‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ

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 「テレビ美術科特集」と勝手に銘打って(苦笑)お伝えしています。
 3回に渡って紹介した作業風景、実はあれらは1日の、しかもおよそ3時間弱で行われていたものだったわけです。手際が良い、速い作業ですよね。

 そして、1週間後の授業「大道具操作基礎」では、製作したものを実際に「建て込み」作業の日。
 
 作業工房がある校舎から、テレビスタジオがある校舎まで、まずは運搬。基本的に美術セットは、軽く作ってはありますが、この運搬を通して、持ち方を学んだり体力をつけたり、ということが達成されるのです。
  
 2枚目の写真は、そのテレビスタジオの前。今まで、「Bスタジオ」という最も大きなスタジオを何度か紹介していますが、実は、他にもスタジオがいくつか。今回美術セットを建て込むのは、「Aスタジオ」です。

 使用する部材をすべて入れた後は、製作したパネルを連結させていく作業が3枚目の写真。
 設計図のレイアウト通りに裏返して置き、補強をしながら、釘を打っていくことになります。

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 前回紹介した「茶チリ」、使用するすべてのパネルに貼り終えて、次は、水性塗料の塗装の工程に入ります。
 今回は、「部屋」の設定で作り上げるパネルは12枚。これらに、白色に近い灰色の塗料が塗られます。三箇所に分かれて、学生がそれぞれを分担しての作業。「ローラー刷毛」を使って、手際良く進められています。
 
 刷毛に浸す塗料の量や塗り方、重ね塗りのタイミングによっては、均一に綺麗に塗れないことも多いのですよね。この授業は1年次の実習授業。入学してからの数ヶ月間、「塗り方」だけを教わり練習してきたわけではないはずなのですけれど、手際良く、丁寧に塗られていきます。もちろん、先生方に教わりながらの作業ですが、「造ること」が好きな学生達なのだなと、つくづく感じる瞬間でした。
 
 
 一方では、同時進行で、パネルに取り付ける「窓枠」の造作。3枚目の写真です。
 女性が多い学科ではありますが、こちらは男性陣が担当。木ネジを打つドリルの使い方や、部材の支え方などを、ベテラン職人である講師の先生から、伝授されています。

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 さて、いよいよ本格的な作業開始。テレビ番組の美術セットとして背景に多用される「パネル」の色塗りです。
 
 1枚目の写真は、既存のパネルに「茶チリ」という紙を貼る準備をしているところ。ちなみにこの「茶チリ」は、襖(ふすま)の下地紙としても使われているものなんです。
 パネルの前面は、ベニヤ板が貼られているのですが、これに直接、水性塗料を塗ると、塗料が染み込んでいくので、何度も重ねて塗る必要がありますし、ベニヤ地の木目も出てしまいます。このために、専用の紙を貼って、塗料のノリを良くして綺麗に仕上げるわけですね。

 2枚目の写真、前回紹介した「糊」と塗布している最中です。ブレている事からも解るように、途中で乾いてしまわないように、手際よく専用の刷毛で塗られていきます。
 
 そして3枚目。これはちょうど「茶チリ」を貼付けた直後の模様。専用のヘラを当てて、中に残っている空気を出したり、糊を全体に馴染ませたりしています。
 シワがよったり小さな凹凸ができると、スタジオで当てられる照明の角度によっては目立ってしまうので、「出来」を左右するデリケートな作業なんですね。
 

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 いよいよ今回からは、テレビ美術科(今年度2年次は演出デザイン科)作業工房での、実習風景の紹介です。
 
 授業のタイトルは、「大道具操作基礎」。美術セットを作るところから始まり、それを組み上げ、完成後にバラシをするまでの、一連の作業を学ぶ実習授業です。当然ですが、こうして簡素化された表現よりも、実際はとても奥が深いことは、言うまでもありません。
 
 1枚目の写真。授業を担当する講師の先生から、作業の説明などを受けている学生達。大勢が関わる作業には、こうしたブリーフィングが欠かせないですよね。
 
 作業開始直後が、2枚目の写真。使用するパネルを運び出している最中です。ちょうど3枚のパネルそれぞれを持っている学生の姿が見えます。本人達は気がついていないかもしれませんが、3人とも同じスタイル。動作に慣れていて、洗練されている証しかと推察されます。
 
 そして3枚目。先生と学生2人がかき回しているのは、「のり」。水で薄めて使う障子のりの一種です。ちょうど、教えながら先生がかき回している最中を撮影したもの。
 何気ない写真ですが、右手で持っている棒の下の部分がブレて写っているのに対して、左手で持っている棒の上の方は、ほとんどブレていないのが、ポイント。職人の「技」を感じます。

