‘HD機材設備’ カテゴリーのアーカイブ
Vbus-70Bの中身その3
2010年3月26日 HD機材設備
ビデオトロン社製
Vbus-70B
内蔵ボード
以下、ボードの紹介その3です。
2-1 音声マルチプレクサボード MUX-70R
HD-SDI/SD-SDI信号に、最大4チャンネルの音声信号を重畳。簡単に言えば、デジタルの映像信号に、デジタル化された音声信号を混ぜる機器。混ざっている(混ぜる)音声信号のことを、通称、エンベデットオーディオ(組み込み音声)と言う。
今回のシステムでは、PGM(映像スイッチングアウト)の映像信号に、エンベデット
2-2 HD/SD-NTSC ダウンコンバータボード HSC-70B-DG
HD SDI信号やSD SDI信号を、NTSC(アナログ信号)に変換しゲンロック。また、その信号を、増幅分配する機器。PGM用
2-3 HD/SD VDAボード DDA-70W
HD信号またはSD信号を、増幅して分配する機器。PGM信号分配用(その1)
2-4 HD/SD VDAボード DDA-70W
HD信号またはSD信号を、増幅して分配する機器。PGM信号分配用(その2)
2-5 アナログ信号 VDAボード VDA-70A
アナログ映像信号を、増幅して分配する機器。PGMアナログ信号分配用(その1)
Vbus-70Bの中身その2
2010年3月22日 HD機材設備
ビデオトロン社製
Vbus-70B
内蔵ボード
以下、ボードの紹介その2です。
1-6 HD/SD VDAボード DDA-70W
HD(※1)信号またはSD信号を、増幅して分配する機器。RET-1用
1-7 HD/SD-NTSC ダウンコンバータボード HSC-70B-DG
HD SDI信号やSD SDI信号を、NTSC(アナログ信号)に変換しゲンロック。また、その信号を、増幅分配する機器。RET-2用
1-8 HD/SD VDAボード DDA-70W
HD(※1)信号またはSD信号を、増幅して分配する機器。RET-2用
1-9 HD/SD-NTSC ダウンコンバータボード HSC-70B-DG
HD SDI信号やSD SDI信号を、NTSC(アナログ信号)に変換しゲンロック。また、その信号を、増幅分配する機器。RET-3用
1-10 HD/SD VDAボード DDA-70W
HD(※1)信号またはSD信号を、増幅して分配する機器。RET-3用
※1 HD:ハイディフィニション(走査線1125本の放送方式)。SD(走査線525本)に対する方式
Vbus-70Bの中身その1
2010年3月22日 HD機材設備
ビデオトロン社製
Vbus-70B
内蔵ボード
以下、ボードの紹介です。
1-1 SD-HD アップコンバータボード SHC-70HD
7CAMのCCUから出力されるSD SDI(※1)信号を、HD SDI信号に変換する機器
1-2 SD-HD アップコンバータボード SHC-70HD
8CAMのCCUから出力されるSD SDI信号を、HD SDI信号に変換する機器
1-3 SD-HD アップコンバータボード SHC-70E-AE
各種信号(アナログ信号含む)を、HD SDI信号に変換し調整する機器
1-4 フレームシンクロナイザボード FS-70B
主にサブコントロール外からの信号(※2)を、サブコントロールルーム内の「同期信号(基準信号)」でゲンロック(※3)し、調整等をする機器
1-5 HD/SD-NTSC ダウンコンバータボード HSC-70B-DG
HD SDI信号やSD SDI信号を、NTSC(アナログ信号)に変換しゲンロック(※3)。また、その信号を、増幅分配する機器。RET-1用(※4)。
※1 SD:スタンダードディフィニション(走査線525本の放送方式)のSDI:シリアルデジタルインタフェイス(デジタル信号の1つ)
※2 一般に、テレビ局でいう「中継信号」。中継先から伝送される信号等
※3 3/17の記事を参照
※4 RETは、次回のクイズで紹介
ビデオトロン社製
70形筐体 10モジュール
Vbus-70B
