真剣な表情、必然

2010年3月31日 実習風景


 この写真も、前回の記事同様、サブコントロールルーム内のヒトコマ。今回は、本番中の音声のスタッフの写真です。
 
 普段の生活において、「自然に聴こえること」とは、人間の耳の「聞き分ける能力」によって達成されている、といっても過言ではありません。限界はありますけれど、周囲がうるさくても、会話が成立するのは、そのため。
 しかし、耳の代わりになる「マイク」は、そうはいかない。周囲の「ウルサさ」も、音の「小ささ」も、そのまま、反映してしまいます。
 けれど、皆さんは、家でテレビを見ていて、スピーカから出てくる音に、不満を持ったことは、ほとんどないはず。これは、音声のスタッフが、もの凄くデリケートな仕事をしているから、に、他なりません。自然に聴こえるように、音を調整することは、難しい。映像と違って、見えないですしね。
 音量を調整するレバーに手を置いての、真剣な表情。この写真は、「やらせ」でも何でもなくて、ごく自然に撮影したもの。真剣な表情が、「必然」なのです。
  
  
(ブログ掲載の許可を得ての撮影ですが、写真の転用はしないでください)