  (写真をクリックすると、拡大表示されます)

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 続いて道具類の紹介。と、言っても沢山あって一度には伝えられません(苦笑)。今回はその一部を。
 
 1枚目の写真、主に「刷毛(ハケ)」の類いです。ぶら下げられているものを、上から撮影。
 上の見える、柄(え)が青いものは、「糊刷毛」。壁紙や障子紙を貼る時にも使いますよね。その下、もう柄の原色を留めないものが、主に水性塗料用の刷毛。その下は、お馴染みの筆。写真にはありませんが、ローラー刷毛もありました。
 
 2枚目、説明するまでもないですが、釘が沢山。ポイントは、すべてが新品ではない、ということ。多少曲がっている程度であれば、再利用。高価なものではないとは思いますが、「無駄を省く」という精神、大事ですよね。ちなみに青く見えているものは、「ハンドマグネット」という、「釘回収器」です。
 
 3枚目、黒と赤の柄の道具が見えていますが、これが「パワークランプ」。「万力(まんりき)」とも言いますよね。工作の経験がある方でしたら解ると思いますが、部品や部材を「固定する」ということが、まずは大事。
 ちなみに、右上のお茶のペットボトルは、巨大な作り物。大きさの感覚が麻痺するほど、上手に出来ていますね。 

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 東京都大田区の方には、比較的狭いスペースでいろいろな工具が雑然とならび、その中どこも薄汚れているような小さな町工場(まちこうば)が沢山あります。しかし、そういうふうな場所でも、世界中に輸出する重要な製品を作っていたり、1/1000ミリオーダーの超精密機器を作っていたりして、驚かされることも多いわけです。つまり、それらの環境と、その中から作られる物の質とは、直接関係ない、ということ。むしろ、綺麗で広い環境より洗練されたものができる、そう感じることもしばしば。
 
 写真は、前回の続きで、テレビ美術科の作業工房の模様。1枚目は、「抽象絵画」を描いている最中の絵、ではなくて、工房の床を撮影したもの。まるで、キャンパスのように見えます。
 2枚目は、洗い場の様子。手前は洗濯機なのですが、一見そのようには見えませんね。その奥には水場が。
 洗面台がいくら汚れていても、水栓器がいくら汚れていても、そこから出てくる「水」は、常に綺麗なんですよね。
 

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 プロのVE(ビデオエンジニア)の方を迎えての、放送技術科1年生「映像テクニック1」。
 どんな面白い話をされたのか、ここではあまり詳しくは伝えられないのが残念なのですが、たとえば、2010年4月からTBS系列で放送されていた、あるドラマでは、「下町の雰囲気や人情味を、映像の色でどう表現したのか」という話。
 また、「マフィアの迫力や恐さを肌色の補色(肌色と真反対の色)で表現した」という2006年のあるドラマの話や、1979年から断続的に放送されていた、あるドラマでの、「第5シリーズと第8シリーズにおける教室の色や明るさの違い」という話・・・などなど。
 その他には、実際の仕事現場の様子や、あるスタジオの映像系統図(機器同士を結ぶ配線図)の紹介も。
 ほぼすべての学生がビデオエンジニアに対して魅力を感じたでしょうし、ビデオエンジニアを目指そう、と改めて心に決めたりした学生もいたでしょう。
 とにかく沢山の興味深いを伺うことができました。 

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 今回紹介するのは、放送技術科1年生の授業「映像テクニック1」です。
 この授業をメインで担当するのは、過去数十年に渡って、テクニカルディレクターとしてTBSのドラマ制作に携わってきた本学園の顧問。
 一口に「技術スタッフ」と言っても、いろいろな役割を担う、様々なスタッフの集合体なんです。その各人がどのような仕事をするのか、どのようなスタンスが大事なのかを、詳しく解説していくのが、この授業の内容。
 
 今回の授業は、株式会社東通 制作技術事業部 技術部 竹若 章 様をお迎えして、「VE(ビデオエンジニア)の仕事」というのがテーマ。
 最近ではTBSドラマ「新参者」のVEを担当されていて、ドラマ以外でも、各中継やニューススタジオでの業務も担当されている、まさに、ベテラン中のベテラン。
 いろいろな興味深いお話をされていました。
 (明日に続く)

