‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ

DSC02755
前回は12月6日に紹介しました「ドラマ制作2013」。
屋外でのロケーションが一通り終わって、撮影最終日はスタジオ収録。
しかし、最終日のスタジオフロアの様子は、11月の初めに既に紹介しておりますので
今回は、スタジオフロアーの上階に位置している「サブコントロールルーム」を。
こちらで仕事をするスタッフは、それぞれ下の9面マルチの写真で・・・
ディレクター(上段中央に写る学生)
スイッチャー(中段中央に写る学生)
記録(下段左、ディレクターの右に写る学生2名)
音声(下段中央に写る学生2名)・ビデオエンジニア(下段右に写る学生)
その他、掲載した写真以外に、プロデューサーや、照明・CG TELOPなどのスタッフも。
 
笑顔が見られる事は一時的にはあっても、言わずもがな、基本的には常に真剣な表情。
今までの数ヶ月間に及ぶ準備を経て
他のスタッフと一致団結して進めてきた作品製作を、結晶化させるわけですからね。

2013122901

DSC06213
スタジオフロアーでは、主に美術を担当する学生が準備に勤しむ中
楽屋では、今回、MCを担当する出演者の方との打合せが、同時並行。
下の上段と中段左の写真です。
スタッフ方は、ディレクター・タイムキーパー・チーフアシスタントディレクターが参加。
番組全体や各グループ独自のコーナーの説明をしたり
ナレーション原稿の読み合わせをしたり、使用するフリップボードを確認してもらったり、という内容。
 
それが終わると、技術系スタッフとの「技術打合せ」です。
上述のスタッフに、映像を切り替えるスイッチャー・音声・カメラマンなどが加わって
ディレクターが、技術的なポイントを説明。
これらの打合せが、ディレクターの腕の見せ所でしょうね。
ディレクターの意向や演出など、意気込みを所信する場だからです。
 
こちらの写真も、いくつかのグループのそれぞれの様子をご覧いただきましょう。

2013122701

DSC06304
上の写真は、本番直前の様子。
今回の課題、「MC(司会進行役)」をご担当いただくのは
MCテーブルに向かって座っていらっしゃる方
フリーランスのアナウンサー「高尾 晶子」さん。
放送芸術科の実習授業「スタジオ番組制作」です。
 
そして、その手前に缶コーヒーが置かれていますが、これは「提供ディスプレイ」。
この課題番組は、「UCC」が一社提供のスポンサーという設定でして
提供クレジット(提供会社などを画面で紹介する部分)の背景映像に使用するものなのです。

2013122502
上の9枚の写真をご覧いただくと、まさに一目瞭然ですけれど
このディスプレイのデザインや飾り付けなども、放送芸術科の学生が担当。
 
まあ最近では、提供スポンサーの会社が、番組で1つの「一社提供」はかなり減りはしましたが
なにせ一社のみですからね、宣伝効果をしっかりと意識して
視聴者の購買意欲を掻き立てる必要がありますからね。
前々回などにお伝えしたように、近くに置かれているテレビモニターで
カメラ写りを確認していきながら、丁寧に、しっかりと、ディスプレイします。 
 
そして、その結果が以下の写真のそれぞれ。
16グループに分かれていますので、実際は16ディスプレイ。
今回は、抜粋の4つのみ、とさせていただきましょう。

2013122501

2013122401
デザインするのも、オブジェなどの造作も、放送芸術科の学生が担当。
現場での実際は、もちろん、美術のスタッフがデザインしたり作ったり建て込んだりしますが
将来、おそらくはほとんど携わらない分野を体得する、ということがポイント。
「やらないけれど、知っている」ということが、特にディレクターには求められるからですよね。
 
そして、前回の写真も今回の写真も、じっくり見ていただくと
位置を決めるなどしている学生は、横に向いて何かを見ているような様子が観察されると思いますが
これは、その先に置かれている、カメラで撮影した映像が写っている
テレビモニターを見ているのでして、要するに「カメラ写り」を確認しながら
見せるべき物のレイアウトや向きなどを調整しているのです。
上の下段の2枚は、MC(司会者)の背景の美術セットの配置を、確認している学生です。

