‘照明クリエイティブ科’ カテゴリーのアーカイブ

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 普段の生活で、様々な光景を目にした時、「眩しい!」「暗い!」と感じることもありますが、慣れれば、比較的自然に明るさを感じることができます。
 いわゆる「良い感じ」に、マイルドに光を感じる、という能力に長けているのが、「人の眼」。
 けれどもしかし、これが、目の代わりをするテレビカメラになると、そう単純でないわけです。
 暗く見える所はトコトン暗く、眩しく見える所はトコトン明るく・・・となるのが、テレビカメラなどのサガ。
 従って、そのような特性を考慮しないと、テレビの画面を通して見る光景は、随分と見づらいものになってしまうのです。
   
「テレビ照明」とは、それらをいかに「自然に綺麗に見せるか」。これが、大切な要素の1つとなるのです。

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 6月5日の当ブログ、1枚目の写真で紹介した「ミニパーライト」。
 あれらが、どのように使われたのか、が、1枚目の写真でしてね、スタジオの「ホリゾント」に沿うように、沢山のミニパーが並べられた光景です。
 写真では、全容が見えなくて恐縮なのですけれど、レインボーカラーの仕上がり。
 一見、何気ない光の当て方かのように見えるかも知れませんが、間隔、色合い、角度・・・などなど、緻密な調整を経て、見た目の綺麗な仕上がりになるのです。
 写真は、数多くのライトの向きなどの調整をしているところ。
 
 2枚目の写真。安全対策のヘルメットを被り脚立に乗り、ライトを取り付けている様子。
 通常、照明バトンに吊り込みをするライトですけれど、バトン同士は一定の距離がありますからね。
 それらの間隔の間にどうしても・・・ということも多くて、その場合、見えている黄色の渡し棒を取り付けて、ライトを吊る作業をします。
 
 3枚目の写真。介錯棒(サオ・操作棒)を使って、適切な方向へと、ライトの向きを変えている様子。
 右下に見ている学生も、照明クリエイティブ科の学生です。

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 2回続けてお伝えした照明クリエイティブ科の学生による、照明の仕込み。実は、他の学科が集まる前に行われていたことなのです。
 なぜかというと、その記事でも紹介しましたが、照明バトンを降ろしての、集中的な急ピッチな作業なので、人が大勢いる環境では、難しいからでしてね、その分、早く登校しているのです。
 
 そして、その後に行われるのが、関わる全スタッフが集まっての、ブリーフィング。言わば、朝礼です。
2年次のすべての学科が参加しての「番組制作演習」です。 
 
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 4枚の写真は、実施曜日違い・グループ違いの、それぞれの様子。
 放送芸術科の学生が担当する、プロデューサー・ディレクターが朝の挨拶を行って、意志の統一を計ります。
 現場での実際は、それぞれのスタッフが必要な時間に集まり出して作業を開始する、という流れなのですけれど、ここは学校。
 学ぶ精神も、創る精神も、「一致団結」が必要。まずは、その気持ちが大事だからです。

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 前回に続いて、照明クリエイティブ科の学生による「番組制作演習」照明仕込みの様子です。
 1枚目の写真。学生が見ているのは照明の仕込み図。
 言わば、設計図や配置図に当たるものでして、最初に決められる照明のデザイン、これを実現するために、「この位置にはこの種類のライトを、ここには別の種類のライトをいくつ並べて・・・」というような照明プランが記載されているもの。
 もちろん、その仕込み図も、学生が考えて描いています。
 
 その仕込み図を確認しながら、急ピッチに作業を進行。
 ライトを吊るす照明バトンには、標準的・汎用配置的なライトが付けられているので、これらを移設したり外したりしながら、必要なライトを取り付けていきます。
 
 3枚目の写真。こちらの学生が持っている紙は「パラフィン紙」。光を広い範囲に拡散させるディフューザの1つです。
 この紙をライトの前に付けると、強い光がマイルドに、広い範囲に行き届くわけです。
 電球は非常に発熱しますからね、紙は紙ですけれど、耐熱性が高い、専用のパラフィン紙。
 安全のためにヘルメットを被りながらの作業です。

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 さて、今日の1枚目の写真。
 銀色の物体が丸い口を開けて、一見、ちょっぴりミステリアスな雰囲気(笑)。
 まあ、実際はそんな事なくてですね、照明灯体の一種で「ミニパーライト」(パー=PAR:Parabolic Aluminized Reflector)。
 電球の特性から、照射範囲が比較的狭角で、音楽ライブなどで、あの「光の筋」を出しているライトの1つです。
 
 写真は共に、「番組制作演習」照明クリエイティブ科の学生による照明仕込みの様子。
 毎週2日ずつ、グループ毎に実習を進めるスタイルですので、各グループの実習風景を取り混ぜながら、紹介していきます。
 
