‘放送音響科’ カテゴリーのアーカイブ
マイクロフォンから結線するケーブルを介して、オーディオミキサー。
それを使いこなして、聞きやすい音に整えて、それをヘッドフォンで確認して・・・。
「音声スタッフの仕事」と言えば、確かに、第一義的には、ここで一つが完結しているのですが
「音声」がその先、テープやメモリー・メディアに、どのように記録されるのか。
ここまでをしっかりと勉強して、初めて、一連の作業について理解した、という事になるのです。
と言うことで、説明は、「その先」にあたる、カメラの音声記録に関する設定項目の説明に。
取材用カメラは、小型化され洗練されたデザインですから
関わる設定のスイッチなどが、何十個もあるわけではありませんけれど
少なく凝縮されている分、そのスイッチ1つでも間違えれば
音声は適正に記録されなくなってしまうわけです。
担当職員より、一通りの説明があった後には、学生による実践編。
取材用カメラや音声機材を用いたロケーションも、その内容に含まれる
5学科共同の大型実習授業「番組制作演習」、放送音響科のガイダンスです。
上の写真をご覧頂くと、取材用のカメラに、棒の先にフサフサの物体を付けて
その物体からはケーブルが伸びていて、首から何かをぶら下げるように持って・・・
こう何とも形容し難い様子ではありますけれど
同時に「あっ、なんか、見た事あるな〜」と思われる方もいらっしゃるでしょうね。
そう、この光景というかセットというか手にしている物は
取材用のカメラと、その時の音声を収録するための機材達。
たとえば、インタビューや、ドキュメンタリー等の撮影時・音声収録時に使用されるものなのです。
この授業は、放送音響科の、主にテレビ音声スタッフを志す学生の実習授業でして
本校の5学科(放送音響科・放送芸術科・放送技術科・テレビ美術科・照明クリエイティブ科)共同の
大型実習授業のガイダンスの風景です。
まずは、使用頻度の高い、何種類かのマイクロフォンと、オーディオミキサーとの結線方法の説明
そして、そのミキサーから取材用カメラへの結線などについて。
取材用カメラの背部にある、音声ケーブルを繫ぐためのキャノンコネクター。右上の写真。
カメラの反対側にあるのが、主に取材用途の音声ミキサーが、左下の写真。
必要最低限の機能を持った、コンパクトに洗練されたデザインです。
「自動演奏ピアノ」ってあるじゃないですか。
ピアノ自身が、自分で鍵盤を叩いて、音を奏でる・・・あの不思議なピアノ。
子供心に、物珍しさに、ホテルの一角に置かれたそれを、ずっと眺めて
あって当たり前の手や指が取り除かれて、鍵盤の降り具合などが、よーく見えて・・・
なんて思っていた私って、ヘンですか?(笑)
やがて、アナログレコード盤に、自動に針を降ろすレコードプレーヤーが登場して
そのメカニズムを想像しながら、ずっとその様子を眺めていて・・・。
ということで、一見関係ない話を書きつつも、「音」ということで
強引に話をまとめようと、画策していたわけですけれど(笑)。
マウスやキーボード操作で、フェーダーレバーなどが
自動的に動く「AVID Pro Tools システム 003 Factory」。
フェーダーレバーの、ヌルっとモッサリとした動きは
操作している学生の、作品への思い入れの象徴、と言えるでしょうね。
実習授業 放送音響科2年生「音声構成」です。
画面を見ながら操作しているのは、左下の通常のキーボードの他に
「AVID Pro Tools システム 003 Factory」という
iMacというか、Pro Toolsソフトウエアと完全に連動する、一種のオーディオミキサーのようなもの。
これに、マウスを含めた3つのツールで、音を作り上げていきます。
作業が一段落すると、近くの友達に、それまでの一連の「音」を聴いてもらう、これが、右下の写真。
作業に打ち込む本人の聴感は、主観的。これはむしろ必然ですけれど
自分以外の大勢に聞いてもらう音を作っている以上、「他人の耳」による客観的な聴感も、大事な要素。
