‘HD機材設備’ カテゴリーのアーカイブ
はい、そこで、今回紹介させていただくのは、その「細い髪の毛と細い髪の毛」を接合(繋ぎ合わせる)させる、専門の工具。いや、「機器」としたほうが相応しいでしょう。
「古河電工社製 超小型光ファイバ融着接続機」です。光ファイバ線の被覆を取る専門の道具、そして、ファイバをカットする専門の道具の後、この機器の登場です。
二枚目の写真は、融着直前の写真。この後、黄色と青色の被覆のファイバ同士が、熱によって、接合します。
青い箱の様なものの上に、白く見えているのが、融着する光ファイバ。
細くて撮影できないと思いきや、カメラがブレたおかげで、白く太く、撮れました(苦笑)。
作業を一時止めてもらい、撮影させていただきました。ありがとうございました。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)
制作卓の前面向かって奥になる、VE(ビデオエンジニア)のスタッフが座る部分には、今回、特別注文をした機器が入りました。
VEがテレビカメラや各信号を調整するための、マスターテレビモニター(SONY製BVM-L231)の、セレクターパネル。
家庭用テレビの、入力切り替えボタンに相当するものになります。もちろん、1つや2つではなくて、スタジオ・サブコントロールルーム内の、すべての映像信号を選択することができる、「VEセレクターパネル」という名称の機器。
そもそも、カタログには載っていない「特注機器」ですし、特に、左側の6ボタンは、VEが作業をしやすくするために、図面から起こして、特別に製作してもらったもの。おそらく、世界中で、東放学園専門学校Bスタジオ・サブコントロールルームにしかない、組み合わせの機器になるはずです。
写真は、「ビデオジャックパネル(映像パッチ盤)」。
さて、この「パッチ盤」ですが、映像・音声とも、サブコントロールでは、欠かせない存在となっています。
このブログをご覧の皆さんのなかには、ご自分で、ビデオデッキやプレステとテレビなどを、RCAケーブル(黄・白・赤のプラグを持つコード)を使って映像・音声共に、結線したことがある人がいらっしゃると思います。
けれど、わざわざ、テレビを前に出したり、ビデオデッキを引っくり返したりして、埃だらけのグシャグシャの・・・なんて面倒な思いをされた方も少なくないはず。
この「バッチ盤」は、その面倒さを解消するべく、考えられたものなのです。
つまり、それぞれの機器の差し口(ケーブルを差す端子)を、機材を導入した時に施しておく恒久的な結線によって、機材の前面に出してまとめておけば、そこに並ぶ差し口同士を短いケーブルで繋ぐだけで、代用できてしまう。そこに、たとえば「テレビの裏にある入力1の差し口」「ビデオデッキの裏にある差し口」と、名前をつけておけば、もの凄く簡便に、結線できるわけです。
レバーキーステーション
2010年2月19日 HD機材設備
マスターセットアップユニット
2010年2月17日 HD機材設備
こういう機材もあります
2010年2月16日 HD機材設備
はい、そして、1つ前の記事でのケーブルは、どこに繋がっているのか、というと、写真右の同じようなものが3式、縦に並んで見える機器。
ビデオトロン製の、「70モジュールシリーズ」です。
具体的な機材名がないのは理由があって、様々な目的・用途の機器(基板)の集合体だからなんですね。箱がいくつか並んでいるように見える部分があるのですけれど、これら各々が、それぞれ別の役割を負っている、つまり、機器の集合体。喩えれば、お中元などの「調味料詰め合わせセット」のようなもの。
この集合体の中には、アップコンバータボード(SDTV※映像信号をHDTV※規格に変更する機器)や、HD VDAボード(HDTV規格の信号を増幅して分配する装置)などが、入っています。
※SDTV スタンダードディフィニションテレビジョン いわゆるアナログ放送に使用されている、走査線525本の方式)
※HDTV ハイディフィニションテレビジョン いわゆるデジタル放送に多用されている、走査線1125本の方式。「ハイビジョン」と呼ぶ場合もある)
写真上は、1/30の記事に載せたもので、写真下は、昨日撮影したものです。ほぼ同じアングルからの撮影。およそ、半月で作業がかなり進み、随分と様変わりしました。
あと、1週間ほどで、ほぼすべての機材が入る予定。学校の、ややタイトなスケジュールに、いろいろと協力をしていただいています。ありがとうございます。
先日の土曜日は、特に綺麗に整然と作業が終えられていて、安全で見学にも支障がない、ということで、翌日の日曜日に行われた「オープンキャンパス」では、放送技術科の希望で来校された方々を中心に、作業途中の現場を、実際にご覧いただきました。
次にご覧いただけるチャンスは、3/27と3/28に予定している「オープンキャンパス」。完成後の初公開です。もちろん、見るだけでなく、使うのですけれど(笑)。