‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ
床材の一通りの仕込みが終わると、パネルの搬入。1枚目の写真。
スタジオフロアーの一角に設けられる、トークショーの美術セット(背景)として、使用される物です。
一見、宇宙・銀河の様相で、SF(サイエンスフィクション)チック。もちろん、今回の番組本番のために、テレビ美術科の学生が製作したもの。
これは、「塗装」というより「絵画」と言った方が良いでしょうね。デザインというより、アート。力作です!!
このような道具や装飾各々の製作は、日頃の定常的な授業時間外の、放課後などを利用しての作業。言わば、準備の準備でしてね、これが、8月までの授業期間中、毎週、そして、毎日のように、行われているのです。
そして、2枚目の写真。女性が独りでパネルを持ち運んでいる様子。学生ではなくて、テレビ美術科ティーチングアシスタントの職員。
ベニヤも、垂木も、それぞれ単体では軽いですけれど、それが合わさってのこの大きさだと、実は、以外に重たいのですよね。
「学生には負けていられない」という決心の下、頑張ってます!
パネルが並べられると、転倒しないように背後から添えるように支える「人形」を釘で打ち付け・・・
いくつかに分割されたパネルを、安定的に接合させるために、パネル同士を、添え木を当てて釘で連結。
3枚目も4枚目も、釘を打つ何気ない様子の写真ですけれど、非常にサマになっていて、格好良いです。
はい、この流れで引き続き、テレビ美術科の実習授業の様子を紹介しましょう。
授業は、東放学園専門学校2年次の全学科合同実習の「番組制作演習」です。
1回の本番のスタンバイに対して、その作業を開始するのは、テレビ美術科の学生。本番日前日の夕方からテレビスタジオに入ります。
なぜならば、本番当時は照明や音声、そして映像や制作部門の、総勢数十名の学生スタッフがスタジオに入るわけでしてね、その状況下では不可能な作業が、沢山あるからです。
1枚目の写真、真俯瞰(被写体に対して真上)からのアングルで、一見して解りづらいですけれど、スタジオフロアーに「床材」を敷いている様子。
この作業は、まさに、人が沢山居る状態では不可能ですよね。
敷くだけでなくて、床材同士をつや消しテープで固定して、ズレないようにする作業も。2枚目の写真。
重たいロール状の床材を持ち込み、少人数の精鋭集団で、手際良く進めていきます。
一方、スタジオフロアーの別の場所では、その床材の上に敷かれた「サンプレート」(硬質塩化ビニル板)に、記しを付けているところ。
あてているメジャーは、先日の「オープンキャンパス 体験入学」で紹介した、尺貫法によるメジャー。
少し見づらいですけれど、右に見える「10」という数字が、「10寸」で「1尺(およそ30.3センチ)を示す部分です。
「大道具を作ってみよう!」というテーマで、美術・大道具製作を行ったテレビ美術科の作業工房を飛び出して、次の場所はテレビスタジオに隣接した美術・大道具倉庫へ。
引き続き、「オープンキャンパス 体験入学」テレビ美術科の紹介です。
ここは、日頃の使用頻度が高く、汎用性が高い美術セットを収納したり、大道具の建て込みに使用する道具などが置かれているスペース。
担当の職員が、それぞれの道具の名称や、どのように使用されるのかなどを、配布する資料と共に説明している様子。1枚目の写真です。
特に、背後に見ている木製の道具2種類は、非常に使用頻度が高い物でしてね、これらを使用しない事はない、と言っても過言ではありません。
ちなみに、白色の丸い物体の奥が「平台」、その右に積上っている物が「箱馬」です。
そして、次の場所は、テレビスタジオのスタジオフロアーでの見学。
スタジオ環境の説明と共に、製作された美術や大道具などが、どのようにスタジオに配置され使用されているのか、などの説明を受けている写真が、2枚目と3枚目。
最後に、就職資料室にて、就職や進路に関する説明を。