DSC06518

DSC05503
写真は、少し前で11月頃に撮影したもの。
思い起こせば、ちょうど少しずつ寒くなってきたな、という時期でしたけれど。
テレビカメラがあったり、美術セットがあったり、スタッフが写ったりと
特に上の写真、テレビスタジオっぽいですね。
放送芸術科の「スタジオ番組制作」という、実習授業です。
 
この授業は、とにかくいろいろな事・役割を経験する、これが目的の1つ。
ディレクターや作家、タイムキーパーやマネージャーなどを目指す学生の学科ですが
下の写真のように、美術セットのデザインや作り付けなども、手分けをして分担するのです。
 
学科全体が16グループに分かれて、それぞれ1つずつの番組制作をする、という課題でして
そのグループ違いの、各々の写真を掲載しています。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)

2013122402

DSC08029
そして、今回の美術セットの全景が、上の写真。
棚やキッチンや扉などの建具以外は、ほぼすべてパネルによる造形。
ベニヤ板に垂木・・・という工程で作られているわけでして
壁以外にも、基本パネルの工法は、あらゆる部分に関わるものなのです。
 
見学の最後は、スタジオフロアーの上に位置する「サブコントロールルーム」下の上段の写真。
機材が沢山並んでいますけれど
美術セットに美術スタッフ、そして、関わるすべてのスタッフや出演者の努力を
完成形に導くスペースでもあります。
 
そして最後は、就職資料室で就職のお話。
学科の担当者より話を聞いて、質問コーナーなどがあって
テレビ美術科の「オープンキャンパス 体験入学」は終了です。
 
今後の日程や内容など、こちらの本校webサイトでご確認の上
興味がある皆様、ぜひ、ご参加ください。
(今回紹介したものは、今後の日程の「大道具」の内容となります)

2013122107

DSC07950
テレビ美術科の作業工房での「体験」が終わった後は
場所をテレビスタジオに移しての見学。まずは、スタジオに隣接した美術倉庫で。
こちらはつまり、作業工房で製作を終えた美術セットや
飾り込みに使用する道具や部材などが置かれている場所。
上の写真左手前に見えているのが、通称「サンプレ(サンプレート)」と呼ばれている床材。
硬化塩化ビニル製の敷物です。各色、用意されているものです。
  
そして、スタジオに入って、音楽番組の見学。
今回は、ドラマの撮影で使用する美術セットを利用している、ちょっと変わったテイスト。
下の上段左に、木の地の材質が少しだけ見えていますが、これらが「パネル」です。

2013122106

DSC07838
パネル作りを体験している様子を紹介しています
東放学園専門学校「オープンキャンパス 体験入学」テレビ美術科編。
ノコギリ・ナグリ・差し金などを使って、パネルのベースが完成したら、体験コーナーは終了。
もちろん、実際にはこの先に数々の工程がありますけれど、時間がかかる作業となりますからね。
ということで、この先は説明だけに留めておいて
最後は、参加した思い出というか記念の、イラストや名前などを書き入れる作業です。

2013122105
時期的に、今回のテーマは「クリスマス」。
このお題目で、参加者の方々が、好きな書きたいイラストを、自由に書いていきます。
クリスマスツリーや雪だるまなど、可愛らしいもの。
やはり、美術に興味があって参加される皆さんですから、短時間に上手に。
 
・・・で、下の写真。
「杉本」という名前入りで描いたのは、現場で活躍されている卒業生で、今回の担当講師の先生。
上手ですけれど、リアルサンタさんみたいで、ちょっぴり不気味でしょうか(笑)。
オープンキャンパスは、まだまだ続きます。

DSC07917

2013122102
長手方向に、縦に垂木を打ち付けた後は、横方向にも同じように。
ただし、今度は長過ぎず短過ぎず、精密な長さに収める必要があるので
解説を受けた「差し金」を使って、まずは寸法とります。
そして、ノコギリを使って切断。
どんな作業にも同じ事が言えるとは思いますが
材料の固定も大事ですし、道具の持ち方や構えも大事でしてね、仕上がりなどに左右します。
  
それぞれの写真をご覧になると解ると思うのですが
初めて使う人も、怪我をしそうでちょっぴり怖いな、と思っても安心。
在学生や担当職員などがすぐ隣にいたり、アドバイスをしたり手を貸したりして
一緒に作業を進めていきますので、大丈夫なのです!

