世界観を、丁寧に忠実に

2012年2月18日 学校の様々

突然!としてご紹介していますが、随分と前に決まっていた事なのですけれどね、監督 蜷川実花さん、主演 沢尻エリカさんの映画「ヘルタースケルター」の2度目の撮影が、東放学園専門学校のテレビスタジオで行われたのです。
 今回は、スタジオ美術セットの「美術・装飾」などを中心に取り上げて、お伝えしたいと思います。
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 朝8時前。
 いつものテレビスタジオに向かうと、いつもとはかなり違う世界が。
 これは、決して大げさな表現ではなくて、当テレビスタジオの雰囲気をご存知な方でしたら、この写真を観て、どなたも同じような感想を持たれると思います。
 分担して、黙々と作業を進めているのは、「株式会社 アートブレイカーズ」の皆さん。
 数々の映画やドラマで使用される美術セットの、デザイン・装飾・製作などを担当されている、スタッフの方々です。
 右の写真は、美術セットに植えられる「花」の形を、1つ1つを丁寧に、整形しているところ。
 
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 置かれている装飾品は、それぞれのすべてが、今回の撮影のために造作したもの。写真では解りづらくて恐縮なのですけれど、1つ1つが細かく丁寧にデザインされています。
 右の写真に写る風船の「ヒモ」も、可愛くカールされていて、細かいディティールにも拘りが。
 今回は、映画撮影のカメラの他に、テレビカメラ4台でも撮影。
 テレビモニターの画面を観察しながら、配置や向きなども、細かく調整していきます。
 

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 左の写真。様々な小道具の材料の上に載せられたデザイン画。
 監督の蜷川さんからのオーダーから、細かい練り込みや工夫の末に描かれたものでして、これが決定されてから、装飾品や道具の製作に進んでいくわけですね。
 そして、右の写真が、完成した実際の美術セットの全景。
 左右の写真を見比べていただくと、解ると思うのですが、逆に言えば、デザイン画が本物のスケッチに見えるくらいですよね。
 それだけ、あらかじめのデザインを非常に忠実に再現している、ということ。
 関係者の方曰く、「今回の映画に対する、監督の蜷川実花さんの世界観が、強く表現されている」とのことでした。
 素敵な美術セットですよね〜。