‘実習風景’ カテゴリーのアーカイブ
スタジオやサブコントロールルームの設備をリニューアルして、2ヶ月以上が経ちました。「あっという間」という印象ですけれど、かなり充実した、そして新しい設備にも、すっかり慣れて、使いこなされています。リニューアルに携わった人間の1人としては、満足感というよりかは、安堵感。達成というよりかは所望という気持ちです。
テレビ番組やいろいろな映像作品を製作するということは、「もの作り」という言葉に置き換えられるかと思うのですが、もの作りに欠かせないものは、道具。つまりは、スタジオやサブコントロールルームにあるものはすべて道具であるわけです。
良い道具を揃える、ということも大切なことですけれど、その道具を使って「何を作るか」に、気持ちは手向けられるべきでしょうね。
加えて、学校だと、道具を使って「何を学ぶか」ということも、大事。もちろんこれは、単に機材の使い方だけではありません。
2年生、各学科の合同実習授業「番組制作実習」。
今日ご紹介する写真は、カメラリハーサル前の、「技術打合せ」の様子。
実際の放送現場では、本番当日の技術打合せは、スタジオフロアで、出演者の立ち位置や動き、紹介する物や美術セットなどを確認しながら行うことが多いのですが、ここは学校。同じ時間、スタジオフロアでは照明クリエイティブ科の学生が、照明の調整などをしていますし、演出デザイン科の学生は、美術の手直しや仕上げの作業をしているので、この授業では、あえて、サブコントロールルームで、「車座」。
ディレクターやチーフアシスタントディレクター、テクニカルディレクターを始めとする各スタッフが、打合せに参加。出演者の動きや番組の進行などを、確認しています。
「紙」ではあっても・・・
2010年5月20日 実習風景
特にクイズというわけでもないのですが、昨日の写真の、「みんな壁に向かって・・・」の正解は、ロープの結び方実習というか、その練習最中でした。
「南京結び」という、ロープの技法。「荷物縛り」という場合もあって、昔は、トラックの荷台の荷物を固定するのによく使っていたそうです。
1本のロープで、まず、引っかけを作り、出来た輪にロープを引き込んで、それをいわば「滑車」として利用する結び方。滑車構造によって、ロープの両端に対して引き合う力が強まるので、物をしっかりと固定することができます。
番組制作実習では、中継用のパラボラアンテナを屋上に仮設し、中継先との電波伝搬を行うのですが、そのパラボラアンテナを固定するのに、ロープワークが必要になる、というわけです。