 2枚目の写真。これは、ミニが付かない「パーライト」。
 特に音楽番組は、照明による「光の演出」が欠かせませんからね、使用するライトの数も必然的に多くなるわけです。
 そこで、本格的な仕込みに入る前に、まずは、使用するライトを集めて用意する、という作業からスタート。
 
 その一方では、通常、天井近くに上げられている「照明バトン」を降ろして、こちらのスタンバイ。
 分担して効率良く、作業を進めていきます。3枚目の写真。


 ということで、本番前日にテレビ美術科が建て込んだ美術・大道具。
 実際にどのように使用されたのかを、「いきなり!」の本番中動画でご覧いただきましょう。
 番組制作演習の本番、CM中の転換の様子です。
 
 15秒の短時間で、歌のコーナーからトークのコーナーへ。出演者やスタッフ、それに、もちろんテレビカメラなどの、一斉移動。
 言うまでもなく、学生の動作、とても機敏。他の細かい説明は、不必要ですよね。 

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 東放学園専門学校各学科のガイダンスやシミュレーションが終わって、いよいよ!本番日へ突入!。
 2年次全学科が参加しての、本格的実習授業「番組制作演習」です。
 
 改めて説明しますと、放送芸術科の学生が番組の企画や構成などの内容を考え、テレビ美術科が番組の美術セットをデザイン・造作をして、照明クリエイティブ科が出演者や美術セットを灯す照明をデザイン・プランを立て、放送技術科が番組の具体的な映像構成などを考え、放送音響科が番組中に流す効果音を考えたりマイクロフォンプランを構築して・・・、というふうに事前準備を進め、本番当日に望む!というもの。
 このような各々の作業を進めて、本番当日を迎えるのです。
 
「切磋琢磨」という言葉が最も合致するであろう、この授業。
 これらを通して、学べる事や得られる知識は、そのすべてをここには書けないくらいの量になるでしょうね。
 
 今後、何回に分けてゆっくりと、この実習授業の紹介をさせていただきます。

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 前回お伝えしたMA作業を経て、いよいよ、2011年度実習授業「ドラマ制作」の作品が完成。
 その名も「Last carnival」。作品のタイトルを紹介するのは、実は今回が初めてですよね。
 2011年度のドラマ制作の紹介、最終回は、完成披露会&打ち上げ会です。
 
 上の左の写真は、ディレクターやアシスタントディレクター(ファースト)などを担当した学生達。一見、女子学生の楽しい語らいの様ですが、実際に観られるのは、やり遂げた後の意気揚々とした笑顔です。
 
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 まずは、完成作品の披露。左の写真です。
 この会場に居合わせる全員が、作品製作に深く広く携わったわけですが、完成作品を観るのは、これが初めてという学生も大勢。
 それぞれ、どんな想いで観たのでしょうかね。
 
 披露会が終わると、出演者の方々への花束贈呈。お忙しい中、駆けつけていただきました。
 皆さんの多大な協力があって、素敵な作品が完成しました。ここで改めてお名前を紹介させていだくと、
 ・・・写真手前から、岩田 麻衣子さん・野本 蓉子さん、そして、石井 七海さんでした。
 本当にお世話になりました。ありがとうございました!
 
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 その後は、製作に関わり、打ち上げ会に参加した学生・職員全員から、一言ずつのコメント。
 職員目線で恐縮ですけれど、入学してからの色々な授業、そして、この実習授業を経て、本当に成長したのだな、と感じられるコメントでした。
 写真右は、ディレクターを担当した学生。笑顔の写真を掲載しましたが、感極まった涙も観られました。
 お疲れさまでした。
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 写真左は、プロデューサーを担当した学生。
 プロデューサーの大切な仕事の1つである、製作の土台となる環境作りを中心に頑張っていました。
 お疲れさまでした。
 
 そして、写真右は、今年度が最後の担当となった、学校法人東放学園の昨年度までの顧問でした、島﨑孝雄でございます。
 学生はもちろんの事、多くの職員も、このドラマ制作を通じて勉強になりました。
 内輪の手前どもの話で恐縮ですけれど、お世話になりました。ありがとうございました。

 続いて、次の14枚を。
 撮影はコンパクトデジカメ。そこを何とか肉眼に近づけて・・・と、いろいろと調整して望んだのですけれども、そうはトンヤガオロサナイわけでしてね、まあ実際には、この写真の、少なくとも31.4159倍(根拠なし)は綺麗だ、と想像してご覧いただければ、と思います。
 照明クリエイティブ科「舞台照明実習」の、本番中の様子です。
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一度の14枚の写真を並べましたけれど、各出演者のユニット別で、そしてその曲の中でも多数のシーンによって構成されている照明デザイン。
 これらは、もちろん、学生が中心になってデザインしたもの。
 実際はもっと沢山のデザインがありましたけれど、スペースの都合上、その一部を抜粋させていただきました。 
 それでは「舞台照明実習 コンサート」の本番の様子、ご覧いただきましょう。

