‘放送芸術科’ カテゴリーのアーカイブ
効果音を製作したり、必要な音の素材やBGMなどの準備をしたりした後は
様々な音を挿入するタイミングを決定しながら、一通りの音量を聞きやすく整えるなどをしながらの
「MA」作業が本格化。「ドラマ制作 2013」です。
普段、特に気にする事なく、過不足なく、自然にストーリーに入り込む、テレビドラマ。
映像構成も去ることながら、音声も「自然な音」創りに徹して、作業が進められているからですよね。
特に、人の耳での聴感(能力)ほど、耳の代わりをするマイクロフォンの能力は高くないですし
生の音(音源)ほど、スピーカーの性能が高くないわけですから
それをカバーしてフォローするような音創りが、絶対的に必要になるのです。
この一連の作業を担当しているのは、放送音響科の学生。
他の実習作業と同じように、担当職員や講師の方々のアドバイスを受けながら
完成度を高めるための努力に、勤しんでいます。
前段階のオフライン編集同様、こちらのオンライン編集も、実習授業の一環ですからね
担当職員のアドバイスが、断続的に。上の写真です。
カット変わりのタイミングは、既に確定しているとは言っても
画面の特殊な切替え方・・・特殊効果などは、オンライン編集での、オリジナルの加工。
言わずもがな、簡単便利には済まないのです。
特に作品の最後に入れる「スタッフロール」と呼ばれているスーパーテロップは
もう完全に、オンライン編集での作業。
実際の、プロフェッショナルの現場でも、非常にメジャーな
「Avid Deko」というグラフィクスシステムのPCアプリケーションを使用して
ロールスーパーを製作していきます。下の中段2枚の写真。
そして、オフライン編集との大きな違いの1つは
「ロールチェンジ」と言う、VTRカセットの差し替え作業。下段左の写真。
すべての映像・音声データをハードディスクドライブに流し込んで・・・とは違って
使用する部分が収録されているテープを、その都度、カセットレコーダー(プレーヤー)に。
隣室の「マシンルーム」での様子です。
さてさて、「オフライン編集」によって
映像・音声の使いどころや、カット変わりのタイミングなどが決まると
それらを明示する「タイムコード(記録信号に付与した時間数値アドレス)」の
データを使用しながら、次の作業は「オンライン編集」。
場所は、1年程前に、大規模リニューアルを実施した「HDTV ONLINE Edit Room」です。
基本的には、PCとディスプレイなどで構成されていた「オフライン編集システム」と違って
こちらは、かなり大掛かり。この1部屋で、ワンセットの編集システムなのです。
前回の「オフライン」を含め、今回の「オンライン編集」を担当しているのは
放送技術科の、将来編集志望の学生。
数人で、役割分担をしたり交代したりしながら、編集作業を進めていきます。
授業ですし学生が主役ですけれど、授業だからこそ、すべてが学生だけではなくて
所々で、現場で活躍されている講師の方が指導したり、我々職員がアドバイスをしたり・・・。
前回から紹介している「ドラマ制作 2013」のオフライン編集では
数多くのTBSドラマなどで、プロの編集マンとして活躍されている方が、指導。
今期のドラマでは、TBS「Dr.DMAT」の編集と担当されている方でございます。
この後の、放送用のビデオテープを直接制御して編集する「オンライン編集」とは違い
映像・音声のデータを、PCのハードディスクドライブに記録して・・・の作業。
各カットやシーケンスを繫ぐ、細かな編集ポイント・タイミングは、この段階で決められるのです。
学生が作業を行い、プロの講師の方が手本を見せ、また学生が行って手本を見せてもらい。
まさに、実践指導の実践授業です。
本校の各学科の学生が参加しての、本格的な実習授業の1つ「ドラマ制作 2013」。
前回は12月31日の大晦日でした。
