‘照明クリエイティブ科’ カテゴリーのアーカイブ

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照明と言うと、ライブコンサートなどの大掛かりなステージ照明や
スタジオ内やロケーションでのテレビ照明を想像しますよね。
けれどもしかし、今回の上の大きな写真をご覧いただくと
この姿というか光景もまた「あっ!見た事がある!」と思われる方多いと思います。
取材やインタビューなどの撮影で、必ずと言って良いほど登場する、お馴染みの様子。
可搬型でポータブルタイプな、照明です。 
 
先に、機材名や型式などをお伝えすると
下の4画面マルチ、上段右の写真に写るのが、その主役。
東芝エルティーエンジニアリング社製、バッテリーフォーカシングライト AL-LB-5-2。
そして「バッテリー」という事もあって、バッテリーが必要でして
それが、下段右の写真。バッテリーケース DP-2440と、収納され結線されているバッテリーです。

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前回紹介した「バンドア」。番組によっては使用しない場合もありますけれど
テレビスタジオに通常設備されている灯体には、付いていない物がない、というほどの必需品。
一方、普段生活している家の中などには、付いているものはほとんどないですよね。
理由は「人の眼」と「テレビカメラ」などが持つ、特性の違いによるもの。
明るくても暗くても、どちらもそれなりに見える人の眼に対して
テレビカメラ(デジカメ等も含む)は、それほどバランス良く再現できないからなんですね。
・・・という事から、光を当てる所には当てる、そうでない所には当てない、という
バランスとメリハリを表現するための操作が、必要になるのです。
 
中段左の写真。その中で右に見えるのは電子レンジと冷蔵庫。
この部分の「光の洩れ」をカットすると、中段右の写真のようになります。
 
そして、下段それぞれの写真。学生が手にしている物は「照度計」。
明るさを、数値(メーター)で表現してくれる、こちらもテレビ照明必需品でして
人の眼では解りづらい微妙な明暗を、教えてくれるのです。

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仕込みや点灯チェックなどが終わると、次の作業は「照明シュート」。
実は、今回のテーマではここからが、言わば授業の本番。
前回説明した通り、灯体を吊るす(置く)時に、ザックリと向きなどは考慮されていますが
それをさらに調整して、細かな向きや光の広がりを、適切な状態へと決めていく、という作業です。
 
特に「広がり(主に光を当てる面積)」を整えるのが「バンドア」という器具。
単体で存在するものではなく、灯体の光が放たれる側に取り付けられている黒い羽でして
これが、上下左右の4枚があって、各々角度が変えられる仕組みを持っているもの。
下の写真、学生が触ったり操作している物が、そのバンドアです。
 
担当講師の先生が、1つずつ、細かくアドバイスなどをしながら
手段とその結果を、解説していきます。
 
ちなみに、下の下段中央の写真は、足に軍手を履かせている脚立。
美術セットの床上に置く時は、傷を付けないに、配慮しているわけです。

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通常時は、天井近くのかなり高い位置に上がっている照明バトン。
これに、電源供給のコンセントがあって、バトン(パイプ状の横に長い棒)に灯体を吊るして・・・
という構造を持つ設備ですけれど、下に降ろせる時は下に降ろしての仕込み。
美術セットがあって降ろせない部分は、脚立を使って、高所での作業です。
もちろん、ただ吊るして繋げるだけではなくて、実際に灯すおおよその向きにするなどして。
 
そうして、一通りの作業が終わると、サブコントロールルームにある「照明調光卓」では 
「パッチ」と言われている、割り当ての作業。
電源供給コンセントの制御を、何本目のフェーダーレバー(下の右下の写真)に割り当てるのかを
調光卓に内蔵するコンピュータで、設定。
それが終わると、フェーダー操作で各々の灯体が正しく点消灯・調光動作ができるかどうかの
「点灯チェック」へと、作業が進みます。

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たとえば、家にマイクロフォンはなくても、電気スタンドはある
たえとば、毎日動画は撮影しないけれど、毎晩明かりは灯す・・・
テレビスタジオでの製作に関わる技術を、音声・照明・映像の3つに分けるとすると
「照明」は最も身近で、一生涯関わるというか一生必要とする、というか。
身近だからこそ、実際のテレビ照明やその創りと日常の生活照明を比較すると
そのギャップや、前者の奥の深さに驚く、と言って過言ではないのですよね。
特に、ライブコンサートなどの照明と違って、ドラマ照明は、日常を模した明かり創りですから
それは一段と強調されるわけです。
 
と言うことで、照明クリエイティブ科1年「テレビ照明実習」の授業を紹介です。
ごく基本的な照明デザインや、そのための照明仕込み(スタンバイ)を勉強してきて
内容は、少しずつステップアップ。
今回のテーマは「ドラマ照明」です。
下のそれぞれの写真は「照明仕込み」の最中。
必要な灯具やライトを、所定の位置に仕込んだり、電源供給のケーブルなどを繋げたり、という作業です。

