‘放送芸術科’ カテゴリーのアーカイブ

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デザインするのも、オブジェなどの造作も、放送芸術科の学生が担当。
現場での実際は、もちろん、美術のスタッフがデザインしたり作ったり建て込んだりしますが
将来、おそらくはほとんど携わらない分野を体得する、ということがポイント。
「やらないけれど、知っている」ということが、特にディレクターには求められるからですよね。
 
そして、前回の写真も今回の写真も、じっくり見ていただくと
位置を決めるなどしている学生は、横に向いて何かを見ているような様子が観察されると思いますが
これは、その先に置かれている、カメラで撮影した映像が写っている
テレビモニターを見ているのでして、要するに「カメラ写り」を確認しながら
見せるべき物のレイアウトや向きなどを調整しているのです。
上の下段の2枚は、MC(司会者)の背景の美術セットの配置を、確認している学生です。

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写真は、少し前で11月頃に撮影したもの。
思い起こせば、ちょうど少しずつ寒くなってきたな、という時期でしたけれど。
テレビカメラがあったり、美術セットがあったり、スタッフが写ったりと
特に上の写真、テレビスタジオっぽいですね。
放送芸術科の「スタジオ番組制作」という、実習授業です。
 
この授業は、とにかくいろいろな事・役割を経験する、これが目的の1つ。
ディレクターや作家、タイムキーパーやマネージャーなどを目指す学生の学科ですが
下の写真のように、美術セットのデザインや作り付けなども、手分けをして分担するのです。
 
学科全体が16グループに分かれて、それぞれ1つずつの番組制作をする、という課題でして
そのグループ違いの、各々の写真を掲載しています。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)

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上の写真。本校のBスタジオの、授業中の様子。
テレビカメラを取り囲んで、担当職員の説明を、メモを取りながら・・・という光景。
一見、日頃、映像に関する事を中心に勉強をしている、放送技術科の授業だと感じるとは思いますが
実は、放送芸術科1年生の授業。
 
この後の課題で、何人かが実際にカメラマンを担当する、という目的もありますが
そもそもの主旨は、将来技術には直接携わらない、日頃、制作系を勉強している学科だからこそ
今、学生のうちに、技術的な事も学んでいただく、ということなのです。
前回は、11月22日に紹介した「スタジオ番組制作」です。

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まずは、テレビカメラ(スタジオカメラ)の概要の説明を聞いた後は
1人ずつ全員が、撮影の練習。
上述したような主旨をしっかりと感じて、学生の表情も真剣ですよね。
 
卒業して現場に就いて、その後の将来に渡り
このような大型のテレビカメラを操作する、ということはほとんどない筈ですけれど
ただ少なくとも「知っている」という事は、重要な糧(かて)になると言って良いでしょうね。
ディレクターの自己表現のための、大切な道具の1つであることには変わらないわけですから。

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屋外でのロケーションも、いよいよ3日目にして、最終日。
写真ではあまり表現されていませんけれど、関わった学生達
日増しに、陽に焼けていって、黒くタクマシくなっている感じ。
もちろん、タクマシさと言えば、大事な経験も、それに寄与しているわけです。
この日の朝は、学校から比較的近い、ある場所。
具体的には説明しませんが、従来に等しく
この場所も、制作担当の学生がかなりな努力をして、撮影許可をいただいた場所なのです。
 
上の写真のメインは、上段右で全容が見えている「ミニジブ」という機器。
これは、小型のクレーンカメラシステムでして
ドラマ撮影での必需品と言っても良いほど、非常に頻繁に使用されているものです。

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そして、午後は場所を変えて、やはり学校から近い位置にある「沖縄タウン」でのロケーション。
11月7日の当ブログでお伝えしたのが「定食店」内部のスタジオ撮影。
今回は、その外観部分や、お店の前での撮影です。
沖縄タウン内にある「第一食堂」に、ご協力をいただきました。
 
上段中央の写真。看板を移動させていただいているのは、制作のスタッフ。
上段右は、装飾系の準備を手伝っているディレクターなど。
人手が足らない時は、どんなスタッフでも、何でも手伝います。これは常識!と言って良いでしょうね。
 
中段中央は、マイクロフォンをスタンバイしている様子。
下段左は、カメラに取り付けられた、小型の液晶ディスプレイを、じっくり観察しているディレクター。
下段右は、多勢のスタッフのために、制作担当のスタッフが準備をしてくれた、飲み物など。
特に、暑い時期には欠かせないもので、これも大切な環境づくり。
仕事とか役割などと言われれば、まあ確かにそうですけれど
けれどもしかし、ありがたいですよね〜!

