‘放送音響科’ カテゴリーのアーカイブ
ちょっとレアな事を書くと、「放送事業」に関わる電波法では、スタジオとは「演奏室」と定義。
どうもピンと来ませんけれど、「演じて・奏でる」というふうにすると、深く納得な感じですよね。
先日来、お伝えしている写真をご覧いただくと、まさに「演・奏」。
演じて奏でるために、様々なスタッフが活躍している、というわけです。
今回の写真のポイントとなる1枚は、二段目の左。同様に「演奏装置」と定義されている、サブコントロールルームの様子です。
手前から、TD(テクニカルディレクター)・ディレクター・タイムキーパという順。
演じ奏でる場、それに関わるスタッフを指揮し、その内容を魅力あるものにするのが、ディレクター。
放送芸術科の学生が担当しています。
さて、前回に続き、「番組制作演習」のカメラリハーサルから本番にかけての様子を、ご覧いただきましょう。
どの写真も、学生の活躍という点では、言わずもがな共通しているわけですけれど、8枚の中の、ポイントになる写真は、最下段の左。
これは、本番前に、美術セットの1つである床材の「サンプレート」の掃除というか洗浄をしている様子でしてね、テレビ美術科の学生やアシスタントの職員が、洗剤や研磨剤を使って、綺麗にしている作業。
それぞれの小さな傷や汚れが、撮影画面上に目立つ存在にはならないですが、「チリツモ」的に、全体的に汚く見えますしね、出演者が載るステージですから、そこは綺麗にする、というわけです。
とても大切な事、ですよね。
・・・という事でですね、少しずつお伝えしている「番組制作演習」ですけれど、技術打合せまで進み、その後は、カメラリハーサルなどを何度か繰り返し、本番突入。
カメラリハーサルという練習を繰り返して、ある程度上手に出来るようになったら本番、ではなくて、あらかじめの設定時間から開始される「生放送形式」。
練習を繰り返して、各役割の仕事が少しずつでも上達していく、これはとても大切な事。学校ですからね。けれど、「時間」や「制限」も大事。将来、それらの中で、仕事をしていくからです。
6月の初旬までは、「音楽番組」をテーマに、番組制作に取り組んできました。
今日から数回は、カメラリハーサルから本番にかけての様子や、美術セットのデザインなどを、テキストなしの写真のみで、ドンドンお伝えしましょう。
スライドショーを観て・・・
2012年6月21日 ドラマ制作,放送技術科,放送芸術科,放送音響科,照明クリエイティブ科
プレゼンテーションに続いて、授業を担当する本学園の倉谷顧問などからの話があった後は、昨年度のドラマ制作のメイキング画像のスライドショーを、全員で。
薄暗い3枚の写真は、そのスライドショーを鑑賞中の様子。
このスライドショーを作成したのは、本年3月まで、本学園の顧問を担当されていた島﨑孝雄氏。
昨年度4月からの、制作系の打合せからロケーションハンティング・出演者オーディション・衣装合わせ・・・そして、ロケーション当日から編集作業を経て、完成するまでのほぼすべてが、説明とコメント付きで網羅されているスライドショー。
「見応えがある」という一言で済ますことの難しい、奥深い内容ですし、また、手法の勉強になる、というものなのです。
従って、それを観る学生の表情も、大変真剣。いろいろな見方はあるでしょうけれど、今年の自分達も頑張ろう!という決心はあったのだろうと思います。
写真は暗くて見づらいですけれど、その気持ちは伝わるでしょうね。
本学園・広報宣伝部の職員からの「オーダー」の後は、ラジオやそのCMのプロフェッショナルな方からの、貴重なアドバイスでございまして、ご担当は「
調布エフエム放送株式会社」袴田荘之介 様。
学校法人東放学園 ラジオCMのガイダンスです。
プロデューサーにディレクターにアナウンサーに・・・と、まさにマルチに活躍されている方でして、ラジオに関わる仕事、そしてそれらの様々な視点から、まずは、ラジオCMの本質や特徴についての話。
そして、話の内容は、さらに広くそして深層まで。ラジオCM製作の流れから、その手法に至る詳細について、丁寧に説明されました。
今後は、CM企画や原稿、「声」の配役決定・・・と、製作が進みます。
「テレビを観る醍醐味」これが「その世界観や光景に浸ること」だとすれば、「ラジオを聴く醍醐味」は「その世界観や光景を想像すること」だと言えるでしょうね。
つまり、音だけの情報から、その先の、出演者・アナウンサーやパーソナリティの表情を想像する、その気持ちを想像する。ここにラジオ番組の面白さがある、ということ。
そんなラジオ番組の製作実習を行っているのが、本校の放送音響科でございます。
日頃、ラジオ番組を製作しているので、今度は、ラジオCMも作ってみよう!が、今回紹介する企画です。
そして、製作するのは、東放学園専門学校 放送音響科・専門学校東京アナウンス学院 放送声優科・東放学園映画専門学校 アニメーション映像科のCM。
このCM製作に先立ってのガイダンスの様子が、それぞれの写真でしてね、まずは、学校法人東放学園 広報宣伝部の職員から、学生へのオーダーを本格的に。
