‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ

2013SS07
担当するステージでのイベントは
11時頃から19時頃までに、数回に分けて断続的に行われるものでしてね
それぞれのイベント毎に、カメラを担当したりミキサーを担当したり
休憩して他のステージを見学に行ったり・・・というふうに。
一日あたりの参加学生およそ30名で、シフトを組んでスタッフとして参加。
 
写真はどれも本番中の様子。学生が撮影した写真も含まれます。
クリックすると拡大表示されますので、そのようにしてご覧ください。
 
上段は、前回説明したCG送出の様子。
イベントのタイトルや各出演者の名前などを中心に製作して送出します。
中段は、映像指揮から映像を選択するスイッチャーにかけて。
主な目的は、スクリーンをご覧になるお客様のために。
ですから、テレビ放送の映像選択とは異なって、ここが難しいところ。
もちろん、学生も担当します。
下段は、映像調整を担当するビデオエンジニアなどの様子。
左と中央の写真で、手で操作している機材が、
カメラの明るさや色合いなどをリモートコントロールするもの。
本番中は主に、明るさの調整をし続けます。

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薄暗くて少々見づらいのですけれど
ステージ裏に設置した、送出・収録の映像音声ベースシステムの写真を。
簡単に説明しますと
システムの奥、写真上方に横長に機材が並んでいる部分が「映像制作卓」。
左から、CG送出・VTR送出・映像指揮・映像スイッチング・映像調整・収録の各システムとなり
次に、写真手前が「音声調整卓」。
その右が「CG製作卓」、続いて写真右上方に「映像送出最終卓」という配置。
 
要するにですね
大きなテレビ中継車というか、小さなサブコントロールルーム(副調整室)の環境を構築。
すべて学校から機材を持ち込み、学生を中心として作り上げられたシステムなのです。

2013SS06
そして、少々お休みをいただいていた、「サマーソニック 2013」の様子。
スクリーンへの送出と、記録映像・音声を、本校の放送技術科と放送音響科の学生
ステージ音響を、東放学園音響専門学校の音響技術科が担当したものです。
4回に分けて、そのスタンバイの様子を紹介しましたが、今回はその続き。
いよいよ、本番・開演当日です。
 
開場になる前、手際良く短時間で進められるのが、カメラの「カラー調整」。
「グレースケールチャート」という、専用の道具を撮影して
使用するすべてのカメラが、同じ色再現となるように、ビデオエンジニアが調整。上段の2枚の写真です。
 
その後は、学校パンフレット用の写真を撮影したり、シフトを確認したり・・・。
細かな調整や準備を終えて、スタンバイ終了。
そして、いよいよ! 開場です。

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1つの本番に対して、最も速くスタジオに入ってスタンバイを始めるのは、テレビ美術科。
これが、本番前日の夜。
それに次いでスタジオ入りして、スタンバイをするのが、照明クリエイティブ科。当日の朝です。
照明作りは、出演者つまり人だけではなくて
その背景などの美術セットにも、もちろん。
美術セットが先に建て込みを終えていないと、作業に入れないわけです。
また、テレビモニターやテレビカメラが置かれたり、多勢のスタッフがスタジオに入ってからでは
困難な作業もありますからね。
その間を縫う様に、効率良くスピーディーなスタンバイが求められるのです。
 
通常時は、天井付近に上がっている照明昇降バトンを降ろして
そのバトンにあらかじめデザインされた通りに、灯体を吊るすように設置して電源線を繫いで・・・。
関わる全員が、デザインや灯体を仕込む手順などを、しっかりと理解しておく必要がありますよね。

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東放学園専門学校の5学科の2年生が参加しての、大型実習授業「番組制作演習」。
音楽番組からスタートして、情報番組へと突入。
ここでの紹介が今なだけでして、実際には、6月頃に行われていた授業です。
そして、情報番組になると加わるのが、番組フォーマットに含まれるVTRの部分。
これもやはり、放送芸術科の制作担当の学生による発動で、準備が進められて
事前に取材をして編集をしてMA(効果音などを加えるなどの音の編集作業)を経て・・・という流れ。
 
そこで今回紹介するのは、その取材の事前収録時の様子。
情報番組は、「東放学園専門学校」の紹介が課題でして、今回のVTRは、本校の機材室がテーマ。
撮影は放送技術科、音声は放送音響科、照明は照明クリエイティブ科、制作は放送芸術科の学生が担当。
 
