「どんなに素敵か」は内緒で・・・
2014年3月11日 学校の様々
さあ、明日の3月12日(水曜日)は、卒業式!
2年間の学校生活では、終わりの一区切りですけれど
間近に迫った、社会人への門出を祝う日、でもあります。
そこで、今回紹介している写真は、本校の映像編集室での、作業風景。
卒業と編集作業、いったい何が関係しているのか、というと
明日の夜に開催される「卒業祝賀会」で上映される作品の編集作業だからです。
下の写真をご覧いただく通り、どんな作品なのか?何が観られるのか?
もうこれはですね、一切内緒にさせていただいて、明日のお楽しみ!とさせていただきますが
学校の祝賀会での、ビデオ上映の作品としては
日本一!の素敵なものです!
編集担当の職員や、放送技術科の1年生が、何日もかけて創った作品。
卒業生や関係者以外、観られないというかご覧いただけないのが、誠に残念ですけれど。
上段の左から2番目。
時計に手を差し伸べる学生の姿が観られますが
この学生は、本番直前、時計を適切な表示(針の角度)にしようとしている、アシスタントディレクター。
その隣の写真や、下段左から2番目の写真に写る学生も、アシスタントディレクター。
芝居上、動いたり動かしたりした物の位置を元に戻すなどの作業を、即座に間髪入れずに行います。
アシスタントディレクターは、ドラマの場合
演出補や助監督などと表現されることが多い、役割。
出演者とディレクターの間に入り、円滑に収録が進むようにする、という仕事も
数多く作業をこなす、アシスタントディレクターによる、大切な仕事の1つです。
そして、二段目左から2番目と一番右の写真。
出演者のある場所に、ワイヤレスピンマイクを付けたり
ガンマイクを向けている、放送芸術科の学生の手伝いをしている、という姿。
音声の役割は、放送音響科の2年生も担当しているのです。
前回お伝えしたのは、2月10日ですから、随分と間が空いてしまいましたが
放送芸術科のスタジオでの番組制作の授業で、この課題のテーマは「ドラマ」。
美術セットの装飾やドライリハーサル・技術打合せなど、時系列で実習を行った後は
カメラリハーサルから、そして、本番。
放送芸術科1年生を16グループに分けて、それぞれ。
つまり、16作品のカメラリハーサルと本番を行ったわけです。
詳細な説明は、少しずつちょっとだけにしまして、今後数回に分けて、写真を沢山ご覧いただきましょう。
ご覧いただければ、授業への姿勢ややる気は、伝わるでしょうからね。
(クリックすると、写真は拡大表示されます)
写真撮影は、放送技術科の学生有志達と、職員の伊辺・堀内です。
そして、プリップの製作が終わった後は、講師の先生による評価会。アドバイスの時間です。
1人ずつ、フリップデザインのデータを、PCでプロジェクターで・・・という方法。
たとえば、電車の中吊り広告や雑誌の中の広告ページなどの大きな違いは、観られる時間ですよね。
1枚のデザインを、じっくり時間をかけて観察するのとは違って、テレビのフリップは、短時間。
短時間で、必要な情報を伝えるには、とにかく見やすく読みやすく
とにかく、解りやすいデザインにする必要があるわけです。
そのための、配色や文字などの位置、使用するフォントや装飾など
細かく丁寧はアドバイスをいただいていました。
写真を多用した、簡潔なデザインや、配色を強調した、インパクトのあるデザイン
そして、見えるイラストや図のすべてを自分で描いた、手が込んだデザインなど・・・。
学生の表現方法や威力の発揮具合は、いろいろ。
今後の更なるスキルアップを、十分に予感できる作品でした。
プリントアウトしたものを、貼付するボードには、あらかじめシール状の糊が付いているので
そのシールを半分ずつ剥がしながら、空気が入り凸状にならないように、丁寧に貼付けていきます。
何か、斜めになったりして失敗しそうな感じですけれど
当然の事ながら、講師の先生は、あっという間のスムーズな作業。
それを、学生が熱心に観察して、見よう見まねでチャレンジ!
そして、完成したフリップが、こちら。下の写真。
2月26日に紹介した完成形とは、また、違う学生の作品。
ご覧になって、いかがでしょう??
こちらのフリップも、完成度が高くて、本物っぽいというか
実際に同じ物を、テレビで見た事あるような気がするほど、洗練されていると思いませんか?
言わずもがな、配置や配色などのデザインは、すべて学生自身で考えたもの。
手の込んだ絵画を描くわけではないですけれど
1からデザインを考えるというのは、そう簡単にはいかないものでしょうね〜。
今回の実習授業の課題「フリップ製作」。
完成が見えてきた頃になると、担当の講師の先生方が学生に、アドバイス。
たとえば「背景の配色と、その上の文字情報との色使い」
そして「見やすい、見せやすいフォント」などなどなど・・・。
先生方は、現場で実際に番組で用いられるフリップなどの製作や
番組に関わる美術デザイン全般を担当されているベテラン!
熱心に製作に打ち込んでいる学生に対して、客観的な適格なアドバイスが
プロのスタッフから、直接解りやすく受けられ、完成度が高まるのですね。
PC上での作業が終わりに近づくと、次のステップ。
カラープリンターからの出力、そして、台紙となるボードへの貼付。
下の写真は、その説明と実演の様子です。
手書きでデザインしたり、作業用の「つなぎ」を着て、ノコギリを使ったり、刷毛で塗装したり・・・
という、テレビ美術科の学生達ですが、今回のツールは、PC。
今回のフリップ製作で使用しているのは「Illustrator(イラストレーター)」というアプリケーション。
これを駆使しながらの製作は、着々と進行中!
