2010年10月14日 のアーカイブ

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 さて、いよいよ本格的な作業開始。テレビ番組の美術セットとして背景に多用される「パネル」の色塗りです。
 
 1枚目の写真は、既存のパネルに「茶チリ」という紙を貼る準備をしているところ。ちなみにこの「茶チリ」は、襖(ふすま)の下地紙としても使われているものなんです。
 パネルの前面は、ベニヤ板が貼られているのですが、これに直接、水性塗料を塗ると、塗料が染み込んでいくので、何度も重ねて塗る必要がありますし、ベニヤ地の木目も出てしまいます。このために、専用の紙を貼って、塗料のノリを良くして綺麗に仕上げるわけですね。

 2枚目の写真、前回紹介した「糊」と塗布している最中です。ブレている事からも解るように、途中で乾いてしまわないように、手際よく専用の刷毛で塗られていきます。
 
 そして3枚目。これはちょうど「茶チリ」を貼付けた直後の模様。専用のヘラを当てて、中に残っている空気を出したり、糊を全体に馴染ませたりしています。
 シワがよったり小さな凹凸ができると、スタジオで当てられる照明の角度によっては目立ってしまうので、「出来」を左右するデリケートな作業なんですね。