‘雑感’ カテゴリーのアーカイブ

VTRの設置中

2010年2月27日 工事,雑感


 工事作業を開始してから、昨日でちょうど1ヶ月経過。作業の進み具合は、予定どおり順調。来週月曜日からは、回線チェックが始まる予定です。完成とは、すべての機材が正しく使用できることが確認されてから、ということなので、完成は、まだ先になります。ちなみに、このブログも昨日で、投稿数90に。予想よりもかなり大勢の方々が、見てくださっているようです。大変、感謝です。

 さて、写真は、VTRラックに、新しいVTR機器をセットしているところ。ほとんどの機器の設置が、終わっています。


 作業中のBスタジオ・サブコントロールルームがある、東放学園専門学校「プリズム21」校舎の1階ロビーでは、本校の演出デザイン科(2010年4月入学生より「テレビ美術科」に学科名変更)の2年生による、「授業作品発表会」が開催されています。写真は、その展示スペースの一部。 

 今回のHDTV化の更新工事自体も、つまりは、もの造りの1つ、そこで今後作られるコンテンツも、やはり同じ。表現方法や使用する道具は、それぞれ違いますけれど、「もの造り・もの創り」の学科の集合体であり、学生を含めた学校全体が、その意志に満ち溢れている、といっても、過言ではありません。 


 写真は、今までも紹介している、SONY製スイッチャーコントロールパネル「CCP-8000」を別アングルから。
 ボタンの数を数えてみたら、コントロールパネルだけで、668個もありました。ちなみに以前使用していたパネルは、103個。およそ6倍に増えたわけです。
 言うまでもありませんが、問われるのは、これらの最新の、高機能な機材を使って「何をつくるか」であり、結果「何を得るか」ですね。
「数」でも「倍数」でもない、定量化できないところに、「ものづくりの醍醐味」があるのです。

大切な道具

2010年2月20日 工事,雑感


 写真は、何かというと、「剪定ばさみ」の3つ。植木や生け花などに使うハサミですよね。 で、なぜ?と疑問に感じているかと思います。
 各種ケーブルを適切な長さに切断し、BNCなどのプラグを付けるために加工する、という説明を以前しましたが、その作業を、これらの剪定ばさみでやる、というわけです。しかも、3つ並べましたが、1人が3つのハサミを使い分けるのではなく、1つでいろいろな加工をするのです。つまり、3人それぞれの愛用ハサミを撮影させていただいたのです。
 作業を担当されている方々曰く、「本当は邪道なんですよ」と謙遜し苦笑いされてましたけれど、邪道なんてとんでもない。専用の工具があるなか、使いやすさを追求して、手際良く、道具を使いこなす姿は、格好良いと思いますし、いわゆる「職人気質(かたぎ)」を感じます。
 職種に限らず、愛用する大切な道具を、そしてそれを華麗に使っている姿、憧れますね。


 「フルHD・フルデジタル」と、映像関係を中心にフィーチャーしている当ブログですが、先日来、お伝えしているように、音声システムに関しても、「使いやすさの向上」をコンセプトに、比較的大規模な見直しを計っています。
 まずは、配線をほぼすべてやり直し、より教育機関として相応しい(カタい表現ですが)、より現場の仕様に近づけた「本物に近い」システム設計としています。もちろん、経年的劣化の解消も目的。
 映像関係のケーブル径より細い音声ケーブル達。写真のこれらのケーブルは、「オーディオジャックパネル(バンタムパッチ盤)」への結線を待っています。

 (明日につづく・・・)
    

再び雪の朝

2010年2月18日 雑感


 2月に入って二回目の、白い朝。今年2月の東京は、雪が多いですね。
 ところで、在校生や卒業生の方から、「ブログ毎日見ています」という話を聞くことが、多くなりました。
 工事の風景を、いつでも自由に見学できるというのは理想なのですけれど、それができない。その代わりにブログで詳しく紹介する、ということが、主旨の1つだったりします。いずれにしても、ご覧いただいて、感謝でございます。
 
 ちなみに、Googleで「HDTV化」というキーワードで検索をかけると、6〜8番目くらいにヒットするようです。

絶対欠かせない

2010年2月17日 工事,雑感



 今回の、フルHD化・フルデジタル化更新工事ですけれど、それを達成しているのは、「高速化」「集積化」。いずれも、デジタルの技術が下支えになっているわけです。そして、この更新工事作業も、特に映像関係に関しては、すべて、それらの技術が盛り込まれた、最新の機器を選択しています。

