覧ください。