今日も明日も明後日も!
2012年12月31日 学校の様々
2012年も、もう少しで終わり。
皆さんにおかれましては、どのような一年だったでしょうか。
「あっという間だった」という想いを持つ方が多いだろうと散見されますけれど
もしそうであれば、「充実した一年だったからだ!」と、煙に巻く様に
今年を終わろうではないですか(笑)。
大晦日という日。けれどもしかし、多少、発想を替えれば
「今日という日も、もう終わり。もうすぐ明日がやってくる」365日のうちの一日。
明日以降は明後日に向けて、明後日以降はまたその次のために
そう想い続ければ、さらに充実した一年となるに違いありません。
・・・と、自分に言い聞かせて・・・(笑)。
今年度に、リニューアル工事を果たした本館校舎をご覧いただきながら・・・。
それでは皆さん、良いお年を!
たとえとしては、いかがものか?と思いながら書くわけですが
たとえば、いわゆる「日曜大工」だとすると、暇な時間にゆっくりと作業するのですけれど
仕事となると、そうはいかないのですよね。
決められた時間内に、失敗をしないように効率的に作業を進める!これが大切な要素。
ですから、教わる事は、道具の使い方だけでも加工の仕方だけでもなく
無駄な手間をかけることなく、スピーディーに完成させる事も、含まれるのです。
ということで、担当の先生がアドバイスをしたり、手伝ったりりながら
それらを学んでいく、という授業。テレビ美術科の「遠藤ゼミ (大道具操作実習)」。
切ったり打ったりという作業が、ドンドン進みます。
引き続き、「ドラマ制作2012」。スタジオ収録も、大詰めに。
上の写真は、制作演出と制作進行の学生が、打合せをしているところ。放送芸術科の学生です。
制作進行は、スケジュール管理・収録場所の手配など、収録に必要な環境「場」を整える
制作演出は、その「場」で芝居をつけたり芝居の手助けをしたり、そのドラマらしさを追求していく
もの凄く簡単に、大まかに言えば、このような役割を追っています。
そして、役者は、その「場」で、どう芝居をするか、どう表現するか
映像や音声・照明などの技術スタッフ、美術スタッフは
その「場」の「芝居」を、それぞれの道具を用いて、表現し伝える。
それぞれの役割や気持ちが、交錯したり融合したりしてこそ
1つの作品が、創られるのです。
ドラマのスタジオ収録の場合、1つのシーンをいくつかのブロックに分けて撮影。
その1つのブロックでは、3台から4台前後のカメラが、それぞれのカット(コンテ)を担当。
その映像をテクニカルディレクターが切り替えて、収録を進めていきます。
あくまでも、ケースバイケースですが、長時間のブロックだと、カット数も多め。
台本を見ながら撮影をする、という余裕がない事も多いですからね
何をどのアングルから、どんなサイズで撮影するのかを、覚える必要があるわけです。
というわけで、カット割りの確認をしながら、まずは台本上でその記憶に勤しんでいる学生。左上の写真。
「ドラマ制作 2012」スタジオ収録の様子です。
左下の写真のように、カット割りの内容によっては、美術セットの上に、ハンディカメラを乗せての撮影。
三脚を使用しにくいカット割りや場所によっては、クレーンカメラも活躍します。
右下の写真は、ちょっとレアな、美術セットの上から、カメラマンなどのスタッフの方向。
そして、4枚の写真に共通しているのは、緊張しながらも真剣に取り組む、学生の表情です。
ジュエルミネーション!!
2012年12月25日 学校の様々
さあ、今日は、素敵なイルミネーションを、まずは。
東放学園専門学校には、いろいろなサークル・部活動がありますけれど
照明クリエイティブ科の学生を中心に活動している「club YAKEI」も、その1つ。
東京都稲城市にある「よみうりランド」では
この時期、素敵なイルミネーションが、大勢の人々の目、そして心を、楽しませています。
都内やその近郊の、様々な夜景スポットを鑑賞しているclub YAKEI
今回は、「よみうりランド ジュエルミネーション」を鑑賞。
「照明を、灯りを創る」仕事に、将来携わるのですからね
沢山の光、いろいろな輝きを観ることは、単純に鑑賞するのとは、違うのですね。
その見え方・感じ方を、しっかりと経験しておく、これは直接勉強になるわけです。
・・・という、硬苦しい話は抜きにして、鮮やかな光を目の前にして
友達同士、とても楽しそうです。
「よみうりランド ジュエルミネーション」は、来年2月17日まで開催。
ぜひ、お越し下さい。
(写真:副島照礼)
テレビ番組の美術セット「大道具」からは、少し離れたイメージですけれど
左上の写真、紙にハケで水糊を塗っている様子。
実は、立派というか、本物の壁や柱のように見える美術セットも
ほとんどの美術セットの、壁や柱などは、実はこのような工程を経て、造られているのです。
とにかく、軽く簡単に持ち運びができる、というのが、美術セットの大事な1つの要素ですからね。
ベニヤ材に、強度を持たせるための、垂木が組み合わされて造られているものが、ほとんど。
今回の4枚の写真は、そのベニヤに、塗料を綺麗に塗装するための下地として
「茶チリ紙」を貼っている様子。
糊をはけで、空気の抜くように、貼っているのが、右上や左下の写真。
パネル1枚に茶ちりを貼っては、また別のバネルに茶ちりを貼る、繰り返しの様子が、右下の写真です。
