‘放送技術科’ カテゴリーのアーカイブ
そして、SONY株式会社のブースへ。ちょうど、デモンストレーションが始まる直前だったので、あっと言う間に大勢の人が。この中に学生がいるのですけれど、もう、見えません(笑)。
かつてのトランジスタラジオ(若い人には死語か(苦笑))、ウォークマンからテレビまでのAV機器、そしてゲームやパソコンなど、沢山の製品を扱う企業であることは、言うまでもないですが、放送機器の分野でも、SONYは世界のブランド。今年の3月にフルデジタル・フルHDTV化を果たした、本校のテレビスタジオも、SONYの映像システムを導入しています。
デモンストレーションの後は、テレビカメラの展示コーナーへ。
とにかく最新の機材で溢れている東放学園専門学校のテレビスタジオの機器と、ほとんど変わらないカメラですが、少し違うのは、ポータブルカメラを大型のスタジオカメラ化して運用するデザインになっていることと、ビューファインダ(撮影している映像などを表示するもの)が、有機EL製である、ということ。
3枚目の写真、非常に楽しそうに、笑顔でカメラを操作しているのが見られると思いますが、これは「やらせ」ではなく、ごくごく自然なもの。綺麗なもの新しいものなどに、興味津々な学生なのです。
(※紹介している写真は、Inter BEE事務局様や各メーカー様の許可を得て、掲載しています)
学生が見学している様子を紹介している、Inter BEE 国際放送機器展、その4回目。
今回、まずは「株式会社昭特製作所」のブース。放送用スタジオカメラ用のフリクションヘッドやペデスタルドリーなどの、ビデオカメラの三脚にあたる足回りの製品も取り扱っている企業なんです。
ここのブースも、それらの製品のみの展示ではなく、実際にカメラを乗載して、使えるようになっています。学生は、新製品(参考出品)の使用感などを、早速確認。
他には、クレーンカメラの製品も。ちなみに本校のテレビスタジオは、フリクションヘッド・ペデスタルドリー、クレーンシステム共に、昭特製作所の製品です。
続いては、池上通信機株式会社のブースへ。ここも、テレビスタジオで使用されるような、放送用スタジオカメラや、さまざまな放送関連機器を製作し販売しているメーカ。日本のテレビ局にあるスタジオカメラは、この池上通信機製、そしてSONY製、これにパナソニック製が加わって、ほぼこの3社の製品で占められています。
さて、学生2人はブース内に展示されている、あるテレビカメラを使用しての撮影中。どんなカメラかというと、これが2枚目の写真。
そう、サングラスのようなものをかけているので解るかと思うのですが、最新の「3Dカメラ」なんですね。サングラスではなく、3D用のメガネ。3Dテレビモニターが、カメラの上に設置されているので、それを見ながら、3Dカメラを操作。
3D、つまり立体映像の認識とは、人間の両眼の「視差」を利用しているので、左右それぞれの眼が見るための2つの映像が必要になるわけです。3Dテレビカメラには、数種類のタイプがありますが、上記の理由から、基本的にはレンズは2本、カメラ本体も2つ必要。4枚目の写真は解りやすいと思うのですが、カメラとレンズが2つ横並びになっていますね。
ちなみに、手前のカメラを操作している、ビデオエンジニア志望の女子学生の背後で、3Dメガネをかけて見ているのは、学生と同行していた、学校法人東放学園の理事長でございます。
今回1枚目の写真、こちらもやはり防振機能を持つ、ポータブルタイプのズームレンズです。このサイズでかつ軽量な防振機能付きレンズは、今まではほとんどありませんでした。このような高機能化によって、カメラマンは本来の絵づくりに集中できますね。
カメラを操作している学生、防振機能を熱心に研究、というよりかは、どちらかというと堪能しているあるいは練習している、が近いかもですね(笑)。
続けて2枚目の写真、放送業界では「旬」な、動画が撮影できるいわゆる「一眼デジタルカメラ」。TBSドラマ「クローンベイビー」においても、一眼デジカメによる撮影を行っています。
通常は静止画を撮影するカメラ、動画撮影をスムーズに行うために、各種様々な機器が取り付けられていて、一見では一眼デジカメには見えませんね。これで撮影すると、普通のテレビカメラでの撮影とはひと味違ったテイストの映像が、表現されます。