完成度を上げるために、他の人の意見を聞きながらの作業は、欠かせないのでして
自分の思い入れと、他の意見とのギャップを認識し、必要に応じて改善する。
次には、それを想像しながら、完成度を高めていく、ということ。
こうして、一層の勉強に繋がっていくわけです。
そして、下の写真が、「AVID Pro Tools システム 003 Factory」。
数十台のiMacとセットで、同じように数十台が設備されている、「Mac room」。
授業において、1人で1式を使いこなす、という環境が、整っています。
とにかく「静かに黙々と」の実習授業「音声構成」。
iMacにインストールされている「AVID Pro Tools」を使用して
「アニメの音」を作り上げていく作業です。
オペレートの方法は、既に1年次にしっかりとマスターしていて
それぞれの学生、しっかりと自立している感じ。要するに、「作り込み」に集中、というわけです。
ヘッドフォンをして、iMacの画面を真剣に見つめている学生。
画面には何が写っているのかというと、右下の写真。
3色に分かれた長方形の中、濃い色で表示されたギザギザが、「リージョン」と呼ばれている、音の波形。
横軸を時間として、音量を関数(グラフ)的に表現しています。
つまり、目に見えない音を、視覚的に現しているものでして
これを確認しながら、編集ポイントを決めたりボリュームを決めたりバランスをとったり・・・。
比較的ですね、テレビスタジオで写した写真が多めの当ブログでは
少々珍しい光景というか、スポットというか、実習室にはなってしますのですが
今回の写真は、すべて、「東放学園専門学校 Mac room」。
大きな画面を持つiMacなどが、数十台並んでいる実習室です。
それでですね、「iMac」とお伝えしましたが、単なるMacではなくて
音楽編集ソフトウエア・システムである「AVID Pro Tools」のワークステーション。
そして、授業は、放送音響科2年生の「音声構成」です。
学生が、一心不乱に打ち込んでいる今回の課題は、アニメ音声の製作。
実際に放映された本物のアニメの映像素材に、台詞(声)とのバランスを取りながら
効果音を入れたり、BGMを挿入したり・・・という作業。
さすが2年生ともなると、オペレートをしっかりとマスターしていますし
ヘッドフォンを使いながらの作業なので、とにかく「静かに黙々と」という印象なのです。
シリーズでお伝えしている、2012年度「番組制作演習」。
なぜ?昨年の?・・・とお思いの方、多いだろうと推測しますけれど、理由は・・・
昨年一部しか紹介できなかったから(しみじみ)。
大変単純な理由で、誠に恐縮でございます。
さて今回は、放送音響科の学生の活躍、音声について。
番組制作には、実に沢山の技術・スタッフが関わって作業を進めているわけですが
その中でも「音声」は、一番身近というか想像に容易いとは思います。
けれどもしかし、大方の予想に反して、実際の作業は、非常にデリケートで緻密でして
テレビの向こう側の視聴者に対して、あらゆる音を自然に聴いていただく、奥の深さがあるのです。
それらの音を収めるためのマイクロフォンは、何種類かあってですね
まずは、右上の写真で「ピンマイク」。
手にマイクロフォンを持つことなく、視聴者にその存在を目立たせることなく、収音します。
次に、下の写真。右から左に向かって、長い棒のような物を操作しているのが
「マイクロフォンブームドリー」。その先に付いている物が「ガンマイク」。
比較的遠距離であっても、棒状のマイクの、その先にある音を収めやすい性能を持ちます。
また、写真左の出演者に対して、下から向けられている細長い棒も、同じガンマイク。
これらもやはり、マイクロフォンを手に持たずとも、音を収めるための物。
口に近くない、持たせない、あまり目立たせない、けれどもしかし、音はしっかりと収める。
この重要命題を達成する事、そしてその巧みなテクニック。
