2013年12月 のアーカイブ

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紹介している日の内容は、映像システムや連絡系システムの基礎編ではありますが
既に機材点数は20式を超えているわけでして
当然、それぞれの機材には、様々なケーブルによって配線してあげる必要あり。
機材の目的を知って、信号の種類を学習して、間違いのないように結線する、という実習です。
 
少人数のグループ毎の作業ですから、他のグループの学生達は、上の下段の写真のように
各々予習をしたり、友達同士、知恵を出し合ったり、作業中の様子を観察したり・・・。
時間を有効活用するのです。
 
一連の作業が終わると、講師の先生が確認をしながら、学生にアドバイス。下の写真です。
担当講師の先生は、現場で活躍している現役のビデオエンジニアで
技術のプロフェッショナル、超ベテランの方なのです。

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写真は「ビデオエンジニア」の仕事を勉強する、放送技術科実習授業の様子です。
「カメラマン」や「映像エディター」というと、まあ知らない人はいないでしょう。
メジャーな職種ですからね。
比較すると、それほどメジャーな職種ではないですけれど
知名度が、比べれば低いというだけでして、非常に大事な仕事。
数えきれない程の機材を熟知して、それをオペレートする仕事、そして
カメラの色や明るさの調整をしたり
番組製作に関わる映像・音声の放送・収録システムを構築したり・・・。
 
そこでこの授業では、まずは主に映像システムを構築するトレーニングを実施。 
もちろん、登竜門的に、最初は小規模なシンプルなシステムですが
それらを「学生数人だけで構築する」という目標。
配布された資料を見ながら、小分けされたグループ内の学生で相談しながらの作業です。

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そして、同じ日の夜、学生が中心になって作業を進めた、イルミネーションの完成形。
 
東放学園らしさを象徴するようなフロントサインや
中の明るさを柔らかく表現するガラスブロックなどに挟まれるように、いつもの夜は黒く見える木も
周囲の華やかさに、アクセントを添えるように、存在感をアピール。
 
この時期は、あちらこちらで、綺麗なイルミネーションが観られますが
早く訪れ、また、長くなるこの季節の夜に退屈することなきよう
そしてむしろ、光の彩りを楽しめる、素敵な季節に変えてくれるのですね。
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学校では、11月初めの学園祭を終えると、年末に向かって一挙に加速する、というイメージ。
で、その加速感が「1年があっという間に・・・」という歳末の思いを
助長するわけです。たぶん(笑)。
 
寒さに重みを感じ始めた12月上旬のある日の夕方。
校舎の前では、木の周囲に脚立を立てている様子。上の写真です。
  
そう、すぐにお解りになると思うのですが、年末年始のイルミネーションの飾り付け。
作業に従事しているのは、照明クリエイティブ科の学生と職員です。
 
何しろ、学校全体が学生全員が、つまり、エンターテイメント!していますからね
長尺のしっかりとした脚立や長い電源ケーブルなどの資材も、とても豊富ですし
そして、装飾をしようという学生もいて、作業全体が自然にスムーズに行われるのです。

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上の写真。本校のBスタジオの、授業中の様子。
テレビカメラを取り囲んで、担当職員の説明を、メモを取りながら・・・という光景。
一見、日頃、映像に関する事を中心に勉強をしている、放送技術科の授業だと感じるとは思いますが
実は、放送芸術科1年生の授業。
 
この後の課題で、何人かが実際にカメラマンを担当する、という目的もありますが
そもそもの主旨は、将来技術には直接携わらない、日頃、制作系を勉強している学科だからこそ
今、学生のうちに、技術的な事も学んでいただく、ということなのです。
前回は、11月22日に紹介した「スタジオ番組制作」です。

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まずは、テレビカメラ(スタジオカメラ)の概要の説明を聞いた後は
1人ずつ全員が、撮影の練習。
上述したような主旨をしっかりと感じて、学生の表情も真剣ですよね。
 
卒業して現場に就いて、その後の将来に渡り
このような大型のテレビカメラを操作する、ということはほとんどない筈ですけれど
ただ少なくとも「知っている」という事は、重要な糧(かて)になると言って良いでしょうね。
ディレクターの自己表現のための、大切な道具の1つであることには変わらないわけですから。

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屋外でのロケーションも、いよいよ3日目にして、最終日。
写真ではあまり表現されていませんけれど、関わった学生達
日増しに、陽に焼けていって、黒くタクマシくなっている感じ。
もちろん、タクマシさと言えば、大事な経験も、それに寄与しているわけです。
この日の朝は、学校から比較的近い、ある場所。
具体的には説明しませんが、従来に等しく
この場所も、制作担当の学生がかなりな努力をして、撮影許可をいただいた場所なのです。
 
上の写真のメインは、上段右で全容が見えている「ミニジブ」という機器。
これは、小型のクレーンカメラシステムでして
ドラマ撮影での必需品と言っても良いほど、非常に頻繁に使用されているものです。

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そして、午後は場所を変えて、やはり学校から近い位置にある「沖縄タウン」でのロケーション。
11月7日の当ブログでお伝えしたのが「定食店」内部のスタジオ撮影。
今回は、その外観部分や、お店の前での撮影です。
沖縄タウン内にある「第一食堂」に、ご協力をいただきました。
 
上段中央の写真。看板を移動させていただいているのは、制作のスタッフ。
上段右は、装飾系の準備を手伝っているディレクターなど。
人手が足らない時は、どんなスタッフでも、何でも手伝います。これは常識!と言って良いでしょうね。
 
中段中央は、マイクロフォンをスタンバイしている様子。
下段左は、カメラに取り付けられた、小型の液晶ディスプレイを、じっくり観察しているディレクター。
下段右は、多勢のスタッフのために、制作担当のスタッフが準備をしてくれた、飲み物など。
特に、暑い時期には欠かせないもので、これも大切な環境づくり。
仕事とか役割などと言われれば、まあ確かにそうですけれど
けれどもしかし、ありがたいですよね〜!

