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  • 103月

    第二回、江戸東京博物館の大浮世絵展の記事です。

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    前回の記事で紹介した二点の作品は、風景が複数の人物が描かれた作品でした。
    今回は一人の人物を色濃く描いた作品となります。

     

    葛飾応為作、「夜桜美人図」は人目を引く美しい掛け軸でした。
    肉筆画のこの作品は、夜闇の中で灯篭の灯りに照らし出された女性が描かれています。
    光と闇の表現が巧みな作品です。

     その絵を見つけた時、一瞬だけ周りの音が消えた。こ
     の感覚は、好きな作家の本を読んでいる時の感覚に似ていると、その絵に近付きながら思った。
     周りの雑音や、景色が遮断されて、目の前の作品のことしか考えられなくところがとてもよく似ている。

     実際、今が冬であることや、絵と私の間には次元の壁があることを忘れそうになった。
     その、背景に溶け込めるような気がした、と言うと、やや厨二病的だろうか。
     今まで、学校や、部活あるいは個人的に美術展に足を運んできたが、その度に素晴らしい作品を見つけた時に私は考える。
     その作品達は(いい作品)とは、次元を超えて、こちら側にイメージを叩きつけてくる作品のことなのではないか、と。
     その風景の季節や、質感を簡単にイメージできるのは、
    その作品に作者の伝えたいこと(見たままの美しさ)が上手く表現できているからではないか、と。
     夜桜を背景に、一首考える女性の横顔の表情、
    彷徨うように宙で停められた筆を執る指先それにしゃんと建てられた襟元と対照的に、しなやかに垂れ下がった振袖。
     幻想的な中に、どこかリアリティのある不思議な絵。
     この作品を見て、私はそう思ったのだが、どうも口下手なせいか上手くまとめられず、『どこが良かったか』を聞かれた時、
    咄嗟に頭の悪そうな回答をしてしまったことが悔やまれた。

     
    喜多川歌麿作の「難波屋おきた」も印象に残る作品でした。
    この作品は江戸時代後期、寛政三美女の一人である、おきたという女性の全身を描いたもの。
    一枚の浮世絵の表と裏にそれぞれ、女性の正面と背面の絵が寸分たがわず描かれた珍しい作品です。

    特別展は浮世絵の発展と繁栄を、時代に沿って触れてゆくものでした。
    こちらでは紹介しない名画も数多く展示されており、今後も入れ替えがあるようです。
    興味がある方はぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

     

    博物館を後にし帰宅……その前に。
    せっかくなのでお昼をとることに。

    今回は先生の紹介で、ドジョウ料理のお店へ行くことになりました。
    注文したのはドジョウ鍋。

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    名前通りにそのままですね。卓に置かれたインパクトも十分。
    予め煮て火を入れたドジョウを、タレを入れた鍋で煮込み、しっかりと火が入ったらネギを入れて完成。
    泥臭いのかなという予想がありましたが、そんなことはなく、身もしっかりとしていました。
    ネギの風味も相まって、非常に美味な一品でした。

  • 053月

    3/3(月)13:30~映画校の地下2FStudio Deeで
    第3回『FIFA TOHO Media Carnival 2014』を開催しました!

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    FIFA(フィファ)とは学生の作品の上映と展示するイベントのことで、
    それぞれの学科のイメージの頭文字を取って名付けられました。

    F……『Fiction(小説創作科)』
    I ……『Image(プロモーション映像科)』
    F……『Film(映画制作科)』
    A……『Anime(アニメーション映像科)』

    関谷校長先生の挨拶があり、学生たちの作った映画やPV、CMやアニメーションなどが大きなスクリーンで上映されました。

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    また、ロビーでは作品情報のパネルや小説創作科の作品の展示も行われました。

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    1年生は2年生の作品を見て、来年のFIFAで上映されるような作品を作ろうと
    刺激を受けたのではないでしょうか。

    普段見られない各学科の学生たちの成果が見られてとても良かったです。
    お疲れ様でした!

  • 023月

    新春迎えた睦月某日、小説・マンガ創作科は両国にある江戸東京博物館へと芸術鑑賞のため出かけました。
    目的は、特別展覧会の大浮世絵展。

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    両国国技館の目と鼻の先に建てられてた江戸東京博物館は、昨春で開館20周年を迎えました。
    それを記念し開かれたこの大浮世絵展では、国内外から数々の名作が集められました。
    江戸初期から大正・昭和にかけての新しいものまでを含めた、350点もの作品があります。
    今回は日本が誇る浮世絵美術の世界へと、足を踏み入れます。

    残念ながら、特別展内の写真撮影は禁止されているため、作品の写真はありません。
    少しですが、学生たちが反応を示した作品を幾つか紹介したいと思います。
    学生が書いたレビューも載せさせてもらいました。

     

    最初に目を引いたのは、国宝の「風俗図屏風(彦根屏風)」でした。
    六面一隻(六の面で一つの屏風になる)構成の作品であり、近世風俗画の代表作であり、浮世絵の源流とも呼ばれているとか。
    今日がちょうど展示の最終日ということもあり、観覧者も多かったです。

    葛飾北斎の「富嶽三十六景」の一つ、「神奈川沖浪裏」の原画も展示されていました。
    巨大な波がうねる中、三隻の船と、画面の中心に富士を構えた構図の作品です。
    非常に有名な浮世絵ですので、名前では思い出せなくとも見たことはあるはずです。
    中高の歴史や美術の教科書などにも、この絵が登場しているはずです。

     自分がその時目にした浮世絵の中で一番惹かれたのは、甲州三嶌越であった。
     富士の絵、人の絵、自然の絵が描かれた作品は多くあった。その中でもそれぞれに意味があると感じ取れたのはこの作品だった。
     富嶽三十六景は様々な場所から富士が描かれている作品で。
     その中の甲州三嶌越は絵の中央に大木が聳え立ち、その後ろに富士が佇み、大木の根本で旅人が手をひろげ幹を囲んでいます。

     葛飾北斎は森羅万象を描いたとされ、生涯で三万点以上もの作品を描き、中には絵本をも書いています。
     葛飾北斎の絵はゴッホなどの芸術家のみならず工芸家や音楽家にも影響を与えています。
     ここで甲州三嶌越の話に戻しますが、最初にこの絵にはそれぞれに意味があると述べました。
     まず大木の根本にいる旅人たちは手を大きくひろげ幹の太さを実感しています。

     大木は真ん中に大きく描かれていて、途中から伸びている枝は後ろに描かれた富士の斜面の角度と同じだそうです。
     それは同じで自然を意味しているのかもしれません。

     自然からしてみれば、人はこんなにも小さいのだということと自然は美しいということがわかりやすく描かれていると思いました。
     富嶽三十六景には人々が多く描かれています。物づくりをする人、富士を眺める人、田植えをする人など様々です。
     これは、葛飾北斎が富士ではなく、富士の近辺に生きる人々に注目して描いたのではないかと思います。

     
    今回は二点の紹介となります。次回の記事で、もう二点作品を紹介したいと思います。

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