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5日間に渡った、スタジオ収録やロケーションを無事に終えて、クランクアップ!
スタッフの学生より、出演していただいた皆様へ、花束の贈呈。
撮影前の立ち稽古や準備から含めますと、およそ2週間、ご協力いただきました。
 
上の中段の写真をご覧いただいて、写真右より
大野 俊亮さん・夷 正信さん・東 英子さん
写真左より、木村 結香さん・濱崎 大輝さん
そして主役の近江 麻衣子さん、でございます。
誠にありがとうございました。

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出演者の皆さんから、一言ずつお話をいただいた後は
最後の撮影に参加した全スタッフと、記念の集合写真を。
撮影してくださったのは
劇中のカメラマン役の出演者への、カメラマン指導もご担当いただいた、豊口 隆之さんです。
 
撮影は終わりましたけれど、この後、編集やMAなどの作業も
まだまだ、続きます。

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前回は12月6日に紹介しました「ドラマ制作2013」。
屋外でのロケーションが一通り終わって、撮影最終日はスタジオ収録。
しかし、最終日のスタジオフロアの様子は、11月の初めに既に紹介しておりますので
今回は、スタジオフロアーの上階に位置している「サブコントロールルーム」を。
こちらで仕事をするスタッフは、それぞれ下の9面マルチの写真で・・・
ディレクター(上段中央に写る学生)
スイッチャー(中段中央に写る学生)
記録(下段左、ディレクターの右に写る学生2名)
音声(下段中央に写る学生2名)・ビデオエンジニア(下段右に写る学生)
その他、掲載した写真以外に、プロデューサーや、照明・CG TELOPなどのスタッフも。
 
笑顔が見られる事は一時的にはあっても、言わずもがな、基本的には常に真剣な表情。
今までの数ヶ月間に及ぶ準備を経て
他のスタッフと一致団結して進めてきた作品製作を、結晶化させるわけですからね。

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そして、同じ日の夜、学生が中心になって作業を進めた、イルミネーションの完成形。
 
東放学園らしさを象徴するようなフロントサインや
中の明るさを柔らかく表現するガラスブロックなどに挟まれるように、いつもの夜は黒く見える木も
周囲の華やかさに、アクセントを添えるように、存在感をアピール。
 
この時期は、あちらこちらで、綺麗なイルミネーションが観られますが
早く訪れ、また、長くなるこの季節の夜に退屈することなきよう
そしてむしろ、光の彩りを楽しめる、素敵な季節に変えてくれるのですね。
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学校では、11月初めの学園祭を終えると、年末に向かって一挙に加速する、というイメージ。
で、その加速感が「1年があっという間に・・・」という歳末の思いを
助長するわけです。たぶん(笑)。
 
寒さに重みを感じ始めた12月上旬のある日の夕方。
校舎の前では、木の周囲に脚立を立てている様子。上の写真です。
  
そう、すぐにお解りになると思うのですが、年末年始のイルミネーションの飾り付け。
作業に従事しているのは、照明クリエイティブ科の学生と職員です。
 
何しろ、学校全体が学生全員が、つまり、エンターテイメント!していますからね
長尺のしっかりとした脚立や長い電源ケーブルなどの資材も、とても豊富ですし
そして、装飾をしようという学生もいて、作業全体が自然にスムーズに行われるのです。

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屋外でのロケーションも、いよいよ3日目にして、最終日。
写真ではあまり表現されていませんけれど、関わった学生達
日増しに、陽に焼けていって、黒くタクマシくなっている感じ。
もちろん、タクマシさと言えば、大事な経験も、それに寄与しているわけです。
この日の朝は、学校から比較的近い、ある場所。
具体的には説明しませんが、従来に等しく
この場所も、制作担当の学生がかなりな努力をして、撮影許可をいただいた場所なのです。
 
上の写真のメインは、上段右で全容が見えている「ミニジブ」という機器。
これは、小型のクレーンカメラシステムでして
ドラマ撮影での必需品と言っても良いほど、非常に頻繁に使用されているものです。

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そして、午後は場所を変えて、やはり学校から近い位置にある「沖縄タウン」でのロケーション。
11月7日の当ブログでお伝えしたのが「定食店」内部のスタジオ撮影。
今回は、その外観部分や、お店の前での撮影です。
沖縄タウン内にある「第一食堂」に、ご協力をいただきました。
 
上段中央の写真。看板を移動させていただいているのは、制作のスタッフ。
上段右は、装飾系の準備を手伝っているディレクターなど。
人手が足らない時は、どんなスタッフでも、何でも手伝います。これは常識!と言って良いでしょうね。
 
中段中央は、マイクロフォンをスタンバイしている様子。
下段左は、カメラに取り付けられた、小型の液晶ディスプレイを、じっくり観察しているディレクター。
下段右は、多勢のスタッフのために、制作担当のスタッフが準備をしてくれた、飲み物など。
特に、暑い時期には欠かせないもので、これも大切な環境づくり。
仕事とか役割などと言われれば、まあ確かにそうですけれど
けれどもしかし、ありがたいですよね〜!