すなわちこれが、「奥深さ」となるのです。
それではここで、最近アップが滞っていた動画をご覧いただきましょう。
今回と次回で紹介する動画は、2012年度の「番組制作演習」の様子。
この授業をごく簡単に説明すると、東放学園専門学校の全学科の2年生が参加して
およそ3ヶ月に渡り、番組制作・模擬放送を行う実習授業です。
今回の動画は、そのカメラリハーサル直前の様子。
出演者に説明するフロアーディレクター、そして出演者にピンマイクを付けているフロアー音声
その背後で、細かく修正を行っている、照明や美術のスタッフなど。
もちろん、ここに写るのは、全員が学生です。
ちなみに、この慌ただしさは、まるで現場の本物と同様。
各スタッフが、真剣に、あるいは合理的に仕事をこなそうとすれば
こうなるのが、むしろ必然なわけですね。
グリーンガイダンスがどんなに楽しいか
グループリーダーがどんなに元気か
ホテルの朝食がどんなに美味しいか
そして、自己表現がどれほど大切なのか・・・
これらを象徴する写真が、今回の1枚目(笑)。ある、グループリーダーの、勢いあるワンショットを。
「グリーンガイダンス」2日目は、ホテルから程近い牧場での、レクリエーションでございます。
(下のマルチ画像、クリックすると拡大表示されます)
今年の春は暖かい日が多くて、ここ数年では、特に桜の開花の進行が速かったですよね。
それでちょうど良かったのが、群馬県内の山の中腹にある、この牧場の桜。
満開直前の状態で、我々を向かい入れてくれました。
この場所は、もう何回も訪れていますけれど、ここまでの、最高の行楽日和というのは
もしや、初めてかも知れないと思う程です。
こちらもでも、グループリーダーによって考えられた、学科やクラス独自のレクリエーションが進行。
この2日間を通しての、様々な催しによって
行動を共にしてから、わずか3日目とは、到底考えられないくらいの光景が、観察されますよね。
誠にツキナミや表現で恐縮ですけれど、グループリーダーも新入生も
今後も忘れる事がない、素敵な想い出になったでしょう。
さあ、これもツキナミ表現ですけれど
この初心の気持ちを大事にして、2年間、しっかりと前に進んでいきましょう!
そして、グループリーダーの皆さん、大変お疲れさまでした。
ありがとうございました!!
東放学園専門学校 宿泊研修 「グリーンガイダンス」。
新入生の皆さん、沢山の夕食を召し上がっていただいた後は
笑いアリ、どきどきアリの、レクリエーションでございます。
それまでの、ほとんどが前だけを向いて、互いに向き合うことなく過ごしてた新入生も
今後の学校生活では、前も向き横も向き、時にはお互い手を携えながらの前進。
「仲間と一緒に」
そのきっかけというかスタートとなるのが、このレクリエーションと言って良いでしょうね。
それぞれの写真、所々に写る青いウインドブレーカーを着ているのが
各クラスに3〜4名の担当となっている、2年生の「グループリーダー」。
新入生を引き込み、そして先に導く、大切な役割を負う、先輩達なのです。
そして、今回のオリエンテーション中の、いろいろなゲームなどを考え
事前に入念な準備をして、この場で上手に進行するのも、グループリーダー。
1年前とは180度、立場が変わって、文字通りのリーダーシップを取るわけです。
グループリーダーの学生に限った事ではないですけれど、成長著しい!!ですよね。
そんな先輩達のお陰で、それまでは緊張大多数で、表情が硬かった新入生ですけれど
和やかになり、笑顔が沢山観られるようになって
どの学科どのクラスも、レクリエーションは大成功!でした。
(マルチ写真、クリックすると拡大表示されます)
このブログでの、学校周囲の風景というと
大抵は「杉並わがまち クリーン大作戦」の清掃美化活動の写真が多いのですが
今回は違って、観光バスが並んでいる、学校前の様子。
入学式、学校でのオリエンテーションに続いて
東放学園専門学校 宿泊研修「グリーンガイダンス」へ、いざ出発!!