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 上の左の写真。これは、ホール内の客席から。
 このアングルは、客席から見上げれば観られますから、そう珍しくはないでしょうね。
 その「光の筋の源」の室内を写したものが右。
 ちょっと薄暗くて見づらいとは思いますが、明るく見えているのが、客席。窓は、ステージに向かって斜めに配置されています。
 こちらの、3月25日に続く、照明クリエイティブ科「舞台照明実習」の様子です。
 
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 この光の筋を出しているのが「ピンスポット」と言いまして、それが設置されている部屋なので「ピンスポットルーム」と呼びます。
 筋が目的ではなくて、ステージ上の出演者に、より強い「脚光」を当てるためのもの。ひと際明るく、丸く見えるアレです。
 出演者は動いたり、演奏する位置が変わったりしますからね、専用のオペレーターがいて、それらの動きをフォロー。
 特に右の写真。オペレーターの左手で、ノブのような物を触っていますが、これを操作して、光の広がり方を変えたり、明るさを変えたりしているわけです。
 
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 そして上の2枚の写真。
 そのオペレーター側からステージを観ると、こんなふう。
 このホールのように、ガラス張りになっていることが多いので、見た目ほど、怖くはありません。はい。
 さて、リハーサルも終わり。
 いよいよ、本番へ突入です。

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 シュートの作業が終わって、次はリハーサルへ。
 1枚目の写真。ステージの上に立って、メンバー同士で打合せをしているのは、実は、この実習授業に取り組んでいる照明クリエイティブ科の学生。
 そう、実は、照明を担当するスタッフとして「裏方」だけを担当するのではなく、出演者として「表舞台」にも登場するのです。
 まさに、脚光をあてる側、脚光を浴びる側、の両方を、経験するのです。
 スタッフとしてだけでも苦労はあるわけですし、出演者だけでも、それは同様。それを、同じ日に両方に対して打ち込むのですからね、凄いですよね。
 
 同じ環境下で、ほぼ同じ時間で、それらの両方を経験する、という事に、とても意味がある。それぞれの、お互いの「気持ち」が解るからです。
 ただ、照明だけをするのではない。そこに人や物の対象があって、そのために「照明」があるのですからね。しかも、就職してその環境に入れば、両方を身近に体験する、ということは滅多にできない。
 学生ならでは! なのです。
 
 合間を縫って、演目の1つである合唱の、伴奏を練習する学生を、手元明かりを当て続ける手伝いの学生。3枚目の写真です。
 見えていませんが、とても真剣に打ち込んでいることは、言うまでもありません。

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 シュートの作業。
 上の左右の写真を見比べていただくとお解りになるかと思いますけれど、左が「ビフォー」右が「アフター」。
 中央の2本の光の筋(ビーム)、近接していたものが右では離されて、バランス良くなりました。
 
 客席で見ているライティングディレクターからの指示だけではなくて、光がどこにどのように当たっているのか、を見る事で、それぞれが自主的にも行う事も。
 この「自主的な姿勢」こそが、大切なのですよね。

 それでは、シュートの様子をご覧いただきましょう。
 照明クリエイティブ科「舞台照明実習」です。
  
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 回路チェック・点灯チェックなどが終わると、次の作業は、「照明シュート」。
 ごく簡単に表現すれば、数多くある照明の灯体(ライト)の向きや、光の広がり具合を整えていく、という作業です。
 
 1枚目の写真。学生が手に持つ物は、当ブログでも、以前から紹介している「介錯棒(操作棒)」。
  
 このシュート作業、基本的には、客席からの、つまりお客様からの「見た目」を重視。
 テレビ収録が入る場合もありますけれど、まず、第一義的には、その場にいるお客様が、綺麗に素敵に観られるのかどうか、これがテーマ。
 ですから、それらの作業の指示を出すライティングディレクターは、客席の中から指示。2枚目の写真です。
 
 3枚目の写真は、その学生本人。
 言うまでもなく、ステージはかなり幅がありますしね、灯体の配置は3次元的ですから、常に中央から指示を出すのではなく、必要に応じて、客先の中を移動して、細かく指示を出していくのです。
 
 シュートに使用する器具は、介錯棒だけではなく「ローリングタワー」と呼ばれている機器も使用。4枚目の写真です。
 ステージの脇から撮影したものですが、下と上に見えている人の大きさを観ると、おおよその高さは推測できるでしょうか。
 ヘルメットを着用し、安全帯をしっかりと取り付けた、安全に配慮した作業ですが、さすがに上に昇るのは、授業を担当する、現場で活躍するプロのスタッフです。