たとえば家電製品というと、一般的に、1つの目的で1つの固まり、というか、1つの外見を持ちますよね。洗濯機とか冷蔵庫とか掃除機とか、まあ細かくは、その中にいろいろな機構が備わっているわけですけれど、概ね、1つの目的を達成するための、機器となります。
しかし、放送機器は、そうでもない。恐らく、昔ほど、機器の内容や仕組みが大掛かりで、大きいものだったので、家電に近い、つまり、大きな1つの固まりだったのですが、技術の進歩と共に、小型化を繰り返したのですね。その結果、たとえば、信号の「質や形」を変える程度だったら、ボード(ICやダイオードや抵抗などのパーツが並ぶ基板)1枚で、できるようになったのです。
そうして、外見として認識できる機器「箱」は、ボードのケースとして存在することが増え、しかも、目的違いのボードの収納箱という意味合いが、さらに強まった、というわけです。
話が長くなりましたけれど、今回紹介する機器も、その1つ。近い目的を持つ、同じメーカのボードではありますが、それぞれ違う機能を有するものの集合体です。
写真の3つのユニットは、それぞれに、ビデオトロン社製の、「70シリーズ」のボードを10枚内蔵できる、メインフレーム(ケース)です。
SONY社製
インテグレーテッド ルーティングシステム
IXS-6700
当システム・フレーム内に、以下の機器等が内蔵
マトリックスボード
IKS-6030M
16 HD/SD デジタルビデオインプットボード
IKS-V6010M
17 HD/SD デジタルビデオアウトプットボード
IKS-V6060M
HD/SD ビデオルーター プロセッサーボード
IKS-V6050M
一見、1つ前の記事で紹介した「MVS-6000」と似ていますが、高さが違いますね。今までにも紹介していますが、サブコントロールルームやスタジオフロアからの、各映像系信号は、基本的にすべてこの箱に集まってきます。もっぱら、外部機器からの指示により、「入力されているこの信号を、どこに出力するか」というような作業を行っている機器。MVS-6000にも、この箱から信号が伝送されます。
ちなみに、本校仕様の信号入力数は64、信号出力数は102。今後の音声システムのデジタル化や、映像の3D化を意識したスペックの製品を選択しました。
SONY社製
マルチフォーマット スイッチャープロセッサー
MVS-6000
ボタンが沢山並んでいるスイッチャーコントロールパネル「CCP-8000」とペアになっているもの。ボタンを押す、つまり、映像(ソース)を切り替える指示を受けると、写真の「MVS-6000」が映像を切り替える、という関係です。この機器が、スイッチャー本体、となります。
2/21の記事で、紹介しましたけれど、以前使用していたスイッチャーコントロールパネルより、ボタンの数は、およそ6倍に増えたのですが、スイッチャー本体は、むしろ小さくなりました。
カメラのTALLYランプ
2010年3月20日 HD機材設備
CANARE社製
TALLY(バンタム) ジャックパネル
481U-WBF
(写真中央の機器)
TALLY(ランプ)とは、「その映像(ソース)を選択しています」ということを知らせるための、赤色(緑色の場合もあり)のランプのこと。たとえば、生放送であれば、そのカメラの映像が放送されている、ということになります。テレビカメラの上に灯るのを、見たことありますよね。出演者用・カメラマン用・サブコントロールルーム内のテレビモニター・・・と、灯る場所は以外に多い。そして、稀に、3式のテレビカメラの順番を変えたり、灯す機器を変えたりする必要がでてきます。
そのためにあるのが、このTALLYジャックパネル。上下・各所の穴同士を、専用のケーブルで結線すると、通常の状態を変更することができます。
たとえば、スイッチャーで「1CAM」を選択すると「2CAM」にTALLYランプが点く、というふうに。
BKS-R3220(RACK1)
2010年3月18日 HD機材設備
SONY社製 X-Yコントロールパネル
BKS-R3220(RACK1)
(写真上下方向中央付近の機器)
インテグレーテッドルーティングスイッチャー「IXS-6700」の、リモートコントロール機能を持つ機器。ルーティングスイッチャー内の、各出力ポートに、入力信号を割り付ける。