当ブログのページ、左下のカテゴリーで「ドラマ」を選んでいただくと
このシリーズがまとめてご覧になれますので、どうぞ、ご利用ください。
さて、その前回では「クランクアップ」の様子を紹介しました。
撮影がすべて終了したわけですが、ご存知の通り、これで完成ではなくて
この後に、映像の編集作業と音声の編集や整音作業などが続くのです。
そこで今回は「オフライン編集」。
9月の初めにクランクアップして、実際に行われたのは、9月上旬でした。
オフライン編集は、PCの動画編集アプリケーション「Avid」を使用。
ですから、手で操作するためのツールも、PCのキーボードとマウスです。
数日来、何回かに分けてお伝えしている、放送芸術科1年生の実習授業「スタジオ番組制作」。
実際には、昨年11月頃に行われた番組制作課題について、紹介してきました。
一連のシリーズ最後は、「サブコントロールルーム(副調整室)」の様子です。
サブコントロールルームで活躍する、制作系の代表的なスタッフは、何と言ってもディレクター。
もの凄く簡単に言えば、番組のテイストを考えて、先頭に立って仕切る・統率するという役割。
リハーサル中は必要に応じて、スタッフや出演者に指示を出したり
本番中は、イメージ通りの番組・進行になっているかを確認したりしながら
また、そうなるように仕切る仕事。
上の写真、ディレクターなどの背後から撮影したものです。
そして、下の上段左の写真は、同学科の学生が目指す「タイムキーパー」の学生。
担当職員に、リアルタイムで習いながら
「生放送」という設定下で、時間の管理に勤しんでいる様子。
いずれにしても、入学して半年と少しで、初めての本格的に従事する役割ですからね
たった数枚の写真だけでも、緊張感や意気込みが伝わってきますよね。
放送芸術科1年生の授業「スタジオ番組制作」を紹介していますけれど
この放送芸術科は、制作系(ディレクター)を目指す学生が多く在籍している学科。
スタジオ内での制作系の代表的な役割は「フロアーディレクター(アシスタントディレクター)」でして
その様子は、前回お伝えした通り。
そしてこの授業の内容の「高密さ」を象徴する1つが、今回紹介する内容。
上の写真。リハーサル中のカメラマンの姿ですけれど
実は、この実習課題に関しては、カメラマンも放送芸術科の学生が担当。
12月7日に紹介した、カメラの撮影実習の経験が、今回に繋がっているのです。
もちろん、まだ経験は浅いですからね、手放しで学生だけ・・・という事ではなくて
映像技術を担当している職員が、1人ずつ近くに付いて、フォローをしながら。
制作系のスタッフが、このようなスタジオカメラを操作する、ということは基本的にはないですけれど
学生のうちに、色々と体得しておく、という事が、非常に大切。
番組製作に関わるチームの、それぞれの仕事を理解するための、1つの肥やしとなるからです。
前回お伝えしたのは、昨年12月26日。
出演者の方との打合せを行うディレクターなどの様子を、紹介しました。
それらが終わると、カメラリハーサル、そして本番。
上の写真。カメラの脇で、出演者に対して「指折り」をして
手で残り時間などを表現している、フロアーディレクターの姿です。
沢山の照明が当てられている出演者の座る位置から、カメラ側を見ると
逆行になりますし、そもそも薄暗い状態ですから、少々見づらいのですよね。
従って、手や指で表現するにも、見やすいようにしっかりと。
そして、台本を読みながら、テレビモニターを見たり、レンズに向かったりしながらですから
紙に書いて表現する「カンペ」も、適格に見やすく・・・が大事。
ただ「見せる」だけでなくて「伝える・・解ってもらう」が目的だからです。
そのような様々なノウハウを、担当職員に教わりながら、体で学んでいくわけです。
5日間に渡った、スタジオ収録やロケーションを無事に終えて、クランクアップ!
