‘放送技術科’ カテゴリーのアーカイブ
都内のある公園などでのロケーション・スタジオ収録を終えて
クランクアップした「ドラマ制作 2012」。
けれどもしかし、映像編集作業やMA作業など、完成までの重要な道のりは、まだ長く残っているのです。
やや薄暗い写真が4枚。ここは「Avid room 〜ノンリニア編集室〜」。
今年度から「ドラマ制作」を指揮する、本学園の倉谷顧問や担当職員
そして、ディレクター・タイムキーパーを担当する放送芸術科の学生
編集を担当する、放送技術科の学生というメンバー。
これに加えて、主にTBSテレビで放送されているドラマの編集を、数多く手がける「高池 徹さん」が
お忙しいスケジュールの中、特別講師を担当してくださいました。
(高池さんの「高」は「はしごたか」です)
学生数人で交代したり、高池さんからのアドバイスを貰ったりしながら
まさに、実践形式の高密度な実習授業が、進んでいきます。
ということで始まりました「ドラマ的週間」。
各学科が、テレビスタジオで、ドラマの基礎を学ぶ、そんな期間でして
実際には、昨年12月に行われたものです。
まずは、放送技術科の授業から。
バラエティーや音楽番組に対して、ドラマというと
一見地味で、動きも比較的少なく、穏やかなカメラワークという印象を持つ方も少なくないと思います。
もちろん、ジャンルというか目的が違いますからね、単純に比較できないわけですけれど。
ただ、ドラマを観ている人が「カメラワークを気にし過ぎる事なく、ストーリーに入り込める」これは
緻密で丁寧な、テクニックによって、「自然さ」が達成されているからなんですよね。
合間の撮影なので、似た構図の写真ばかりですが、立つ・歩く、戻る・座るという動作を
しっかりと、テレビカメラでフォローする、という練習。
単純で、常日頃、目にしている人の動きですが、それを撮影するのは、意外と難しいのです。
さて、NHKで、かつて放送されていた「連想ゲーム」ふうに言えば(解らないですか?)
「ドラマ」「出演者」「花束」・・・そう、「クランクアップ」。
ドラマ制作 2012も、いよいよすべての撮影が終わり、クランクアップ!しました。
実際は、昨年の9月のお話ですけれどね。
ということで、主演のお二人に、花束贈呈でございます。
プロのタレントのお二人、お忙しい中、ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
特に、制作・演出などを担当した放送芸術科の学生は、長きに渡る取組みでしたから
感動のあまり、目には涙も。感慨無量ですよね〜。
けれどもしかし、まだ、編集・MA〜完成という過程がありますから
まずは、一段落というところでしょうか。
最後は、役者のお二人と関わった学生・スタッフでの記念撮影です。
お疲れさまでした!
「一緒に仕事をしたい」
2012年12月11日 放送技術科
左上の写真。黒板の前で「黒板消し」を手に持っている、笑顔な方が・・・。
「物の見せ方は、幾通りもある」
「そのためにも、いろいろな事に興味を持つほうが良い」
・・・と、ごく簡単に要約すると、そのような話をしていた時の写真。
放送技術科の特別講座、今回のゲスト講師の先生は
「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」など
数多くのバラエティー・情報番組のディレクターとして現場で活躍されている
本校放送芸術科の卒業生でもある「小峰 智」氏。
言わずもがな、他にも興味深い話、面白い話が沢山!
コミュニケーション能力はもちろんの事
「一緒に仕事をしたい」と相手に思ってもらう、これが、どんなスタッフ・仕事でも大事。
首尾一貫として、このような主張のお話をされていたわけです。
お忙しい中、お越しいただきまして、ありがとうございました。
今回紹介するのは、放送技術科1年生の授業「ENG実習」。
「ENG」とは、「エレクトロニクス・ニュース・ギャザリング」の頭文字をとった略称。
名前だけ見れば長めですしね、少々仰々しいのですが
要するに、映像音声の記録メカニズムと記録媒体が一体化された、放送業務用のビデオカメラ。
昔は、電気を使用しないフィルムカメラであったことから
「エレクトロニクス」というタイトル付きなのです。
ということで、この授業はENGカメラの操作や、撮影に関わるテクニックを学ぶ授業。
三脚やカメラなどの操作放送は、既に学習済みですからね、そこで今回は、実践編!