何と言っても、就職するために、そして、現場で活躍するための専門学校ですからね。この話は欠かせないわけです。
以上、「オープンキャンパス 体験入学」テレビ美術科編でございます。
体験入学の内容は、日程によって異なりますので、ご確認の上、ぜひ!ご参加ください。
前回に続き、東放学園専門学校「オープンキャンパス 体験入学」テレビ美術科「大道具を作ってみよう!」編。
ただ聞くだけ、ただ見るだけではなくて、製作を経験する実践的体験入学でございます。
ベニヤ(板)に対して、縦に垂木(たる木)を打ち付けた後は、垂木の余長をノコギリで切断。
日頃使っていて意識しないというか、押したり引いたりの往復運動になりますからね、あまり気にしないのですけれども、特に日本で使用されるノコギリは、引く動作によって切断。押しよりも引きの方が、力が与えやすいですから、合理的なメカニズムになっているです。
切断した余った垂木を使って、パネルに対して横に渡す添え木の打ち付け。この作業が終わると、薄いベニヤのパネルも、随分と安定的になります。
体験された皆さん、どことなく手慣れた感じ。そもそも、格好がサマになっていますよね。
少々の説明をするだけで、黙々としなやかに、作業が進んでいきます。
テレビやメディアなどの仕事全体が「もの創り」の仕事。この中で、美術や大道具の仕事というのは、その中で、さらに「もの造り」。
そして、パネル作り一つでも、チームワークによって、合理的にスムーズに製作が進むのです。
さて、今日の1枚目の写真。立っている人達がそれぞれが手に同じ物を持ち、それを眺め見ている様子。
持っている物はいったい何かというと、メジャーなんですよね。
メジャー自体はそれほど珍しくはないですけれど、手にしている物は、普通と少し違いましてね、メーターモジュールではなくて、実は尺貫法に基づくメジャー。
「オープンキャンパス 体験入学」テレビ美術科の様子です。
新旧で言えば、尺貫法が昔の長さの単位、メーターモジュールが現在の一般的な長さの単位。けれども、家屋の建築では現在も尺貫法が一般的ですし、テレビや舞台の美術セットやその設計も、尺貫法。
ということで、実習は、この説明からスタートです。
テレビ美術科の体験入学、この日は「大道具を作ってみよう!」がテーマ。美術セット製作・造作の基本となる「パネル」の製作実習。
これを、参加された方と在学生と先生とで、一緒に作ります。
使用する道具の説明後は、先に担当の先生による手本。その後に、全員での製作作業に進みます。
東放学園専門学校各学科のガイダンスやシミュレーションが終わって、いよいよ!本番日へ突入!。
2年次全学科が参加しての、本格的実習授業「番組制作演習」です。
改めて説明しますと、放送芸術科の学生が番組の企画や構成などの内容を考え、テレビ美術科が番組の美術セットをデザイン・造作をして、照明クリエイティブ科が出演者や美術セットを灯す照明をデザイン・プランを立て、放送技術科が番組の具体的な映像構成などを考え、放送音響科が番組中に流す効果音を考えたりマイクロフォンプランを構築して・・・、というふうに事前準備を進め、本番当日に望む!というもの。
このような各々の作業を進めて、本番当日を迎えるのです。
「切磋琢磨」という言葉が最も合致するであろう、この授業。
これらを通して、学べる事や得られる知識は、そのすべてをここには書けないくらいの量になるでしょうね。
今後、何回に分けてゆっくりと、この実習授業の紹介をさせていただきます。
ロケーション(撮影)というのは、屋外だけで行われるわけではないですよね。当然の事ながら、いろいろな物理的環境・照明的環境などで、撮影することになるのです。
ということで、いつもは教室で行っている授業ですけれど、今回は外に出て、屋上での実習授業。1年次の、チームワークや撮影の基本を学ぶ授業の紹介です。
この授業は、高価な高機能な機材を使用するのではなく、チームワークで一つの作品を創る、その周囲の知識や大切さを勉強する内容。
ごく基本的な取扱い方法を学んだ後は、「まずは撮ってみよう!」がテーマ。