初めての経験ですからね、いろいろと探り探りの切磋琢磨での製作です。
どれくらい真剣に取り組んでいるのかは、表情をご覧いただければ、お解りになるでしょう。
もちろん、生放送の情報番組などでは、番組が開始されてから、作成の注文があるという事もある筈。
極めて短時間で、適切なデザインに仕上げていく、という事が常なのですよね。
登竜門とも言える、今回の授業、そして、今後もこうした作業を繰り返すことによって
スピードアップが計られていくわけです。
さて、今回は完成形!!から、ご覧いただきましょう。
上の写真をご覧いただいて
これに「情報番組」「B4サイズ程度の厚紙」という2つのキーワードを加えると
「あ〜・・・」と、気がつく方もいらっしゃるでしょうね。
そう、これは今となっては、すっかり一般的な言葉になった「フリップ(フリップボード)」。
出演者の方々が、机の上などで手にもって見せる
情報・報道番組での必需品と言っても良い、非常にメジャーなツールです。
2月の上旬に実施された、テレビ美術科の実習授業では
この「フリップ」をデザインして製作する、という事が主なテーマ。
昔は、文字を書く専門の職人の方が、1枚ずつ手書きをしていた時代もありましたけれど
もちろん、今はPCを使用して、カラープリンターで出力して・・・という方法。
講師を担当してくださったのは、実際の放送現場で活躍されている、プロのスタッフの方です。
カメラマンや映像エディター、そしてビデオエンジニアなど
基本的には、将来は映像技術に関する仕事への就業を希望する学生が多い学科ですけれど
学科の名称は、映像技術科ではなくて「放送技術科」。
音声や照明に関する事も、カリキュラムに組み込まれているのは
映像の仕事には、それだけ、他の技術や役割に関する事が
非常に密接に、関わり合うからなのです。
ですから、今回の写真で観られる「オーディオミキシングコンソール(ミキサー)」を
同じく写真に写る放送技術科の学生が、就職し業界に出てから
直接使用して仕事をするということは、ほとんどないかも知れませんが
関わる仕事や関わる機材を理解しておく、という事は、非常に大切。
役割(職種)違いでも、それぞれ、お互いの仕事をフォローし合う事が
高密なチームワークを達成する要因になるからです。
「テレビ中継」や「中継番組」と言えば、まあ最近だとオリンピックですね。
その他にも、野球やサッカーのスポーツ中継や、コンサートライブの中継
これも、大掛かりで、想像も容易いでしょうか。
しかし、たとえば朝の情報・報道番組の、比較的小規模な中継コーナーを入れると
一日の番組の中でも、放送局やスタジオ外からの「中継番組」は
画面の右上などに「LIVE」と表示されているのを頻繁に目にするように、相当数あるわけです。
本校の放送技術科では、中継技術をしっかりと学ぶ実習もありまして
今回紹介しているのは、その授業の様子です。
この授業回のテーマは「音声システムと機材」。
頻繁に使用されるマクロフォンやミキシングコンソール(ミキサー)と、それらの結線などを勉強です。
写真に写っている黒色の筒状の棒のような物が「ガンマイク」。
当ブログでも、紹介した事あり!のマイクロフォン。
たとえばですね、ゴルフ中継番組の、あの「コロン♪」というカップインの収音で使用しているもの。
小さい音だけれど、音源に近づけないという時に、大変有効なガンマイクです。
経験してアドバイス・・の繰り返し
2014年2月21日 実習風景,照明クリエイティブ科
屋外から始まって、校内ロビーや、そこに居る学生の様子を撮影して
そして、最後は教室に戻って、同じクラスの学生へのインタビュー的撮影。
照明クリエイティブ科1年の、実習授業です。
繰り返しになりますが、テレビ番組に関わるライティングで難しいのは
肉眼とテレビカメラを通して見える明るさとのギャップ。
肉眼とは違う明感度なので、しっかりと照明は当てなければならない。
しかし、当て方が不適切だと、返って不自然な照明になってしまう。
そこには、光の強さや被写体との距離、当てる角度や光の色あいや色温度などなど
沢山の要素に、しかも、物理的要件も関わってきて
さらには、その場のシチュエーションも、考える必要があるわけです。
写真にはないのですが、この後は、1組ずつ、撮影した映像をプレビューして
それを見ながら、担当の先生が、細かくアドバイス。
経験してアドバイスを受け、経験してアドバイスを受ける。
この繰り返しが、非常に勉強になるのです。
制約の中でも
2014年2月19日 実習風景,照明クリエイティブ科
照明の効果です
2014年2月18日 実習風景,照明クリエイティブ科
そして「照明:ライティング」の効果を、ご覧いただきましょう。
前回までの写真でも見られましたが
今回のレポーター役、そして、メインの被写体としてモデル役を担当しているのは
本校照明クリエイティブ科の職員でございます。
デジタルカメラの設定値は、背景の明るさを肉眼と同じ明感度になるように絞りを調整し
それを変えず、3枚撮影しています。
変わっているのは、照度。
1枚目の写真は「ノーライト」。照明を当てていない状態。
2枚目の写真は「スタンダード」の状態。
3枚目の写真は「ハイライト」の状態。
比較してご覧いただくと、細かな説明は不用かと思いますが
1枚目は明らかに暗い。その場での、肉眼での見た目よりも、暗く写っています。
3枚目は、顔は明るくしっかりと見えていますが、照明の主張が強め。
2枚目が、3枚の中では自然に見えるでしょうか。
この時期の夕刻らしい雰囲気も表現できていて、暗過ぎず明る過ぎず、という感じ。
特に2枚目と3枚目を比較した場合、どちらも間違いではありませんが
その時々、ケースバイケースで、どちらが最適なのかは決まってくる、というわけです。