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写真は沢山ご覧いただいても、あまり詳しくお伝えしなかったのが「ベース」と呼ばれる部分。
ここは、ディレクターや記録、ビデオエンジニアや照明・音声のスタッフの本拠地にあたる場所。
実際に、出演者の方が芝居をしたり、撮影をしたりする場所と
基本的には可能な限り近くに設けるのですが
今回のロケーション場所のように、見通しが効く場所で
河川敷らしい、広さを表現する場合には、可能な限り遠くに置く場合も。
上の写真、手前がベースに当たる部分、奥が撮影場所。
「ドラマ制作 2013」ロケーションの様子、続きです。
 
収録機器(VTR)、カメラをコントロールする機器・音声のミキシングを行う機器
ディレクターなどが、撮影収録している映像・音声を確認するための設備などが置かれている部分。
下の上段左写真だと、左からディレクター・記録、音声のミキサー
そして映像のビデオエンジニアの順に配置されています。

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上の下段の写真からも解るように、この日は都内のある河川敷だけでなく
あるアパートの一室でもロケーションを実施。時間は夜です。
 
上段左は、ヒロイン役の出演者に、ディレクターの学生が芝居をつけている様子。
右は、記録を担当する学生とディレクターが相談をしている様子です。
 
今回に限った事ではありませんが、写真はクリックすると拡大表示されますので
どうぞじっくりと、観察してみてください。

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国際放送機器展「Inter BEE」を紹介する一連のシリーズの最後は
「TBS Smart-cast Center」のブース。
従来、番組中のライブ中継と言えば、放送専用の規格電波で、専用のパラボラアンテナを用いて
放送・通信衛星や東京タワーなどの電波中継塔を介して・・・というスタイルでしたが
いわゆるネットワークの、つまりインターネットの技術を発展させたライブ中継のシステムを
TBSのブースで紹介。
 
左上の写真。
手前に司会者のお二人が立ち、奥に大型ディスプレイがあって
その映像を製作している3名の技術者の方が見られますが
なんと! この中央に座って映像の切替えなどの作業に従事しているのが
本校の放送技術科を、今年の3月に卒業したばかりの卒業生!
右上の写真中央と右下の写真。
関係者の方にお話を伺うと、卒業生の人間性や技術が認められての大抜擢だそうで。
頼もしいですね。
 
そして、その大型ディスプレイに映し出されている女性。
中継先でレポーターを勤めるのも、同じく放送技術科の今年の3月の卒業生。
この日は雨の中のネットワーク中継でしたが、しっかりと活躍していました。

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そしてこちら、上段の3枚は、アメリカは「ARRI」製のデジタルシネマカメラ「ALEXA」。
かつては、ARRIと言えば、アメリカ映画を代表するようなフィルム形式のシネマカメラのブランドでしたが
今では、カードメモリーなどに記録するスタイルに進化。
テレビ放送用規格信号が出力される事で、こちらもテレビドラマでも活躍。
高視聴率ドラマ「半沢直樹」でも使用されました。
 
さらに中段の写真は、そのARRIと、日本の池上通信機とのコラボレートで開発されたテレビカメラ。
従来の放送用カメラシステムに、ARRI ALEXAのつまりシネマの技術が取り込まれた機種でして
一層、映画とテレビの融合が進んでいるわけです。

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さて、今回は学校からも授業からも遠ざかってですね
場所は、千葉県千葉市美浜区にあります「幕張メッセ」。
紹介いたしますのは
「InterBEE」International Broadcast Equipment Exhibition 国際放送機器展でございます。
言わば、放送・コンテンツ制作に関わる映像・音響関連機器の展示会でして
日本製の放送関連機器は、世界中で活躍していますし
総務省・経済産業省・NHK・民間放送連盟が後援しているイベントですからね
世界でも3本の指に入るほどの、非常に大規模な展示会となるわけです。
 
沢山の企業などからの出展がありましたが、ここでは抜粋中の抜粋の形で、少々のご紹介です。
まずはSONYのブースから。
下の写真、上段の中央と右・中段の左に写るのは、「PMW-F55」というカメラ。
どちらかと言えば、映画の撮影で使用される事を想定して開発されたカメラですが
最近では、テレビドラマの撮影でも威力を発揮。
今放送されているTBSのドラマ「安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~」でも使用されているカメラです。
 
次いでキャノンのブース。
こちらも、シネマスタイルのカメラを展示。
アメリカのいわゆるハリウッド映画でも使用されているカメラ「EOS C500」の展示も。
こちらでは、C500で撮影された映像に対して色彩の編集・加工(カラーグレーティング)を行う
Blackmagic Design社の「 DaVinci Resolve」も併せて展示。
下段左の写真中の、2つ並んだディスプレイ。
左がカラーグレーティング前、右はその後の映像。
その違いは、小さく見づらい写真でも、お解りになるでしょう。
前日の本校での特別講座に続き、テレビ・映画監督の堤幸彦氏の講演も行われていました。

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