2014年2月 のアーカイブ
そして「ドライリハーサル」開始。
ドライリハーサルというのは、ごく簡単に言えば
撮影・収録に関わる機材を使用せず、関わるスタッフ全員で芝居を見る、という作業。
実際の美術セット上での芝居は、これが初めてになるので
もちろん、ディレクターが演技を付けたり、演技を深めたりする、という事も含まれます。
下の9面マルチ画像。
中段の右は、ストップウォッチを台本を手にする「記録」を担当する学生。
下段左は「スイッチャー(TD;テクニカルディレクター)」と担当する女子学生。
それ以外の写真は、ディレクターを担当する学生。
この他にも、音声のスタッフやカメラマンなどが、同様に台本を手に持ち
芝居と台本とを照らし合わせながら、所作や位置関係などを、頭に入れていくのです。
本編の、オンライン・オフラインの2つの映像編集に続き
本編の音声編集にあたるMA(マルチオーディオ)作業。
そして、もう1つ、大切な編集作業が「メイキング編集」です。
メイキング映像、テレビドラマの場合、いわゆる番組宣伝で公開される以外は
視聴者が目にする機会はほとんどないですけれど
反対に映画だと、DVDやブルーレイ内の特典映像として、見られますよね。
本編の映像編集と大きな違いは、ナンと言っても、撮影素材の多さ(長さ)。
台本や絵コンテによる撮影ではなく、撮影やその合間や、それに関する準備なども含めた
台本なしの、言わばドキュメンタリーですからね。
特にこの実習の場合、年度頭の4月から、撮影後の9月までの5ヶ月が、撮影の対象。
膨大なメイキング撮影素材から、必要な素材だけを抽出して編集して・・・という事ですから
本編の編集とは、また違う苦労や努力が伴って、完成するのです。
写真のそれぞれは、メイキング編集の大詰めの様子。
完成締め切りまでのタイムリミットが迫った、最後の追い込みでしてね
この「ドラマ制作 2013」の総指揮である、本校の倉谷顧問のチェックを経て、見事に完成!!です。
効果音を製作したり、必要な音の素材やBGMなどの準備をしたりした後は
様々な音を挿入するタイミングを決定しながら、一通りの音量を聞きやすく整えるなどをしながらの
「MA」作業が本格化。「ドラマ制作 2013」です。
普段、特に気にする事なく、過不足なく、自然にストーリーに入り込む、テレビドラマ。
映像構成も去ることながら、音声も「自然な音」創りに徹して、作業が進められているからですよね。
特に、人の耳での聴感(能力)ほど、耳の代わりをするマイクロフォンの能力は高くないですし
生の音(音源)ほど、スピーカーの性能が高くないわけですから
それをカバーしてフォローするような音創りが、絶対的に必要になるのです。
この一連の作業を担当しているのは、放送音響科の学生。
他の実習作業と同じように、担当職員や講師の方々のアドバイスを受けながら
完成度を高めるための努力に、勤しんでいます。
上の大きな写真と、下の上段2枚の写真。
水が溜まっているバケツとマイクロフォン
そして脇には、ビデオテープの中身がくしゃくしゃと。
映像の編集が終わると、次は、効果音を付けたり台詞を聞きやすくしたり・・・
という、言わば、音の編集作業「MA」です。
その中、今回は、その効果音の作成とレコーディングの様子。
たとえば、役者の所作(しょさ)によって発生する音や、環境音というものがあって
撮影時に、収録はしていますけれど、我々が自然に直に聞く音のようには、聴こえない事があります。
そこで、弱い音や足らない音を、後で加えてあげるために
それらに近い音を発生させて、それを収めて・・・という作業が必要な事もあるのです。
写真に写るグッズは、そのための物。
さあ、どんな音が作られ、加えられたのでしょうか。
今回紹介するのは、珍しく「座学」の様子。放送技術科の、特別講座です。
この日の講師は、TBSや技術会社で
長年に渡り、ドラマ番組のTD(テクニカルディレクター)として活躍されてきた、島﨑孝雄 様でした。
TBSドラマの「GOOD LUCK!!」やその前の「Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜」などの
高視聴率の人気ドラマを、数多く手がけてきた、とにもかくにも、凄い方なのです。
どのような話をされたのかを、極めて簡単に言えば
具体的な撮影方法や、それらに関わるエピソード、視聴率との関係などなどなど。
詳細は、あえて書きませんが
どれほどの内容だったのかは、写真の学生の表情をご覧になっていただき
想像していただければ、お解りになるでしょう。
言わずもがな、真剣に聞く姿は、他にも沢山観られたわけです。