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写真は沢山ご覧いただいても、あまり詳しくお伝えしなかったのが「ベース」と呼ばれる部分。
ここは、ディレクターや記録、ビデオエンジニアや照明・音声のスタッフの本拠地にあたる場所。
実際に、出演者の方が芝居をしたり、撮影をしたりする場所と
基本的には可能な限り近くに設けるのですが
今回のロケーション場所のように、見通しが効く場所で
河川敷らしい、広さを表現する場合には、可能な限り遠くに置く場合も。
上の写真、手前がベースに当たる部分、奥が撮影場所。
「ドラマ制作 2013」ロケーションの様子、続きです。
 
収録機器(VTR)、カメラをコントロールする機器・音声のミキシングを行う機器
ディレクターなどが、撮影収録している映像・音声を確認するための設備などが置かれている部分。
下の上段左写真だと、左からディレクター・記録、音声のミキサー
そして映像のビデオエンジニアの順に配置されています。

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上の下段の写真からも解るように、この日は都内のある河川敷だけでなく
あるアパートの一室でもロケーションを実施。時間は夜です。
 
上段左は、ヒロイン役の出演者に、ディレクターの学生が芝居をつけている様子。
右は、記録を担当する学生とディレクターが相談をしている様子です。
 
今回に限った事ではありませんが、写真はクリックすると拡大表示されますので
どうぞじっくりと、観察してみてください。

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実際にロケーションを行ったのは、9月の上旬。
比較的乾燥していましたけれど、暑くてですね〜、日中は34℃近く。
ただ、作業にギュッと集中すると、その時は暑さは忘れる感じですね。
上の上段中央の写真は、「カチンコ」を掲げる演出補(アシスタントディレクター)の学生。
下段左と中央は、持ち込んだ「レールドリー」を使用した撮影の様子です。
前回の写真でも観られますが、黒色の棒の先に見えるグレーの物体は、マイクロフォン。
学生を手助けている方は、現場で活躍されている、プロの音声スタッフの方々です。
 
そして、下の上段のそれぞれに写る、帽子を被ったスタッフが、ディレクター(演出)を担当する学生。
ちょうど、子役の出演者の方に、芝居をつけている様子。
ディレクター自らが想像しているイメージを、しっかりと伝えての演出。
特に屋外でのロケーションは、時々刻々と変化する天候や太陽光の色などに影響されますからね
丁寧な中でも、手際良く撮影を進行させる、という統率力も、必要になるわけです。

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ということで、屋外でのロケーション2日目は、都内のある河川敷にて。
やはりこちらも、管理する団体・会社様に撮影などの許可をいただいての撮影です。
ご協力いただき、誠にありがとうございます。
 
そして、そのような許可申請などを行うスタッフが、制作進行の学生。
言うまでもなく、その役割は各種申請に留まらず、非常に多技に渡るわけでして
もの凄く短文で表現すると、「ロケーションの環境を整える仕事」と言えるでしょうか。
 
また、上の中段中央の写真。
出演者の方が、強い日差しに陽に焼けないように、日傘を差している様子。
こうしたスタッフの努力・活躍によって
初めて役者の方は威力を発揮でき、様々なスタッフがそれぞれの役割に打ち込めるわけです。
 
駐車場からロケーションに使用する資材や機材など搬出して・・・手分けをして運び・・・
準備が整うと、ドライリハーサル開始!

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前回は、11月7日に紹介した「ドラマ制作 2013」本番のスタジオ収録。
そして今回は、屋外でのロケーションの様子。
服装をご覧いただければ解ると思うのですが、実際に撮影が行われたのは
まだまだ暑かった、9月の上旬でした。
 
まず、最初のロケ地は、都内にある病院。
もちろん、通常業務がある中での撮影ですからね
機材などもコンパクトにしたり、スタッフも必要最低限の数にしたりして
当然の事ながら、ご迷惑を最小限に留める配慮をさせていただいての撮影。
ご協力いただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。
 
上段左の写真は、朝のブリーフィングの様子。
撮影を進めるにあたっての注意点や重要配慮項目などを、関わるスタッフ全員に周知。
手際良く準備作業を進めて、テキパキと撮影開始!
下段中央に写るスタッフは、アシスタントディレクター・ディレクター・記録を担当する学生です。
 
そして、下の大きな写真は、翌日の朝。
こちらは、機材車やマイクロバス数台を使用しての大掛かりなロケーションでして
まずは予告的に、お伝えいたします。

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