 そうした沢山の機器を生かす環境を作るには、デジタルのように量子化できない、ベテランの職人の方々の「目に見えない経験値・技術」といった、言わばアナログ的な、過去から途切れのない「技」が、絶対欠かせないのです。
 
「デジタル」の語源でもある「ディジット」。これはそもそも「指」という意味。付帯的に、「長さ」を意味します。「アナログ(連続)」と、そう大きく変わりありません。


 写真は、スイッチャーコントロールパネルCCP-8000を接写撮影したもの。映像ソース(素材)の選択ボタンが、24個並んでいます。つまり、24台分のテレビカメラを選択できる、ということ。 
 必ずしも、これほどまでに多選択が可能でなくてはならない、というわけでもないですが、使い方と今後の拡張性を考えると、決して多すぎる数ではありません。つまり、「今後の可能性」が、このボタンの数になっている、というわけです。

「職人」の方々

2010年2月9日 工事,雑感


 今回の、東放学園専門学校 テレビジョンBスタジオ フルデジタル・フルHDTV化更新工事。
 右の写真の皆様の、多大な知識や技術よって、支えられ、進められています。

 NHKを始めとして、各放送局等でも、沢山お仕事をされている、ベテランの「職人」の方々です。
 お忙しい中、撮影に協力してくださいました。

   音響設備工事株式会社 
   株式会社 エディテックシステム
   株式会社 シーティエス 
  以上の、皆様です。

 また、写真には写っていませんが、有限会社 トビヤ木芸社の方々にも、お世話になっております。
 
  皆様、本当にありがとうございます。


 機材の保管場所には、今日も続々と機材が届いています。
 そんな中、今回購入した、SONY製ビデオスイッチャーシステムのマニュアルを見つけました。
 専用のファイルに綴じられているのですが、百科事典ほどの厚さのものが、3冊です。一見、タイトルが同じなので、「同じものが3冊」と、思いたい所ですが、よく見ると、違う(唖然)。使う立場の人間からすると、脅威です(苦笑)。


 写真は、今回の、「東放学園専門学校 テレビジョンBスタジオ 機器設備HDTV化更新工事」の、機器配置・布線(配線)等設計図面集です。
 厚さの比較のために、ノートパソコンの上に置いてみました。なんと、全部で47ページ。この他にも、新規製作のモニターウォールと制作卓の、設計詳細図面もありますから、さらに増えるわけです。「凄い!」という以外、言葉がありません。 
 もちろん、この図面だけで完成するわけではなく、ベテランの作業担当者の方々の、頭の中の膨大なノウハウがあって、達成されるのですね。
 

雪のある朝

2010年2月2日 雑感

 雪のある朝。スタジオがある校舎前の写真です。東京で本格的な積雪は2年ぶり。もちろん、天候に関係なく、スタジオ・サブでは、作業が続けられます。
 今日からは、徐々に新規機材が搬入。監視カメラのある場所に厳重に保管され、設置を待ちます。
 (写真右:雪ひよこ TAのMさん製作)

お疲れさまでした。

2010年1月28日 雑感

 
 放送芸術科の実習授業「スタジオ番組制作」で、Bスタジオ最後の活躍を終えた、スタンダードカメラ 池上通信機製「HK-377」達。
 一時保管場所への移動の最中です。
 もちろん、まだまだ使えるので、これから、学園内で「第二の人生」を歩みます。
 お疲れさまでした。

いよいよ明日から!

2010年1月28日 雑感


 東放学園専門学校では、このたび、開設10年を迎えるテレビジョンBスタジオのすべての映像機材を入れ替え、HDTV化・デジタル化します。

 導入する機材は、すべて新規に購入するもので、総額数億円規模。

 これは、過去から今までの、多くの学生・保護者の皆さんの学費によって実現するものですし、また、東放学園を日ごろから暖かく見守ってくださっている、沢山の方々の協力によって、成り立っているものです。

 誠にありがとうございます。

・学生の方が使いやすい機材
・実習授業等で扱いやすいシステム
・実際の放送現場に即した仕様
・無駄を省き、必要なものにコストをつぎこむ
これらを主なコンセプトとして、計画を進めてきました。

 工事は、明日1月29日より開始し、3月初旬をめどに完成。トレーニングやシミュレーションなどを経て、3月27日の「オープンキャンパス」より本格的に運用開始となります。

 このブログは、関係する方々の了解を得ながら、普段、ほとんど目にすることがない、テレビスタジオ・サブの工事作業の様子や機材の説明、そして、実際の使用風景を、ご覧になる皆さんに紹介するものです。

 よろしくお願いします。

(写真は、完成予想パースです)