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写真は沢山ご覧いただいても、あまり詳しくお伝えしなかったのが「ベース」と呼ばれる部分。
ここは、ディレクターや記録、ビデオエンジニアや照明・音声のスタッフの本拠地にあたる場所。
実際に、出演者の方が芝居をしたり、撮影をしたりする場所と
基本的には可能な限り近くに設けるのですが
今回のロケーション場所のように、見通しが効く場所で
河川敷らしい、広さを表現する場合には、可能な限り遠くに置く場合も。
上の写真、手前がベースに当たる部分、奥が撮影場所。
「ドラマ制作 2013」ロケーションの様子、続きです。
 
収録機器(VTR)、カメラをコントロールする機器・音声のミキシングを行う機器
ディレクターなどが、撮影収録している映像・音声を確認するための設備などが置かれている部分。
下の上段左写真だと、左からディレクター・記録、音声のミキサー
そして映像のビデオエンジニアの順に配置されています。

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上の下段の写真からも解るように、この日は都内のある河川敷だけでなく
あるアパートの一室でもロケーションを実施。時間は夜です。
 
上段左は、ヒロイン役の出演者に、ディレクターの学生が芝居をつけている様子。
右は、記録を担当する学生とディレクターが相談をしている様子です。
 
今回に限った事ではありませんが、写真はクリックすると拡大表示されますので
どうぞじっくりと、観察してみてください。

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実際にロケーションを行ったのは、9月の上旬。
比較的乾燥していましたけれど、暑くてですね〜、日中は34℃近く。
ただ、作業にギュッと集中すると、その時は暑さは忘れる感じですね。
上の上段中央の写真は、「カチンコ」を掲げる演出補(アシスタントディレクター)の学生。
下段左と中央は、持ち込んだ「レールドリー」を使用した撮影の様子です。
前回の写真でも観られますが、黒色の棒の先に見えるグレーの物体は、マイクロフォン。
学生を手助けている方は、現場で活躍されている、プロの音声スタッフの方々です。
 
そして、下の上段のそれぞれに写る、帽子を被ったスタッフが、ディレクター(演出)を担当する学生。
ちょうど、子役の出演者の方に、芝居をつけている様子。
ディレクター自らが想像しているイメージを、しっかりと伝えての演出。
特に屋外でのロケーションは、時々刻々と変化する天候や太陽光の色などに影響されますからね
丁寧な中でも、手際良く撮影を進行させる、という統率力も、必要になるわけです。

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ということで、屋外でのロケーション2日目は、都内のある河川敷にて。
やはりこちらも、管理する団体・会社様に撮影などの許可をいただいての撮影です。
ご協力いただき、誠にありがとうございます。
 
そして、そのような許可申請などを行うスタッフが、制作進行の学生。
言うまでもなく、その役割は各種申請に留まらず、非常に多技に渡るわけでして
もの凄く短文で表現すると、「ロケーションの環境を整える仕事」と言えるでしょうか。
 
また、上の中段中央の写真。
出演者の方が、強い日差しに陽に焼けないように、日傘を差している様子。
こうしたスタッフの努力・活躍によって
初めて役者の方は威力を発揮でき、様々なスタッフがそれぞれの役割に打ち込めるわけです。
 
駐車場からロケーションに使用する資材や機材など搬出して・・・手分けをして運び・・・
準備が整うと、ドライリハーサル開始!

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前回は、11月7日に紹介した「ドラマ制作 2013」本番のスタジオ収録。
そして今回は、屋外でのロケーションの様子。
服装をご覧いただければ解ると思うのですが、実際に撮影が行われたのは
まだまだ暑かった、9月の上旬でした。
 
まず、最初のロケ地は、都内にある病院。
もちろん、通常業務がある中での撮影ですからね
機材などもコンパクトにしたり、スタッフも必要最低限の数にしたりして
当然の事ながら、ご迷惑を最小限に留める配慮をさせていただいての撮影。
ご協力いただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。
 
上段左の写真は、朝のブリーフィングの様子。
撮影を進めるにあたっての注意点や重要配慮項目などを、関わるスタッフ全員に周知。
手際良く準備作業を進めて、テキパキと撮影開始!
下段中央に写るスタッフは、アシスタントディレクター・ディレクター・記録を担当する学生です。
 
そして、下の大きな写真は、翌日の朝。
こちらは、機材車やマイクロバス数台を使用しての大掛かりなロケーションでして
まずは予告的に、お伝えいたします。

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さて、前回とは週変わりで、次のテーマ。引き続いて、放送芸術科1年の実習授業です。
上から中段左の写真までが、スタジオフロアーでの講義の様子。
まずは、アシスタントディレクターが担当するフロアーディレクターの必需品
「インカム(ワイヤレスインターカム)」の使い方。
イヤフォンとマイクがついた、携帯やスマホで言う「イヤホンマイク」のような機器。
単純な機器ではありますが、これをいかに使いこなすか、が大事な要素の1つです。
そして、手や指で残時間などを表現するための練習、などなどなど・・・。
 
