小説創作科サマーセミナーもいよいよ最終日となりました。
午後には再集合があるため学生達も「京都タワー」や「清水寺」といった駅からアクセスの良いところが中心となっていました。
行動範囲は狭くなりますが、短時間で効率よくリサーチすることも大事なポイントです。
今回は「三十三間堂」を訪ねます。
ホテルから30分ほど歩いたでしょうか、朝からの直射日光は強烈で、着く前に汗だくになってしまいました。
これが「三十三間堂」です。
「三十三間堂」の正式名称は蓮華王院(れんげおういんほんどう)といい、現在まで4度の大修理を経て750年間護持されています。この名の由来は、お堂正面の柱間が33あることから呼ばれており、堂内には千手観音坐像を中央に1001体の観音像があります。
この「三十三間堂」を訪ねるのは私自身の恒例行事です。
理由としては、創作のヒントになるアイデアが多くあるところです。
千体観音像の前に並ぶ、風神・雷神を含めた30体は特徴が紹介されています。
風神を例にすると
「半人半獣の異形で、巻雲にのり風の袋を担いだ通例の相を表わす。もとは「風天」というインドの神。半身裸形で、手は四指、足は二指に表わす」
【国宝三十三間堂より 引用】
インターネットで得る情報も便利ですが、実際に目の当たりにして得るモノには代えがたいものがあります。
創作の主流といってもいい異世界モノをですが、異世界だからといって何が許されるわけではありません。
このように先人の創り上げたモノから自分なりにアレンジし、後世に伝えること、モノを創り上げる人として是非取り組んでほしい技術です。
それだけではありません。自分のイメージで創るのモノではなく、実在するモノを参考にすることはリアリティの追求に繋がるという一つの例ともいえます。
期間中、サマーセミナーはリサーチに明け暮れたようですが、学生達も充実した日々を過ごしたようです。
帰りの新幹線では、燃え尽きて寝ている学生も……。
あとは、課題です。
よき材料(ネタ)は集まったかと思います。あとは、調理人の腕にかかっています。
頑張ってください! お疲れ様でした!