基本的には、学生主体の取材クルーですけれど
撮影場所が学校ということもあって、可能な場合は、職員がその場でアドバイスに。
左下の写真は、音声を収録する放送音響科の学生に
担当職員が、マイクロフォンの持ち方・向け方を教えている様子です。
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サマーソニックの紹介は一休みをいただいてですね
8月10日分として紹介した、「番組制作演習」本番前日の
美術セット建て込みの完成形をご覧いただきましょう。
 
左上の写真が、美術セットの全景を撮影したもの。
今回のデザインのテーマは、「教室」。
先生役の司会者に、学校の事をよく知っている解説者に、生徒役は現役の学生、という設定。
ディレクターを担当する学生からのオーダーを受けて、テレビ美術科の学生が主体的にデザインを作成。
「伝統ある学校の教室」というテイストで、壁に見立てているパネルも、意図的に「汚し」が入っているわけです。
 
前回紹介にあった写真には
文字が書かれた紙を、シワがよらないように丁寧に貼っているという光景がありましたけれど
左下の写真。
黒板に描かれた、「東放学園の歴史年表」だったのです。
 
そして、右下の写真は、本番中、テレビモニターを観察する、テレビ美術科の学生。
自分達がデザインし製作し、建て込みをした美術セットが
テレビカメラを通してどのように表現されるのか、を確認しているわけです。
これは非常に大切な事。
どんなに、一生懸命、苦労して製作した美術セットであっても
テレビの画面の中に表現されるものですからね。
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2013SS04
映像・収録音声システムを構築して、カメラケーブルなどの布設を終えて
同時平行やオーバーラップしながら進められるのは、テレビカメラのスタンバイ。
珍しくカメラの型式などを紹介しますけれど(笑)
SONY HDC1500Rと、Woodman Labs社製の、今流行のGoProなど。
三脚のスタンバイをしたり、付属機器などを取り付けたり。
本番前日ですけれど、本番直前の状態まで持っていく、というのが、スタンバイの目的なのです。
 
そして、8月13日分として紹介した、下段3枚の写真
MacBook Proに向かって、作業をしている様子を紹介しましたけれど
現地の幕張メッセの会場でも、更なる吟味の作業が着々と。
出演者をスクリーン上で紹介する静止画も、もちろん学生が製作。
来年のために、先輩2年生が1年生に、いろいろと伝授です。中段の3枚の写真。
 
そして、スタンバイ日の締くくりは、進行・技術打合せの様子。下段3枚の写真です。
ディレクターや舞台監督にあたるスタッフは、業界で活躍されているプロの方々。
それに、担当職員と学生数名までが入って、進行や映像・音声などの決め事などを確認していくのです。

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映像・収録音声のシステム構築作業も、ほぼ完成。
あとは、電源を入れて各信号を確認して・・・という段階。上段左の写真です。
ここで、学生・職員全員は休憩。
お客様が入らないスタンバイ日は、空調は弱めになっていますので、会場は暑め。
熱中症にならぬように、水分や(塩アメ)などを体に補給しながら、しっかりと休息。
何事にも、体長管理・安全第一が大切ですからね。上段中央の写真。
 
休憩時間が終わると、次はカメラケーブルなどの布設作業へ。
カメラケーブルだけでも、8本ありますからね
どのケーブルがどのカメラ用なのかを記すなどの準備を怠りなく、しっかりと。
 
そして、お客様が往来する通路や客席は、安全上ケーブルを置けませんからね
会場の床に設備されている「ピット(大きな溝)」に、ケーブルを通す作業が必要となるのです。
中段の中央や右、そして下段左の写真などが、その作業中の様子。
大型トラックが通っても壊れない、非常に重たくて頑丈な鉄板製のフタを外したり
ピットの下に潜る作業は、慣れている職員が担当。やはり何と言っても、「安全第一!」です。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)

2013SS02
校舎での「仮組み」を終えて、開催前日の金曜日。
朝から、会場の千葉県は幕張メッセへ。
およそ、小型トラック1台分弱の量に相当する機材の搬入
そして、スクリーン映像送出と映像音声収録のシステム構築作業の開始です!
 