比較的「光」「コントラスト」的に撮影条件が厳しい、屋外での撮影実習です。
左下の写真、学生が持つ小さなパネルの様な物は、「グレースケールチャート」。
カメラに、白色の定義を与える「ホワイトバランス調整」のための物です。
この「Inter BEE 2012」は、一般社団法人 電子情報技術産業協会が主催。
今年の3日間の登録来場者数は、なんと31,857人。
出展者数は、871社(主催者公式発表)にのぼる、巨大イベントです。
続いては、「Canon」のブース。
いわゆる「デジタル一眼レブカメラ」では、国内ではトップシェアのメーカーですからね
放送(テレビ・映画)用レンズや放送業務用カメラも多数の製品が。
本校が所有するテレビカメラ用レンズ、およそ30本が、こちらの製品なのです。
右上の写真は、多数のテレビ・映画撮影用のレンズが、ズラリ!とレイアウト。
左下の写真。スタジオカメラに使用する「ペデスタルドリー」やクレーンカメラを製造する
昭特製作所のブース。
カメラを操作したり、背を向けているのも、本校放送技術科の学生でございます。
右上の写真。放送・映像製作関連機器の展示会ですからね
カメラやレンズなどの映像機器だけでなく、照明や音声関連機器の展示ブースも。
家電製品と同じく、LEDを光源とする器具が、多数展示されていました。
今年のInter BEE、「4K」映像の関連機器の展示がとても豊富。
映画の分野では、既に活躍していますが、これからは、テレビの分野でも、一層普及するでしょうね。
そんな中、「8K」関連機器の展示も。
精細度(画素数)の表現である「4K 8K」の詳細は割愛しますが、今のテレビは、ほとんどが2K。
それが8Kになると、精細度は16倍に!!
「人の分解能」の限界に近づきます。
(プレス登録・撮影許可を得ての撮影です)
さて、上の1枚目の写真。
広い展示場のような場所の中に、カラフルな電飾が方々に見えたり・・・
よーく見ると、車が停まっているのが見えたり・・・。
しかし、遠くに写るものを見ると、「TOSHIBA」「Panasonic」の文字が!
そう、実はですね、11月14日から、千葉県にある幕張メッセで行われた
「Inter BEE 2012」の様子です。
このInter BEEは、国内外の放送関連機器を扱うメーカーや各機器の展示会。
特に、日本の各メーカー製の機器は、世界中のどこにでもあるのでして
国際的にも、極めて有名な、巨大な催事なのです。
今回は、その会場からの、簡単なレポート的紹介を。
オーディオ・ビジュアルやPCなど、デジタル家電の巨大メーカ「SONY」。
もちろん、放送関連機器でも、世界的に有名。本校にも、数えきれないほどのSONY製品があります。
そして、会場内は、業界関係者や技術者でいっぱい!
お世話になっている各企業の方々や、本校の卒業生で現場で活躍している人の姿も。
そんな中、本校の放送技術科の在学生も! 右上の写真。
左下の写真。
放送関連機器のメーカーとしては、世界的に有名な「池上通信機」のブース。
その一角、VE(ビデオエンジニア)が頻繁に使用する機器を勉強中の学生が、こちらにも。
右下は、イギリスにある、三脚を中心とした機器を販売するメーカーの「Vinten」。
事件事故や、政治家の記者会見などの場で、必ずと言って良いほど使用されている製品。
本校でも、およそ10式が、実習用機器として活躍中。
(プレス登録・撮影許可を得ての撮影です)
そして、この日の、学校の一部分を出版社に見立ててのロケーションですが
実は、校舎館内に、スタジオ・サブコントロールルームからの映像や音声の回線が用意されていて
10月29日に紹介したような、仮設の映像・音声ベースを設けない方法でのロケなのです。
4枚とも、本番中に中に撮影した写真。
特に、下の2枚の写真。放送音響科の学生が、ミキシングコンソール(ミキサー)でミキシングの様子。
左の真剣な表情をご覧いただくと右の写真、実際には見えていない筈の
にじみ出る汗や震える指が、まるでオーパーラップされるように・・・。
一発勝負の責任感が、伝わってきますよね。
各学科の学生による合同実習授業「ドラマ制作 2012」。
今回紹介するのは、「出版社」のロケーション。
・・・と言ってもですね、校内のある場所を、出版社に化身してのロケでしてね
放送芸術科の学生が中心になって思考を凝らして、学校らしさから変装させたわけです。
上の左右の写真は、「ドライリハーサル」と言って、カメラなどを使用せず
出演者の芝居を確認する作業。
特に右の写真。各々が台本を持ち、芝居に合わせるように、一緒に移動している様子ですが
この光景は、実際のプロの現場でも、頻繁に見られるものです。
ドライリハーサルが終って、技術打合せ。下の写真。
撮影の手順や進行、カット割りなどのカメラワークを確認していきます。
