‘ドラマ制作’ カテゴリーのアーカイブ
スタートの4月から、完成の9月下旬まで、ここでの紹介が長きに渡り散在しているので
左下にある「カテゴリー」で「ドラマ制作」をクリックしていただくと
気持ち良くストレートで、ご覧いただけますので、ぜひご利用ください。
「ドラマ制作 2013」いよいよ、カメラリハーサルから本番にかけての様子を紹介です。
まずは、スタジオ収録のシーンで放送音響科学生の、活躍の姿から。
学生の実習ではありますが授業ですからね。
部分的には、実際の現場で活躍されているプロのスタッフの方に教わりながら。まさに「実践」です。
特に上段3枚の写真。車輪付きの基台にブーム(棒)が乗載し
その先端にマイクロフォンが取り付けられている「マイクロフォンブームドリー」。
口元に近づければ、良い音は収められますが、近づき過ぎるとカメラに写ってしまいますからね
言うまでもなく、非常に巧みな操作が要求されるのです。
中段中央の写真は、よく出演者の胸元に付けられている
「ワイヤレスピンマイク」と、それに関わるグッズなどなど。
これも、台詞を収音するための、大事なマイクロフォンですが、ドラマでは隠して使用。
ですから、これが実際にどのように使用されるのかは、謹んで内緒にさせていただきましょう。
ここでの紹介はこの時期ですけれど、実際に撮影の本番が行われたのは、9月の上旬。
本校の5学科、放送芸術科・放送技術科・放送音響科
照明クリエイティブ科・テレビ美術科の2年生の実習授業「ドラマ制作 2013」でござます。
朝の挨拶や準備など、そして、出演者の方々の紹介の後には、「ドライリハーサル」。
テレビカメラやマイクロフォンなどの機材を用いずに行うリハーサルの事でして
関わるスタッフが、手に持つ台本と実際の芝居を注視しながらの確認作業。
ディレクターは、芝居を確認したり出演者に演技上の指示をしたりして「演出」をしていくわけです。
写真中のこの学生が・・・という説明は無用でしょう。
誰がディレクターなのか、ご覧いただけば一目瞭然ですよね。
指導は、本校の倉谷顧問が担います。
三段目の3枚の写真は、技術打合せ。
ドライリハーサルによる、実際の芝居を把握した後
台本中のカット割りを参照しながら、カメラの細かなアングルを確認したり
どのカメラがどのカメラワークを担当するのか等を、決めていく作業です。
美術セット側では、制作系や照明・音声などのスタッフが急ピッチで準備を進める中
ビデオエンジニア(VE)は、主にカメラのカラー調整。使用する5台のカメラの色を合わせる作業です。
同じ場所で同じ被写体を撮影した場合、再現される色が同じになるように調整。
まあこのように、短文で説明すると単純な作業に感じますけれど
かなり緻密さが要求されたり、「演出」や「設定」によって「作り上げる色」が変わりますからね。
実際には、デリケートな作業です。
そして今回、VEの特別講師を担当してくださったのは
あの有名な!高視聴率のTBSドラマ「半沢直樹」のビデオエンジニアを担当された方!
ドラマのクランクアップ(全撮影終了)後に、来てくださいました。
「半沢直樹」でも用いていたノウハウも、教えてくださっていましたからね
ビデオエンジニアを担当した学生も、充実した実習になったことでしょう。
職員という立場でこの発言もどうかと思いますけれど
とにもかくにも、羨ましい!です(笑)。
そして、いよいよ! 本番当日。初日は、まずはスタジオ収録、1日目です。
上の写真は、出演者の背後、美術セット側からのアングル。
朝早くに集合して、関わるスタッフ全員で、朝礼的な会合。
特に、4月から毎週あるいは毎日のように準備を進めてきた
制作系スタッフを担当する放送芸術科の学生にとっては
いろいろな意味で、この日を心待ちにしていたでしょう。
「撮影」というこの日が、良い作品作りへの、まだ途中経過であっても、ですよね。
現場の第一線で活躍されている、特別講師を担当していただく方々の紹介などが終わって
早速、各役割ごとに分かれて、撮影本番に向けた準備へ。
美術セット上には、何人もの制作・美術系スタッフが入って、美術セットの吟味と調整の作業です。
本校の4学科が一致団結しての実習授業「ドラマ制作」。
上の大きな写真は、今回撮影場所や設定としてご協力いただいている食堂。
東京都杉並区和泉の、有名な「沖縄タウン」商店街にある「第一食堂」です。
素敵な店主夫婦が営んでいる、昔ながらの・・・という言葉がピッタリの、食堂。
一方、下の2枚の写真は、ロビーで毎日のように、じっくりと時間をかけて絵を描いている学生。
ドラマ制作の制作系のスタッフの一員です。
そして、いったい、何を描いているのかというと・・・
この下の写真をご覧いただくと解るでしょう。
そう、お店の正面からの全景を、描いているのです。
今は、デジカメで撮影した画像を、PCなどで絵画テイストに修飾できる時代ですが
そこを丁寧に時間をかけて、手で描く。
仕上がりは、PCのそれとはもちろん違って、味わいがあるというか気持ちがこもっているというか。
上の実写と比較しても、その違いは、容易に解りますよね。
そして描いているのは、放送芸術科の、制作系スタッフを担当する学生なのです。