Inter BEE 国際放送機器展には沢山の本校の学生が見学に来ていましたが、とても全員の様子は紹介できません(苦笑)。ということで、今回は放送技術科のカメラマン志望の男子と、VE(ビデオエンジニア)志望の女子学生2名と同行しました。
2人の後ろ、ちょっと見づらくて恐縮なのですが、これが会場の案内図。白い箱のように見えるのが、各企業のブース。沢山あります。
入り口で入場登録を済ませ、学生用のパスを首から下げて入場。まずは、レンズメーカー「キャノン株式会社」のブースへ。
会場内は、方々で実際に操作できるテレビカメラも沢山展示されています。このブースでは、多数の最新のレンズや業務用ビデオカメラなどが。
2枚目の写真は、「防振機能」を備えた高倍率ズームレンズを操作しているところ。デジカメでも、ズームをいっぱいかけた状態で撮影すると、「ブレ」が目立って後で悲しくなる事ありますよね。あれを防いでくれる機能を持っています。
・・・で、いったい何を撮影しているのか、というと、被写体になるモデルの方がレンズの先に。人だけではなく、画質などを評価しやすい「物」もディスプレイされているのです。
(※紹介している写真は、Inter BEE事務局様や各メーカー様の許可を得て、掲載しています)
カラーテレビが普及した頃から
2010年11月18日 放送技術科
1枚目の写真、どこなのかというと、千葉市美浜区にある「幕張メッセ」。実は昨日(11月17日水曜日)から11月19日までの3日間、Inter BEE 国際放送機器展が開催されています。
このInter BEEは、映像・音声そしてそれらの周辺機器から照明関連機器まで、最新の機器と技術を公開する日本で最大の展示会。第一回目は1965年だそうです。ちなみにこの前年の1964年は東京オリンピックが開催され、従来のいわゆる白黒テレビからカラーテレビが一挙に普及した年でもあるわけです。
2枚目の写真は、その会場の1部をやや上の位置から撮影したもの。実際の展示は少なくともこの3倍以上のボリューム。いかに規模が大きいかがお解りいただけるでしょうか。
この展示会、当然、最新の機器を実体験できますし、最新の技術そして今後の動向なども観察し勉強できる良い機会なので、本校では放送技術科を中心に、学生も多数訪れています。
ということで、その学生による視察の様子を、次回から数回に分けてご紹介します。
あまりに規則的に、あまりに姿勢良く立っているので、まるで反省しきりの学生達のように見えますが、そうではありません(笑)。放送技術科1年生の実習授業「カメラワーク実習」の模様です。
年間通してのいわゆる通年の授業、前期は「カメラを動かす」ことを中心に、場合によってはあたかも自動車教習所のような実習内容であることも多かったのですが、後期は「撮影する」これがテーマ。
学生がカメラマンと被写体を交代して担当。今回の練習は、担当する職員の号令によって、指示通りのカメラワークしていく、というもの。
カメラの位置も被写体も動かない状態。一見、平凡に見えるかも知れませんが、このような基礎の積み上げが非常に大事なんです。静止しているものがしっかりと撮れるから動いているものも撮れる、基礎的な技法をマスターして初めて情緒に迫る素敵な映像が撮れる、そういうわけです。
学生もそれが解っているから、自然と姿勢の良い「立ち方」になるのです。
写真は、放送技術科1年生 後期から始まっている「VE実習1」という実習授業の模様です。
「VE」とはビデオエンジニアの略。テレビカメラの色・明るさなどの調整、そして番組制作に必要な映像システムを考え構築したり、機材全般のメンテナンスをしたり・・・と、ここで短く簡単に書けないほど、広く多技に渡ります。
この授業では、まず映像システム全般を学ぶのがその内容。番組制作には沢山のいろいろな種類の機材が必要になるのですけれど、それらを結ぶ沢山のケーブルには、さらに様々な種類の信号が通っているのです。これらを基礎から学んで、やがて学生自身が映像システムを構築して、番組制作を可能とする環境を整える、こういう授業です。
もちろん、いきなり規模が大きい高機能のシステムを作る、というわけではないですが、1本でも結ぶケーブルを間違えると、もう、その時点で、システムとしては正しく機能しないですからね。すべてを完璧に理解するという能力が、必要になります。
映像だけれど音声も!
