‘HD機材設備’ カテゴリーのアーカイブ
写真は、今回3式導入したスタジオカメラ(スタンダードカメラ)HDC 1000Rの2番(2CAM)。
この1式だけは、レンズを操作方式を2種類、選択できるものとしました。
操作方式1つ目は、「押し引き(一軸二操作)」の方式。1/31の記事でも、クイズの答えとして紹介しましたが、テレビカメラ用ズームレンズが開発され普及してから、日本全体で採用された方式。カメラ操作側からカメラ本体を貫通し、レンズに入っている「ズーマー棒」で、ズームとフォーカスの操作をします。これが2つ目の方式。
左手で持つ「パン棒」にズームの操作スイッチ、カメラ右側面手前にあって、右手で持つ「フォーカスダイヤル」で、フォーカスの操作をします。
以前も紹介した通り、「サーボ(モーターによる電機的操作)」の方式が増えて、徐々に主流になりつつありますが、まだ、押し引き操作のレンズ両方式があるため、両者の方式を持つ、兼用レンズとしたわけです。
写真左下のパン棒に、ズームのシーソースイッチ、「東放学園ロゴの青いTマーク」の左の丸いものが、フォーカスダイヤル。そして、そのフォーカスダイヤルのやや左斜め上、水色と白色のシールが貼られている銀色の丸いものが、押し引きの操作棒。
当然、兼用レンズの方が、やや高価ですが、ここは学校。他の多種多様な機器と違い、テレビカメラに関しては、学生さんが、どちらかの方式しか「知らない」「触ったことない」というわけにはいきません。
写真は、スイッチャーコントロールパネル SONY製「CCP-8OOO」と、やや右上に、スイッチャーをコントロールするメニューパネル「MKS-8011A」。
と、こうして機器の説明を書くと、一見、何が違うのか解りづらいですね。
既に、何回か触れていますが、要するにCCP-8000で「できること」「すること」を、MKS-8011Aで設定する、という関係です。
写真をご覧いただくと、放送したり収録したりする映像を切り替えるためのボタンが、左側に24個並んでいますが、ブロックごとに、違う色に光っていますよね。この色も、メニューパネルで設定します。今回の設定では、テレビカメラに関係するグループを緑色、主にVTRに関係するグループを黄色、それ以外をオレンジ色としています。「1C」「2C」・・と、ソース名も表示されますが、色も変化させることで、視覚的にも解りやすくしています。
もちろん、このボタンの配列・順番(アサイン)も、メニュパネルで自由に設定できます。
写真は、デジカメで、単純に、スタジオの風景を撮影したもののように見えますが、実は、スタジオを撮影しているテレビカメラの映像が出ている、アストロデザイン社製の8インチ液晶テレビモニターを「再撮」したものなんです。よく見ると、モアレ(再撮するときに、出やすいもの。液晶ディスプレイの影響ではない)のような縞や、天井の蛍光灯が、写真の左上に反射しているのが、解ると思います。
しかししかし、綺麗ですね。一見、再撮とは見えないほど。しかも、商品出荷時からの保護シートがついている状態ですし、ブログ用に解像度を下げている写真ですから、実際には、さらに綺麗なはず。
家のHD液晶テレビも、かなり綺麗ですが、放送業務用の、いわゆるプロ機は、一段と細かく緻密な再現をしています。
写真は、先日来、紹介させていただいているIXS-6700をコントロールする、SONY製X-Yコントロールパネル「BKS-R3220」をクローズアップしたもの。
右側に「SUTA」と表示されていますが、これは、放送芸術科1年生の実習である「スタジオ番組制作」という授業名の略。この授業の設定になっていますよ、という意味の表示です。
任意のボタンを1つ1回押すだけで、モニターウォールに並んでいるテレビモニターの映像や各機器の名称などの割当などが、一斉に瞬時に切り替わります。
表記は、ローマ字のスペリングにしてもらっています。間違いではありません(苦笑)。
ちなみに、この他に、「BANS」や「SYOU」という設定もあります。前者は、東放学園専門学校2年生全学科の合同授業「番組制作実習」、後者は、照明クリエイティブ科の「テレビ照明実習」の意味。
写真は、スイッチャーのコントロールパネル「CCP-8000」の接写。
設定を終えると、途端に輝きだしたり名前が降られたりすると、ちょっと大げさですが、「命が吹き込まれた」ような感じ、しませんか?
2/15の写真と見比べてもらうと解りやすいのですが、テレビカメラの選択ボタンの両脇は、ボタンの表面を外して、専用のカバーをつけてもらいました。この機器を使って映像を切り替える「テクニカルディレクター(またはスイッチャー)」は、ボタンを見ながらではなく、前面にあるカメラの映像等が映し出されるテレビモニターを見ながら、ボタンを押します。従って、押し間違えないように、指(手)のホームポジションを決めやすいように、ボタンの無い部分を作る、というわけです。
2枚目の写真は、「IXS-6700」の設定。
2/28の記事で紹介した機器。こちらは、ほぼすべてを、PCで設定していきます。担当の方が、設定している機器の出口から、どの機器に出力させるか、その信号の名称は、何にするか、などを指定。作業のスピードも速いので、近くで見させていただいても、何をしているのか、よく解りません(苦笑)。
やはり、こちらも、授業名を付けたデフォルトの設定を作っていただいたので、ボタン1つ押すだけで、「そこらじゅう」の機器の名称などが、切り替わります。