随分と間があいてしまいましたけれど、9月23日の投稿に続く今回
ドラマ制作「撮影シミュレーション」です。
学校の学生の実習授業と言えども、撮影場所が学外の、許可をいただいた場所になると
やはりプロのそれに近い要領というか効率が必要。
プロの出演者の方もいらっしゃいますしね、限られた時間内に進行させなければならないからです。
そして、練習できるという環境も学校だからこそ。
教室を実際のロケ場所の環境に近い状態にして、特に大切なシーンのシミュレーションをするわけです。
実際の現場で活躍されているプロのスタッフ方が講師として来ていただき
文字通り、実学実践の指導も。
勉強になること、間違いなし!だと思います。
2週間後の実際の撮影を前にして行われた「立ち稽古」。
大教室内を、スタジオ撮影時の美術セットの配置や、ロケーション先に近い環境に見立てて
実際の位置関係で芝居をしてもらい、演技や台詞の言い回しなどを確認しながら
細かな演出をつけていく作業です。
黄色い服を着て、所々に写っている学生がディレクター。
けれどもしかし、ディレクター1人に任せきりにするのではなくて
演出補(アシスタントディレクター)を担当する学生も
出演者の方々に、段取りを付けたり、フォローを施したりしていくわけです。
この立ち稽古。
実際のプロの現場では、スケジュールの都合などで、最近では省略される事が多いのですが
学校の授業ですしね、撮影本番当日に、スムーズに進行させていくためにも
しっかりと、立ち稽古を行います。
オーディションによってキャストが決まり、台本も完成して、スケジュールも決定して
そして、最後の「ロケハン(ロケーションハンティング)」です。
この場所での3回目の今回は
代役の学生に、出演者と同じ動きをしてもらいながら
ほぼ決定しているコンテ・カット割り(出演者の動きやカメラワーク)を確認したり
映像・音声ベース(収録に関わる機材の設置場所)をどこに置くか
そこから撮影場所までの距離はどの程度かを調べたり・・・など最終確認の作業。
ですから、参加する学生の数も多めなのです。
ディレクターを担当する学生(水色の服を着た女性)や
全体指導の本校職員の倉谷顧問などからの説明や指示によって
スタッフ間、各役割の間で、必要によって打合せ。
少しでも良い作品を、少しでも短時間に効率良く行うための、大切な作業です。
実は、2日間にかけて、じっくり行ったのですけれどね。
すべてのオーディションが終わった後は、関わった学生全員が参加してのミーティング。
学生それぞれがメモしていた資料を元に
オーディション時に撮影させていただいた写真を見させていただきました。
あえて話し合ったりせず、個人の印象そのままに、多数決。
オーディションに参加してくださった方々全員
言わずもがな、演技力も熱意も相当なものでしたが、その中で!特に!という思慮があって
恐縮の気持ちを抱きつつ、苦渋の選択をさせていただいたわけです。
その多数決を持って、プロデューサー・ディレクター・担当職員の少人数で、再吟味。
もっとも重要なディレクターの意向や、全体的なバランスなども十分に考慮して
票が多かった方々の中で、検討そして検討をさせていただき
真剣に決定させていただきました。
オーディションに参加してくださり、誠にありがとうございました。
9月上旬のクランクイン(撮影開始)まで、ほぼ1ヶ月前となった時期
学校では、出演していただく方々を決める「オーディション」を実施。
タレント事務所数社にそれぞれ所属されている20名を超える方々が
お忙しい中、オーディションに参加してくださいました。ありがとうございました。
オーディションでは、配役毎に台詞を読んでいただいたり
実際のストーリーの一部分を演技していただいたり・・・。
学生という立場で、プロの俳優の方々を選出して決めるというのは
大変恐縮する、申し訳ないという一面もあるだろうと思うわけですが、そこはあくまで授業。
ただ、自分達のより良い作品創りのためには、必要な事ですからね。
とにかく、何事も経験が大切なのです。
「ドラマ制作 2013」です。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)
それでですね、どうしてドラマの制作準備に「親子丼」なのか、というと
今回のストーリー、昔ながらの定食屋さんと、そこに登場する親子丼がポイントなのです。
完成している物を買ってきて、それで済ます手段もありますけれど
学校の実習授業ですしね、そこは本格的に行こう!というわけ。
出演者が口にする食べ物などを調理して用意する「消えもの」スタッフも実際にはいますしね。
左上の写真、調理をしている様子を観察するディレクターの学生。
そして右上の写真が、完成品! 美味しそうですね。
この日は、用意した材料をすべて使用するべく、何パターンかを作ってくれました。
プロデューサーを担当する学生も、しっかり試食です。
昔ながらの定食屋さんですから、親子丼もそういうふうなテイストに。
例えば、コンビニの親子丼などとは違う趣きになるわけですし
味も去ることながら、カメラで撮影した際の「見た目」も考慮する必要があります。