「やって見せる」「見て習わせる」

2011年2月24日 テレビ美術科,実習風景

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 学生が、なかなか上手くできない、合理的に進められない、ということがある。これは当然の事。それを少しでも克服するために習いに来ている、出来ないから勉強しているからです。これは、繰り返しますが、言わずもがな当然の事です。
 この実習授業を見ていると、それを「さらり」と静かに、担当講師の方が「やって見せる」「見て習わせる」という光景が、特に頻繁に観察されるわけです。素直に「凄いな」と思います。
 1枚目の写真の学生も、私よりかは遥かに比べものにならないくらい、手慣れているのですけれど。
 前回に続き、「大道具操作実習」最後の課題、作業中の様子。
 
 2枚目の写真、分けられていたパネルが繋げられて、部分的に立ち上がったところ。
 これ、この写真では充実に表現できていなくて恐縮なのですけれど、腰壁(もっぱら床面から90センチメートルの高さまでの壁の部材)、この色は、例の、細かく丁寧に吟味していたあの調合によって造られた塗装。何かに形容しがたい、深みと味わいがある色に仕上がっています。
 
 3枚目の写真。さらに別の部分のパネルも組み合わされ始めた様子。
 学生が斜めに持ち上げているパネル。特に上辺が黒ずんでいて「汚れちゃっている」様に見えますが、これは「わざと」です。
 いわゆる汚し塗装(ウェザリング)と言われるもの。その雰囲気を自然に表現するために、手間をかけて、わざと汚れているように表現したわけです。