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  • 033月

    前回の『ファミ通文庫』川﨑編集長代理の特別講座に続いて、小説創作科の後期授業期間に行われた特別講座を掲載します!

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    なお特別講座とは、学校外部からプロの作家や編集者、業界人をお招きして、そこで得られたアドバイスや業界の情報を、自らの創作活動に活かしていくことを目的とした授業です。

    この日行われた特別講座は、テーブルトークRPGの制作・販売をしている『スザク・ゲームズ』の代表取締役にてゲームデザイナー、翻訳家、作家と活躍されている朱鷺田祐介氏をゲストにお招きして行われました。

    朱鷺田祐介氏

    朱鷺田祐介氏

    講座では事前にご用意いただいた資料として、縄文時代の東京を表した地図が配布されました。地図は縄文海進期といって7000年まえごろに日本で発生した海水面の上昇がもたらした影響によって新宿・渋谷などが一時期海の底だったことを表しているとのこと。

    また、同様に江戸時代の新宿近辺の地図も配布。今でこそ高層ビルが立ち並ぶオフィス街の西新宿ですが、その昔新宿中央公園のあたりは多数の茶屋や料亭が軒を連ねる花街であり、学校の校舎近くには、十二社池という池が存在し川が流れていたとのことです。

    講義を通して、作家を志すのであれば、まず多くのことに興味を持つこと。さらに深く調査をして知識を得ることの重要性をレクチャーしていただきました。

    また朱鷺田氏は知人の方と『ツインテール』という髪型の範疇について真剣に話し合ったということを例に上げ、1つの物事に対して深く突き詰める姿勢の重要性についてもお話いただきました。

    クゥトゥルフ神話から悪魔祓いについてなど、創作意欲を掻き立てられるような話しが次々と。

    クトゥルフ神話から悪魔祓いについてなど、創作意欲を掻き立てられるような話しが次々。

    では今回の特別講座は、学生目線ではどのように感じられたのか、
    下記に参加した学生から寄せられた授業レポートを掲載します。

    小説・マンガ創作科2年 寄稿
    特別講座レポート

    講義の中でクリエイティブに必要なのは直感、個性、知識という言葉に共感しました。

    当たり前のことのようですが、これらのバランスが崩れてしまった結果、作品そのものが独りよがりな仕上がりになってしまうのはよくあることです。

    小説に置き換えると、ふと、書きたいテーマが頭に浮かんだとして、知識が足りなければすぐには執筆作業に移ることはできません。

    また、知識が不足していれば疑問を調べる術にすら辿り着けない可能性もあります。何がわからないのかがわからない、という状態になってしまうこともあるでしょう。

    とはいえ、知識だけでテンプレートに沿った作品を作ったところで、既存の作品と類似していると切り捨てられるだけですし、何より自分の色を出さずに書くことには意味がありません。

    また、知識の浅い人が個性を獲得することは難しいとも考えます。

    無知が過ぎると、自分と人との差異を判断することすらできない場合があります。知識を深めるということは、視野を広げるということと同義なのです。

    例えば、何かしら社会問題を取り上げて小説を書こうとした時に、一社の新聞だけ読んで書けば、そこで展開される見解は作者の意見ではなく、社説を物語調に語っただけです。

    様々な情報を取捨選択していく過程の中で、個人の思想や主張が出来上がっていくのです。

    それは朱鷺田さんが仰っていた、オリジナリティを育てるには色々勉強して自分のフィルターを作ること、にも繋がると思います。

    個人的には、書籍などの媒体から知識を得る努力はしていますが、授業内で紹介されたような、都内の歴史ある場所を巡るなど足を使ったアウトプットは疎かになっているので、それを今後の課題にしたいと思います。

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  • 162月

    1月末に開催された小説創作科の特別講座は、KADOKAWAエンターブレイン ブランドカンパニーからファミ通文庫編集部 編集長代理の川﨑拓也氏をお招きして行われました。

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    創設から16周年を経過し、ライトノベル業界の黎明期から現在までを支えてきた歴史あるレーベル『ファミ通文庫』。
    いまでは多くのレーベルが存在し群雄割拠と呼ばれるこの業界で、定形とは違う個性をもった作品を採用するなど、独自の主張を続けながら1500冊以上の作品を刊行しています。

    川﨑拓也氏

    川﨑拓也氏

    川﨑氏曰く、今ライトノベル業界では、編集者やベテラン作家も読者に受け入れられるアイデアを出すのに悩んでおり、だからこそ時代を反映した新しい切り口を持つ若者に大きな期待しているとのこと。

    『ファミ通文庫』のご紹介後、受講した学生一人ひとりに、好きな作品や作家を尋ねながら話しを展開する形で講義は進行しました。
    学生が他レーベルの作品や、ライトノベルではない作品を挙げても、それぞれに対するエピソードがすぐに出てくるのはさすが業界の一線でお仕事をされている編集者。
    良いタイトルの付け方や、改稿についてなど、編集者目線での実例を踏まえた話しに学生も真剣な表情で耳を傾けていました。

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    ここで特別講座に参加した学生から、講座の内容について寄稿文をいただいたので掲載いたします。

     