2010年10月27日 放送技術科
写真は本校の屋上で実習している風景。どんな授業かというと、放送技術科1年生「ENG音声実習2」で、屋外で音声機材を使用して録音実習を行っているところなんです。
課題は、「お天気番組」を想定した内容。放送技術科は、カメラや編集・ビデオエンジニアなどを目指す学生たちが、日々勉強している学科。つまりは映像技術系的志向なのです。
そうなると、本来の志望と異なる、と思われがちな「音声」の仕事ですが、卒業してカメラマン志望として就職しても、アシスタントの期間に音声の業務に携わることもあるのですね。ということは、当然、それらに関する知識や経験を積んでおく必要がある、というわけです。つまりは、カメラアシスタントにとって、必要なスキルの一つ。
もちろん、全ての番組やあらゆる業務に当てはまるものではないですけれど、たとえばカメラマンとして、一緒に仕事をしている他のスタッフの仕事や気持ちを、経験し理解することは、大変重要。チームワークには欠かせない要素です。
(原稿・画像:職員TN氏)
プロのVE(ビデオエンジニア)の方を迎えての、放送技術科1年生「映像テクニック1」。
どんな面白い話をされたのか、ここではあまり詳しくは伝えられないのが残念なのですが、たとえば、2010年4月からTBS系列で放送されていた、あるドラマでは、「下町の雰囲気や人情味を、映像の色でどう表現したのか」という話。
また、「マフィアの迫力や恐さを肌色の補色(肌色と真反対の色)で表現した」という2006年のあるドラマの話や、1979年から断続的に放送されていた、あるドラマでの、「第5シリーズと第8シリーズにおける教室の色や明るさの違い」という話・・・などなど。
その他には、実際の仕事現場の様子や、あるスタジオの映像系統図(機器同士を結ぶ配線図)の紹介も。
ほぼすべての学生がビデオエンジニアに対して魅力を感じたでしょうし、ビデオエンジニアを目指そう、と改めて心に決めたりした学生もいたでしょう。
とにかく沢山の興味深いを伺うことができました。
今回紹介するのは、放送技術科1年生の授業「映像テクニック1」です。
この授業をメインで担当するのは、過去数十年に渡って、テクニカルディレクターとしてTBSのドラマ制作に携わってきた本学園の顧問。
一口に「技術スタッフ」と言っても、いろいろな役割を担う、様々なスタッフの集合体なんです。その各人がどのような仕事をするのか、どのようなスタンスが大事なのかを、詳しく解説していくのが、この授業の内容。
今回の授業は、株式会社東通 制作技術事業部 技術部 竹若 章 様をお迎えして、「VE(ビデオエンジニア)の仕事」というのがテーマ。
最近ではTBSドラマ「新参者」のVEを担当されていて、ドラマ以外でも、各中継やニューススタジオでの業務も担当されている、まさに、ベテラン中のベテラン。
いろいろな興味深いお話をされていました。
(明日に続く)
今回は、久しぶりの動画のご紹介です。
東放学園専門学校のグループ校、東放学園音響専門学校では、音響技術科PAコースの実習授業「卒業制作」が行われました。場所は、同じくグループ校の東放学園映画専門学校の地下にある「STUDIO Dee」というライブホール。何だか学校名いっぱいですけれど(笑)。
詳細は次回にさせていただくとして、要するにこの動画は何か、というと、コンサートライブの模様を収録している「映像ベース」のスイッチャー付近を撮影したもの。
映像(カメラ)の切替えを担当しているのは、もちろん、本校の放送技術科の学生。楽曲に合わせて、アドリブ(即興)で映像を切り替えていきます。撮影しているカメラは5台。単独で収録される1台を除いて4つの映像を切り替えて、後に編集作業を経て作品にする、というもの。
「どのようなセオリーで切替えていくか」という説明は、ここでは書ききれないので、割愛させていただきますが、音楽にノラないと適切な切替えができない、ということは、言うまでもありません。
今日は、やや久しぶりの動画を。
一般的に、横浜アリーナクラスの大きな会場では、中継車を持ち込んで生放送や収録をする場合がほとんどなのですが、本校では、中継システム(仮設映像ベース)を学生が組み上げる、ということに拘っています。中継用(学校外用)の機材を1つずつ持ち出して配置し、各ケーブルの布設や結線などを行うことにより、つまりは、実習の範囲を広げようという目的。
中継車を使用すれば、カメラケーブルを布設し、テレビカメラなどの機材をセットアップするのがメインの作業になりますが、中継車を使用しないと、2トントラック1.5台分の機材を降ろし、運搬し配置し、撤収はその逆の手順が必要。単純に比較すると、その分、時間がかかるわけです。
そこで重要なのは、それ以外の、つまりカメラケーブルを布設したり撤収したりする作業を、いかに短時間でスムーズに終えるか。
動画は、カメラケーブル布設中の模様でして、大まかにケーブルを敷いた後、歩行者などに邪魔にならないよう、他に支障をきたさないよう、綺麗に布設線を整え、専用のテープで止めている、という場面。
掛け声を掛けながら、数人で手際良く、位置を決めていきます。
手早い中でも、笑いもあり(笑)。真剣なのに、見ていると面白いです。