番組・作品創りのために、あるいは自己表現のために、つまりそれらを達成するためには、使用する道具を、しっかりと使う技術を持つ事が大事。それらを何度も経験することで、過度に力むことなく、自然にしなやかに、使いこなせるようになっていくわけです。
特に3枚目の写真、真剣に撮影に取り組む、学生の表情。1年生ですから、入学して勉強を初めて1ヶ月と少しですけれど、既に、どことなくプロに近い雰囲気を感じます。
そして、何を撮っているか、というと、同じクラスの学生による、即興の「マジックショー」。
なぜマジックの道具を持っているのか、という疑問も少々ありますけれど(笑)、その手さばきは、立派なものだったのですよね〜。
放送音響科の「番組制作演習」シミュレーション。続いては、MA的・音響効果的な収音の実習です。
1枚目の写真、学生が持つグレーの物体は、専用のケースに収められたマイクロフォン。これと「ハンディレコーダー」とを結線しての録音中の様子。。このセットで、撮影場所の「ベースノイズ」と呼ばれている背景音を収録している様子です。
撮影した映像を編集して、必要な部分を抽出するのですが、同時に記録されている音をそのまま使用すると、繫いだタイミングで「音のブツ切れ」状態になって、聞きづらいですよね。
このため、ベースノイズを、比較的長時間に渡り、別に録音しておいて、音の編集作業にあたる「MA」作業時に、その音をバランス良くミックス。
こうすれば、臨場感が増す、より自然な音に近づけることができるのです。
このようなシミュレーションやガイダンスを通じて、自分の身の回りの個々の知識だけでなく、共に作業する他のスタッフの仕事や機材についても、理解していくのです。
(撮影・原稿案:Tanabe)
東放学園専門学校2年次の、放送芸術科・放送技術科・放送音響科・照明クリエイティブ科・テレビ美術科が合同で行う本格的実習授業「番組制作演習」。
今週から1回目の本番が始まりました。
その様子は後日、しっかりとお伝えしますけれども、番組のフォーマットは、最初の数回はスタジオ部分と中継部分。しかし、今後ステップアップして、VTRの部分も加わります。
そのために、放送用機材を使用してのロケーションを行うわけですけれど、当然の事ながら、映像だけでなく音声も収録。
ということで、今回は、放送音響科の事前ガイダンスの様子です。
スタジオや中継の環境下での、音声やそのスタンバイなどの復習を終えた後は、ロケーション環境での音声収録のスタンバイ。
1年次に一通り勉強していますからね、このタイミングでは、実践形式の復習。
まずは、必要な機材を、確実にスピーディーにスタンバイするように、シミュレーションです。
1枚目の写真は、実際に使用するENG(取材用)カメラに、音声ケーブルを結線しているところ。
2枚目の写真は、ワイヤレスピンマイクのスタンバイ。小型のマイクロフォンを衣服に取り付ける、専用の「ピン」をスタンバイしたり、送・受信機に使う電池交換を素早く行うための練習中。
3枚目の写真は、インタビュー用マイクロフォンなどを繋げて、ポータブルミキサーの使用訓練を行っているところです。
(撮影・原稿案:Tanabe)
この時期になると、東放学園専門学校がある都心部でも
ちょっとした植え込みで、数多く見られる薄いピンク色の花。
黄色いタンポポと同じくらいメジャーなこの花は「ハルジオン(春紫苑)」。
入梅を目前にして、競って急いで咲いている様子。
何とも健気ですよね〜。
「健気」と言えば、上の2枚の写真。
共に、重たい物を、手で持ち歩いて、運搬している放送技術科とテレビ美術科の学生。
もちろん、撮影したのが両学科の学生というだけで、どの学科も、これらのスタンスは同じ。
経験も学ぶ事も必要ですしね、加えて、今のうちに体力を付けておく、ということも大事。
メディア・業界は、体力勝負。慣れておいた方が、今後のためになるわけです。
果たして、何のスタンバイをしているかというと
5学科共同の実習授業「番組制作演習」の前日準備。
明日からいよいよ!本格的な番組制作が始まります!
