小説創作科サマーセミナー。
それは、事前に創作におけるテーマを決めて旅をする授業です。
取材旅行の目的地は京都。
日本有数の観光地でもあり、数多くの名所・名跡が現存する都市です。
サマーセミナー出発前東京駅で新幹線を待つ学生は、旅が始まる期待感からでしょうか。
とても楽しそうですが授業の一環です。課題の存在を忘れないように!
今回サマーセミナーでの課題は以下の通り。
1、原稿用紙10枚程度のショートストーリーを制作
2、長編小説を書くためのプロットを制作
また、ゼミによっては特別課題が出ているところも。
とにかくただ遊びに行く訳では無いので、上記の課題に沿って、自分が創作する作品に対するイメージを持って各所を回るのが大事です。
と、どうやら言わなくても皆わかっている様です。
そんなこんなで、あっという間に真夏の京都到着!
まずはバスで嵐山へ向かいます。
古くから和歌などの題材(歌枕)として読まれることが多く、風光明媚な場所として知られる嵐山。
観光客を迎えるように桂川にかかる渡月橋は、曇りの無い夜空に月が流れていく様子を見た亀山上皇が「くまなき月の渡るに似る」と漏らしたことからその名の付いた風流な橋です。
しかし、この日は前日まで降り続いた雨の影響から桂川が激しい濁流となって押し寄せており、見てのとおり趣があるとは言えない風景となっていました。
でもこんな渡月橋(桂川)を観れる機会はなかなか無いため、ある意味では貴重な景色を観れたのかも知れませんが…。
学生は嵐山にて、バスの発車時刻まで約3時間の自由行動となります。
足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うため建立したという天竜寺にて、約700年前の“夢窓国師”作庭当時の面影を残しているという池泉回遊式庭園、曹源池庭園を拝観。
テレビや雑誌でも取り上げられて有名な竹林の道。1年生発見!ハイチーズ!!
竹林を進むと現れる野宮神社。縁結び、子宝安産、学業の祭神を奉っているとのこと。
源氏物語・賢木の舞台としても有名。
「黒木の鳥居(とりい)ども、さすがに神々(こうごう)しう見わたされて、」
黒木の鳥居とは、樹皮の付いたままの鳥居のことで、古代からの原始的な鳥居の形式を備えているといいます。
そして、本日の昼ご飯はこれまた有名な「嵐山よしむら」の蕎麦。2階席からは桂川と渡月橋も伺えて、すばらしい眺望です。いただきまーす!
ここでは偶然二年生のグループと遭遇!
旅行中の食事ももちろんネタとして作品に活用できます。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の全てを使って感じたことをどのくらい創作に活かせるか。
どの部分を切り取って描写するか。
どんな作品が出来上がるのが、今からとても楽しみですね。
なお、二日目の行動は各自の自由に任せていますが、このブログでは京都市内をメインに巡る予定です。