同じ学校内の職員と学生ですが、クライアントとスタッフの関係でもありますからね。
放送音響科の学生、真剣に聞いているのです。
2回続けてお伝えした照明クリエイティブ科の学生による、照明の仕込み。実は、他の学科が集まる前に行われていたことなのです。
なぜかというと、その記事でも紹介しましたが、照明バトンを降ろしての、集中的な急ピッチな作業なので、人が大勢いる環境では、難しいからでしてね、その分、早く登校しているのです。
そして、その後に行われるのが、関わる全スタッフが集まっての、ブリーフィング。言わば、朝礼です。
2年次のすべての学科が参加しての「番組制作演習」です。
4枚の写真は、実施曜日違い・グループ違いの、それぞれの様子。
放送芸術科の学生が担当する、プロデューサー・ディレクターが朝の挨拶を行って、意志の統一を計ります。
現場での実際は、それぞれのスタッフが必要な時間に集まり出して作業を開始する、という流れなのですけれど、ここは学校。
学ぶ精神も、創る精神も、「一致団結」が必要。まずは、その気持ちが大事だからです。
ということで、本番前日にテレビ美術科が建て込んだ美術・大道具。
実際にどのように使用されたのかを、「いきなり!」の本番中動画でご覧いただきましょう。
番組制作演習の本番、CM中の転換の様子です。
15秒の短時間で、歌のコーナーからトークのコーナーへ。出演者やスタッフ、それに、もちろんテレビカメラなどの、一斉移動。
言うまでもなく、学生の動作、とても機敏。他の細かい説明は、不必要ですよね。
東放学園専門学校各学科のガイダンスやシミュレーションが終わって、いよいよ!本番日へ突入!。
2年次全学科が参加しての、本格的実習授業「番組制作演習」です。
改めて説明しますと、放送芸術科の学生が番組の企画や構成などの内容を考え、テレビ美術科が番組の美術セットをデザイン・造作をして、照明クリエイティブ科が出演者や美術セットを灯す照明をデザイン・プランを立て、放送技術科が番組の具体的な映像構成などを考え、放送音響科が番組中に流す効果音を考えたりマイクロフォンプランを構築して・・・、というふうに事前準備を進め、本番当日に望む!というもの。
このような各々の作業を進めて、本番当日を迎えるのです。
「切磋琢磨」という言葉が最も合致するであろう、この授業。
これらを通して、学べる事や得られる知識は、そのすべてをここには書けないくらいの量になるでしょうね。
今後、何回に分けてゆっくりと、この実習授業の紹介をさせていただきます。
放送音響科の「番組制作演習」シミュレーション。続いては、MA的・音響効果的な収音の実習です。
1枚目の写真、学生が持つグレーの物体は、専用のケースに収められたマイクロフォン。これと「ハンディレコーダー」とを結線しての録音中の様子。。このセットで、撮影場所の「ベースノイズ」と呼ばれている背景音を収録している様子です。
撮影した映像を編集して、必要な部分を抽出するのですが、同時に記録されている音をそのまま使用すると、繫いだタイミングで「音のブツ切れ」状態になって、聞きづらいですよね。
このため、ベースノイズを、比較的長時間に渡り、別に録音しておいて、音の編集作業にあたる「MA」作業時に、その音をバランス良くミックス。
こうすれば、臨場感が増す、より自然な音に近づけることができるのです。
このようなシミュレーションやガイダンスを通じて、自分の身の回りの個々の知識だけでなく、共に作業する他のスタッフの仕事や機材についても、理解していくのです。
(撮影・原稿案:Tanabe)
東放学園専門学校2年次の、放送芸術科・放送技術科・放送音響科・照明クリエイティブ科・テレビ美術科が合同で行う本格的実習授業「番組制作演習」。
今週から1回目の本番が始まりました。
その様子は後日、しっかりとお伝えしますけれども、番組のフォーマットは、最初の数回はスタジオ部分と中継部分。しかし、今後ステップアップして、VTRの部分も加わります。
そのために、放送用機材を使用してのロケーションを行うわけですけれど、当然の事ながら、映像だけでなく音声も収録。
ということで、今回は、放送音響科の事前ガイダンスの様子です。
スタジオや中継の環境下での、音声やそのスタンバイなどの復習を終えた後は、ロケーション環境での音声収録のスタンバイ。
1年次に一通り勉強していますからね、このタイミングでは、実践形式の復習。
まずは、必要な機材を、確実にスピーディーにスタンバイするように、シミュレーションです。
1枚目の写真は、実際に使用するENG(取材用)カメラに、音声ケーブルを結線しているところ。
2枚目の写真は、ワイヤレスピンマイクのスタンバイ。小型のマイクロフォンを衣服に取り付ける、専用の「ピン」をスタンバイしたり、送・受信機に使う電池交換を素早く行うための練習中。
3枚目の写真は、インタビュー用マイクロフォンなどを繋げて、ポータブルミキサーの使用訓練を行っているところです。
(撮影・原稿案:Tanabe)
「Last carnival」!!