さて、今日の1枚目は、この写真から。
テレビ美術科の本拠地、いや「源(みなもと)」とも言える作業工房「デザインルーム」の入り口から。
奥では、1年生が実習に取り組んでいる様子。テレビ美術科「遠藤ゼミ(大道具操作実習)」です。
この授業は、1年生が2つのグループに分かれて
テレビ番組などで使用される「美術セット」を造作して、スタジオに建て込むという授業。
建て込み1週間前に、作業工房で製作、それを建て込むという流れです。
まずは、材料を切断するために、寸法をとって記しをつけている様子。左下の写真です。
そして、何を元に製作するのかというと、この「道具帳」。右下の写真。
建築で言う設計図(指示図面)に相当するもので
それぞれのパーツが、どのような形象でいくらの寸法なのか、などが書かれているわけです。
放送芸術科の実習授業「スタジオ番組制作」。
今回の課題「情報番組制作」で、司会をお願いした、タレントの「高尾晶子」さん。
自分の実習を終えた後、復習のためにスタジオで見学していた学生を、キャスター席に座らせて・・・。
これはですね、出演者の立場から、フロアーディレクターの行動(指示)が
どのように見えるのか、を説明していただいている様子なのです。
出演者には、強めの照明が当てられていて、やや眩しい。
けれど、フロアーディレクターやカメラの辺りは、暗く見える。しかもある程度、距離がありますからね。
しっかりとした「身のこなし」というか、指示を出さないと、見づらいわけです。
このように、逆の立場での客観的な視点、あるいはその立場を理解したり想像したりする
これは非常に大事ですよね。
左上の写真は、カメラリハーサルの合間に、必要な指示やお願いをしている、フロアーディレクターの学生。
何度でも、積極的に出演者の近くに行き、解りやすい説明を。
そして、右上の写真は、本番中のサブコントロールルーム。
写真中央の学生が、この回のディレクターを担当した学生。
自分が思い描いていた番組・内容になっているか、あるいはそれを達成するために
番組を細かく丁寧に観察して、必要な指示を出していきます。
それでは、次回に渡って、実習中の学生の様子を、ご覧いただきましょう。
左上の写真。被写体の、フリップボードにレンズを向けて、カメラを操作している
その学生の脇に、それぞれ職員がついて、指導にあたっている様子。
放送技術科の実習紹介では、比較的頻繁に登場する光景ですけれど、実はですね、今回は違いまして
放送技術科ではなく、放送芸術科の学生でございます。
放送芸術科の実習授業「スタジオ番組制作」です。
企画をたてたり台本を書いたり演出をしたり・・・ということが多い放送芸術科ですが
今回は、技術にもチャレンジ。
スタジオカメラ(スタンダードカメラ)の操作方法を学びながら
実際に、本番のカメラマンも担当しよう! というものなのです。
カメラマンのように、華麗にしなやかに動かせる必要はありませんけれど
少なくとも操作方法は知っている、そして、ある程度は操作できる、ということがポイント。
将来、直接関わるテクニックではないですが
共に仕事をする仲間の、他のスタッフの仕事内容を知るということは、とても大事。
現場に出てからの、実践力の糧になるのです。
左上の写真。テレビカメラなどがある場所から、美術セットに向けて撮影したもの。
手前から奥に向かって、棒のような物が伸びているのが見られると思いますが
棒の先端に取り付けられているのは、マイクロフォン。ちょっと見づらいですよね〜。
そして、その180度反対側から撮影したものが、右上の写真。
2枚を合わせれば、何とか実態がお解りいただけるでしょうか。
これは、テレビドラマのスタジオ音声収録のための必需品。「マイクロフォン ブームドリー」。
「ドラマ制作 2012」スタジオ収録の様子です。
下の2枚の写真。このブームドリーを操作しているのは、放送音響科の学生。
左手でダイヤルを操作して、先端のマイクロフォンの向きを変える。
基本的には、役者の方の口元に向くように、操作するわけです。
また、ブームドリーの底面にはタイヤが付いていて
その舵取りをするために、右手は、ハンドルを。
巧みな操作が、要求されるのです。
「ドライリハーサル」に「技術打合せ」、そして各役割毎に一斉の、準備作業の後・・・
収録開始の直前に役者の方がスタジオに入り、プロのメイクさんによるメーキャップが終わると
いよいよ! スタジオ収録、本番開始です。
かと思いきや、なぜかヘルメットを被った子供と女性が!?
二人で何やら会話を!? 楽しそうにしている様子。左下の写真です。
実は、ソファーに座るこの二人、左が子供の役者さん、右がアシスタントディレクターの学生。
いったい、何をしているのかというと・・・
実は、子役の方に、本棚から本を落としてしまうというという芝居があるのですが
落とした直後の映像を収録した後、即座に落ちてくる本から子役の方を守るためのヘルメット。
そして、アシスタントディレクターが、落ちてくる本から、みずからの身をもって
子役の方を守る!という様子が、右下の写真です。
もちろん、直撃しても怪我をしないように考慮され工夫されてはいますけれど
万全には万全を期しているわけです。
このように、地道で、縁の下の力持ちとも言える、制作系のスタッフによる努力が
詰るように沢山存在して、1つの作品が創られていくのです。