2013122103

DSC07672
さて、一通り、使う道具の名前や目的などの説明を受けた後は
「オープンキャンパス 体験入学」ですからね
実際に、美術製作の基礎的な作業を経験する時間となります。
まずは、担当講師の先生より、道具の具体的な使用方法と
怪我をせず、安全に効率的に作業を進めるための、注意点の説明など。
お手本を見てもらいながら、丁寧にお教えします。
 
そしていよいよ、実践編。
今回は、美術セットの背景などに使われたり
ドラマセットの、例えば部屋の壁などに頻繁に使われる「パネル」の製作。
ペニヤ板に、強度を持たせる役割も担う「垂木」を、釘で固定してあげる作業。
「なぐり」(一般的には金づち)を使って、釘を打ちます。

2013122101

当ブログはですね、在学生や卒業生、業界で活躍されている方々
そして、本校に興味があり、入学を希望している多勢の方々もご覧になっているということで
東放学園専門学校「オープンキャンパス 体験入学 〜テレビ美術科編〜」を
今回から数回に分けて、ご紹介いたします。
2013121701
本学校長からの挨拶や参加者の方への全体説明
そして、学科毎に分かれて、各学科の特徴やカリキュラム説明があった後に
テレビ美術科に参加するの皆さんは、作業工房に移動です。
まずは、今後、学校でも現場に出ても、使用頻度が高い道具の説明。
目的や持ち方から始まり、使用方法やコツなどなどなど・・・。
講師を担当するのは、本校の卒業生でもあり、目下、現場でも活躍されている方でございます。

20131215VE03
紹介している日の内容は、映像システムや連絡系システムの基礎編ではありますが
既に機材点数は20式を超えているわけでして
当然、それぞれの機材には、様々なケーブルによって配線してあげる必要あり。
機材の目的を知って、信号の種類を学習して、間違いのないように結線する、という実習です。
 
少人数のグループ毎の作業ですから、他のグループの学生達は、上の下段の写真のように
各々予習をしたり、友達同士、知恵を出し合ったり、作業中の様子を観察したり・・・。
時間を有効活用するのです。
 
一連の作業が終わると、講師の先生が確認をしながら、学生にアドバイス。下の写真です。
担当講師の先生は、現場で活躍している現役のビデオエンジニアで
技術のプロフェッショナル、超ベテランの方なのです。

20131215VE02

DSC06660
写真は「ビデオエンジニア」の仕事を勉強する、放送技術科実習授業の様子です。
「カメラマン」や「映像エディター」というと、まあ知らない人はいないでしょう。
メジャーな職種ですからね。
比較すると、それほどメジャーな職種ではないですけれど
知名度が、比べれば低いというだけでして、非常に大事な仕事。
数えきれない程の機材を熟知して、それをオペレートする仕事、そして
カメラの色や明るさの調整をしたり
番組製作に関わる映像・音声の放送・収録システムを構築したり・・・。
 
そこでこの授業では、まずは主に映像システムを構築するトレーニングを実施。 
もちろん、登竜門的に、最初は小規模なシンプルなシステムですが
それらを「学生数人だけで構築する」という目標。
配布された資料を見ながら、小分けされたグループ内の学生で相談しながらの作業です。

20131215VE01

DSC04339
上の写真。本校のBスタジオの、授業中の様子。
テレビカメラを取り囲んで、担当職員の説明を、メモを取りながら・・・という光景。
一見、日頃、映像に関する事を中心に勉強をしている、放送技術科の授業だと感じるとは思いますが
実は、放送芸術科1年生の授業。
 
この後の課題で、何人かが実際にカメラマンを担当する、という目的もありますが
そもそもの主旨は、将来技術には直接携わらない、日頃、制作系を勉強している学科だからこそ
今、学生のうちに、技術的な事も学んでいただく、ということなのです。
前回は、11月22日に紹介した「スタジオ番組制作」です。

20131211STA01
まずは、テレビカメラ(スタジオカメラ)の概要の説明を聞いた後は
1人ずつ全員が、撮影の練習。
上述したような主旨をしっかりと感じて、学生の表情も真剣ですよね。
 
卒業して現場に就いて、その後の将来に渡り
このような大型のテレビカメラを操作する、ということはほとんどない筈ですけれど
ただ少なくとも「知っている」という事は、重要な糧(かて)になると言って良いでしょうね。
ディレクターの自己表現のための、大切な道具の1つであることには変わらないわけですから。

DSC04386