スタッフの学生より、出演していただいた皆様へ、花束の贈呈。
撮影前の立ち稽古や準備から含めますと、およそ2週間、ご協力いただきました。
上の中段の写真をご覧いただいて、写真右より
大野 俊亮さん・夷 正信さん・東 英子さん
写真左より、木村 結香さん・濱崎 大輝さん
そして主役の近江 麻衣子さん、でございます。
誠にありがとうございました。
出演者の皆さんから、一言ずつお話をいただいた後は
最後の撮影に参加した全スタッフと、記念の集合写真を。
撮影してくださったのは
劇中のカメラマン役の出演者への、カメラマン指導もご担当いただいた、豊口 隆之さんです。
撮影は終わりましたけれど、この後、編集やMAなどの作業も
まだまだ、続きます。
テレビ番組の「メイキング映像」は、比較的目にするチャンスがあって
皆さんもご覧になったことがあると思います。
ただ、本番中というよりかは、リハーサル中の様子である事の方が多いでしょうかね。
そして、スタジオフロアなど、出演者の方がいたりカメラマンが居たり、という光景が多いと思いますが
前回お伝えしたような「サブコントロールルーム」の様子は、ややレア。
増してや、本番中の、サブコントロールルームでの、スタッフの様子というのは、かなりレアでありましょう。
・・・ということで、前置きが長くなりましたけれど
今回は「ドラマ制作 2013」での、本番中の様子を動画で
お邪魔をしないように、そぉ〜っと撮影させていただきました。
ポイントは活躍する学生すべて、ではありますが
特筆すべきは、映像を切り替えるスイッチャー(動画中の手前のスタッフ)。
もちろん、学生ですけれど、このシーケンスの芝居や切り替えるべきカメラナンバー
カメラワークなどの「コンテ」、切り替えるタイミングなどなど
つまりは、カット割りの内容を頭に入れて・・・の作業。
見ているものは、常にテレビモニターである事からも、お解りいただけるでしょう。
それでは、ご覧ください。
前回は12月6日に紹介しました「ドラマ制作2013」。
屋外でのロケーションが一通り終わって、撮影最終日はスタジオ収録。
しかし、最終日のスタジオフロアの様子は、11月の初めに既に紹介しておりますので
今回は、スタジオフロアーの上階に位置している「サブコントロールルーム」を。
こちらで仕事をするスタッフは、それぞれ下の9面マルチの写真で・・・
ディレクター(上段中央に写る学生)
スイッチャー(中段中央に写る学生)
記録(下段左、ディレクターの右に写る学生2名)
音声(下段中央に写る学生2名)・ビデオエンジニア(下段右に写る学生)
その他、掲載した写真以外に、プロデューサーや、照明・CG TELOPなどのスタッフも。
笑顔が見られる事は一時的にはあっても、言わずもがな、基本的には常に真剣な表情。
今までの数ヶ月間に及ぶ準備を経て
他のスタッフと一致団結して進めてきた作品製作を、結晶化させるわけですからね。
スタジオフロアーでは、主に美術を担当する学生が準備に勤しむ中
楽屋では、今回、MCを担当する出演者の方との打合せが、同時並行。
下の上段と中段左の写真です。
スタッフ方は、ディレクター・タイムキーパー・チーフアシスタントディレクターが参加。
番組全体や各グループ独自のコーナーの説明をしたり
ナレーション原稿の読み合わせをしたり、使用するフリップボードを確認してもらったり、という内容。
それが終わると、技術系スタッフとの「技術打合せ」です。
上述のスタッフに、映像を切り替えるスイッチャー・音声・カメラマンなどが加わって
ディレクターが、技術的なポイントを説明。
これらの打合せが、ディレクターの腕の見せ所でしょうね。
ディレクターの意向や演出など、意気込みを所信する場だからです。
こちらの写真も、いくつかのグループのそれぞれの様子をご覧いただきましょう。
上の写真は、本番直前の様子。
今回の課題、「MC(司会進行役)」をご担当いただくのは
MCテーブルに向かって座っていらっしゃる方
フリーランスのアナウンサー「高尾 晶子」さん。
放送芸術科の実習授業「スタジオ番組制作」です。
そして、その手前に缶コーヒーが置かれていますが、これは「提供ディスプレイ」。
この課題番組は、「UCC」が一社提供のスポンサーという設定でして
提供クレジット(提供会社などを画面で紹介する部分)の背景映像に使用するものなのです。
上の9枚の写真をご覧いただくと、まさに一目瞭然ですけれど
このディスプレイのデザインや飾り付けなども、放送芸術科の学生が担当。
まあ最近では、提供スポンサーの会社が、番組で1つの「一社提供」はかなり減りはしましたが
なにせ一社のみですからね、宣伝効果をしっかりと意識して
視聴者の購買意欲を掻き立てる必要がありますからね。
前々回などにお伝えしたように、近くに置かれているテレビモニターで
カメラ写りを確認していきながら、丁寧に、しっかりと、ディスプレイします。
そして、その結果が以下の写真のそれぞれ。
16グループに分かれていますので、実際は16ディスプレイ。
今回は、抜粋の4つのみ、とさせていただきましょう。