サブコントロールルームでは、ディレクターやタイムキーパーなどの説明。
自分自身が行う動作も、他のスタッフに指示する事も、散在するように沢山あるわけですが
大切なのは、まずは目的を理解し、そして流れをつかむ、ということ。
それには、スタッフの存在意義や自己表現などのファクターも、関わってくるのです。

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そして、上の4枚の写真。今度は、ケーブル巻き練習の様子。
円になるように丸く巻いて、2回転した状態(1組)の輪を横に開くと「8の字」になる、という
「8の字巻き」(そのまま)の練習です。言葉では説明しづらいですけれども。。。
もの凄く簡単に言えば、ケーブルの内部構造に優しい巻き方。
技術的な要素も体得して、広範囲に渡って将来の仕事に生かす、ということなのです。
(撮影:職員IBE)

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ディレクター・放送作家・タイムキーパー・マネージャーなどを目指している学生が集まる
放送芸術科。
1年生の9月末から、どの志望の学生も、全員必修の形で履修する実習がスタート。
これは、スタジオやサブコントロールルームでの、制作系の仕事を学ぶ授業でして
要するに、スタジオ番組の制作過程やスタッフの役割などを、体得していくわけです。
 
その授業の始めに行われた内容が、今回紹介する写真。
まずは、スタジオやサブコントロールルームの設備を学んだり
今後の授業で使用する機器などを学んだり・・・。
番組創りのために、それらを達成する環境を学ぶということは、とても大事なのです。
(撮影:職員 IBE)

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同じく、スタジオでのカメラリハーサルから本番にかけての様子。
実は、今年度のドラマ制作のストーリー
定食屋さんが1つのテーマというか、キーポイントになるのですが
その定食屋さんの美術セット、そこにお客さんが沢山来ていて・・・という場面が上の写真。
当然、定食が出てくるわけでして
今回、このメニュー、コンビニに売っている物をそのままではなくて
「消えもの(演出上必要とされる食べ物や飲み物)」の調理を、放送芸術科1年の学生が担当。
 
スタジオ外には、特設の調理場が設けられて、そこで必要なすべての調理を。下の上段の写真です。
ここで作られた調理は、代表となる「親子丼」を始めとして
生姜焼き定食・冷やし中華などなど、なんと合計45食分!
撮影が終わった後は、残った料理を食べて食べて・・・(笑)。

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続いて、「ドラマ制作 2013」スタジオ収録、放送芸術科の制作系スタッフの様子です。
写真をご覧になると、お解りになるかと思いますが
台本を見せるなどしながらの、役者の方々に距離が近いものが多いですよね。
ディレクターやアシスタントディレクターの学生達。
芝居を、そしてドラマ全体を「演出」したり進行したりする役割ですから
こうして、事ある毎に、役者の方の近くに寄って・・・という仕事になるわけです。
 
直接的な演出という役割以外にも
たとえば、上段中央は、演出上の「濡れた足」を表現するための作業や
下段左の写真のように、美術セット内の「物の配置」などを整えたり
その右の写真のように、子役の方に、緊張を和らげるように、話かけたり・・・と
関わる仕事は、非常に多技に渡るのです。

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準備に次ぐ準備を進めてきて、本番収録数日前に迫った日。
この日は、スタジオに美術セットの建て込みの作業。
担当するのは、放送芸術科とテレビ美術科の学生。共同作業です。
 
まずは、床にあたる部分から始めて、壁から扉、そして食堂のカウンターにあたる部分まで。
数枚の写真だけだと簡単にすぐに・・・という感じですが、実際は時間をかけながらの複雑な作業です。
その後は、食堂によく貼られているようなポスターやメニューを貼ったり
食堂ならではの食器やまかない道具などを用意して・・・という手順。
食堂に見せるための、吟味した味付けが進みます。

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本校の4学科が一致団結しての実習授業「ドラマ制作」。
上の大きな写真は、今回撮影場所や設定としてご協力いただいている食堂。
東京都杉並区和泉の、有名な「沖縄タウン」商店街にある「第一食堂」です。
素敵な店主夫婦が営んでいる、昔ながらの・・・という言葉がピッタリの、食堂。
 
一方、下の2枚の写真は、ロビーで毎日のように、じっくりと時間をかけて絵を描いている学生。
ドラマ制作の制作系のスタッフの一員です。
そして、いったい、何を描いているのかというと・・・

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この下の写真をご覧いただくと解るでしょう。
そう、お店の正面からの全景を、描いているのです。
今は、デジカメで撮影した画像を、PCなどで絵画テイストに修飾できる時代ですが
そこを丁寧に時間をかけて、手で描く。
仕上がりは、PCのそれとはもちろん違って、味わいがあるというか気持ちがこもっているというか。
上の実写と比較しても、その違いは、容易に解りますよね。
そして描いているのは、放送芸術科の、制作系スタッフを担当する学生なのです。
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