スポーツ競技の「トーナメント表」のように、縦方向に、IXS-6700に入力される信号の名称、横方向に出力先(出口)名称を羅列して、割り当てる必要がある部分に、「●」をつける、というようなイメージ。ゆえに、「X-Y(関数グラフの横軸と縦軸)」という名称になっている。
ID:11
<主に、モニターウォール内各ピクチャーモニター割当用>
割当先(出力ポート)をダイヤルとボタンで選択、次に割当ソースをダイヤルとボタンで選択する機能。
他に「PHANTOM」機能があり、複数の割当先と割当ソースを、集約して選択・制御することもできる。
アストロデザイン社製
4画面分割装置(マルチチャンネルモニター) HS-7044
3/7の記事で紹介した、4画面。この4画面(マルチ画面)を作るのが、この機器です。
ごく簡単に言えば、この機器に4つの映像信号を入力すると、それぞれを1/4サイズに縮小して、表示してくれる、というわけです。
実際には、上記以外にも、沢山のカスタマイズ機能があるので、LANケーブルを繋げたPCで、詳細設定をします。
(文字表示部分には、出荷時からの保護シートが貼られているので、文字が濁って見えています)
HARRIS社(元LEITCH社)製
VDAボードフレーム FR-684 (2式)
(写真2つ共同機種)
VDAとは、ビデオディストリビューションアンプリファイアーの略。アンプリファイアーとは、つまり「アンプ」の正式名称です。
アンプリファイアーとは、「増幅器」。ディストリビューションとは、「増幅する」という意味。ビデオとは、この場合、「映像信号」。
文字通り、映像信号を増幅して分配する装置です。
サブコントロールルームでは、同じ信号を、各所あちらこちらに送りらなければならないことが多く、映像信号の「クローン」のようなものを作る必要があります。そこで、この機器が威力を発揮します。
この機器だけは、以前から使用していたものを、流用しました。
昨日、スイッチャーの専門家の方に、スイッチャーコントロールパネル等の説明と設定をしていただいたのですが、実は、こんな設定もしていただきました。
写真の、「テンキー」のようなパネルボタン。表示している部分は液晶になっていて、数文字を表示できるようになっています。
その中の「AUTO7」や「AUTO10」ですが、これは、「学校ならでは」という、スタジオスイッチャーシステムとしては、非常に特殊な設定。
このボタンを押すと、1CAMから3CAMまでの3式のカメラを、7秒ずつ・10秒ずつ、スイッチャーが自動的に切り替えてくれます。
カメラマンは、可能な限り「短時間」で、次の映像を撮影しなければならない、という場面が、もの凄く多い。スタジオドラマの撮影だろうが、スポーツ中継だろうが、報道取材だろうが、例外ないのです。
この設定は、実習授業で、時間内に目的のアングルやサイズで撮影する、というトレーニングをする場合、とても有効。何しろ、スイッチャーが自動的に、決められた時間内で、カメラを切り替えてしまうわけですから。学生は、何としても、その時間内で、ポジションを変えたり、アングルを変えたり、サイズを変えたり、という努力をするしかありません。
写真は、VE(ビデオエンジニア)が座る前に、6式並んでいる、アストロデザイン社製、ウエーブフォームモニター「WM-3208」の1つの画面です。ウエーブフォーム・・つまり波形モニターでして、映像を客観的な数値(関数グラフ状)に表示させる装置。特にビデオエンジニアのスタッフが、映像信号を監視したり調整したりするうえで、欠かせないものです。
ちょうど、写真右が撮影している映像、左の緑色の線のようなものが、その波形にあたります。
緑色のものが上にあるほど、輝度が高い(明るい)ことを示し、下にあるほど、輝度が低い(暗い)ことを示しています。
波形は、横方向に、やや圧縮表示となっていますが、映像中の左にならぶ4つの白いボタンが、波形上の左上に、4つの緑色の固まりとして、見えていますよね。
また、映像中、中央よりやや右側に見えている白い柱が、波形上、やや右にある、ひときわ濃い緑で、右斜め下に歪んでいる長方形のように見えています。