学生によっては、入学式前から既に顔見知りという昨今ですけれど
クラスという単位での、本格的な行動は、これが初めて。
上段左の写真、バスの車中では、やや緊張した雰囲気ですね。
研修場所のホテルに到着して、まずは、「開講式」。
学校長やホテルの方などのお話の後に、グループリーダー代表からの言葉。中段左の写真です。
その後は、学科やクラス毎に分かれての、オリエンテーション。
カリキュラム・履修方法のガイダンスの他
これからの、就職に向けた2年間の過ごし方や心構えについても、じっくりと。
ただ、勉強すれば良い・練習すれば良い、これだけが学校生活ではありませんしね。
(マルチ写真は、クリックすると多少大きく表示されます)
3月の卒業、4月の入学。
そして、それらをオーバーラップするように、新年度を迎えて、1年生は進級。
今回紹介するのは、東放学園専門学校「1学年 表彰式」でございます。
成績優秀であることはもちろん、周囲の学生への良い影響力・リーダーシップ
学校への貢献度、加えて結果的に現れる職員の知名度も、選考の理由に。
まあとにかく、対象者が大勢いてですね、選考するのが大変、と言っても過言ではありません。
ということで、各学科を代表するように、9名のマルチ画像とさせていただきました。
2年間の学生生活の過ごし方、威力発揮の方法とは、100人いれば100通りあるわけで
頑張り方は沢山あって良いのです。だから必ずしも、全員が表彰される必要もない。
ただ、最も重要なのは、その先をどれだけ意識するか。
つまり、就職・就業への意欲、今後、社会に出て、どれだけ活躍するか
このような目的をいかに強く持つか、ということ。
今回表彰された学生に限らず、非常に多くの学生が、その意識を強く持っている・・・
これが、本校の特徴でもあります。
それらの代表・象徴という意味も含めての表彰。
皆さん、おめでとうございます!!
そして、いよいよ、本番直前で「開場」。
沢山のお客様、プログラムのような物に、目を通している様子。
男女も年齢もそれぞれまちまちで、スーツ姿が目立つかな?という感じですね。
右上の写真。これは本番中に撮影したものですが
よく見ると、カメラマンを担当している、スタッフの学生もスーツ姿です。
ここまで来ると、「いったい、何のイベントなのか」何となく解るでしょうか。
前回までのスタンバイでは、ほとんどの写真が、機材の背後での作業風景でしたけれど
当然の事ながら、本番中は、機材に正面から向き合って、の光景。
左上の写真は収録音声を調整するミキサー。右上は、映像を切り替えるスイッチャーです。
さて、いったい何のイベントなのか、というと、下の写真。
2013年度「学校法人東放学園 入学式」!!
ステージ上にある、スクリーンへの映像送出と、映像・音声記録を
放送技術科と放送音響科の2年生が、担当していたのです。
新入生の皆さん、ご入学、おめでとうございます!!
さて、前回の内容でも登場した、黒色の四角い箱。
側面には、「・・・88」と書かれていますけれど、これが何か?
右上の写真をご覧いただくと、お解りになるでしょうね。
これは実は、高倍率ズームレンズでしてね、そのズームの倍率が88倍。
88倍の威力を言葉では容易に説明できないわけですが
テレビスタジオで通常使用されるレンズは、26倍前後ですからね、大したモンです(笑)。
いずれにしても、小型化が進むテレビカメラ本体と比較すると
明らかに、レンズの方が大きいですよね。
そして、また、機材を沢山並べて、結線作業。
ただ、場所は変わっていて、都内の、ある有名なホールの中。
実は、前回お伝えした、教室でのあの様子は、言わば予行演習でして、こちらがつまり本番。
特に学校外の環境では、配線設計のミスも忘れ物も、絶対にあってはならないですからね。
綿密なシミュレーションを経ての、現地スタンバイが必須なのです。
場所は変わっても、どちらも共通しているのが
「学生が主体的に、学生が積極的に」
作業を進めている、ということ。