2012年5月10日 ドラマ制作,放送技術科,放送芸術科,放送音響科,照明クリエイティブ科
前回お伝えしたMA作業を経て、いよいよ、2011年度実習授業「ドラマ制作」の作品が完成。
その名も「Last carnival」。作品のタイトルを紹介するのは、実は今回が初めてですよね。
2011年度のドラマ制作の紹介、最終回は、完成披露会&打ち上げ会です。
上の左の写真は、ディレクターやアシスタントディレクター(ファースト)などを担当した学生達。一見、女子学生の楽しい語らいの様ですが、実際に観られるのは、やり遂げた後の意気揚々とした笑顔です。
まずは、完成作品の披露。左の写真です。
この会場に居合わせる全員が、作品製作に深く広く携わったわけですが、完成作品を観るのは、これが初めてという学生も大勢。
それぞれ、どんな想いで観たのでしょうかね。
披露会が終わると、出演者の方々への花束贈呈。お忙しい中、駆けつけていただきました。
皆さんの多大な協力があって、素敵な作品が完成しました。ここで改めてお名前を紹介させていだくと、
・・・写真手前から、岩田 麻衣子さん・野本 蓉子さん、そして、石井 七海さんでした。
本当にお世話になりました。ありがとうございました!
その後は、製作に関わり、打ち上げ会に参加した学生・職員全員から、一言ずつのコメント。
職員目線で恐縮ですけれど、入学してからの色々な授業、そして、この実習授業を経て、本当に成長したのだな、と感じられるコメントでした。
写真右は、ディレクターを担当した学生。笑顔の写真を掲載しましたが、感極まった涙も観られました。
お疲れさまでした。
写真左は、プロデューサーを担当した学生。
プロデューサーの大切な仕事の1つである、製作の土台となる環境作りを中心に頑張っていました。
お疲れさまでした。
そして、写真右は、今年度が最後の担当となった、学校法人東放学園の昨年度までの顧問でした、島﨑孝雄でございます。
学生はもちろんの事、多くの職員も、このドラマ制作を通じて勉強になりました。
内輪の手前どもの話で恐縮ですけれど、お世話になりました。ありがとうございました。
このところ、一見すると色の違いくらいに見えてしまう写真が多いですけれど、これは、部屋の広さや携わる人数が近いから、なのですけれどね。あーあとは、写真の撮り方がそうさせているかも知れませんね(苦笑)。恐縮です。
けれどもしかし、明確に違う作業なのでして、ドラマ制作の「オフライン編集」「オンライン編集」と続いて、今回は、「MA作業」です。
MAとは、Multi Audio(マルチオーディオ)の略称。もの凄く簡単に表現すれば、音声の編集作業。
必要に応じて後から加える背景音(状況音)とのバランスをとりながら役者の声を引き立たせたり、たとえばドアを開ける音などの効果音を加えたり、音楽を加えたり・・・。そのデリケートさから「整音」と表現する場合もあります。
我々の耳は、普段生活している中で、様々な音を無意識にバランス良く聴いている(聴くことができる)のですが、マクロフォンで収められる、そのもの自体の音だけでは、耳のようには都合良く聞こえません。ですから、スピーカーからの音を、「自然な音」「感じる音」にするには、緻密な作り込みが必要になるわけですね。
ということで、このMA作業は、放送音響科のMAや音響効果の学生が担当。
もちろん、映像とマッチした音声にする必要もあるので、当然のことながら、編集後の映像を見ながらの作業となるのです。
前回とは別日の、「ドラマ制作2012」のガイダンス、今回は、放送音響科と放送技術科が加わっての説明会です。
前年度の島﨑顧問に変わって、今年度担当するのは、TBSのテレビドラマ「男女7人夏物語り」「男女7人秋物語り」や「3年B組金八先生スペシャル」などの2時間ドラマのTD(テクニカルディレクター)として活躍してきた、本学園の倉谷顧問。1枚目の写真です。
一通りの説明の後は、ドラマ制作の、昨年一昨年の2作品を上映。
実際の現場と違って、結果よりも、むしろそれまでの過程が重要視されるのが学校ですけれど、まずは「こういう作品を創る」という1つの完成形、つまり結果を観察する、ということも大事。
なぜならば、「完成させる事」が目的だからでしてね、その完成のために、これから勉強したり話し合ったりして、沢山の切磋琢磨を乗り越えていく。それが学生として、大切な経験となるからです。
この1年間で、かなりな成長を遂げた筈の2年生。けれどもしかし、これらの作品を観ると、完成度には驚いている様子。
撮影・収録までは、およそ4ヶ月ですけれど、まだまだ、成長し続けるわけですね。そして、その姿を期待したい、と強く思うしだいです。