・・・ということでですね、昨年度の紹介が終わったところで、今年度の「ドラマ制作」の様子。チャクチャクと進行中です。
この実習授業、いろいろなテーマ、というか、重きを置いていることの1つが「できるだけ大勢で、できるだけ学生主体で」ということ。
実際の現場では、一致団結のチームワークの環境の中、明確なセグメンテーションもあるわけですが、この実習は学校の授業ですからね、大勢で知恵を出し合い協力し合い、「学生が主体的に創る」ということも大事。こうした方が、いろいろと広くと勉強になるからです。
授業3回目の今回は、放送芸術科に加えて、放送音響科・放送技術科の学生から掲げられた「プロット(あらすじ)」の28案の中から、採用案を選ぶ、という作業。学生の多数決の中で、票数が多かった2つが決まりました。
3枚それぞれの写真は、その2つのプロットを作った学生を中心に、それぞれ2グループに分かれてディスカッションを行いながら、さらにアイデアを出し合い、プロットをブラッシュアップしていくという様子。
いろいろな意見の中で、日頃とは違った学生の一面も垣間見られたところもあって、頼もしい限り。
今後の進捗が楽しみです。
このところ、一見すると色の違いくらいに見えてしまう写真が多いですけれど、これは、部屋の広さや携わる人数が近いから、なのですけれどね。あーあとは、写真の撮り方がそうさせているかも知れませんね(苦笑)。恐縮です。
けれどもしかし、明確に違う作業なのでして、ドラマ制作の「オフライン編集」「オンライン編集」と続いて、今回は、「MA作業」です。
MAとは、Multi Audio(マルチオーディオ)の略称。もの凄く簡単に表現すれば、音声の編集作業。
必要に応じて後から加える背景音(状況音)とのバランスをとりながら役者の声を引き立たせたり、たとえばドアを開ける音などの効果音を加えたり、音楽を加えたり・・・。そのデリケートさから「整音」と表現する場合もあります。
我々の耳は、普段生活している中で、様々な音を無意識にバランス良く聴いている(聴くことができる)のですが、マクロフォンで収められる、そのもの自体の音だけでは、耳のようには都合良く聞こえません。ですから、スピーカーからの音を、「自然な音」「感じる音」にするには、緻密な作り込みが必要になるわけですね。
ということで、このMA作業は、放送音響科のMAや音響効果の学生が担当。
もちろん、映像とマッチした音声にする必要もあるので、当然のことながら、編集後の映像を見ながらの作業となるのです。
新年度の新シリーズの紹介が始まったのですが、今回紹介するのは昨年度のシリーズ。もちろん、忘れていたわけではないのですが、随分と遅くなりました。2011年度「ドラマ制作」3月19日紹介分の続きでございます。
すべての撮影・収録を終えた後は、オフライン編集。
PCにインストールされた編集のソフトウエアを使用して、作業を進めていく方式「ノンリニア編集」という技法です。もちろん、これは、学校ならでは、ではなくて、実際の現場でもこの方式でオフライン編集が進められいるわけです。
写真は、校舎内のオフラインルーム。編集(エディター)を担当する放送技術科の学生と、ディレクターとスクリプターを担当する放送芸術科の学生です。
そして今回、実際の現場で、テレビドラマのオフライン編集の仕事をされている、プロのエディターが先生として参加。
まずは、その先生が編集作業を。合理的な手順や注意点などの説明を受けている様子。2枚目の写真です。
その後はもちろん、学生へバトンタッチ。
背後にいるディレクターの学生などのオーダーを受けながら、そして、プロのエディターの「ノウハウ」の伝授を受けながら、テキパキと作業を進めます。
前回とは別日の、「ドラマ制作2012」のガイダンス、今回は、放送音響科と放送技術科が加わっての説明会です。
前年度の島﨑顧問に変わって、今年度担当するのは、TBSのテレビドラマ「男女7人夏物語り」「男女7人秋物語り」や「3年B組金八先生スペシャル」などの2時間ドラマのTD(テクニカルディレクター)として活躍してきた、本学園の倉谷顧問。1枚目の写真です。
一通りの説明の後は、ドラマ制作の、昨年一昨年の2作品を上映。
実際の現場と違って、結果よりも、むしろそれまでの過程が重要視されるのが学校ですけれど、まずは「こういう作品を創る」という1つの完成形、つまり結果を観察する、ということも大事。
なぜならば、「完成させる事」が目的だからでしてね、その完成のために、これから勉強したり話し合ったりして、沢山の切磋琢磨を乗り越えていく。それが学生として、大切な経験となるからです。
この1年間で、かなりな成長を遂げた筈の2年生。けれどもしかし、これらの作品を観ると、完成度には驚いている様子。
撮影・収録までは、およそ4ヶ月ですけれど、まだまだ、成長し続けるわけですね。そして、その姿を期待したい、と強く思うしだいです。