この授業は、照明クリエイティブ科が照明を創り歌手になって、放送技術科が、そのライブを収録するという
2学科合同の、実習授業「野外ライブゼミ」。
続いては、リハーサル中の、放送技術科学生の様子です。
左上は、仮設の映像・音声のコントロールベース。
右寄りに見える、2式のモニター以外の機材は、校舎より持ち込み
ビデオエンジニア(VE)を担当する学生が、組み上げたシステムです。
そして、カメラマンを担当している学生。右上と左下の写真です。
カメラに貼ってある紙は
前日の夜に、照明クリエイティブ科の学生と相談しながら作成した「カット割り」。
それを要約したものを、カメラの側面に貼付けて、カメラワークを行っていくわけです。
少々残る雲に隠されていますが、ちょうど、ステージの上方の奥に、富士山が。
昼過ぎの大雨が嘘のように、天気が回復した山中湖畔。
日没後に、いよいよ本番開始です。
「清掃作業」、「美術セットの建て込み」と続けて紹介して
今回は、大きく分けて3つの作業それぞれ。
これも、都内の公園でのロケーションを数日に渡り行い終えた、翌日の出来事「ドラマ制作2012」です。
まずは、左上の写真から。
校舎の裏の一部を利用しての、ちょっとしたロケーション。
学校名が入っているポストの学校名を、ストーリー上の架空の会社名に変えている
美術を担当する放送芸術科の学生です。
右上の写真、撮影準備中の放送技術科のカメラマン
そして、担当職員の本学園の倉谷顧問と、担当ディレクターの様子。
左下の写真は、公園でのロケーションで「街の音」「周囲の音」などを沢山収録してきた
放送音響科の学生と、その職員。
収録してきた音を、PCに取り込んで、音のチェックをしているところ。
最後、右下の写真は、美術セットの建て込みが終わったスタジオ。
借りた物や、学生それぞれが家から持って来た「小道具」などの装飾品を並べている様子。
このように、同じ1つの「一日」でも、方々で沢山の学生が
ドラマ収録やその準備に、勤しんでいるわけです。
ロケーションの写真、他にも沢山あるのですが
その紹介は、オイオイということにさせていただきまして(シャレではありませんけれど)
大勢の学生が参加しての、本格的実習授業「ドラマ制作2012」は、先に進みますが・・・
写真2枚は、ロケーションから戻った明くる日の様子。
バケツがあったり、雑巾を持っているのがご覧いただけるかと思います。
何をしているのか、というと、
ロケーションで使用した機材やケーブルなどの清掃作業をしているところ。
土で汚れたり、雨に降られたりしましたからね、かなり汚れているわけでして
「次、使う人に失礼だから」これは当然でして、土や砂ホコリ、そして湿気は機材には大敵ですから
綺麗に掃除をしているのです。
感謝の気持ちを込めながら、しっかりと丁寧に。。。
(写真をクリックすると、多少大きなサイズで表示されます)
「放送技術科」だからと言ってですね
常に機材機材と、機材の使い方ばかりを勉強しているわけではなくて
むしろ、学生時代にしか勉強というか経験できない事も、学ぶ必要があるのです。
この授業、最終的には作品を完成させる、というのが目的ですが
ただ撮影をしたり編集をしたり・・・という技術的な部分だけではなくて
企画や作品の構成を考えたり台本を書いたり、リサーチをしたり撮影許可のお願いをしたりという
つまり、制作的な作業も勉強して経験します。
なぜならば、少なくとも、制作系のスタッフの一連の作業や、その背景にある苦労だけでも知る
これは、将来技術職に進む学生だからこそ、とても大切な事だからです。
それぞれの写真は、グループ毎に分かれて、作品の企画会議を行っているところ。
言わずもがな、みんなで意見を出し合うということも、大事ですね。
本校には、それぞれの志向にあった学科科目の他、所属する学科に関係なく
様々な役割・ジャンルにおける、グローバルな知識を習得できる授業もあるのです。
今回紹介するのは、沢山ある、そのような授業の中の、その1つ
「ドラマ講座」でございます。
この授業、今回は特別ゲストをお招きしての内容。
株式会社TBSテレビ ドラマ制作部 参与 清弘 誠 氏です。
清弘氏は、ドラマの、特にディレクターとして、長年に渡り活躍されてきた方でして
1986年の「男女7人夏物語」「塀の中の懲りない面々」
そして、「AD・リターンズ-1人の女も幸せに出来ない男にラブストーリーが演出できるか!」
最近では、「渡る世間は鬼ばかり 二時間スペシャル」・・・
携わったものは、もちろん、ここには書ききれない程の、作品数なのです。
聞き入る学生は、将来、カメラマンや編集マンなどを目指す、放送技術科の学生達。
これらの、それぞれの写真をご覧いただければ
学生の熱心度は、あえて説明するまでもないでしょう。
「勉強になる」という一言では済まされない、素敵なお話を伺いましたけれど
まあ、慎んで、内緒にしておきましょう。