ステージやスクリーンの裏側に当たる場所でしてね
多勢の出演者やスタッフが往来する場所ですから、動線や本番中の作業環境などを考慮しながら
テーブルを並べて、まずは機材を配置。
その後、それぞれの機材をケーブルで繋げていく配線・布設の作業へと続きます。
もちろん、作業の中心となるのは、学生達。
細かな幅広い指示をせずとも、着々と進行していくのです。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)

2013SS01
「フェス!」というと「夏!」というのが、ここ10年程度の代表的な比喩ですね。
1つの「夏の風物詩」とは言えるでしょう。
さて、本校放送技術科の8月というと、まずは「サマーソニック」。
学校法人東放学園が制作協力している、ステージの1つの映像製作作業。
まあ具体的には、オイオイということにさせていただいて
その作業を、本校の放送技術科1年と2年の学生
そして、収録音声を、本校の放送音響科の学生が、担当させていただいているのです。
 
・・・と言っても、いきなり、会場の幕張メッセに行ってではなくて
まずは、校舎の教室での、スタンバイ作業から。
映像システム自体、それなりに大掛かりですし、機材に不都合があっても
校舎に交換しに戻って・・・なんて、素早く簡単には変更がききませんからね。
会場での本番と同じようにシステムを仮組みして、それぞれを確認する必要があるわけです。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)

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うん、そうですね〜、最終形が二次元的ですしね、直接触ったり使ったりはしませんからね
このメディア・映像業界の仕事が「ものづくりである」ことが
漠然としていて抽象的な換喩として認識される・・・これも必然かと思うわけですが
ただ、たとえば、数回に渡り紹介している、美術の作業を観察していると
非常に具現性を帯びてくるのです。
 
テレビ番組製作には、実に沢山の役割やスタッフが携わっているのですが
それらがすべて「ものづくり・・・もの作り・もの創り」をしていて
役割によって、それぞれの手段、それに必要なツール、そして表現方法が異なるだけ。
 
つまり、携わるスタッフにとって、最も必要なマインドは、「ものづくりの精神」なのですよね。
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立ち上がったパネルは、あらかじめデザインされている通りに
「青図(配置図に相当するもの)」を見ながら、適正に配置していきます。
 
実は、スタジオの床には、およそ30cm四方のタイルが敷かれていて
青図にもタイルの配置に沿うように格子状の線が引かれていますから
立てるパネルが、その線(パネル毎の境界線)に合っていれば
要するに、パネルに合わせて立てていけば良いわけですけれど
斜めに立てる場合や、いろいろな事情によっては
上の写真の様に、巻き尺を使って細かな寸法を出していく、という作業が伴います。
 
配置が終わった後は、パネルに細かい装飾や道具を取り付ける作業へ。
短時間で終わるように、各作業は分担して進められていくのです。
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制作準備ということですとね
放送芸術科が担当する制作スタッフを中心に3週間前からスタートするわけですが
本番に向けた直接準備ということでは、最初にスタートするのは、美術セットの建て込み作業。
スタジオでのその作業は、本番前日の夕刻から、テレビ美術科が担当します。
 
まずは、美術セットの製作を行っている作業工房から、スタジオに各部材や道具などを搬入。
たとえば、背景に立てられるパネルは小分けの状態で搬入されるので、それらを連結させて・・・。
転倒を防ぐ、支えとなるパーツである「人形(人形立て)」を取り付けているのが、右下の写真です。

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連結させて人形を付けて立てて、連結させて人形を付けて立てて・・・
という作業を繰り返して、使用する全てのパネルを手際良く立てていくわけです。
 
一方、右下の写真。
これは、出演者が前後2列に座る部分を、段違いにしようとしているところ。
前後が同じ高さだと、向かって奥に座る人の顔が写りにくくなりますからね
およそ30cm程度、美術・道具の1つである「平台」や「箱馬」を使って、高さを上げます。
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ロケーションハンティングや台本の製作・オーディション準備などなど・・・
着々と制作準備が進んでいる「ドラマ制作 2013」。
タマネギを包丁で切っている上の写真ですが、これももちろん、制作準備の一環なのです。
調理をしているのは、調理師免許を持っている、放送芸術科の学生。
お喋りもせず、真剣に手際良く進めていて、目つきも非常に真剣です。

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そして、下の2枚の写真をご覧頂くとお解りになるかと思いますけれど
作っているのは、「親子丼」。
この段階の様子でも、既に美味しさ満載!と言った感じですよね〜。
今回はテキスト少なめにして「ドラマ制作」と「親子丼」を結びつけるものは何か?
完成した写真などと共に、これは次回にご説明いたしましょう。
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