山道と家屋の合間を抜けると、水平線が広がっていた。
鎌倉江ノ島探訪記其の弐
前回はこちらから。
フィールドワーク実習でやってきた鎌倉・江ノ島。
鎌倉駅から江ノ電に乗り、江ノ島へと向かいます。
緑のカラーリングがトレードマークの江ノ島電鉄。
江ノ電での移動時間は30分ほど。
鎌倉を出発した電車は山道と住宅地の合間を縫いながら進みます。
稲村ケ崎駅辺りまで着くと、ようやく海が見えてきます。
山を抜けた先には、海が広がっていました。
さらに江ノ電で進むと、第2のスポットである鎌倉高校前に着きました。
前回に続き、今回も学生の作品を掲載します。
②
潮のにおい。海のあお。空より深く。波の音、風の音よりも強く聴こえて。
音はやまず、しろい砂を舞わせば、あおは吹きすさんで。
あおの通りと灰の道、分けて隔て、繋ぎ会わせるは鉄の線。
線のうえ、今日も列をなし、車輪は人をのせて。
カンカンカン。
人は止まる。波も止む。あおはふさがれ、波は消え、灰の道にたひとり。
車輪はゆく。ゆくえも知らず、遠く。けれど、空は誰も止められない。
やがて車輪は消え、あおは姿を見せる。とびかう人のおもい、風は運んで。
いつも島はすぐそこにうつる。
鎌倉高校前を発つと、江ノ島はもう目前に。
江ノ島は藤沢市の片瀬から江ノ島弁天橋と江ノ島大橋で繋がっています。
江ノ電は橋の先までは通じていないので、江ノ島駅で下車後は歩いて江ノ島まで渡ります。
渡り終えてそのまままっすぐ進むと、江ノ島神社へ続く坂道が。
土産物屋や食事処が連なり、休日になると観光客で溢れます。
その坂をのぼりながら、後ろを振り返ってみましょう。
③
ここが第3のスポットです。
驚いた。まさかこんなにも人が多いなんて!
この坂道は狭いし急だし、後ろからやってきた原付に轢かれそうになるし。
ちょっと歩きづらいんじゃない? 人とぶつかりそうなくらい、密度が集中してる。
さっきまでの静かな空気はどこにいってしまったの?
それでも、これはうるさいってより、賑やかっていうのかもね。
え、そんなに変わらない? そんなことないよ。だって、ここには笑顔があるもの。
老若男女様々な笑顔。笑顔が溢れてるって素敵じゃん。
さすがに誇張してるって? いいんじゃん少しくらい。事実だって含まれてるんだし。
それじゃ、別のところに向かうとするかな。
小さな写真では分かりづらいですが、坂の上からは海と弁天橋が顔をのぞかせています。
今回はここまで。
次回が探訪記最後の更新となります。
フィールドワークは江ノ島神社を超え、さらに江ノ島の奥へと進んでいきます。
木々のざわめきと、打ち寄せた波の砕ける音、
自然の声が、近づいてきました。