    小説・マンガ創作科2年 寄稿

    「”他では出せないかな”と思うものを出していきたい」最初にそう言った時、自分はそういうことだったのかと思いました。ファミ通文庫はレーベルとしてジャンルを確立せず、様々のジャンルを出していたことに疑問を持っていました。しかし、他の文庫と違い少ない作品を文庫の顔として押していくのではなく、数多くの作品を押しているのはファミ通文庫だけなのかもしれないとも思います。

    「読んでもらえれば面白いが、読む前から面白いと伝わらないとどうしようもない」、「楽しみと思わせたら勝ち」これを聞いたとき、編集者の視点でありながら、読者側のことも理解して見ているんだなと驚きました。

    自分は他の人の作品を見る機会が多くありましたが、どうしても片方の視点に片寄りがちになってしまいます。特に読者でいる期間が長かっただけに、そういう視点になりがちでした。ですから、バランスよく両方の視点で見られるのは凄いことなんだと思いました。

    「ライトノベルの中だけで戦っていても仕方ない。スマホアプリ、テレビゲームなどエンターテイナーの中で戦う意志が必要」この言葉は特に印象に残っています。正直、今までの考えを覆させられた気分でした。周りの話を聞いているとよくライトノベルの話をしていて「この作品は面白い」、「この文章が上手い」など耳にしますが、そこだけで留まっていては作品として戦っていくことが出来ないんだと、そう思いました。

    ですが、確かにライトノベルが衰退していってる現状ではそういう他のエンターテイナーと戦っていかなくてはいけないのは事実なんだと思います。この考えを知ることが出来たのは今回の講座の中でも大きかったものだと思います。

    前半の途中から後半にかけて、講座を受けていた生徒の好きな本を聞いていくという内容でしたが、20人余りから出てきた作品全てに反応し、あれこれとトークしていたのを見て「どんだけ本を読んだらそういう風になれるのか」と驚いていました。自分は誰も知らないような作品を出したつもりでしたが、あっさり返されていまった時は遠いなと感じでしまいましたが、あの場ではむしろ当然のことなのかもしれないとも思いました。

    今回の特別講座は自分にとって大きなものを得ることが出来たのではないかと思います。

     

    『第17回 えんため大賞』はファミ通文庫部門を始めとして、全8部門を募集。
    ライトノベル「ファミ通文庫」部門は4月30日が〆切となっています。(詳細はコチラ
    受講者には、惜しみなく教えていただいた生の情報を活かしてぜひチャンスを掴んでほしいですね。

  • 012月

    chisai1   image

    先日、小説創作科2年生のフィールドワークにて東京地裁へ行ってきました。

    まず、取り上げた画像ですがサスペンスやニュースなどではよく見るかもしれませんが、正門前になります。

    ちなみに、ここから先は撮影は不可です。

    早速、中に入ると金属探知機による持ち物検査があります(空港でやる金属探知機をイメージしてもらえればと思います)

    今回は、この雰囲気や緊張感を体感することが目的ではありません。裁判の傍聴を踏まえ課題に取り組むことです。その課題は、以下の通りです。

    <課題>

    ① 起訴状をまとめなさい。

    起訴状の朗読を文章にまとめ、どのような事件かを示しなさい。文字数制限はないが、状況をつかめるようにまとめること。

    ② イメージを踏まえ裁判の傍聴をして気になったことをまとめなさい。

    内容は問わない。集合から帰るまで、違和感やイメージと異なる点を自分の主観で構わないのでまとめること。

    ③ このフィールドワークを題材にしたショートストーリー

    ①を踏まえ③を制作する。自分なりのオリジナリティを追求すること。

    ④ 裁判の雰囲気をイラストで描く

    撮影はできませんが、スケッチブックなどの持参は可能なためイラストの提出も可。

     

    普段、わざわざ見に行くことはなかなかない裁判。

    テレビや小説の光景が、どこまで実際なのか。どのようにわかりやすく表現されているのか比べることも事実を基に創作するという観点からは大事なモノともいえます。

     

    裁判の傍聴は、被告人など耳にするワードや裁判長や席の配列など知っている知識、また裁判員が口にする瓢湖物件について聞くと難しいように感じますが、尋問は被告人が話すためリアルでわかりやすかったです。

    はじめに読まれる起訴状(今回の事件がどのようなものか読まれるもの)も裁判の争点を見極める上で参考になります。

     

    今回、学生たちは殺人事件や窃盗事件などそれぞれが興味・関心のある裁判を傍聴してもらいました。

    そこでの緊張感やリアルでおこっているできごとを読み取りだけでなく、人間ドラマも垣間見えました。

    ニュースを見るのとはまた違う、現実味。

    事件の大きさによって、法廷の大きさが異なることや一回の裁判で判決が出るケースなど知れたのも現地に行ったからこそともいえます。

    これを踏まえリサーチから創作の生かし方も考えるきっかけになればと思います。

     

    裁判は誰でも傍聴をすることができます。

    手荷物検査を終えると開廷表の一覧が置いてあるブースがあるのですが(現在どのような裁判が行われているか書かれたもの)そこで実感したのは一日で多くの裁判が行われていること。

    今、世の中では裁判員制度により誰もが裁判に関わる可能性があります。裁判の傍聴を通して、仕組みや流れについて学び考えることも求められているのではないでしょうか。

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  • 楽しそうですね! レッサーパンダもかわいい!...
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