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 今週の、放送芸術科「スタジオ番組制作」。
 徐々に、内容がいろいろとステップアップしていくこの実習授業ですが、今回は、出演者1人のトーク部分を進行させていく、というもの。学生全員が、ディレクターやタイムキーパーを担当し、フロアーディレクターを担当し・・、というふうに、各役割を交代で受け持ち、その方法やノウハウを経験して学んでいくわけです。
 もちろん、大事な出演者の役も。出演者側から各スタッフを観察する、という事も大事ですよね。
 
 2枚目の写真は、担当の職員が学生にフロアーディレクターの動きを説明している様子。
 様々、奥が深いのですけれど、個々の動作は、各スタッフを配慮しながら「出演者のために」という、まずは大きな1つの目的のため、なんです。
 

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 照明クリエイティブ科「テレビ照明実習1」の様子。
 慣れる作業は、脚立の取扱いや灯体の受け渡しだけでなく、天井に吊るされている「照明バトン」に灯体を取り付けたり、外したりする、という部分にも既に及んでいます。
 特に、取り付けは非常に重要というかデリケートというか、大切な作業。これが正確に行われないと、人命に関わる事故に繋がる危険性もあるからなんです。この辺りの「安全対策」を徹底的に訓練しているわけです。
 
 次は、その「照明バトン(専用のパイプ状の鉄棒に給電するための回路が組み込まれているもの)」の昇降操作盤の取扱い説明。これも同様に大切で、安全対策を徹底的に施さなければならない部分です。 

IMG_5252sIMG_5279s 今日のスタジオは、照明クリエイティブ科の「テレビ照明実習1」。1年生がテレビスタジオで行う、本格的な実習授業の2回目の模様です。
 まずは、脚立の持ち運びから正しい使用方法を学び、安全に作業が進められるように、徹底的に訓練。しっかりとヘルメットを被り、高所作業や道具に慣れるための実習をしているわけです。

 ちなみに、一般的な脚立は、天板(脚立の最上段)に乗る事が禁止されていますが、写真の脚立は、左に見える2つを除いて、天板の面積が広くなっていて、その上に「上枠」が取り付けられている物。天板に乗っての作業を可能とする規格をクリアしているものなんです。ですから、規格外の製品で真似をしてはいけません。
 
 2枚目の写真は、吊られている照明(灯体)を外し、下にいる人に渡す練習をしている場面。片方の手で、上枠や脚立を持ち支えているのがポイントの1つ。一見、何気ない受け渡しの訓練も、安全のために、しっかりと行います。
 


 
 今回は、「ほとんど」といって良いほど、普段近くで見る事のない動画。照明クリエイティブ科・放送技術科の合同授業「野外ライブゼミ」で撮影したものです。
 動いているのは、アメリカにある、ハイエンドシステムズ社製の「STUDIO SPOT」というムービングスポットライトです。
 ご覧の様な動きの他、もちろんどんな色にでも変えられますし、光の広がり方やフォーカシングそして光の模様までを、コンピュータ制御で操作できる優れもの。もちろん、本校の照明クリエイティブ科で所有している機材です。
 ムービングライトとしては世界中で使われているメジャな製品ですから、コンサートライブに行って、ステージの上の方で元気良く動いているライトがあれば、この製品である可能性が高いです。
 

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 たまに紹介させていただくのですが、東放学園専門学校は、放送芸術科・放送技術科・放送音響科・照明クリエイティブ科・テレビ美術科(今年度2年次まで演出デザイン科)の5学科。放送・メディア系に直接関係する学科で構成されている学校です。
 これらの学科すべてがスタジオを使用していて、このうちの4学科が日替わりのレギュラーで、スタジオでの実習授業を実施。つまり、スタジオを覗くと、毎日、いつも必ずどこかの学科が授業を行っているわけです。
 
 今日は、放送音響科1年生の実習授業「テレビ音声実習」。後期1回目の今回は、テレビスタジオは、サブコントロールルームってどんな所なのか、という説明を受けています。ラジオやアニメに加えて、テレビの音声に関しても勉強。将来の可能性が広がりますね。
 

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 久しぶりの4マルチ画面。引き続き、「スタジオ番組制作」の模様です。
 右上は、スタジオフロアで「インカム(インターカム)」の使用法を教わっているところ。言わば「携帯電話機」のようなもので、頭につけたり首に掛けたりするヘッドセットで、サブコントロールルームのスタッフや他のスタッフなどと、会話をするための大切な装置なんですね。
 右下は、ストップウォッチの使用法を説明してしる画面。これを使用するのは、サブコントロールルーム内の「TK(タイムキーパ)」で、時間の管理をするスタッフ。説明するものが小さいので、SONY製の「まめカム」で撮影し、大きなテレビモニターに映像を出して説明しているわけです。